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君は気付いているのだろうか。 その小さな後頭部をジッと見つめている眼差しに。 君は知っているのだろうか。 君の事を考えて夜も眠れない男がいることに。 静かな静かな朝。 鳥のさえずりさえも届かない、薄暗い部屋に僕は居た。 コンクリートの壁に囲まれ、湿気をたっぷり含んだ空気には微かにカビの臭いも混じっているようだ。 僕はいささかうんざりした気持ちで、一晩中泣き続けている少女をチラリと見た。 彼女は部屋の片隅で、両膝を抱え、肩を震わせて嗚咽を繰り返している。 よくもまぁ、あれほど鳴き続けれるものだ。 体中から水分が抜けてしまうのではないかと思うほど泣き続けている。 彼女の名前は鈴原歩美。 市内の女子高に通う、十七歳の少女だ。 彼女は僕について一切知らないだろうが、僕は彼女について詳細を知っていた。 家族は父子家庭で、三つ年上の姉と二つ年下の弟がいる。 母親は彼女が八つの時に失踪した。「お願い……帰して……」 かすれた声に顔を上げると、歩美が泣き過ぎて腫れ上がった顔を僕の方に向けていた。 その顔に、さすがの僕も憐憫を感じたが、かといって今の状況を変えれる程の案も思い付かなかった。「まだ無理だ」「じゃあいつになったら帰れるの!」 ヒステリックに叫んだ歩美を僕は冷淡に見つめた。「死にたくなければ黙っていろ」 僕の言葉に歩美は目を見開いて、唇をかみ締めた。 そうするしか他に彼女を黙らせる方法がなかった。 これ以上、キャンキャン吠えられては、僕のほうが参ってしまいそうだ。 ただでさえ、身に迫る危険に心臓がすくみ上がっているというのに、これ以上冷静でいる自信がなかった。 僕たちは狭い地下室の対角線に座っていた。 一定以上の距離に進入しないよう、お互い警戒しているようだった。 一晩中眠っていないせいか、頭痛がひどい。 僕はサバイバルナイフをしっかりと握り締めていた。 彼女の怯えるような視線を感じていたが、僕はあえてそれを黙殺した。 更に時間は経過し、気が付くと歩美は壁にもたれかかって目を閉じていた。寝ているのだろうか? それを見て僕はわずかに安堵し、同じように目を閉じた。 少しだけ目を休めるつもりだったはずが、いつの間にか眠ってしまっていたようだ。「高広、早く来て」 僕は微かな話し声で目を覚まし、一気に覚醒した。 跳ねる様に飛び起き、歩美に飛びかかった。「誰に電話した!!」 きゃーーっと切り裂かれるような悲鳴を上げる彼女から、力ずくで携帯電話をもぎ取り、床に叩き付けた。 カシャッとおもちゃが壊れるように携帯電話が壊れ、部品が飛び散った。 歩美は怯えきって、僕を悪魔でも見るような目で見ていた。「馬鹿が……」 僕はどうしようもない怒りに震えていた。 元を辿ればこの女のせいでこんな事になったというのに。 このまま歩美を放り出してしまおうか。 いや、こうして彼女を隠していた事が奴に知れた今、僕の命も狙われる事になるだろう。「どうして?……あなた、高広の友達なのに」「だから!何度も言っているだろうが!」 僕は大声で叫んだ。そうしないと恐怖でおかしくなってしまいそうだった。「高広はもう普通の状態じゃないんだ!お前の彼氏を殺した!次に狙ってるのはお前自身なんだよ!!」 血反吐を吐くように叫んだ僕を、それでも信じられないように歩美は見つめていた。「嘘よ。彼は今、神奈川に研修に行ってるのよ。高広も……さっき電話したら、いつも通りだった。何で……あなたがそんな事を知っているの?もしも……あなたが言っている事が本当なら……どうして、私を助けようとしてくれるの?」 彼女が疲れたように小さな声で言葉を続けた。 僕はただ歩美の言葉をぼんやり聞いていた。「高広の部屋で……君の彼氏の手首を見せられた。君と交換したとかいう、シルバーの指輪がついたままだった」 歩美が息を飲むように喉を鳴らした。そして指輪をした左手をギュッと握り締めた。 夕暮れに赤く染まった部屋で、高広は微笑んでいた。 昔から大人しい奴だった。小さな虫にでさえ怯えるような奴だったのに。 そんな高広を僕は放っておけず、まるで弟のように世話を焼いていた。 彼が高校二年の頃、初めて僕に好きな女の子がいるのだと告げた。それからは毎日彼女の事を聞かされた。 一つ年下の、まるで花のように可憐な少女なのだと、高広はまるで夢見る乙女のように頬を染めて語っていた。 僕は数少ない恋愛経験から、彼の役に立つように色々とアドバイスした。 そうして高広は歩美と知り合いになり、男友達として認めてもらえることができた。 しかし、彼女にはすでに恋人がいた。 それでも高広は、彼女に友達だと認められて側に居ることができるだけで幸せなのだと。だから自分が彼女に告白することはないと言っていた。 まるで、姫を護る騎士のように、高広は歩美を見つめていた。 その高広が妙なことを口走るようになったのは、つい数週間前だ。「王子様とお姫様は、偽者だったんだ。だから……殺されてしまったんだって。やっぱり、嘘つきは殺されても仕方ないよね……」 視点の定まらない目で、ボンヤリとそう呟いた高広に、僕は違和感を感じた。 けれど兄貴分を気取っていたはずの僕は、そんな彼の異変を重要視しなかった。 どうしてあの時、狂気の沼に踏み込もうとしていた高広を引き止めることができなかったのか。 手首を持って微笑む高広を思い出し、僕は背筋を凍らせた。 あれはもう、僕が知っている高広ではなかった。 そして、まるで僕を人殺しのように見つめる彼女をジッと見つめ返した。「君を助けたかったんじゃない。これ以上高広に人殺しをさせたくないだけだ……」 僕は小刻みに震える手で、きつくナイフを握り締めた。(後編に続く)-----リハビリ小説です(笑)やっぱり書いてないとだめですね。手が上手く動きません。地味に書いていきましょう。
Nov 2, 2004
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そうやって少しうつむくと あなたの長いまつ毛がよく見えるあなたの指があたしの髪を触るその感触が好きよ普段は真剣な眼差しも微笑むととってもカワイイのもうダメ、それ以上近づかないでその細い腰に抱きついて押し倒したくなっちゃうじゃないぎゅうって抱きしめて独り占めしたくなっちゃうじゃない好きで好きでたまらないのいつもあなたの事ばかり考えてるあなたの柔らかい唇を奪いたくて仕方がないのよあなたの恥ずかしがる仕草が余計にあたしを煽ってるっていい加減気がついてよね好き好き大好き!あなたの笑顔だけで昇天しそうなのあなたと一緒にいるとあたしの理性は紙切れ同然よあたしを野獣にしたくないならもう、それ以上近づいちゃダメだってば!そんな訳で(汗)久しぶりに詩(もどき)です!かなりイッちゃってますね。でもホントに大好きになるとこんな感じなんですよ…。すいません、野獣で(笑)てかサイトリニューアルしたら、とってもほのぼのな雰囲気になってますね。今までがダーク路線(?)だったので、ちょっと明るくいこうという試みなんですが。それでドロドロな話書いてちゃ意味ないぽ。でも書く(笑)ボーイズラブみたいなのは、やっぱり嫌煙されるのかなぁ。裏サイト作ろうかと思ったけど、2サイトも運営する自信なし。コッソリ載せちゃえ(笑)そんな訳で、フリーページの方は注意してくだせ~。一応、冒頭に説明入れるつもりですけど。でもリハビリ用に最初は、普通のお話書きます。はい。いっぱい死にますけど。お楽しみに!(待て)てな訳で、せっせと執筆にかかりまする。現在、投稿用の小説も書いてるので、進行遅そうですが…。とりあえず、登場人物の紹介とかだけでもアップしようかな。と思ってますので、お暇な方は(いつアップするか謎ですが)見てやってくださいませ♪
Nov 1, 2004
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サイト消えてるカモメ。とか思ってたら無事残ってました(笑)良かった良かった。やっとプライベート&お仕事が一段落ついて、自分の時間が持てそうです。そんな訳で心機一転頑張りますよ☆よぉし、思い切ってサイトもリニューアルしちゃうかな♪日記記入率が30%まで落ちてたので(当然だけど)とりあえず日記頑張ります(笑)その上思い切って名前も改名ですよ!今後はcirou(シロー)で参ります。早く反映されないかな…。
Oct 31, 2004
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君の死体を月の浮かぶ泉に沈めよう君の死体を両手に抱えて冷たくなった頬に優しく口付けしよう君の心が抜けてしまったこの身体に僕はただ縋ることしかできず君の冷たい皮膚を何度撫でても力の抜けた身体を何度抱きしめても君の流れ出た血が戻ることは無い君の死体と一緒に僕も泉に沈もう君の死体を両手に抱いてもう二度と開かぬ瞼に優しく口付けよう君の命が流れ出たこの身体を抱き僕はただ君の名前を繰り返し呼ぶ事しかできず君を愛してると叫んでも君の冷たい唇に何度口付けても僕が殺した君の命が戻る事は無いでも、これでやっと……僕だけのものになってくれたね-----命は短く儚いものです。せめて君が、共にあった日々を少しでも幸せであったと……そう思って逝ってくれたと願いたい。
Sep 16, 2004
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いつも前を向いて決して振り返らずにただひたすら歩いてきた涙が落ちないよう顔を上げて決して弱音を吐かずにただひたすら歩いてきたけれど、僕の手から転がり落ちたあれは一体何だったのだろう?僕は振り返って確かめる事ができず立ち止まる事もできずただひたすら歩き続けてきたあの温かなものは何だったのだろう?もう確かめることもできず、僕はただ空っぽになった掌を握り締め涙がこぼれないように顔を上げ必死になって歩き続けるいつか来る、道の終わりへ向かって-----すっかりサボっておりました。何だかやることが一杯あって大変です。ここも、毎日更新は難しくなってきたかも^^;でもなるべく来るように頑張ります……。
Sep 10, 2004
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CMで見て前々から見たかった『ヴァン・ヘルシング』を公開日に友達と見てきました! とりあえずの感想は、面白かったです♪ 想像以上にファンタジーな世界ですが、純粋に映像とか楽しめましたね。 でもストーリーが若干分かりにくかったかも?かなり自分の想像力を働かせる必要があるかもしれません(汗) 多分、前後の話を含めて小説にしたら、上下巻では済まないかも・・・。 もう少し、詳細を知りたい感じでしたね^^; 知りたいと思うのは、内容が面白かったからだとは思いますけどね。 映像は、無難に良かったです(笑)ちょっと動きが妙だなって思うところはあったけど、まぁモンスターだし・・・ってことで^^; 気になっている方は、見に行って損はないと思いますよ♪ 主人公のヴァン・ヘルシング役、ヒュー・ジャックマンもアナ女王役のケイト・ベッキンセールもとってもハマッてました。 ヴァンパイアの花嫁3人もかなりいい味出てたし、主人のヴァンパイアより、出番多かったんじゃ?(笑) 気になる人は↓でチェキ♪http://www.vanhelsing.jp/index.html あと、予告で見たデビルマンの映像がすごかったです! 次はコレ見るかな・・・(笑)
Sep 5, 2004
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ああ、ピアノの音色が聞こえる……。 僕は眼下で血塗れで倒れている物を、ぼんやりと見つめていた。 それはさっきまで“藤崎先生”と呼ばれる人だったが、今はただの肉の塊だ。 僕は右手に握ったままだった真鋳製の花瓶に気がつき、血がべっとりとついたそれを床に放り出した。 きっと僕の指紋がきっちりと張り付いていることだろう。 頭をかち割られた『死体』は、ぽっかりと目を開き、何も映らない瞳で僕を見上げている。 僕は殴られ、腫れ始めた唇から流れる血を、そっと舌先で舐め、その痛みに顔を顰めた。 そして、着ていたカッターシャツを力いっぱい左右に引っ張って、ボタンを引き千切った。 こんなものでいいかな……。 もう少し酷くした方が、リアリティがあるだろうか。 僕はためらいなく、右腕を近くにあった机に思い切り打ち付けた。「いってぇ~……」 打った右腕を握り締め、僕はその場に蹲った。 そうして、ようやくホッとため息を吐く。 これでいい。これでやっと……。 僕は『死体』から少し離れてへたり込み、悲しげに響くピアノの音色に耳を傾けた。 彩香の好きなショパンだ。彼女はきっと、絶望に打ちひしがれ、この曲を弾いているのだろう。 彼女の溢れる悲しみがメロディーにのって、僕のところまで流れ込んでくる。 もう、大丈夫だよ。君の恐怖の根源を、僕が消し去ってあげたからね。 双子の妹、彩香を思い浮かべ、僕は小さく微笑んだ。 彼女の異変にもっと早く気づいていれば、彼女をこんなにも苦しめる必要はなかったのに……。 僕が彩香と藤崎の関係に気づいたのは、つい先週の事だった。 ピアノの練習で遅くなると言っていた彩香の言葉を、僕は全く疑っていなかった。何と愚鈍な兄だったのか。 彩香が笑わなくなったとき、どうして気付いてやれなかったんだろう。 その日。あまりに帰宅の遅い彩香を心配して迎えに来た僕は、音楽室に彼女の姿を見つける事ができなかった。 特別教室の並ぶ棟で、唯一光が漏れているのは美術室だった。 僕はそっと足音をたてずに美術室に近づいた。 近づくほど、嫌な予感に胸がざわめいた。 すすり泣くような、微かな声が美術室の中から聞こえてきた。それは確かめるまでもなく、彩香の声だった。 そうして僕は、全てを悟ったのだ。 ぼんやりと美術室の薄汚れた天井を見上げ、僕は頭蓋骨を叩き割る手の感触を思い出していた。 彩香の鞄から、刃渡り20センチものナイフを見つけた時、僕は決心しなければいけなかった。 彩香を殺人犯にはできない。彩香が傷物になったことを、世間に知られてはいけない。 藤崎が18時以降、美術室で1人になるのは分かっていた。その理由も。 その時を見計らって、僕は美術室にやってきた。 藤崎を追及すると、奴は僕の期待通り逆上し、殴りかかってきてくれた。 2発までは受けてやる。 僕は殴られてよろけた時、下見に来たとき目をつけた真鋳製の花瓶を手に取り、藤崎の頭めがけて渾身の力で殴りつけた。 1発、2発、3発、4発、5発…… 7発目で、藤崎はようやく動かなくなった。それでも、もう一度殴りつけた。 カッターシャツにも返り血が飛び散った。 “14才少年、教師を殺害”今から新聞の見出しが想像できる。美術の顧問であった教師に肉体関係を迫られ、少年は鈍器で教師の頭部を殴り、殺害した。とでも書いてくれればいいけれど。 18時半、見回りの警備員が来るはずだ。後、5分。 その警備員が去った後、彩香はここへやってくる。 僕は膝を抱え込み、頬っぺたをつねって無理矢理涙を流した。 次第に、開放感が押し寄せ、僕は喜びの涙を流していた。 やった!僕は悪魔を殺したんだ! その時、カチャリと扉を開き、警備員が姿を見せた。 ああ、ショパンが聞こえる……。
Sep 4, 2004
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人間生きている間に、様々な不思議に出会うことがあります。 怪奇現象であったり、超常現象であったり、自然現象であったり・・・ そんな訳で私にもついに、その瞬間がやってまいりました。 先日、シャチョーがウキウキ持って帰ってきたものが、全ての不思議の始まりでございます。「アズさん、シノルさん、これをお茶の時にみんなに出してあげて」 と、シャチョーが差し出したのは怪しげな包み。 同僚のアズちゃんと共に、既に嫌な予感がしてまいりました。 しかし、シャチョー自体が不思議な我社。 アズちゃんは慣れたもので「ハーイ。」とおりこうさんな返事をします。「種類は忘れたけど、ハーブティーだから、それでリフレッシュして」 そう言い残してシャチョーはまた、不思議の世界へ旅立っていきました。「ハーブティーだって」 アズちゃんは早速匂いを嗅いでいます。「う、何か草の匂いがする」 ハーブって確か草だもんね。「シノルさんも嗅いでみて~」 そう包みを勧められ、好奇心もあってクンクンしてみます。 ああ・・・草だ。うん、確かに。 包みの中にはコロンとした、丸い草の塊がいくつも入っていました。「明日の朝、みんなに出そうか~」「そだね~」 明日コレを直接口にするわけか。目が覚めそうだなぁ・・・とか思いつつ、次の日出社するまでその存在すら忘れておりました。 そして今朝。バタバタと駆け込み出社をした私に、アズちゃんがススス・・・と近づいてきました。「シノルさん、昨日のハーブティー出そうか」 あ、そういえばそんなのがあったね。 毎朝出すコーヒーは既に、コーヒーメーカーがせっせと作っておりましたが、その横で私はハーブティーなるものを作り始めました。 作り方はいたって簡単。1.お湯をコップに注ぐ。2.ハーブティーの素をポンと放り込む。3.ふやけるまで待つ。 その手順で次々とハーブティーを生産していきます。 これが噂のハーブティーの素。 うっっっ!!!なんじゃこりゃーーー?! 私の心の悲鳴をよそに、ハーブティーなるものはどんどん進化を遂げていきます。 まるで一億五千万年の歴史を、一瞬で見せられたかのような気分です。 進化途中のハーブティーの素。 進化したハーブティーなるもの。 「先生、私もう子供じゃないのよ。大人の女として花開いたの」 幻聴が聞こえてきました。先生ってダレダ。 アズちゃん「キモーイ!」と大爆笑です。 とりあえず2人で撮影会です。 何か・・・花っていうより。イソギンチャクみたいな・・・。 最初、試飲してみると、お湯の味しかしません。 まぁ、こんなもんか~。と社員の皆様にも提供してまいります。 皆さん、コップの中を見て「うっ」と言葉を詰まらせております。「飲めるの?」などと、ハーブティーに対して失礼な方もおられます。しかし私は、確信を持って「飲める」と返すことができませんでした。 もしかしたら、『心臓の弱い方はご注意ください。』と注意書きされている可能性もございます。 皆様がリフレッシュする予定のハーブティー。 おや?どんどんお湯の色が濃厚になってきています。『ヤバイ』 本能的に危機を察知した私は、急いで自分の席に戻りノルマを果たそうと、ハーブティーに口を付けました。 しかし。時、既に遅し。 イソギンチャク、もといハーブティーの素は、自分の能力を余すところなく発揮しておりました。 何て働き者なのでしょう。頑張らなくていい所で、やたら頑張る人のウザさがあります。「にっが~~・・・・・」 苦さと渋さの絶妙なブレンド。ちょっぴりハードボイルドな雰囲気です。 まぁ、ぶっちゃけ。『マズイ』と。 ごめんなさい、シャチョー。とてもリラックスできるような代物ではありません。 シノルは過去にハーブなるものを飲んで、美味しいと思ったことがございません。 知り合いがイギリスで購入してきてくれたハーブティーのティーパックも3回ほど使用して、あとは封印しました。 慣れてないだけなのでしょうか。 それとも高確率で、マズイものばかり口にしているのでしょうか。 高い金出すなら、日本茶や中国茶のほうがいいや。と思ってしまうシノルは完璧なアジアン。ビバアジアン。 とりあえず。大輪の花を咲かせて勝ち誇るコヤツをどうしてやろうか・・・。
Sep 3, 2004
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あなたの鼓動が 聞こえるこの闇の中で 目を凝らしてもただ ただ 闇の中であなたの鼓動だけが 聞こえる誰もがあなたを怪しんだけれど私はあなたを 信じ続けた死ぬ時さえも 共にと誓ったあなたを愛していたからなのに 何故?何故 私を殺したの?どうして あなたは生きているの?あなたの鼓動が 聞こえる愛しい 愛しい あなたの鼓動がああ 愛しているわ私を殺して あなたは私の着物を売った私の稼ぎだけでは少なすぎたのねあなたに辛い思いをさせた 私を許してでも もう 大丈夫よ私はあなたを見捨てたりなんか しない死んでもあの世で 一緒になろうと誓った約束を 忘れたりなんかしないわあなたの鼓動だけが 聞こえる共に暗闇で 永遠の愛を愛しいあなた 愛しているわ詩、として書き始めたんですが。詩っていうより物語っぽく・・・(汗)なのでSSでジャンル分けました^^;ちょっと古い時代で妄想して頂ければ(笑)
Sep 2, 2004
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毎夜 毎夜 夢をみるあなたを殺す 夢をみる私を必要としないあなたは 要らないあなたの身体を切り刻み 私は嗤って居る私を抱き締めた腕を 切り落とし私に嘘をついた唇を 縫い付け私を蹂躙した部分を 切り刻む毎夜 毎夜 夢をみるあなたを殺す 夢をみる私を欲しがらないあなたは 要らないあなたの身体をすり潰し 私は嗤って居る粉になったあなたの骨を 風に撒き千切れたあなたの肉を 土に還し爛れた私の情念を 闇に葬る毎夜 毎夜 夢をみるあなたを殺す 夢をみる私を愛さないあなたは 要らない
Sep 1, 2004
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乾涸びた僕のココロ枯渇したキミへの愛一緒に手を取り歩いてきた道を僕は怖くて振り返ることができない一緒に肩を並べて見上げた空を僕は怯えて見上げることができないキミが残したピアス僕が失ったキモチ僕はキミを本当に愛していたのかなキミは本当に僕を愛していたのかな信じていたものは脆く崩れ落ち信じたくなかった現実を突きつけられた僕たちは確かに同じ道を歩んできたのにこれから歩む道は二度と交わることはない渇いた僕のココロ涸れ果てたキミへの想い僕はいつか後ろを振り返れるのかな僕はいつか空を見上げることができるのかな-----ノーコメント(汗)
Aug 31, 2004
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8月始め、友人Rからメールが入った。「8月末にボディービル選手権あるから、見に行こうね!」え???なんですかそれは。ボディービルってあのムキムキマッチョなキモイやつでしょ?えー・・・行きたくない。別にマッチョに興味ないし。「Y子も誘ったから、シノルも一緒に行こうよ~午後の部からでもいいから」RとY子とシノルは高校時代からのお友達。よく3人で飲みにいったりなんかしてる関係です。でも現在、Rは妊娠8ヶ月・・・大丈夫なのか(汗)Rはとにかく気合が入ってました。午前中の予選から見ると言い張ってます。Y子も午前中から付き合うらしい。君たちがそんなマッチョ好きだとは知らなかったヨ。仕方ないのでシノルも午前の予選から一緒に行くことに・・・。当日、朝9時に(早すぎ)Rのアパートで朝食を食べ、Rの旦那さんに会場まで送ってもらいました。旦那さんは絶対見たくない。と、かたくなでした。地域は伏せておきますが、○○文化センターで行われたボディービル選手権。むさい野郎どもが既に駆けつけておりました。入場に2,000円もかかります。マッチョ見るのに2,000か・・・。内心やるせない感じでしたが、ここまで来て後にはひけません。まず最初に飛び込んできたのは、受付で販売していた花束。1,000~5,000円まで、色とりどりの花束が売られていました。優勝者に渡すのかな・・・と思いつつ、別に知り合いがいる訳でも、好きな選手がいる訳でもなく、純粋に観賞しにきている私たちはそのまま会場へ。会場はステージに客席という、オーソドックスなタイプ。こじんまりしているので、わりとステージまでが近いです。観客はすでに入っており、席の半分以上埋まっています。こんなにマッチョ好きが・・・。昨夜ちょっと夜更かしして4時間くらいしか寝ていない上に、入り口に張ってあったムキムキマンのポスターにちょっと胸焼けしていたシノルは非常に不安でした。夕方までもつかな・・・。と。そんなシノルの心情をよそに、いよいよ予選がスタート。最初は新人(ボディービル暦が浅い人)が登場です。6人中、2人だけがわりとムキムキしてましたが、他は何か普通な感じ。この程度なら楽勝です。ビキニ一丁な6人は並べられて色々なボージングをします(あの有名なポーズとかですよ)。最年少だという18歳の男の子が、ない筋肉を一生懸命アピールしている姿には微笑ましいものがありました。すると次はいきなりマスーターズ40歳以上がスタートしました。かなりみんなムキムキしています。さすが年の功。でも地方なので、テレビで見た事があるようなマッチョはいません。ちょっと安心。次はマスターズ50歳以上。どんどん濃度が高まっていきます。いよいよマスターズ60歳以上。すご。60の身体じゃナイヨ。腹筋割れますよ。おじちゃん。最高齢68歳でした。人間やればできるんだと再認識。次は女性です。5人中、1人だけやたら筋肉ついてる人がいます。でもマッチョではありません。メチャメチャ細い!!!わき腹の筋肉がキレイ!!!他の4人は、ターミネーター2のリンダ・ハミルトンっぽいプロポーションです。イイナァ。でも皆さん、40歳以上の方ばかり。Rが「皮下脂肪が全くなくなると、生理が止まるから若い女性はボディービルできないらしいよ」と教えてくれました。へぇ~~~知らなかった。筋肉つけるのも大変なんだね。次はいよいよメイン(らしい)の一般の部。今までのは前菜という感じでしょうか。ステージに出てくる出てくる。総勢30名以上のマッチョ。圧巻です。今までの年季の入った肉体とはうってかわって。みんな若々しいです。次々、審査員にポーズをとらされております。事前に、何かの番組でボディービルの裏側のようなものをTVで見たことのあるシノルは、舞台裏で倒れたりしている選手の姿とかを知っていましたが、実際に見て。あー、こりゃ倒れるのも分かるわ・・・。と納得しました。皆さん、必死で「うぉぉぉぉおおっ」てな勢いで筋肉を見せています。ホントに顔が必死で、思わず見ているほうも歯を食いしばってしまいそうでした。しかも審査が混戦しているのか、何度も何度もポージングして、汗ダラになっている選手もいます。2時間もマッチョ漬けになっていたせいか、スッカリマッチョを見慣れ「30番と58番がいい筋肉してるよね」などとY子と語れる程になっていました。そんなこんなで午前の予選が終了。午後は予選で残った選手が、個人演技をする模様。(筋肉が)お気に入りの58番が残っているといいのですが。雨の中昼食のラーメンを食べ(味はイマイチだった)会場に戻ると、すでに開会式が始まってました(偉い人の話は聞いてない)。偉そうな人たちが次々紹介されていきます。どうでもいいです。午後からは選手が各自選曲した曲に合わせて、1分間の個人演技を披露していきます。みなさん個性的な曲ばかりです。演歌や冬のソナタなんてのもありました。てか、BON JOVI大人気です。4人くらいBON JOVIの曲でした。まさか、こんなところでBON JOVIの曲を聴くことになるとは。ぶっちゃけ、午後からは純粋にショーとして楽しめました(笑)ええ・・・楽しかったんです・・・。そして、本日最大のメインイベント!!ゲストの登場です。そう。ポスターに載っててシノルが胸焼けしたあのムキムキマッチョマンです!!一昨年の世界大会の優勝者だそうで。そりゃスゴイ。会場大盛り上がり。今までの選手権は、全部この瞬間のための前座に過ぎなかったのか・・・と思うほどの盛り上がりようでした。でも本当に凄かった!!ハッキリ言って選手が細く見えるくらいズゴイ筋肉でした。ああ、これが本物かーと不覚にも感動してしまうほどに。筋肉に感動したのは、生まれて初めての経験です。ゲストが幕裏に去ると、なんとアンコールです。ジャニーズのコンサート並みの盛り上がりです。再び登場したゲスト。まるでディナーショーのように客席を筋肉を誇示しつつ回ってくれます。そこらじゅうで光るフラッシュ。デジカメ持ってくりゃよかった・・・と悔しさにハンケチをかみ締めるシノル。いよいよ私たちの席まできてくれました。太い腕をムキムキさせてくれます。筋肉に触りたかったのですが、オイルと汗にまみれてテカッテおりましたので、ちょっと遠慮しました。でも触っておけばよかった・・・。これが唯一激写できたスーパーマッチョマンです。パンツはいてないように見えるけどはいてます(笑)(ステージも撮ろうと思ったけど、写メ豆粒のような距離だったので)いやー楽しかった。あとの授賞式なんかどうでもいいほどに。ちなみにお気に入りだった58番の選手は4位でした。全然気にも留めてなかった選手が1位でした。シノルはあまり見る目がないことが発覚。マッチョサイコー。デブよりマッチョ。そう確信したシノルと友人は、来年も行こうね。と熱く約束を交わして帰途についたのでした。ヤバイ。世界大会も見たい(笑)
Aug 29, 2004
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私があなたのことが好きなこと本当は気がついてるんじゃない?素知らぬフリして、にっこり微笑んでみせるけどその笑顔に私がどれだけドキドキしてるのかあなた分かってるんじゃないの?繋いだ手が恥ずかしくて顔も上げられない私の気持ち知っててイジワルしているの?お願い。いますぐここで抱きしめて。やさしくキスして。そうすればもっと素直になれるから。あなたが大好きって言えるから。お願い。もうイジワルしないで。やさしくキスして。そうすればもっとあなたを信じられるから。大好きって抱きしめられるから。もう知らないフリはやめて。私の瞳には、あなたしか映ってないことに本当は気づいているんでしょう?お願い。好きだと言って。やさしくキスして。あなたのことが大好きなの!-----ふふふ。書こうと思えば書けるものですヨ!(汗ダラ)乙女心だ・・・(遠い目)
Aug 28, 2004
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キミの甘い香りが好きだ。胸が苦しくなるほどに。キミの髪に指を絡ませて、抱き寄せたい。キツク抱きしめて、もう離したくない。キミの柔らかな唇を独り占めしたい。お願いだから・・・今だけは、オレの腕の中にいる時だけは、オレを見て・・・。キミが他の男のことを考えているとオレにはすぐに分かってしまう。オレはキミしか見ていないから。キミのことしか見えないから。だから、オレの腕の中にいる間だけは・・・お願いだから、オレを見て。キミへの想いで押し潰されそうになっているオレの心にどうかやさしく口付けをしてくれ。キミの思わせぶりな仕草に何も知らない子供のように振り回される。キミのやさしさに勘違いしそうになってしまう。キミの白いうなじに口付けさせてくれ。胸が張り裂けるまで。キミの髪に指を絡ませて、抱き寄せたい。キツク抱きしめて、もう離したくない。キミの柔らかな唇を独り占めしたい。お願いだから・・・今だけは、オレの腕の中にいる時だけは、オレを見て・・・。----- 切ない恋心を詩にしたためてみました。 恋をしたら独占したいと思ってしまうのです・・・。 本当に。鳥籠に閉じ込めて。一生愛玩してみたい(笑)
Aug 27, 2004
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第一回 青少年の育成を考える会 と、いうのは冗談ですが(笑) あなたには、以下のような経験はありますでしょうか?(ない事を祈る)----- 気だるい昼下がりの屋上。 世間一般でいうところの悪ガキ4人が、ぷかぷかタバコをふかしつつまったりしていた。「どうする~?昼からの授業。出る?」 タカシが、あまり出る気がないという意味を込めてそう言うと、「ん~天気いいし、ゲーセンでも行くか?」 ちゃんとタカシの意図を読んで、マサトが期待通りの返事を返す。「やっちんはどうすんの?」 2人からの問いに、やっちんと呼ばれた少年が読んでいたマンガ雑誌から顔を上げる。「あー?オレ、ちっと出席ヤベーんだけどよ。カズは?」 話題を振られたカズという少年は、それでもボンヤリと空を見上げていた。手に持ったタバコはほとんどが灰になって、今にも落ちそうになっている。「おい、カズ。どうかしたのか?」 4人の中でも特に能天気と定評のある彼のいつもとは違う様子に、3人は怪訝な顔をした。「また憧れのリリコちゃんに、『お前、ウルセーョ』って言われたのか?」 マサトの問いに、その程度でカズが凹む事はないと他の2人が首を振る。「あ、分かった!リリコちゃんのパンツ隠し撮りしたのがバレてボコられたとか?」 やっちんがそう言うと、それはもう1週間前にやったとカズが首を振った。「じゃあ、どうしたんだよ?」 カズの持っていたタバコからぽたりと灰が落ちた。「なんかよぉ・・・うちの親父さ・・・オカマバーのママやってたんだー」 一瞬の間の後。 は?????「てか、カズの親父って・・・」 どこにでもいる普通のオッサン。「なんか、親父からえらいイイ匂いがするからよ~彼女でもできたんかなって・・・カマかけたら・・・」 ガックリするカズを3人は唖然と見つめた。「しかもオレにばれて開き直ったのか、家から女装して出勤するようになってよぉ・・・近所のおばはんに、『あらカズ君、新しいお母さん?』って言われるしよーーーーっ」 そう叫びつつカズは頭を抱えた。 カズの家はお袋さんを早くに亡くして、父と子の2人家族だった。 オジサンは、確かに料理好きで3人もよくご馳走になったものだ。 台所に立つオジサンがピンクのエプロンをしていたのを、3人は鮮明に思い出した。「いや・・・カズ、お前なんかまだいい方だぜ」 タカシがそう言いながらカズの肩を叩いた。「うちの親父とお袋、女王様と奴隷だったんだ・・・」 は?????? 再びタカシ以外の3人の目が点になった。「こないだよぉ、親父の調教シーン見ちまって・・・」 青ざめるタカシを見て3人も青ざめた。 タカシの家は八百屋で、夫婦2人で切り盛りしている。もちろん、3人も何度か遊びに行っている。 おばさんはよく笑う、典型的なおばさんだった。「あのハゲ親父がマゾだったなんて・・・ありえねぇ・・・」 見たくないものを見てしまった時のシーンを思い出したのか、タカシはウォーーッと叫びながら倒れ伏した。「・・・ついでだからオレも言うけど・・・」 マサトがボソリと口を開いた。「まぁ、お前らに比べたら大したことないんだけどな。うちの親父が、泥棒にしくじって務所に入っちまったんだよな~」「えええええ~~~~~っ」「確か、マサトのお袋さん・・・詐欺で捕まってたよな・・・」「おー。両親とも務所入りしちまったよー」 次はお前か・・・とは誰もあえて口にはしなかった。 マサトの家庭の収入源が絶たれた訳だが、大丈夫なのだろうか。 多分こいつなら大丈夫だろう。今までに何度か親譲りのテクニックを披露してもらっていたので、心配はなさそうだ。「なぁ、やっちん。お前も何かあるんじゃねーの?」 タカシがやっちんを小突いた。「いやーー、うちは特になんもねぇなぁ」「親父とお袋の性別が入れ替わってただけで」 なんですって?「なにそれ、入れ替わってたって・・・」 カズが恐る恐る尋ねる。「何か、親父が女でお袋が男だったらしいよ」 らしいよって? 3人は理解できずに悩んだ。「えーっと、じゃあやっちんを産んだのは?」「親父」 「ええええええっっ!!」 やっちんの親父さん、ヒゲ生えてたし。胸毛まで生えてたし。ビールっ腹だし。「嘘だろ・・・」「親父がオレを産んでから、2人とも性転換手術したらしい」「・・・へぇ・・・」 確かにお袋さんは背が高くてゴツイ。 ああ、そうだったのか・・・と納得した3人だった。「・・・ゲーセン行くかぁ・・・」「だな・・・」 何故だか重い足取りで屋上を後にする4人。 微妙な友情が芽生えた瞬間だった。----- てな訳で(笑) 実際に自分の親がそうだったらイヤだなぁって例を挙げてみました。 自分の親である前に、男と女だってのは理解できるんですけどね。 なるべくなら親のそういう面は知らないままでいたいですよね(笑) 何となく、想像して怖くなってきたので思い切って掲載してみました(汗) 実際にうちの親そうだよ・・・って人いたらごめんなさい^^; とりあえず、個人的には犯罪以外は何とか耐えれそうです(笑)
Aug 26, 2004
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俺はあの頃、自分で思っていたよりずっと子供だった。ただ、今が楽しければいいと、そう思っていた。愛を知ったつもりで、本当は何も分かっちゃいなかったんだ。君の優しさに甘えて、君を傷つけた。君の愛情に甘えて、君を孤独にした。君が俺に背を向ける事はないと、勝手に思い込んでいた。俺は本当に子供で、君の事を理解しているフリをしていた。何も分かっちゃいなかったのに、君を追いつめていることさえも。俺の愛は君へではなく、自分にだけ向けられていた。君はそれに気がついていたのに、俺に微笑んでくれたね。俺はあまりにも子供で、君を傷付けても平気だった。どうして君を幸せにしてあげなかったんだろう。俺はその力を持っていたのに。君の誕生日に贈ったネックレス。安物だったのに君は大事そうにしていた。愛しいと思っていたんだ。それなのに俺は君を傷付けてばかりだった。俺はあの頃、自分で思っていたよりずっと子供だった。君の涙の意味を、本当は分かっちゃいなかったんだ。俺を信じてくれと言いながら、信じていなかったのは俺だった。どうしてあの時、背を向けた君の肩を掴まなかったんだろう。どうして愛してるって言わなかったんだろう。今なら言えるのに、もうここに君はいない。俺はあの頃、本当に子供で重要な事は何も分かっちゃいなかった。大切なものを自分から手放した事にさえ、気づいちゃいなかったんだ。君と繋いだ手の温もりが、本当にいとおしかったのに。俺は今、やっと愛の意味を知ったんだ。君がいなくなってしまったのに。-----え~・・・また小説ではなく詩を・・・(汗)何だか最近、繋ぎで詩を書いてるような^^;でも書きたい詩が多くて大変なんです。てかやっぱ、1日で小説書くのは無理だ(笑)今回の詩は、いつものドロドロとはちょっと感じを変えてみました^^
Aug 25, 2004
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私を貴方の奴隷にしてください。身動きができないくらいに息が止まるくらいに貴方に縛り付けてください。貴方の声しか聞こえないように貴方の感触しか感じられないように貴方に縛り付けてください。指先さえも動かせない程に呼吸することさえ忘れてしまう程に貴方に縛り付けてください。貴方が望むのならば私は心臓をも止めるでしょう。貴方が望むのならば私はこの身体を引き裂いても構わない。私を貴方の奴隷にしてください。貴方の為だけに存在させてください。私は貴方だけのもの。----- 小説書いてる合間にポエムってみました。 たまにはラブラブなのを♪ってチガイますか?(笑) 合う画像がなくて困りました。 う~ん。思い切って自分で描いてしまおうかな。 それじゃあ毎日更新は絶対無理だ(汗) でもいつか自分のイラストに詩をつけてみたいですね^^
Aug 24, 2004
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[PM2:45] 多佳子は犯人の1人が両手を挙げ、店内から出て行く後姿を見つめていた。 そいつは強盗犯よ! そう声に出して叫びたかったが、声に出して言えるはずもなかった。 犯人が被害者として保護される姿を遠くに見つめ、多佳子は歯軋りした。「大丈夫」 小さな声に顔を上げると、横にいた彼が少し微笑むような顔で多佳子を見下ろしていた。 多佳子はパッと視線を反らし、熱くなった自分の頬を気付かれないように祈った。 こんな危険な状況だというのに、どうかしてるわ。 それとも続く緊張に、頭がどうにかなってしまったのかもしれない。 そう思いつつも、多佳子は彼の存在のお陰で冷静さを保てているのだと自覚していた。 どうせ一時の気の迷いよ。こんなに年下の男の子に恋する訳ないもの。 突然、引きつったようなうめき声が事務所に響いた。 驚いて振り返ると、口をガムテープで巻かれた女子高生が発作でも起こしたかのようにもがき始めた。「ともみ、ともみ!」 彼女を抱きかかえるようにして、少年が彼女の名前を呼び続けていた。 呆然とその光景を見ていた多佳子の視界の隅に、キラリと鈍く光る物が映った。 えっ?「やめろっ!!」 彼の声と、何かが爆発したような音が響いた。 そしてしばらく争うような物音が続いた。 何が起きたのか分からず、多佳子は床に伏せたまま動けなかった。 静かになった室内で、女子高生のか細いうめき声だけが続いている。「放開・・・!」 何かを罵るかのような中国語が聞こえ、多佳子は恐る恐る顔を上げた。 そこには信じられないような光景が広がっていた。 強盗犯はうつ伏せに床に押さえつけられ、両手を背中で拘束されていた。 その背中の上に乗って押さえつけていたのは、中年の女性だった。「お嬢さん、早く外に行って救急車を呼んで!!」 中年の女性がそう叫んで、多佳子は凍りついた。 多佳子の目の前には、ぐったりと倒れる彼の姿があった。彼の倒れている床の上には黒いような液体が飛び散っていた。「いやあああああああああああ!!!」 多佳子は自分の絶叫を遠くに聞いた。[PM20:00] 多佳子はすっかり暗くなった空を見上げた。 何て、長い1日だったのだろうか。 まさか30歳の誕生日にこんな事件に巻き込まれるなんて、誰が予測できただろう? 長い事情聴取が終わり、多佳子は迎えに来た母と共にアパートに帰った。「ほんとにもう、心臓が飛び出るかと思ったわ」 普段から心配をかけているだろう母の言葉に、心が締め付けられた。 多佳子がやっと今日初めて口にしたのは、アパートに戻って母が作ってくれたうどんだった。 多佳子はまるで映画の世界に紛れ込んでしまったかのような今日の出来事を振り返っていた。 強盗を取り押さえたのは、元婦人警官の女性だった。相当な柔道の名手らしく、警察での事情聴取でも、聞いてもいないのに教えてくれた。 店員として逃げ出そうとした強盗犯も、すぐに捕まったらしい。当然といえば当然なのだけど。 そしてあの女子高生と、その女子高生が撃たれるのを阻んで自らが撃たれたしまった彼は、すぐに救急車で病院に運ばれた。 彼は大腿部を撃たれたが、命に別状はないと警察で聞いていたので、僅かながら安堵した。 どうしても、もう一度彼に会いたい。 彼は単に正義心の強い人だったのかもしれない。 それでも、多佳子は彼に会ってお礼が言いたかった。 本当は今夜彼に会いに行こうと思っていたのだが、もう面会時間が過ぎていると言われ、渋々諦めた。 明日、彼に会いに行こう。 花束を持って。 彼はどんな花が好きなのだろう? どんな食べ物が好きなのかしら。 もっと、色々彼の事が知りたい。 でもまず最初は、名前を聞かなければ・・・。 多佳子は興奮して眠れないかと思っていたが、疲れ果てていたのか、いつの間にか眠ってしまった。----- やっと続きですよ。長い間サボってしまった^^; 次で終わりです~!!やったー! そうしたら、日記で長編書くのはやめると思います(笑) だって自分でも思うけど読みにくいですもんね^^; でも気が向いたら短編とSSは書いていきます♪
Aug 23, 2004
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小さな鳥籠に私を閉じ込めて貴方は夜な夜な私を貪りにやってくる。貴方の足音が近づいてくると私はまるで怯えた小鳥のように逃げ惑うの。けれど貴方の手に容易く捕えられ私はまた貪り食べられてしまう。お願いよ、もう私を許して。貴方に捧げられるものが無くなってしまったの。私の身体中探したって見つからないでしょう?全て貴方に貪り尽くされてもう私には何も残っていないのよ。それなのにまだ足りないと云うの?お願いよ、もう私に触れないで。ずっと貴方が所有してきた私の身体。もう充分愉しんだでしょう?貴方には私の全てを捧げたわ。これ以上何も残っていないのよ。今はもう、吐き気しかないの。この小さな鳥籠で朽ち果てましょう。空っぽになった私を身体を好きなだけ抱き締めるといいわ。心の無い人形を、いつまでもいつまでも抱き締め続ければいいのよ。それが貴方の望みなのでしょう?-----PCが何とか直ったみたいです!最終手段として初期化したら(笑)お陰でお気に入りも全て消え、またネットデビュー状態になっております。いいんだ・・・接続できるようになったから・・・。でも初期化したせいか、妙に快適です(笑)頑張って小説書くぞー。と言うか、最近小説って読みにくいのかな?と思ったり。ある程度、気合入れて読まないといけませんしね。内容が分からないと読む気にならなかったり。なので、日記には日記を書いて、フリーページに小説載せたほうがいいのかも。と最近やっと気づきました(遅)そんな訳で徐々にそのスタイルに変えていこうと思っています。ちなみに今回の詩は、ちょっとエロティックな雰囲気を目指してみました。全然怪しくないですか?(笑)いつも捨てられる話ばかりなので。たまには捨ててみようかと・・・それでもやっぱり暗いんですが(汗)このサイトをリアルで好きな人とかに見せたら、かなり捨てられる可能性高そうな・・・(笑)
Aug 22, 2004
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何だか自宅PCの調子が悪くて、ネットに繋がらなくなってしまいました;;仕方ないので兄のPCから書き込み中・・・うーん。困ったなぁ(汗)せっかくの週末なのに・・・そんな訳でPC復活するまではもしかしてサイトお休みするかも;;しょんぼり・・・小説のストックためてまた戻ってきます・・・;;
Aug 21, 2004
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どうかその手で私を殺してください。私をもう要らないと云うのならどうか貴方の手で殺してください。私を愛撫したその手でどうか私を殺してください。そうすれば最期の瞬間まで貴方の瞳を見つめられるから。事切れるその瞬間まで貴方の手の温もりを感じる事が出来るから。どうかその手で私を殺してください。貴方の愛したこの身体をどうか貴方の居ない所に置き去りにしないでください。どうか貴方の温もりのない所に棄てないでください。私をもう要らないと云うのならどうかその手で私を殺してください。貴方の為に存在するこの身体をどうか粉々に壊してください。貴方への想いと一緒にどうか粉々になるまで踏みつけてください。貴方の手で息絶えれるのならばこれ以上幸福なことはないでしょう。どうかその手で私を殺してください。 -----PCの調子が悪くて詩を載せました^^;しかも暗い・・・。
Aug 18, 2004
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私は彼女の事が嫌いだった。 いつもニコニコ笑って。何の悩みもなさそうに。 失敗しても笑えば済むと思っているに違いない。 誰もから愛されて。 誰よりも幸せそうで。 私は彼女の事が大嫌いだった。「ねぇ!この絵、西野さんが書いたの?」 いつものように満面の笑みを浮かべて、安藤さんが話しかけてきた。「そうだけど・・・」「すっごいね~!めちゃめちゃキレイ!あたし、この絵大好きだよ」 屈託なく笑う彼女に、私は正直面食らった。 好きとかどうしてそんなに簡単に口にできるのだろう。「西野さんって絵が本当に上手なんだね~」「そんなことないよ・・・」「あたし、取り柄なんもないから。うらやましいな~」 そう言って、じっと私が書いた絵を見つめる彼女に、私は何も言えなかった。 それは県の美術展に出品する作品だった。 桜吹雪の中に赤い着物を着た少女が立っている。 美術部の仲間には、何だかホラーっぽいねと言って笑われた。 それから安藤さんはよく美術室に遊びにくるようになった。 そして、「あたしは西野さんのファンだから」と言っては熱心に私の作業を見ていくのだった。 彼女の事が嫌いだったはずなのに、私たちはいつしか友達になっていた。 私たちはクラスは違ったけれど、授業の時以外はほとんど一緒に過ごしていた。 私は初めてイラストレーターになりたい夢を彼女に語った。 彼女は、お母さんになりたい。と言って笑った。 子供ができたら、いっぱいおやつを作ってあげるんだ、そう言って笑った。 お母さんになるのが夢だなんて、変なの。誰でもいつかなるよ。私はそう言って笑った。 安藤さんは、そうだね。と言って、本当は上原君のお嫁さんにもなりたいと告白したのだった。 安藤さんが入院したのはそれから2週間後だった。 あと20日もすれば夏休みになる頃だった。 お見舞いに行った時、彼女は驚くほど痩せていて。「あたし、白血病なんだ」 そう言って力なく微笑む彼女を、私はまともに見ることができなくて、ずっとうつむいていた。 病室に入る前に、手を洗って、紙の帽子とマスクをした。 彼女の体は免疫が低下していて、ちょっとした雑菌でも感染してしまうのだと安藤さんのお母さんが言っていた。「また来てあげてね」 安藤さんのお母さんに見送られ、私は逃げるように帰った。 青白い安藤さんの顔が恐かった。折れてしまいそうなくらい細い腕が恐かった。 彼女の前で泣いてしまいそうで恐かった。 私はそれから、ほぼ毎日お見舞いに行った。 今日、体育祭の応援団に上原君が選ばれたとか、私と安藤さんは白組になったといった他愛無い報告。 それでも彼女は嬉しそうに、私の話を聞いて、ニコニコしていた。「あたし、足遅いから100メートル走だけは出たくないなぁ・・・」「じゃあ綱引きでいいじゃない。安藤さん腕力あるから」「え~怪力な女の子なんてやだよ~」 彼女はもうその頃、自分で立って歩くこともままならない状態だった。 それでも私が行くと嬉しそうにベッドから起き上がった。「薬が強くて、髪の毛が抜けちゃうの。こんな頭、絶対に上原君に見られたくないな」「大丈夫だよ。髪の毛はまた生えてくるじゃない」「うん。そうだね」 安藤さんはいつも私が行くと帽子をかぶっていた。 でも一度、ひどく具合が悪いときに行って、彼女はベッドに横たわったまま私が来たことにも気付かず、苦しそうだった。 彼女の頭にはざんばらに髪の毛が残っているだけで、ほとんど抜け落ちてしまっていた。 私は安藤さんのお母さんにだけ会釈して、そのままトイレに行って声を殺して泣いた。 彼女は何の悩みもなさそうで。 いつも笑っていて。 私はそんな彼女がうらやましくて嫌いだった。 夏休みに入ってからも私は毎日お見舞いにいった。 その日もいつもどおり、安藤さんの病室で2人で色々喋った。 安藤さんはいつもより元気そうで、2人で恋占いや心理テストをやって遊んだ。 彼女は昨日、クラスの子達がお見舞いに来てくれて、上原君も一緒に来てくれたのだと恥ずかしそうに言った。「早く、学校に行きたいな」「今は夏休みだよ」「あ、そっか!」 そう言って2人で笑った。 そして、また明日。と手を振って私は帰ってきた。 安藤さんは笑顔で、またね。と見送ってくれた。 その夜遅く。 安藤さんのお母さんから電話があった。『裕美、さっき息を引き取ったの。西野さん、本当にありがとうね。裕美と友達になってくれてありがとうね』 私は頭が真っ白になって、安藤さんのお母さんが言った事の半分も覚えていない。 そのまま家を飛び出して自転車に乗った。 パジャマ姿なのも忘れて、私はひたすら病院への道を走った。 嘘。嘘。嘘。 だって、またねって言ったじゃない。 また明日って別れたのに。 一緒に2学期から学校行こうって言ったじゃない。 嘘つき、嘘つき!!「アアアアアアアアアアアアアアアアアッッッッッッ!!!!!!!!!!!」 私は絶叫しながら自転車をこいだ。絶叫しながら涙を流した。 途中で自転車が溝にはまって転んだ。 誰かが大丈夫?と声をかけてくれたけど私はそのまま自転車に乗って走り続けた。 痛みも感じない。 何も感じない。 安藤さんが死んでしまった。 病院に着くと、安藤さんのお祖父さんとお祖母さんが待っていてくれた。「こんな格好のまま、走ってきてくれたのね」 お祖母さんが涙ぐみながら私を抱きしめてくれた。 私はお祖母さんにしがみついて大泣きした。 悲しいのか、ショックなのか、自分でも訳が分からず、とにかく涙だけが流れた。 しばらくして父と母が迎えに来た。 そしてそのまま安藤さんの家に連れて行ってもらった。 安藤さんはすでに病院から自宅に帰っていた。 いつもかぶっていた帽子をかぶって、安藤さんは布団で眠っていた。 顔は青かったけど、いつもの安藤さんだった。 手に触ると、まだ暖かかった。「安藤さん・・・一緒に、学校、行くんでしょ?」 背後で安藤さんのお母さんがわっと泣き出した。 安藤さんの目が再び開くことはない。 そんなことはちゃんと理解していたけれど。 ねぇ、お願い。もう一度笑ってよ。 一度でいいから・・・もう一度だけ、笑ってよ。 お母さんになるのが夢だと言った安藤さん。 上原君が好きだと頬を染めた安藤さん。 いつも笑って、悩みなんて無縁そうな安藤さん。 私はいつも彼女が眩しくて。彼女が羨ましくて。 彼女のことが嫌いだった。 素直で、誰からも愛されて。いつも前向きで。 私の大好きな親友。 彼女はたった17年の、短い人生だった。 安藤さんの葬儀には、大勢の人々が集まった。 私は安藤さんのお母さんに、県の美術展に出品した絵を渡した。 安藤さんが褒めてくれた絵。私たちが友達になったきっかけの絵。 安藤さんが大好きだよって言ってくれた絵。 青い、青い空の日に。 安藤さんは天に昇っていった。 私は、安藤さんに語った夢を叶えようと思う。 安藤さんが褒めてくれたから、きっと大丈夫。 安藤さんみたいに、どんなことがあっても笑顔で乗り切っていけるよ。----- 連載小説中なのですが、お盆でしたのでこんなお話を載せてみました。 ちょっと一息。って、全く息抜き出来ない話で申し訳ない^^; お盆になると色々思い出して、ちょっぴりナーバスになってしまうシノルなのでした。
Aug 17, 2004
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[PM1:00] 多佳子は他の店内にいた人々と共に、奥の事務所兼倉庫になっている小さな部屋に押し込められていた。 背の低いナイフを持った男が外の警戒をし、背の高い拳銃を持った若い男が、多佳子たちを監視していた。 状況は、刻一刻と悪化しているかのように思える。 小さなコンビニの外には、警備会社の人間と警察、情報を嗅ぎ付けた数社のマスコミ、そして野次馬が詰めかけ、大騒動になっていた。 強盗たちは逃げ場を失い、多佳子たちを唯一の切り札としてコンビニに立て篭もっているのだった。 多佳子は何故、自分がああして安全な場所で野次馬として覗き込んでいる立場ではなく、拳銃の脅威に晒されて怯えながら強盗たちの顔色を窺がわなければならない立場なのか、どうしてこんな事になってしまっているのか。激しい恐怖と怒りで気を失いそうなほどだった。 何しろ、多佳子がこのコンビニに来てからすでに1時間以上が過ぎている。 その間ずっと今まで味わったことのない恐怖と緊張に耐えてきたのだ。 けれどいくらか平静を保てているのは、自分をかばうかのように強盗の目から隠してくれている、彼の存在があったからだ。 自分の影になるように多佳子を座らせ、彼はまるで雛を守る親鳥のように多佳子を守ってくれていた。 確かに、あの時彼は、「大丈夫。アナタを傷付けさせたりしない」 そう、微かに声を震わせながら、多佳子に言ったのだ。 どうして? 彼は何故、見ず知らずの私をこんなにも必死に守ろうとしてくれるのだろうか? 多佳子には全く見に覚えがない事だった。 このコンビニには確かによく通っていた。彼が半年ほど前から、ここの店員として働いているのも知っていた。 だが、それだけの関係だったはずだ。 こんなに命を賭して、守ってもらえるような関係ではないはずだ。 まさか私に一目惚れ・・・ そこまで考え、あまりにも自分が自意識過剰だと思い直した。 多佳子は決して醜くはない。ハズだと自分では思っていた。けれど、一目惚れしてもらえるような要素はないと自覚している。可も不可もない。人込みに紛れ込んだら特にこれといった特徴もなく、埋もれていってしまうのだろう。 それにこのコンビニにはメガネにサンダル、ジーンズにTシャツといった、絶対にオシャレとはいえないような服装でばかり通っていた。そんな女に誰が一目惚れするというのか。 もしかして前世ですごく彼に恩を売っているのでは? 多佳子は次第に自分のチープな思考に嫌気がしてきた。 むき出しの腕に彼の背中が触れ、彼の温かな体温と少し早い鼓動が聞こえてきそうだった。 気持ちいい・・・ こんな緊急事態だというのに、多佳子は彼の背中にもたれかかって、とろりと目蓋を閉じてしまいそうになっていた。 まるで夢を見ているような気分だった。現実味がない。 彼の体温と、少し早い心音が妙に心地よかった。 こうして目を閉じてまた開けば、いつものベッドで目を覚ますのではないだろうか? 多佳子はおそらく、1分か2分ほど、本当に眠っていたのかもしれない。 けれど再び目を開けた多佳子の視界に、薄汚れた事務所の白っぽい壁が映った。[PM2:30] すすり泣く声に、多佳子は気が狂いそうになっていた。 突然女子高生が泣きじゃくり始め、強盗たちは苛立ったように彼女の口をガムテープでぐるぐる巻きにした。 それでもなお、彼女の嗚咽は止まらず、狭く密集した室内は異様な雰囲気に包まれていた。 彼女のすすり泣きに、強盗たちが苛立っているのは明らかだった。そして同じように囚われの身になっている人々も、強盗の神経を逆撫でし、自分たちを危険に晒している女子高生の存在が疎ましく思えていた。 他の人々の心は実際どうなのかは分からなかったが、とにかく多佳子は彼女が目障りで仕方なかった。 いっそ気でも失えばいいのに・・・ 誰でも自分の身は可愛い。その身を呈してかばうとすれば、肉親など自分のもっとも大切な存在だ。 多佳子は唯一、心のよりどころとなった彼の背中を見つめた。 どうして私をかばうの? まだ若い、決して逞しいとは言えない彼の背中。どちらかと言えば、ほっそりしているといってもいい。 多佳子は青年に、聞きたいことがたくさんあった。 けれどその考えはまとまることがなかった。 死んでしまったら、そんな事はどうでもいいことなのだ。 死の恐怖と、ほのかな恋心。 今、多佳子の心を占めているのは、その2つだけだった。 犯人が中国人と分かったのか、警察の呼びかけは中国語になっていた。 きっと人質を解放して投降しろ、とかありきたりなことを言っているのだろう。 多佳子は中年の女性を見た。背を丸め、うずくまるようにして座っている。そして時折、口をもぐもぐさせていた。 老いた体に、この状況はさぞかし辛いことだろう。「・・・怎樣做?」 背の低い強盗は、青ざめ、かなり怯えているようだった。「沒有逃路。只有被捉住」 背が高く、若い強盗は微塵の怯えもなかった。シニカルな笑みまで唇に浮かべ、拳銃を玩んでいた。「那樣的・・・」 背の低い男は泣きそうになりながら、若い男に縋っているようだった。 この若い男の余裕は何なのだろうか。開き直っているのだろうか?「不想被捉住・・・!對這個計劃從最初反對著」 ヒステリックな口調で背の低い男が何かを早口に言った。唇は青く、わなわなと震えている。仲間でもめているのだろうか?「明白了、你放跑。翻譯」 若い男の言葉に背の低い男が頷き、多佳子たちに向き直った。「脱去你的衣服」 若い男が金を詰めさせていた店員を指差した。指差された店員は目を見開き、座ったまま恐怖に後退りした。「服を脱げ、と言っている」 背の低い男がそう言った。店員は目を丸くし、怯えたように2人の強盗を代わる代わる見ていた。「做什麼!?」 多佳子を背後にかばっていた彼が立ち上がった。仲間の危機に黙っていられなかったのか。 多佳子は彼を見上げ、やめて、やめてと心の中で必死に引きとめた。今度は彼がターゲットになってしまうかもしれない。「請安靜地坐著」「静かに、座っていなさい」 若い男の言葉を、背の低い男は律儀に訳していった。「殺的事不做」「殺したりはしない」 その言葉に、ようやく彼は納得したのか、再び多佳子の前に腰を下ろした。そして、同僚である店員に視線を向け、微かに頷いた。 店員は、震えながらエプロンを外し、シャツを脱いだ。「褲子也脱」「ズボンもだ、脱げ」 店員は怯えた目で男たちを見、ジーパンも脱ぎ、トランクス姿になった。「你也脱去」「什麼!?」「穿那個」 男たちのやりとりと多佳子は不安な気持ちで見つめていた。一体、何をする気なのだろうか? 今度は、背の低い強盗が服を脱ぎ始め、店員の服を着た。店員はよく見れば、背が低く、体型がこの強盗に比較的良く似ていた。 そして、裸になった店員に強盗の服を着せた。「從現在開始解放人質!!」 若い強盗が、外の警察に向かって大声で怒鳴った。----- やっと、やっと。3回目^^; お盆を挟んでしまい、やーーっと更新できました・・・(汗) ちょっと、我ながら内容も忘れかけててヤバイです。 あと2回・・・で何とか終わらせます!!多分。 話、理解できてもらってるのかなぁ・・・(笑)精進します・・・
Aug 15, 2004
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[AM11:20] 多佳子はとっさにレジのカウンターに逃げ込んだ。 若い店員は刃物を向けられ、硬直していた。「金を出せ」 マスクをした男は再びそう言った。 カウンターに放り出された黒いナイロン製のバッグを、若い店員がビクビクしながら引き寄せた。 多佳子は犯人の視界になるべく入らないよう、カウンターの奥で身を縮めていた。「早くしろ!」 緊張に引きつったような声で男は店員を急かせた。 気の毒に、若い店員は今にも失神しそうなくらい真っ青になって、決して演技ではなくレジから金を出すのに手間取っていた。 多佳子は男の言葉に、妙ななまりがある事に気がついた。方言ではない。外国の人間が日本語を使う時の、独特のなまりだ。 アジア系なのは確かだった。背はそれほど高くなく、帽子からは黒髪が見える。 外国の犯罪者は人を殺すことを躊躇わない。どこかで読んだ言葉が多佳子の脳裏に蘇ってきた。 そして、強盗などは組織的に行う場合が多いと書いてあったような気がする。 この男にも、仲間がいるのだろうか? 店内にいた他の客も、まるで凍りついたように動かなかった。 さっきまで甘えた声を出していた女子高生は、彼にしがみついて真っ青になっている。しがみつかれた彼の方も真っ青だった。 年配の女性は棚の影で小さくなっている。 多佳子は緊張とパニックでどうにかなりそうだった。 早く金を持って出て行ってくれと心底願った。 その時、勢いよくコンビニのドアが開いて、アーミー風なズボンに鍛えられた肉体の男が入ってきた。「做著什麼!早」 そしてナイフを持った男に、低く怒鳴った。 後から入ってきた男は、ひどく若そうで、やはり帽子にサングラスをしていた。「・・別發怒・・・」 ナイフを持った男が何かを言ったが聞き取れなかった。 多佳子が男たちのやり取りに気を取らていると、突然、パァンッ!というような爆発音のようなものが耳に飛び込んできた。「別射撃!警察來!」 ナイフを持った男が何かを言いながら、後から入ってきた男の腕を慌てたように引っ張った。「這個東西們打算逃出」 若い男は動じる風もなく、何かを言い返した。 若い男の前には、先ほどの高校生カップルが床の上に放心したように座り込んでいた。男は拳銃を構えていた右手をゆっくり下ろした。 逃げようとした高校生カップルに向かって、発砲したのか。 よく見れば、本棚が並んでいる所のガラスが放射状にひび割れていた。 撃った・・・・ 多佳子はまるで、映画の中に紛れ込んでしまったような錯覚がした。 このコンビニはセットで、この男たちは俳優。どこかでカメラが回っているのかもしれない。 もし撃たれても、血糊が飛ぶだけで死なないのだ。 多佳子は血まみれで横たわる自分の姿を想像した。 イヤだ。死にたくない。 私、まだ子供を産んでない。運命の人にも出会ってない。 死にたくない。死にたくない。死にたくない!! カウンターの陰に隠れた多佳子の目の前で、若い男が今度は呆然としている店員に拳銃を向けた。「射撃不早」 低い声で早口に何か言った。「不可做那樣的事・・・!」 ナイフを持った男は男はひどく動揺していた。怯えたような様子で、若い男を宥めているようにも見える。 それに対し、若い男は妙な程落ち着いていた。ナイフを持った男よりも若そうなのに、主導権はこの男にあるようだった。「翻譯早」 若い男に促され、ナイフを持った男がカウンター越しに店員と向かい合った。「急げ。早くしないとこの男がお前を撃つ」 店員は今にも泣き出しそうになりながら、震える手で必死に鞄にお金を入れ始めた。 その様子を見つめていた多佳子は、極度の緊張のせいか、思わず持っていた荷物を手から落としてしまった。 静まり返った店内に、ガサガサガサとコンビニ袋の乾いた音が響き渡る。 顔面蒼白になって恐る恐る顔を上げると。拳銃を持った若い男が多佳子を見ていた。「ヒッ・・・」 喉から掠れたような、引きつった悲鳴が漏れた。 単なるエキストラから、主役になってしまったかのようだった。 男がゆっくり多佳子に拳銃を向けた。その唇は微かに笑っているようにも見えた。 私、こんな所で死ぬの・・・? 頭の中が真っ白になった。 指先が異常に冷たい。「止住!別弄傷女性!」 突然、多佳子と拳銃を握った男の間に何かが割って入った。 多佳子は驚いてその人物の背中を見つめた。 コンビニのエプロンをしている。お金を入れている店員とは別の店員だった。 何故彼は、中国語を話しているのだろう?「想你死嗎?」 苛立ったような若い男の声がした。「不早、警察來」 それに店員が返事を返す。「大丈夫。アナタを傷付けさせたりしない」 背後に多佳子を庇う形で、彼はそう言った。----- ・・・どうなっていくんでしょうか(汗) 中国語が上手く表示されるのか謎です。化けてたら申し訳ないです。 訳も付けようかと思ったんですが、多佳子さんと同じ視点で読んで頂きたかったので止めました。 それに大したことは言っていません(笑)何となく漢字読めば分かりますね。 あと、1~2回くらいで終わらせたいなぁ・・・とは思っているのですが。またムリヤリになりそうで怖い(笑)
Aug 9, 2004
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[AM10:30] 休日の朝、目が覚めると時計は既にAM10:30を指していた。 多佳子は寝起きで乱れた髪を撫でつけ、這いずるようにベッドから降りた。 生あくびをしながら体を伸ばし、冷蔵庫に向かう。「・・・なんもないじゃん」 入れた記憶がないのだから、そこに自分が期待するようなものが入ってるハズはない。「あーもーだるいなー」 近頃、やたらと独り言が増えたような気がする。 長年1人暮らししているとそうなるのか。 携帯を何となく確認して、メッセージも着信もなにもない事を確認する。 そして、今日が忌むべき日であることを思い出す。 生誕30年の記念日。 ゾッと背筋が凍るような気がした。 今までごく普通に生きてきたつもりだった。 けれど多佳子には守るべき家庭もなく、会社での重要な地位もなかった。 田舎の母がまたジャガイモのような男の見合い写真を持ってくるのかと思うと、多佳子は知らず知らずため息をついていた。 今日共に誕生日を祝おうと言ってくれた友達にはすでに家庭があった。 どんなに盛り上がっていても必ず23時には帰ってしまう彼女と、今日だけは一緒にいたくなかった。 多佳子は虚しさと、この先の人生への不安と、言い知れない恐怖を感じた。 私はこの先も1人で生きていかなければいけないのだろうか・・・。 そう思うと恐ろしくて震えそうになった。 バカね、これからも今までも私は私。 多佳子はパジャマから近所を出歩ける程度の普段着に着替えた。 髪を後ろで束ね、Tシャツにラフなカーゴパンツを穿き、財布をポケットに入れた。 コンタクトレンズを入れるのも面倒だったので、メガネをかけ、サンダルを履いてマンションの外へ出た。 夏の日差しが眩しく、ますます多佳子の心を暗くした。[AM11:00] コンビニの重い扉を開けると、店内の冷気が多佳子の体を包んだ。 店内には若いの店員が2人、カウンターの奥で喋っていた。 多佳子以外の客は、高校生くらいのカップルと中年というには少々年をとっている女性がいるだけだった。 多佳子は雑誌コーナーに向かった。雑誌、飲み物、食べ物というように回るのが多佳子の癖だった。 ファッション雑誌を手に取るが、特に何の興味もわかなかった。 料理雑誌を見ても何かを作ろうという気にはならなかった。 何を見ても心は空虚なままで、多佳子の心を癒してはくれなかった。「えーもぉ、やだぁ。それキライ~」 背後で鼻にかかった女の子がした。さっきチラッと見た高校生カップルだろう。 2人で並んでお菓子を選んでいる姿を見、多佳子の心は益々沈んだ。 いいわね、貴方たちにはこの先、たくさんの時間があって。今が幸せで仕方ないんでしょうね。 多佳子は一刻も早くこのコンビニから去りたくなった。 飲み物が陳列してある棚に向かい、ダイエット効果を売り文句にしているお茶を手に取った。 今日は誕生日だし・・・と、ちょっと奮発して手にしたのは有名シェフのハンバーグ弁当。そしてデザートにマンゴープリンを選んだ。 今日はコメディ映画をたっぷり見て、笑い転げよう。その時に何かつまむものが欲しいと思い、スナック菓子を2種類とチョコレートでコーティングしてあるビスケットを買い物カゴの中にいれる。 あとは衝動的に、好きなマスコットキャラのおまけが付いたお菓子をカゴに入れてしまった。 30にもなってこんなもんを買ってるから、男も寄って来ないのよね。 多佳子は自嘲気味に思いながらレジに向かった。 背後では相変わらず女の子の甲高い声が聞こえていた。 多佳子は若い店員が手早く会計をしている手元をぼんやりながめ、財布をあけ、中身を確認した。「1,637円になります」 店員の声に、多佳子が財布探っている時。 その男はやってきたのだ。 多佳子は最初、自分の身に何が起こったのか分からなかった。 気がついたら小銭をぶちまけ、フロアーの上に尻餅をついていた。 痛みに顔を歪めながら見上げると、多佳子の正面に真夏だというのに長袖に長ズボン、野球帽にサングラス更にはマスクまで付けた男が立っていた。 きっとこの男が多佳子に体当たりして今のような状況を作ったのだろう。 多佳子は立ち上がり、文句を言おうと口を開いた瞬間。 男の手で鈍く光っているナイフのような物に気がついた。 ザーーーッと全身の血が引く音が聞こえた。「金を出せ」 男はくぐもった声で店員に向かって刃物を向けた。----- と、いう訳で連載です。 自分の未来を想像しつつ書いていたら何だか切なくなってきました・・・。 こんな風に30歳の誕生日を迎える事がないよう、今から努力したいと改めて決意・・・等と、私的な問題は置いておいて。 ぶっちゃけ、三十路になってやさぐれた女が、いつもどおりコンビニに行ったら強盗に巻き込まれちゃった。てな話です。 まだまだ序盤で謎な話ですが、あと数回お付き合いくださいませ。
Aug 8, 2004
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あんなに私の事好きだって言ったのに!あれは全部嘘だったの?!嘘じゃないよ・・・だけど仕事しなきゃ食っていけないだろう?お前がそうやって丸々していられるのも、全部俺のお陰だろう!なっ、丸々ってなによ!アナタ、私の事そんな風に思ってたの?!ちょっと待て、話してたのはそんな事じゃないだろ・・・このロクデナシ!甲斐性なし!いっつも安物ばっか食べさせて!たまには上等ビーフでも食べさせてみなさいよ!!それ以上肉蓄えて冬眠でもする気か!ちょっとは俺の役に立ってくれよ!全く、部屋を散らかすしか能がないんだからなっなんですって~~~!許せない!!噛み付いてやるわ!!イテッ!ちょ、待てって!!血が出てきた!あ、もう時間だっての!遅刻する!!ダメよ!!今抱っこして欲しいの!!絶対に抱っこするまで行かせないからねっ!!わ、分かったよ・・・30秒だけな。足りないいいいいいい!!!!----------------------------------------------------愛犬との朝の別れは死闘です。所詮、姫にはかないません・・・。----------------------------------------------------近頃、よく他所様のサイトにお邪魔させていただいております。色々なサイトがあって楽しいですね。勉強になるサイトもたくさんあって、1日が24時間ではとても訪問しきれません。けれど最近、色々なサイトを見て気がついたのですが。皆様、フリーページなるものを上手に使っておられます。私はといえば、使用方法を理解できておりません(汗)本来なら小説とかはそこに載せるべきだったのかも・・・等と思っても後の祭り。このスタイルを貫くしか・・・先日書いた日記なんですが。連載小説書くとか抜かしてたんですが(誰も気にしちゃいないと思いますが、ツッコミ好きの友人に突っ込まれそうなので)好きな人(2)を書いたら同性物はしばらく書きたくないような気分になってしまったので。別ネタでいきたいと思います・・・。でも先に書いちゃうと予定変更しにくいので(汗)ここらでお茶を濁して終わることにしまする。
Aug 7, 2004
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私は欠伸をしないようにするのに必死だった。 ふぅん、そうなんだ。と時折微笑みを浮かべながら相槌をうつ。 それだけで彼は嬉しそうにどんどん下らない話を並べ立てていく。 私は無感動に彼の顔を見つめた。確かに、悪くはない。笑顔も優しい。 けれど私が一番大好きなあの人に比べれば、どこもかしこも物足りない。「ネェ、ヒロ君。私、チョット喉が渇いちゃった」 私は照付ける太陽を見上げ、疲れたようにため息をついた。「何か買ってこよっか?何がいい?」「何でもいいわ、あ、ウーロン茶がいいな」 分かった、と立ち上がる彼の背中を、私は安堵にも似た気持ちで見送る。 大切な日曜日を、こんな下らない事に使っているのかと思うとうんざりした。 本当にもう・・・彼がカナの想い人でなければ、こんな時間を割いて会う必要もないのに。 小さな頃から、カナは私にとって王子様以外の何でもなかった。 どんな時でもカナは私を守ってくれた。カナの側だけが私にとって安息の地だった。 だから私は、その安息の地を守るために今までずっと努力してきた。 私からカナを奪う者は、誰であっても許さない。「お待たせ~」 汗を浮かべて自販機から駆け戻ってきた彼を見て、私はベンチから立ち上がった。「ごめんなさい、私なんだか頭痛がして・・・今日はもう帰らせてもらうね」「えっ、大丈夫なのか?送るよ」 結構よ。心の中でそう即答し、弱々しく微笑んでみせた。「大丈夫。そこの駅までパパが迎えにきてくれるの」 パパという言葉に、彼が一瞬たじろいだのが分かった。「あ・・じゃあ、駅まで・・・」「ありがと。でもパパに怪しまれちゃうと、こうやって出歩くこともできなくなっちゃうから」「そっか・・・」 彼は手に持った烏龍茶の缶を気落ちしたように見つめ、私に手渡してきた。「じゃ、また・・メールするから」「うん。またね」 私は彼に背を向け、駅に向かってさっさと歩き出した。 彼には家で電話すると叱られるから、と携帯の番号を教えていない。メールの返事をするのもわずらわしいのに、電話までされたらたまったものじゃない。「ユキ?こっちだよ」 駅前にたどり着いた時、そう声をかけてきたのは父親ではなかった。「カナ!迎えにきてくれてありがと~」 満面の笑みを浮かべて自転車にまたがったカナに駆け寄る。そして当然のように後ろに乗ってカナの背中にしがみついた。「こんな暑い日に外ほっつき歩いてるから、具合悪くなるんだよ」「うん。ごめんね」 ペダルを漕ぎ出したカナの背中で、私はようやく肩の力を抜いた。 仕事と愛人で手一杯で、年に1ヵ月も家にいない父親が迎えにきてくれる訳がない。帰ってこない父を黙々と待ち続ける陰鬱な母が家の外に出る訳がない。 どんな時でも、私を助けてくれるのはカナだけ。 私はきっと、カナがいないと生きていけない。 カナにとっては・・・私は手のかかるただの友達でしかないと分かっているけれど。 私の自分勝手で、誰より大切なカナを不幸にしているのは分かっている。何しろ、カナが好きになった男の子は全て奪ってきた。でもカナは何も言わない。いつでもよしよし、と頭を撫でてくれた。 その度に物凄い罪悪感に苦しんだけれど、それでもやっぱりカナを他の人にとられたくなかった。 いつまでも、こんな事を続けていてはいけないと分かっているけど・・・。 私は。もしかして悪魔なのかもしれない。 何故なら、カナも私と同じように私から離れられなくしようとしている。 何年も何年もかけて。計画的に。 きっと、いつの日かカナも、私を誰にも奪われたくないと思う日が来る。 もう悪魔でいいの。あなたを自分だけのものにできるのなら。 私を乗せて自転車を漕ぎ続けるカナの細い背中をぎゅうっと抱きしめた。----- 友人に「アンタの話は途中でムリヤリ終わってない?」と激しく突っ込まれたので。仕方なく続きを書いてみたものの。 ・・・やめておけば良かった^^^;^; 何だか、ユキは怖い女でした(笑) こんな恐くて可愛い女に心底愛されてみたいものですね。
Aug 6, 2004
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特に小説のストックもなく、いきなり勢いでサイトを始めてしまったため、正直チョッピリ毎日更新が辛くなってきました。物語の完成度も我ながら低いですね(笑)行き当たりばったりで書いておりますので。シノルは微妙に実体験を話の中に盛り込んでしまうので、日記小説というか、毎日書きますとその時の心情で暗くなりがちで困ります(笑)何しろ、最近恋人と別れたばかりで。それで別れネタが多かったんですね。納得。明日からは、ちょっと頑張って数回の連載物を書こうかなと思っております。これまたヤッパリ変な話なんですが。昨日書いた『好きな人』の元ネタっぽいものです。モットモットどろどろした感じですけれど。どろどろがお好きな方は読んでみてください。同性愛的な内容を生理的に受け付けない方はご注意ください。具体的な表現は出さないつもりではありますが。シノルは同性愛者ではありませんが、精神的な部分での同性愛はチョット理解できるような気がします。ぶっちゃけ、同性で子供が作れるのなら結婚してもいいなと思う友達もおります(笑)片想いでしょうけれど・・・異性、同性愛を越えた先には人間愛が・・・などとほざいても仕方ないのでネタを妄想しつつ本日は終了。
Aug 5, 2004
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「ネェッ!カナ聞いてるの~?」 私は手帳に書き込んでいた手を止めた。 そして手帳から視線を上げ、隣に居るユキを見た。「なんだっけ?」 途端にユキの真っ白な頬が赤くなってプーッと膨らんだ。「もぉ~!カナのばか~!」「ん、ごめんごめん」 軽くユキの頭をポンポンと撫でてやると、多少機嫌が良くなったのか、ユキは男がヨダレを垂らしそうな唇をほころばせた。「カナってば、人の話いっつも聞かないんだから~」 鼻にかかった甘えたような声で不平を言うユキを、私は無表情に見つめた。 聞いていないのではない。聞いてない振りをしているのだ。「でね、ヒロ君が来月のユキの誕生日、みんなでお祝いしようって」「そう。よかったね」「だからカナにも来て欲しいの」「いや」 ユキの大きな目がウルウルと潤みだした。私はそれに気付かない振りして手帳に視線を戻した。「なんで?カナの都合のいい日に合わせるよ?」「ユキの誕生日祝いなんだから、私に合わせる必要はないでしょ」「カナにも祝って欲しいの。大事な友達だし」 私は鼻で笑いそうになったのを何とかこらえた。「大事なヒロ君に祝ってもらえればいいじゃない」「カナも大事なの」 私はグロスでツヤツヤしているユキの唇と、ラメでキラキラ輝く目元を見た。 男が好きなタイプの女ってのは、ユキみたいな女なんだろう。 お人形のような顔に、小さく華奢で壊れそうな体。ふわふわの薔薇柄シフォンチュニックが、更にユキの華奢さを引き立てている。 ヒロは最初に出会った瞬間から、ユキに夢中だった。 私はといえば・・・ずっとヒロの事が好きだった。 ユキと私は、幼稚園の頃からの腐れ縁だ。一般的には幼馴染という。 昔からユキは可愛らしかった。私はよく男の子に間違えられた。 子供の法則で、男の子たちは競うようにユキをいじめた。その度にユキは私の後ろに隠れ、私はまるで王子様のようにユキを守った。 ユキはそれ以来、私の後ろを避難場所にしてきた。 お陰で、私は密かに恋心を抱いていた男の子たちを、ことごとく敵に回してきた。 大好きだった子に「お前、ユキちゃんの周りをウロチョロしててうざい」と言われた時、私はユキの王子様を引退することを決意した。 特に勉強が好きだったわけではないが、猛勉強した。ユキと同じ高校に行かなくてもいいように。 お陰で、県内でもトップクラスの高校に進学できた。ユキはお嬢様学校に入り、やっと腐れ縁が切れたと思った。 だが、私たちはまるで恋人同士のように頻繁にメールをやりとりし、休日はほぼ毎週一緒に過ごしていた。ユキは異常にマメな女で、メールで済ませばいいのにわざわざ私に手紙や年賀状、暑中見舞いなどを送ってきた。 私は高校に入ったら、今度こそ自分だけをみてくれる男性とお付き合いしたいという願望があった。そして、ヒロに出会ったのだ。 委員会が同じというありきたりなきっかけで、私たちは友人として親しくなった。ヒロはエリート高校と呼ばれるこの学校において、異色な存在だった。日焼けした肌に茶色く色素の抜けた柔らかな髪。笑うと目が細くなって八重歯が可愛かった。「俺、休みの日は海ばっか行ってんだ。サーフィンを授業に入れてくんねーかなぁ」 そう言って笑ったヒロの笑顔が眩しかった。 私は絶対にヒロとユキを会わすまいと誓っていた。会わせたら私のこの淡い恋も終わってしまう。 けれど運命はいつも私には残酷で。そう狭くないこの町で、ヒロとユキは出会ってしまったのだ。 お似合いな2人だと、心から思う。背の高い私とヒロが並ぶと、まるで男友達のようだった。 私の恋は、陽の目を見ることなく終わりを告げた。「お願い~カナ。今まで、ずっと誕生日はカナと一緒だったのに・・・」 両手を組み合わせ、目を潤ませながら哀願するユキを私は横目で見た。 まるで某CMに出てくるチワワのようだ。襲いたいくらい可愛い。「分かったよ。でもみんなで祝うのはお断り。別の日に2人でお祝いしよ」「ほんと!カナありがとぉ!大好き~!」 ぎゅっと抱きついてきたユキを苦笑しつつ引き離す。「お祝いする日はうちに泊まればいいよ」 私の提案に、嬉しそうに頷くユキが愛しくてたまらない。 そう。問題は、ヒロとユキが付き合い始めたと知った時、ヒロよりもユキを奪われた事の方がショックだったことだ。 今、私は、恋していたハズのヒロに、猛烈な嫉妬を感じている。 これはどういう事なのか。恐ろしい結果になりそうで、私はそれ以上深く追求するのを避けている。 ユキ以上に私をムラムラさせてくれる男に出会いたいと、切実に願う。----- 恋を自覚する瞬間はわりと突然だったりします。 恋を自覚した瞬間から成就する可能性がかなり低いと分かっていると辛いものですが、最初から答えの決まっている恋愛はない。と思いたいですね・・・(笑)
Aug 4, 2004
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俺はチカチカと眩く光をジッと見つめていた。 しばらくすると光は消え、再び辺りは静かな暗闇に包まれる。 体が鉛のように重かった。まるで寝転がっているベッドに塗り込まれてしまったかのようだ。 またチカチカとカラフルな光が、暗い部屋でノイズのように入り込んできた。 俺はため息と共に枕元に転がった携帯を持ち上げた。 着信 さゆり 見る前から分かっていた事だが、予測どおりの名前を確認し、俺は再び携帯を放り投げた。 さゆりとは去年知り合い、もうすぐ1年が経とうとしていた。 特に可愛い訳でもなく、特にプロポーションがいい訳でもなく、特に性格がいい訳でもない。 かといってとんでもない悪癖があるのでもなく、要するに平凡な女だ。 俺は正直、最近さゆりに愛情を感じなくなってきていた。 日に何度も届く、さゆりの他愛無いメールを見るのもうざかった。週末にはわざと仕事を入れたり、予定を入れてなるべくさゆりと過ごす時間を減らした。 さすがにさゆりも近頃は俺の態度を不審に思っているらしく、しきりにメールや電話をしてきては探りを入れてきた。 そんなさゆりの行動が全てわずらわしかった。何て鬱陶しい女だと、内心辟易していた。 俺はいつからか、どうするとさゆりとサッパリと別れられるかを考えるようになっていた。 別れたいが、ドロドロした別れは避けたかった。さゆりのこの執拗な態度から、下手をするとストーカーまがいな事をしそうで怖い。 どうやって別れを切り出せばいいのか。それを決めるまで、さゆりからの電話には出ない事にした。「さゆり、別れないか」『なんで?!』「お前をもう好きじゃないから」『・・・・・・・・・・』 後にはさゆりの泣声を延々聞くことになるに違いない。 他には、「さゆり、俺、コスタリカに転勤になった」『どこそこ?』 無理がある。 作文の課題はいつもやり直させられていた俺の乏しい想像力では、完璧な別れのシナリオなんて考えられる訳がないのだ。 もうこうなったら、直球勝負しかない。ズバリ、冷めたことを告げるんだ。 丁度、タイミングよく携帯が光り始めた。 俺は生唾を飲み込み、恐る恐る電話に出た。『もしもし、アキヒト?』「うん」『何で電話とらなかったの?』 俺は必死に言い訳を考えた。別れ話をしようと思ってるのに、取り繕う必要はないハズだ。「あ、ちょっと・・・風呂入ってた」 勝手に口がそう言っていた。『そうだったの。・・・あの、私、話があって』「なに?」 携帯の向こうで、さゆりがため息のような声を出す気配がした。『あのね・・・別れて欲しいの』 一瞬、頭が真っ白になった。「へっ?」 我ながら間抜けな声だった。『勝手な事言って、ごめんね・・・』「な、なんで?」 自分でも驚いたが、俺はかなり動揺していた。『私が悪いの・・・最近、アキヒト仕事忙しくて、ずっと一緒にいられなかったでしょ?』「うん・・・」 本当は仕事は全く忙しくなかったが、俺はとりあえず頷いておいた。『私・・・寂しくなっちゃって・・・それで、よく連絡くれてたユウジ君と遊んだりしてて』「ユウジ?!」『・・・うん』 ユウジは俺の友達だ。いつの間に、さゆりと一緒に遊ぶような関係になってたんだ?『それで・・・私・・・ユウジ君を好きになっちゃったみたいなの』『ごめんなさい・・・』 さゆりは俺が沈黙している間も、申し訳無さそうに何度も謝罪を口にした。 俺はといえば、別れ話を切り出すつもりが、先に切り出され大パニックに陥っていた。「ユウジと、付き合ってるの?」 やっと出せた言葉は上ずっていた。『付き合ってない・・・告白したけど、ユウジ君がアキヒトと付き合ってるんだから俺は付き合えないよって・・・』 それでさゆりは俺と別れたくて、必死に何度も電話かけてきていたのだ。『アキヒト、ごめんね。今でもアキヒトの事好きだけど、ユウジ君の事がもっと好きになっちゃったの』「・・・いきなりで驚いたけど・・・さゆりの気持ちが決まってるなら・・・どうしようもないだろ」 俺は、それだけ言うのが精一杯だった。 さゆりが、今までありがとうとか、元気でね、とか色々言っていたが、俺は上の空で返事をして電話を切った。 俺はぼんやりと携帯を見つめたまま、放心していた。 一時前は、振る男だったハズが、今は振られた男になってしまった。 さっきまではあんなにやかましく鳴っていた携帯が、まるで屍のように静かになった。 何故だか、さゆりと一緒に遊園地に行った事や、旅行に行った時の事が蘇ってきた。思い出の中のさゆりはいつも笑っていて、アキヒト大好きと言っては腕にしがみついてきたり、キスをねだったりした。 俺はまるで大事なものを失くしたかのような喪失感に襲われていた。 もう2度と、さゆりがメールや電話をかけてくることはないだろう。この部屋に手料理を作りにくることもない。大好きだよと言って微笑んでくれる事もない。 別れたいと思っていた時には、そんな事は覚悟済みで、むしろ解放されたいんだと思っていた。 そしてそれが現実となった今、この喪失感は何なんだろうか。 今きっと想いを告げられているユウジが、どうしてこうも羨ましいのか。 さゆりの存在はいつの間にか日常の一部になっていた。毎日の暮らしの様々なところにさゆりの存在があった。 特に気に入っていた訳でもないのに毎日使っていたコップを不注意で割ってしまった時、想像以上にショックだったのを覚えている。 さゆりも、あのコップと同じように俺の生活に溶け込んでいたのだ。 俺はもう鳴らなくなった携帯をしばらく凝視し、ベッドに倒れ込んで大泣きした。----- 別れを決意するときはご注意を。 相手を試す時に別れるとは言わない方がいいですよ。本当に別れちゃいますからね。
Aug 3, 2004
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私は半年間、1人の男と恋をしていた。 冷たくされて怒っても、ないがしろにされて泣いても、もう別れると何度も思いながら、それでもいとおしくて離れられなかった。 けれど私は、男の顔をしらない。体も、声さえもしらない。 男とはバーチャルな世界で知り合った。 話し方や、行動に好意を持った。何気ない会話のやりとりで、どんどん男が好きになっていった。 男がメールアドレスを教えてくれたので、私たちは離れている日中、頻繁にメールを交換した。 告白したのは私だった。顔文字でキスをした。 彼も顔文字でキスをしてくれた。 好きだよ、と毎日メールをくれた。 私も毎日キスをして、大好きだと告げた。 私にとっては全てが現実だった。 メールでキスをされれば胸が疼くし、好きだといわれると切なくなった。 私たちはメールで自慰し合った。 彼が私に胸を見せて欲しいというと、私は写メで彼に送り、彼は興奮した自分のモノを見せてくれた。 彼が私の裸を見て興奮しているのだと思うと、それだけでうれしかった。もっともっと自分を見て欲しくて仕方なかった。 私は彼に言われるままに、たくさん恥ずかしい写真を彼に見せた。 彼が、お願いだから見せてとおねだりしてくるのがうれしかった。 私は彼に自分の顔を撮って送った。彼は顔は一度も見たがらなかったから、勝手に送った。 その後も彼は変わらず、私に裸の写真を求めた。 けれど、彼が自分の顔写真を送ってくれたことはない。 私はそれを追及することができなかった。顔なんかどうでもいいと思っていたのもある。 私は彼と一緒に暮らす事を望んでいた。 彼と私は遠距離だったから、いつかはそうなるだろうと思っていた。そして、ゆくゆくは結婚できればいいと思っていた。 しかし、彼は会うどころか電話番号さえ教えてくれなかった。 それでも私は盲目的に彼を愛していた。 なのに、あんなにも大好きだったのに、私は言いようのない不安から彼に怒りをぶつけてしまった。 何度も今までケンカをした。私たちのケンカは、メールが途絶えること。そして、1日も経つと彼から謝罪のメールが届き、私はそれで全てを許せてしまう。その繰り返しだった。 しかし、この後彼からメールがくることはなかった。 1週間はずっと彼からのメールを待った。何度も何度もメールを確認した。 そして1週間が過ぎ、2週間が過ぎたとき、私はようやく彼と別れた現実を受け入れた。 この間の記憶はほとんどない。ちゃんと仕事もしていたし、食事もとっていた。なのに記憶がない。 眠っているときまで彼のことを考えていた。許して欲しいと泣きついたら、また元に戻れるのかと何度も思った。 けれど結局、私は彼にメールすることができなかった。 顔も、声も、仕草もしらない男をどうしようもなく愛していた。 彼のためなら何でもできると思った。 けれど、私が愛した男は、本当に実在したのだろうか? 私は彼が送ってくれた文字しかしらない。 私はその文字を、こんなにも愛していたのだろうか? まるで体の一部をもぎ取られたようなこの苦しみは、一体何なのだろうか。 急に溢れてくるこの涙は、何を恋しがって出てくるのだろうか。 男はもう、私の携帯電話の中にいないのに。-----初短編小説は、実話をベースにしました。傍から見れば滑稽でしかない事も、当事者は必死なのです。男と女の構造の違いには驚かされるばかりです。
Aug 2, 2004
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