Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

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2021年10月01日
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カテゴリ: 絶対存在論
神の存否-186
 エチカ第二部定義に置いてもスピノザの数学的、幾何学的演繹法が効果的に援用されます。定義は、一般にはコミュニケーションを円滑に行うための、人々の間で共通認識を抱くために行われる、ある言葉の正確な意味や用法について使用されますが、
 十七世紀には中世的しがらみ・桎梏を脱して自己の立場を確立しようとした哲学が、新しく勃興してきた数学的自然科学に喚起されて、「方法論」を積極的に取扱った時代であす。スピノザも例外ではなく、幾何学的方法をもって自己の方法となします。なかでも彼は単に幾何学の外面的な形式をその模範とし、最早証明を覆させられない要素から、定義・公理を駆使して論証の体系を構成する外面的な方法と幾何学の内的な方法を哲学的認識に適用しています。もって幾何学の内容とその内的合法則性或いは諸関係を哲学的存在の模範とする内面的方法論に取り入れます。外面的方法は周知の如くユークリッドを模範とし彼の主著エチカに於いて果され、内面的方法に関しては彼の認識論の心身平行関係が等式と曲線との関係に於いて表現されていることから、デカルトの幾何学をその模範としていたことは周知の事実です。スピノザに於いては形而上学・物理学・論理や数学的世界像は相互に区別されて考察されるも、それらから新しく再構成することにより、その真の体系が樹立されました。このため彼の定義論は、物理学と並んでその体系樹立の一環として、彼がしばしば言明したところの真の観念による自然の再現の方法が如何なる論理が数学的秩序に基づいているかを示さねばならないが、だが彼はよき定義の条件を知ることとその定義の発見法を知ることにその定義論を限定している。そして此れは彼の認識論に於いて考察されねばならないものです。定義の語彙に関してスピノザはアリストテレス・スコラ的な類・種差による定義を排します。この点に於いては彼はデカルトと軌を一にします。神をも「定義」しようとするスピノザは、アリストテレス派の論理学者の主張と同様に、最高類或いは最高の存在としての神が、類・種差によって定義されないことを認めたうえで、彼の場合は、神が定義されなければ、それから生ずる他の一切の事物は理解されることも認識されることもできない。デカルトの影響を否定できないが、数学的な分類法・論理に基づいて、神並びに他の一切の事物を定義しようとする。彼スピノザの定義論についての考察はその定義の論理的構造を明らかにし、もってそれを如何に実在的事物に適用したかを見なければ、彼の「定義」の枠が見えて来ないことになります。



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最終更新日  2021年10月01日 06時04分41秒
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