Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

2021年05月10日
XML
カテゴリ: 絶対存在論
神の存否-46
 スピノザの世界自然乃至神が「目的原因」と思考及び確信する人間に対する批判は、更に検めて強調されます。「しかしまだ付け加えたいことがある。それは、目的に関するこの説は自然をまったく転倒するということである。なぜならこの説は、実は原因であるものを結果と見、また反対に結果であるものを原因と見る。次にこの説は本性上さきなるものをあとにする。また最後にこの説は最高かつ最完全なものを最不完全なものにする云々。神から直接的に産出される結果は最完全であり、そして物は産出されるためにより多くの中間原因を要するに従ってそれだけ不完全である。ところがもし神から直接的に産出される物は神が自己の目的を達するために造ったのだとすれば、最後のもの、それのために始めのものが造られたところのものはすべてのもののうちで最も価値あるものになるからである。」と付言しています。少し解り辛い文章ですが、スピノザは神から直接的に産出される結果は最完全であり、神は永遠で完全なる実体である以上、ものが経過を経ていくなかでもその完全性は揺らぎなく、変化による時間の経過は神の実体の様相、様体や延長の変化に過ぎず、神が自体の完全性を目指すことは不条理だと解釈できます。中国の「完璧」の語彙のごとく完成されたものに、手を加えることは蛇足であり、思考論理に間違いがあるというのでしょう。スピノザの神とは汎ゆるものの根本であり結果である「不変」を基底とした観点から、世界の自然変化を見通しているように覚えます。スピノザの云う神の「自由原因」と「目的原因」の区分も多分に「目的原因」説を批判するために用いた方便であり、実際のところ「神」に「自由」や「目的」の語句を当て嵌めることは不条理です。



哲学・思想ランキング





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2021年05月10日 06時10分05秒
コメント(0) | コメントを書く
[絶対存在論] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

×

プロフィール

cap-hiro

cap-hiro

カテゴリ

キーワードサーチ

▼キーワード検索

バックナンバー

2026年05月
2026年04月
2026年03月
2026年02月
2026年01月
2025年12月
2025年11月
2025年10月
2025年09月
2025年08月

© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: