Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

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2022年02月26日
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カテゴリ: 絶対存在論
神の存否-332
 スピノザは人間本性の全般に亘って、生まれつきに性善論が備わっているとは思考しません。倫理教育及び実践を促す所以でしょう。
 定理三二 ただ一人だけしか所有し得ぬようなものを、ある人が享受するのを我々が表象するなら、我々はその人にそのものを所有させないように努めるであろう。
 証明 ある人があるものを享受することを我々が表象するなら、そのことだけによって我々は(この部第三部の定理二七 我々と同類のものでかつそれにたいして我々が何の感情もいだいていないものがある感情に刺激されるのを我々が表象するなら、我々はそのことだけによって、類似した感情に刺激される。及びその系一 その人に対して我々が何の感情もいだいていないある人が、我々と同類のものを喜びに刺激することを我々が表象するならば、我々はその人に対して愛に刺激されるであろう。これに反してその人がそうしたものを悲しみに刺激することを我々が表象するならば、我々はその人に対して憎しみに刺激されるであろう。により)そのものを愛するであろうし、また享受しようと欲するであろう。ところが仮定によれば、他の人がその同じものを享受することは自分がこの喜びを達するのに妨げになることを我々は表象する。ゆえに我々は(この部第三部の定理二八 我々は、喜びをもたらすと我々の表象するすべてのものを実現しようと努める。反対にそれに矛盾しあるいは悲しみをもたらすと我々の表象するすべてのものを遠ざけあるいは破壊しようと努める。により)その人にそれを所有させぬように努めるであろう。Q・E・D・=此れが証明すべきことであった。
 備考 このようにして、人間の本性は一般に、不幸な者を憐れみ幸福な者を妬むようにできていること、しかも(前定理三一 もし我々が自分の愛し、欲し、あるいは憎むものをある人が愛し、欲し、あるいは憎むことを表象するならば、まさにそのことによって我々はそのものをいっそう強く愛し、欲し、あるいは憎むであろう。これに反し、もし我々が自分の愛するものをある人が嫌うことを、あるいはその反対を、すなわち我々の憎むものをある人が愛することを表象するならば、我々は心情の動揺を感ずるであろう。により)他人の所有していると彼らの表象するものを彼らがより多く愛するに従ってそれだけ大なる憎しみをもって妬むということが分かる。次に人間が同情心を起こすようになるその同じ人間本性の特質からして、また人間が妬む心をいだき、あるいは名誉欲に支配されるということが起こってくることが分かる。最後に、もし我々がこれを経験に聴こうと欲するならば、経験そのものもすべてこの通り教えることを我々は見いだすであろう。ことに我々が自分の幼少時代に思いを至すならなおさらのことである。というのは、小児はその身体がいわば絶えざる動揺状態にあるがゆえに、他の人々の笑いあるいは泣くのを見ただけで笑いあるいは泣くのを我々は経験している。さらにまた小児は他の人々がなすのを見て何でもすぐに模倣したがるし、最後にまた他の人々が楽しんでいると表象するすべてのことを自分に欲求する。これというのも事物の表象像は、すでに述べたとおり、人間身体の変状そのもの、人間の精神感情は精神行動、すなわち外部の原因によって人間身体にもたらされて人間を、このあるいはかの行動に決定する刺激の様式そのものにほかならないからである。
 以上を考察すれば、人間の精神感情、なかでも妬みは人間の精神の奥底に秘み隠れ住む生得の性向かもしれません。まして、幼児から此の傾向が見えるとするスピノザのこの主張は、少子核家族化の傾向を帯びる世界では幼児教育はパターン化しつつあり、個人個人の徳育教育がないがしろにされ、妬みは犯罪化する危険性があります。シンデレラのガラスの靴が呼び起こされます。



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最終更新日  2022年02月26日 06時05分33秒
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