Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

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2021年05月04日
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カテゴリ: 絶対存在論
神の存否-41
 何故に、人間は神が自己原因を認識しない、且つ、自由原因たるかを認識しないのかを理解し難いもは、人間のもって生まれた性状に起因します。「それは第一に、人間は自分を自由であると思うということである。実際、彼らは自分の意欲および衝動を意識しているが、彼らを衝動ないし意欲に駆る原因は知らないのでそれについては夢にも考えないからである。第二に、人間は万事を目的のために、すなわち彼らの欲求する利益のために行なうということである。この結果として、彼らはできあがったものごとについて常に目的原因のみを知ろうと努め、これを聞けばそれで満足する。彼らにはそれ以上疑念をいだく何の理由もないからである。これに反してもしそれを他人から聞くことができない場合は、自分自身をふりかえって見て、自分が平素類似のことをするように決定されるのはどんな目的からであるかを反省してみるよりほかない。このようにして彼らは必然的に、自分の性状から他人の性状を判断することになる。さらに彼らは、自分の利益を獲得するのに少なからず役立つ多数の手段を、例えば見るための目、咀嚼するための歯、栄養のための植物や動物、照らすための太陽、魚を養うための海のごときものを自分の内外に発見するから、そして他のほとんどすべてのものに関してもこれと同じ次第であって、彼らはそうしたものの自然的原因が何であるかについて疑念をいだく何の理由も持たないのであるから、このことから彼らは、すべての自然物を自分の利益のための手段と見るようになった。そして、それらの手段は彼らの発見したものではあるが彼らの供給したものではないことを知っているから、これが誘因になって彼らは、そうした手段を彼らの使用のために供給した他のある者が存在することを信ずるようになった。すなわち、一度物を手段と見てからは、彼らはそれがひとりでにできたと信ずるわけにはいかなくて、彼らが平素自分自身に手段を供給する場合から推し量り、人間的な自由を賦与された一人あるいは二、三の自然の支配者が存在していて、これが彼らのためにすべてを熟慮し、彼らの使用のためにすべてを造ったと結論せざるをえなかった。彼らはまたこうした支配者の性情については少しも聞き知ることがなかったので、これを自分の性情に基づいて判断せざるをえなかった。このことから彼らは、神々は人間に感謝の義務を負わせ、人間から最高の尊敬を受けるためにすべてのものを人間の使用に向けるのだと信じ込んだ。この結果として各人は、神が自分を他の人々以上に寵愛し・全自然を自分の盲目的欲望と飽くことなき食欲の用に向けてくれるように、敬神のいろいろの様式を自分の性情に基づいて案出した。こうしてこの偏見は迷信に堕し、人々の心に深い根をおろした。そしてこれが原因となって各人は、すべてのものについて目的原因を認識し・説明することに最大の努力を払うようになった。」と説く此の文言は、人間が生を受けて過ごした人間精神の弱点の露見だと云えます。其れ故に、古史印度大陸では人格神を認めない目的論意識を務めて無くす宗教的実践法。心身の統一・訓練などによって,物質の束縛から自由になることを目指す行。近代になって宗派としての力は弱まるが、苦行による超日常的能力の開発法や神秘的瞑想法として、宗派を超えて実践された「瑜伽」、人格神を超えた自然を身に取り込む瞑想が独自に発展を遂げ、釈尊を代表として幾人かの仏や尊者を生み出します。彼らは所謂、人格神の認否には関わらず、世界を飲み込ます理を究めんとするものであり、スピノザの思考法と似通っています、否、スピノザは「瑜伽」を熟知していた可能性があります。


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最終更新日  2021年05月04日 06時10分04秒
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