Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

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2022年09月30日
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カテゴリ: 霊魂論
4. 西田幾多郎の「善の研究」とシュタイナー
 シュタイナーの人間の構造分析においては、 Geist(霊 ・精神)は神的世界の住人であった霊 ・精神(Geist)と絆をもつことで、人間は神化されるということが確認されたのですが、注目したいのは、その霊 ・精神(Geist)を受け取る側の場である。シュタイナーはこの場を真の自我(Ich)、純粋な思考Jが行われる場だと考えます。自我(Ich)、個としての人聞を統ーしている場であり、神的世界に聞かれ、 善を獲得する場である。この自我(Ich) は、通常では生前獲得は非常に困難だろうことは容易に想像できますが、古今東西に皆無だったとは申せないのは史的知識に通じた人間には判別可能です。其の代表例が極東アジアの哲学を西洋に認識させた西田幾多郎 (1870-1945)の西田哲学です。彼の基本哲学が、「反省を含まず主観・客観が区別される以前の直接経験」を指す用語、 ウィリアム・ジェームズ、アンリ・ベルグソンの近代西洋哲学、禅などの東洋古典思想を反映させた「善の研究」で純粋経験を主張と酷似するのです。その「純粋経験」が考察された、西田が初期に著した「善の研究」が、西洋哲学が日本に導入されて初めて書かれた日本人の独創的な哲学体系が展開されたと言われる書でなのです。西田哲学の出発点として位置づけられているこの書は、四篇から構成されており、第一篇が「純粋経験」、第二編が「実在j、第三編が「善」、第四編が「宗教」となっています。第三編の「善」では、善が「自己を知ること」、「理想の実現」、「意志の発展完成」と判別されており、「意志の発展完成」は「自己の発展完成」であり、善は全体を統一する最深の統一力である「純粋経験」だと論じられているのです。この「純粋経験」は、対象を認識するにあたり、知覚し、意識が分化する以前の主客未分の状態であるが、これは単に対象を知覚する以前の状態というわけではないところに西田の特徴があるとしつつ。現在意識においても、過去の意識が働がけ意識統ーが必然として働いており 、主客の対立にみえる底にも実は統一の力は働いている看做される。この無意識のうちに「自己の根底」で働く意識統一の状態が 「純粋経験」である。唯一の実在が意識だとする西田は、「絶対的統一」力こそが神であると看倣し、意識を統一する「純粋統一的経験」は、同時に自然を統一することになり、人間と自然、宇宙を統一するものだとした。人間においては、それは自己を知ること(自己統一)として現れるのであった。「自己を知れば人類一般の善と合するばかりでなく 、宇宙の本体と融合し神意と冥合するのであると述べているように、自己を知ることで、善を知 り、神と合一するのだとした。然し乍ら、こうした神に近接を求める道は、自己の安心のためという利己的な要求から出発するのではない。自己の中から主体的にでる「大いなる生命の要求」でなければならないという 。神人合ーは、「主観的統一を棄てて客観的統一に一致するjのであると結びます。このような自我・自他をを超えた自己の統ーから、自己を捨て世界と結びつく意識とする議論を展開する西田哲学の思想を、宗教学者である小野寺功は、論文「西田幾多郎から聖霊神学へ」の中で、キリ スト教の 「聖霊神学」と関係づけることを試みました。小野寺は、「霊」という「場」を自覚することで人間は自己超越していくといい、西田の「 自己の根底j が 「霊性」の「場」だと しました。シュタイナーのいう 真のIch(自我)Jが Geistselbst (霊我 ・精神的自己)Jに神化された状態を、 小野寺の理論から考察すると、西田の 「個 としての自己を知ることで、善を知り 」、その後の 「主観的統ーを棄てて客観的統一に一致する」状態が、 Geistselbst (霊我 ・精神的自己)として Geist(霊 ・精神)が流入した 真の自我であるIch のシュタイナーのイメージと重なります。シュタイナーも西田も、 自己を知悉すること 、自己を認識することで、神的合ーに至り、内部から主体的に湧いてくる善を経験することで合一します。但し、西田哲学の 自己が宇宙に開かれて、神へ昇華されるのに対し、シュタイナーの真のIchは、GeistGeist(霊 ・精神)と結びついてなお残るのである。此れほど、世界の東西世界線を意識される問題は今後も課題になることは疑いを得ません。



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最終更新日  2022年09月30日 06時10分06秒
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