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ちちおにん

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2006.10.27
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ついに使いました、必殺技!!
人読んで「長い題名」。
しかし今日のこの出来事を語るのに、一言では語りつくせません。
だって私はこの人に出会わなかったら、今頃この出雲の地で悠々とブログを書いてなんかいなかったのですから・・・。


今朝のこと。
まず最初のトラブルは朝5時に自宅を出発するところから始まります。
自宅を出る直前、洗面所で私のコンタクトレンズが飛んでしまいました。
必死で探すのですが、寝ぼけまなこで失ったレンズはなかなか見つかりません。
かみさんと二人で必死になって探し、ようやく見つかったとき、既に時計は5時15分を回っていました。
いそげっ!!!
車に飛び乗り、一路電車の始発駅を目指します。
しかし既にここで5時31分の目的の電車に乗り遅れてしまいました。

この時間帯、電車はなかなかやってきません。
何とか次の電車で途中まで行き、そこから地下鉄に乗り換えて大阪の中心「なんば」をめざします。

そしてようやく伊丹空港行きのリムジンバスターミナルに到着したとき、目の前を6時35分発のバスが無情にも出発していきます。
ああぁあぁぁっ、まってくれー。
次のバスは6時55分。
所要時間は35分。
伊丹発出雲行きの飛行機は7時40分出発です。
とすると、空港着が7時30分。
ぎりぎりでまにあう・・・か・・・・。
道さえ込んでいなければ・・・。
私はあせる気持ちを抑えながら、一抹の不安を感じました。

バスは発車しました。
ところが、方向が違います。
んー?
とおもっていると、そのままバスは次のバスターミナルに行くではありませんか!
なんと、直行便ではなく、途中でお客さんを拾ってから伊丹に行くようなのです。
時計は既に7時3分。
バスは止まったまま。
運転手さんにあわてて聞きます。
「運転手さん!!7時40分発の出雲行きなんだけど、乗れるかなぁ?」
運転手さんは
「いやぁ、お客さん、ちょっと難しいね。チェックインもあるし、ここから順調に行っても無理かもしれないですね」
とすまなそうに答えます。

時計は7時4分。
あと1分で発車します。
・・・・・・・・・・・(汗)。
この仕事、応援としていくので「行けませんでした」では済みません。
頭の中はぐるぐる回ります。
一か八かにかけるか、何か方法は・・・・。

そのときです。
バスの目の前にタクシーがお客さんを下ろしてドアを開きました。
それに気がついて私はとっさにバスの運転手さんにたずねます。
「ここからタクシーだったら間に合うかな?」
「この時間帯、タクシーでもぎりぎりかな。でもバスよりは早いと思いますよ」
「運転手さん、途中下車してもいい?」
そういうやいなや、私はかばんを引っさげて乗り込んでくるお客さんたちをかき分けて逆走し、バスから飛び降り、前のタクシーに飛び乗りました。
「運転手さん!!7時40分発の出雲行きなんだけど、間に合うかなっ?!」
ギュルギュルギュル!!!
その言葉が終わるか終わらないかのうちに、ドアがばたんと閉まり、ドアが閉まらないうちからものすごいエンジンの回転とタイヤのきしむ音がして、私は後ろ座席にぐぐっっと沈み込みました。
それから
「あいよっ!」
と一言だけ答えて運転手側の窓を全開にあけて、すっと右手を差し出すとかなり強引に右のレーンに割り込んでいきました。

そしてこの殺し文句・・・
「兄さん、あんたぁ、俺の車に乗ってよかったねぇー!並みのタクシーならこんな走りは出来ないからねぇ。俺はね、この空港専門なんだ。大丈夫、安心しな!チェックインの15分前には着いて見せるぜ!!」

私は正直、しびれました・・・・・かっこいいやんかー、この運転手さん!!
車は右に左にものすごい強引な割り込み、割り込みを繰り返しながら、他の車の流れと明らかに違って、一歩、また一歩とリードしていきます。
時間は刻一刻と過ぎていきます。
7時21分。
渋滞のあやが、だいぶんほどけてきた感じがしたとたん、一気に運転手さんは攻勢をかけます。
クラウンがまた大きく沈み込みます。
私は思わず後部座席のシートベルトに手をかけます。
これは事故ったら・・・死ぬな・・・。
しかし今はただ、飛行機に間に合うことだけを祈って、運転手さんの腕に任せるしかありません。

「兄さん、空港が見えてきたよ」
時速110キロで爆走するタクシーの左前方に飛び立つ飛行機が見えてきました。
そして一気にターミナルにタクシーは滑り込んだのでした。
時計を見ると・・・ちょうど7時25分!!!
・・・・・・まに・・・・あったぁ・・・・・。

「あ、ありがとうございます。運転手さん!!たすかりました!」
「兄さん、まにあって、よかったよ」
ニヒルな笑みを浮かべて軽く左手を上げて挨拶すると、そのタクシーはまた強引に右ウインカーを点滅させながらレーンに割り込み、走り去っていったのでした。

私は車を見送ると、はっと我に返って空港のカウンターに走りました。
腰が抜けるくらいの緊張とスリルを味わって、膝ががくがく。
何とかかんとかチェックインをして、ぎりぎり滑り込みで飛行機に乗り込めたのでした。

ドラマや漫画の世界に出てくるようなタクシーの運転手さんに会えて、ピンチを救ってもらって、ほんと私はついているなぁと思ったり、あの20分間のカーレースのようなシーンを思い出すと、いまここにこうして生きているってすばらしいと思ったりする私です。








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Last updated  2006.10.27 19:44:19
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