Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

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2024年07月02日
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カテゴリ: 霊魂論


ルドルフ・シュタイナー
ゲーテの自然科学論序説並びに精神科学(人智学)の基礎(GA1)
第18章 ゲーテの「散文の中の韻」における世界観 佐々木義之訳
●第三段
 人間の心を介して何かがその本質的な存在を開示する場合に完全な現実が現われるのは「外的な客観性と内的な主観性」が合流するときだけです。現実を認識するようになるのは一方的な観察を通してでも、一方的な思考を通してでもありません。現実というのは何か出来合いのものとして客観的な世界の中に存在しているのではなく、人間の精神によって、その事物との結びつきの中で、もたらされるのです。客観的な事物は現実のひとつの側面に過ぎません。ゲーテは感覚的な経験だけをもてはやす人たちに答えて言います。「経験とは半分の経験に過ぎません。・・・あらゆる事実であるものは既に理論なのです。」(「散文の中の韻」)。言い換えれば、理想的な要素が人間の心中に現れるのはそれが何らかの事実であるものを観察するときなのです。この世界観、それはアイデアの中で事物の本質的な性質を認識し、認識を事物の存在への「生き込み(*本質そのままを取り込む。)」として思い描きます。それは「神秘主義」ではありませんが、神秘主義と共通したひとつの特徴を持っていることは確かです。つまり、客観的な真実を何か外的な世界の中に存在するものとしてではなく、人間存在の内部で実際に把握され得るものとしてそれは眺めます。反対の世界観は現象の背後にある事物の基盤を人間的な経験を越えた領域へと移します。そのような観点は宗教的な顕現として受け入れられるその基盤への盲目的な「信仰」に身を委ねるか、知的な仮定を行い、彼方の領域にあるその現実の特徴について理論化するしかありません。神秘主義者もゲーテの世界観を擁護する人たちも、正に何らかの「別世界」を仮定することを拒否するように、そのような領域への信仰を拒否します。つまり、彼らは人間の中で表現される真に精神的なものを擁護するのです。ゲーテはジャコビ宛に「神は形而上学をもってあなたを罰し、あなたの生身を矢で射りましたが、彼は物理学をもって私を祝福しました・・・私は汎神論者スピノザの神への崇拝をますます強く支持しています・・・。そして、あなたが宗教であると考えているものすべてをあなたの義務としてあなたに委ねます・・・。あなたが、神は信じることができるだけだと言うなら、私は、見ることの中で多くを貯えるとあなたに言うでしょう。」と書き送っています。ゲーテは自らを表現するような事物の本質存在を彼のアイデアの世界の中に「見」ようとしました。神秘主義者たちもまた彼ら自身の内的存在に沈潜することによって事物の本質的な性質を知ろうとするのですが、より高次の認識を達成するのに適していないとして彼らが拒絶するのは正にアイデアのそれ自体が明確で透明な世界なのです。神秘主義者たちは存在の根源的な基盤を見るための彼らのアイデアに対する能力を発達させることに信を置かず、彼らの存在のその他の内的な力に集中します。一般に、神秘主義者たちは不明確な感覚や感情の中で事物の存在を把握するものだと考えています。しかし、感情や感覚は主観的な人間の性質に限定され、アイデアの中でのみ自らを表現する事物については何も語りません。神秘主義者たちは理性の人々と比べてその「深み」を誇りにしているという事実にも関わらず、神秘主義は世界観としては表面的なものなのです。彼らは感情の性質について何も知りません。もし、知っていたら、彼らはそれを世界存在の表現として見ることはなかったでしょう。そして、彼らはアイデアの性質について何も知りません。もし、知っていたら、彼らはそれを浅薄で合理主義的なものとして見ることはなかったでしょう。彼らはアイデアを持っている人たちがその中で経験していることについて、実際にも何も知らないのです。とはいえ、多くの人にとって、アイデアは言葉以上のものではありません。彼らにはそれらの無限の十全性を把握することができないのです。彼らが彼ら自身の空虚でアイデアに欠けた言葉を空疎なものとして経験するのは驚くべきことではありません。
記:主観主義的認識論
信仰、汎神主義、および神秘主義の相違について説明します。
信仰:信仰は、宗教的な信念や教義に基づる個人または集団の信じることです。信仰は、神や神々、聖典、教義、儀式などに対する深い信頼と敬意を含みます。代表的な信仰にはキリスト教、イスラム教、ヒンドゥー教、仏教などがあります。
汎神主義:汎神主義は、すべてのものが神の一部であるとする立場です。現実は神性と同一であると考えます。汎神主義者は、神を擬人化した人格神を認めず、宇宙全体が神そのものであると見なします。スピノザや古代ギリシャのエレウシスの秘教、ストア派哲学などが代表的です。
神秘主義:神秘主義は、絶対者(神、最高実在、宇宙の究極的根拠など)を、その絶対性のままに人間が自己の内面で直接に体験しようとする哲学または宗教上の思想です。神秘主義者は、神秘的合一体験を追求し、自己からの脱却を通じて絶対者との合一を目指します。スピリチュアリティや瞑想が重要な要素です。
以上これらの立場は異なる視点から宇宙と神性を理解する方法を提供しています。
参考図:epistemological subjectivism



    第18章 第三段(了)

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最終更新日  2024年07月02日 09時54分49秒
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