Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

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2023年06月02日
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カテゴリ: 霊魂論
対極をなす霊的巨人 ヒトラー vs ルドルフ・シュタイナー-6 闇の霊と光の霊
 アドルフ・ヒトラーはナチ党の党旗について「我が闘争」の中でこう述べている。「私が自ら数え切れないほどの試行を重ね、赤地に白円、その中央に黒いカギ十字という最終的な党旗を定めたのだ。長期にわたる試行錯誤の結果、私はまた旗の大きさと白円の大きさとの決定的な比率、さらにカギ十字の形状と厚みを発見した」と。この象徴には何らかの形で霊的な力を秘めてあると考えたのであろう。シュタイナーは現代史の中に二種類の霊的な力が激しく衝突するのを見ていた。既に1917年の段階で、彼は講演の中で次のように語っていた。「光の霊たちは今、人間にインスピレーションを与え、自由の観念と感性を、自由への衝動を発達させようとしている。それに対して闇の霊たちは人種的且つ民族的な関連、血に根ざした古い衝動を現代に甦らせようとしている。人種、民族、血統の理想をはびこらせることほど、人類を退廃へ導くものはありません」。
 「ゲーテアヌム」放火事件から約1年後の1924年1月にドルナッハで夜会が催された。その席でシュタイナーは突然、発作的な衰弱に襲われる。シュタイナーは奥の部屋に引き篭もり、暫くして再び姿を現わした。終始蒼白で、苦痛に歪んだ顔をしていたという。この衰弱の原因を巡っては、様々な憶測がある。サンドウィッチの中に毒物が混入されていたという説もある。いずれにせよ、シュタイナーの体はこの夜を境に衰弱の一途をたどった。しかし、体調の衰えとは逆に、シュタイナーは1924年から1925年にかけて、数多くの重要な講演を行ったが、ついに1925年3月にシュタイナーは力尽き他界した。これから8年後の1933年1月30日にヒトラー政権が誕生した。シュタイナーの死後、ヒトラー政権下のシュタイナー学校の教師たちは、ナチスと妥協してでもシュタイナー学校を存続させようとする「現実派」と、あくまでも人智学の精神を貫こうとする「原理派」に分裂、結局、ナチス政権下で「シュタイナー学校」は閉鎖されてしまった。ナチスは政権につくとすぐに、公立学校を支配下におさめ「国民学校」とした。それまでの教科書は破棄され、新しいものが提供され、カリキュラムも徹底的に変えられ、新しい科目が二つ加わった。「人種学」と「優生学」である。人種学の授業では「アーリア人種こそが優秀人種であり、ヨーロッパを支配することになっているのだ」とも教えられた。優生学の授業では「アーリア人種は健康なアーリア人種とのみ結婚すべきものであり、非アーリア人種と結婚して血を混ぜてはならない」と教えられた。また生徒たちは「ユダヤ人はドイツに対する脅威であるだけでなく、世界平和に対する脅威でもある」と教えられた。
 ところで、シュタイナーは晩年、「偽りへの衝動」について繰り返し警告を発していた。シュタイナーは、これからは、ありとあらゆる「常套句」「スローガン」「嘘」あるいは「空虚なフレーズ」が社会にはびこることになるだろうと予言した。人々は初めはその「見え透いた嘘」を笑うかもしれないが、やがて感覚が麻痺して、その中に取り込まれてしまうだろう。実際すでに多くの人々が、優れた人々さえも、そのような「空虚なフレーズ」を知らず知らずのうちに受け入れてしまっているとシュタイナーは言った。この警告は現在に生きる我々の社会にも当てはまるであろうか。



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最終更新日  2023年06月02日 07時09分53秒
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