《櫻井ジャーナル》

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2014.01.21
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カテゴリ: カテゴリ未分類
1月22日から開催される和平会談「ジュネーブ2」へ出席するシリア政府代表団を乗せた特別機が経由地のアテネ空港で給油を拒否され、約5時間にわたって足止めされた。

 シリアは着陸や給油の許可を取っていたようだが、EUによるシリア経済制裁を理由にギリシアの燃料会社が給油を拒否したという。その燃料会社がギリシャ以外の国からの指示で給油を拒否した可能性は否定できない。当初、フランスがシリア機の領空通過を拒否したとも伝えられたが、これはフランス政府が否定しているようだ。

 この出来事の背後に何があったのかは不明だが、和平会談に反対している勢力が存在していることは間違いない。和平会談ではシリアのバシャール・アル・アサド体制が存続する可能性は十分にあり、ネオコン(アメリカの親イスラエル派)やサウジアラビアの計画は崩れる。そもそも、 ネオコンは遅くとも1992年にイラク、イラン、シリアを殲滅すると発言 していた。

 2003年にアメリカのネオコン政権は事実に反する理由でイラクを先制攻撃、サダム・フセイン体制を倒し、残る イランとシリアの体制を倒し、レバノンのヒズボラを攻撃する秘密工作を遅くとも2007年に始めた と言われている。最近、イラク政権がイランに接近しているため、スンニ派の戦闘部隊(アル・カイダ)が再び動きを活発化させている。

 シリアの反政府軍とは外国の勢力が雇った傭兵部隊が主力で、サウジアラビア系のサラフィー/タクフィール主義者(アル・カイダ)とカタール系のムスリム同胞団が大きな存在だったが、ここにきてサウジアラビア系が勢力を拡大している。本ブログでは何度も指摘しているように、化学兵器を使用したのは、このサウジアラビア系だと見られている。

 会議の前日、 ガーディアン紙はシリア政府が拘束されている人びとを拷問、殺害しているとする報告書を明らかにした が、シリア政府はカタールに委任されて作成されたもので、信頼できないとしている。

 カタールはサウジアラビアと並ぶ反シリア政府軍の戦闘員を雇っている国であり、アル・ジャジーラを使って偽情報を流してきた過去がある。これまでも「西側」が大々的に報道した「シリア政府の残虐行為」がことごとく嘘だったという事実もある。だからといって、これも偽物だとは言えないが、信頼できないことは確かだ。

 イランのモハマド・ジャバード・ザリフ外相は、サウジアラビアが中東における「テロリズム」のスポンサーであることを示す証拠を持っていると主張している。「ジュネーブ2」へイランが出席することをアメリカや反シリア政府軍が強く反対した理由のひとつはこの辺にあるかもしれない。





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最終更新日  2014.01.22 03:49:03


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