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2015.12.14
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カテゴリ: 映画/SF
【シグナル】
20151214

「俺も具合が悪いんだ。まるで体の中に何かがいるみたいだ。その何かが俺をむしばんでいるんだ」
「どんなふうに?」
「まるで体じゅうに、、、」
「・・・違和感がある?」
「そうだ」


『シグナル』の予告編にもあるように、内容は意外性とか予想を超えた展開に目を見張るものがある。

作品の冒頭は、何やらイイ感じの青春映画的な彩りで、男子2人女子1人の関係にワクワクさせられる。
これのどこがSF映画なんだろうかと首をかしげながら探っていくと、段々と流れが分かって来る。

ストーリーはこうだ。
マサチューセッツ工科大学のニックは、足が不自由で杖を頼る生活をしていた。
ガール・フレンドのヘイリーが複雑な想いを抱えつつも、カリフォルニア工科大学へと1年間転学することになり、ニックとその親友ジョナは引っ越しを手伝うことにした。
もともとは障害のなかったニックだが、足にハンデを負ったことで、ヘイリーとの関係がギクシャクしていることも理由の一つだった。
そんな中、謎のハッカー“ノーマッド”がマサチューセッツ工科大学のコンピュータをハッキングして来た。
ニックとジョナはMITの学生という誇りがあるため、何とかしてそのハッキングを阻止してやりたい、突き止めてやりたいという意気込みがあった。
マサチューセッツからカリフォルニアへと横断する際、ネバダへと立ち寄ることにした。
GPSで“ノーマッド”の居場所を突き止めたからだ。
ニックとジョナは、車内にヘイリーを残すと“ノーマッド”の居場所と思われる廃墟を捜索することにした。
深夜の廃墟は不気味で、人の気配はなかった。
“ノーマッド”にまんまと一杯食わされたと思っていると、突然、車内に残したヘイリーの金切り声が聴こえた。
驚いたニックとジョナは、慌てて車の方に戻ると、ヘイリーは何者かに拉致され、突然、周囲が漆黒の闇に変わった。

作品そのものの意図することは、正直わからない。
そもそもB級映画にテーマなんかないかもしれないが、ただ、もう少し主人公の背景を知りたかったのは事実だ。
たとえばニックのハンデは生まれつきのものではないことは、作中の回想シーンで明らかである。
何かクロスロードカントリーのような競技の最中、降雨の後なのか泥に足を取られて転倒するシーンや、ジョギングしているとき水かさの増した川を前に立ち往生する場面が出て来る。
これが一体何を意味するのか?
このときまで足にハンデはないから、この競技の後に何らかのトラブルに巻き込まれたということなのか?
あるいは、ニックが隔離施設に収容されている際、ドクターから「君は地球外生物と接触したことで汚染されている」と説明を受けたあと、ニックは鼻血を出す。
このどす黒い鼻血の意味するものは何なのか?
さらには、隔離施設でずっと昏睡状態にあったヘイリーが、ニックとともに脱出後、いきなり目覚めるのだが、施設内と外では空気が違っていたのだろうか?
そのへんの経緯がわかれば、もっと楽しめただろうし、自分なりの解釈もできたに違いない。
漠然と思ったのは、マサチューセッツ工科大学のエリートさえ太刀打ちのできないインテリ生物が、この宇宙には必ず存在するのだ、ということだ。
要は、“上には上がいる”という意識を再確認したわけだ。

SF好きには必見の逸作である。

2014年公開
【監督】ウィリアム・ユーバンク
【出演】ブレントン・スウェイツ、ローレンス・フィッシュバーン


20130124aisatsu





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最終更新日  2015.12.14 07:52:27
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