ナーイフ・ビン・アーメド・ビン・アブドラジズが3月7日に逮捕された
と伝えられている。この人物は前日に逮捕されたアーメド・ビン・アブドラジズの息子だ。3月6日にはムハンマド・ビン・ナーイフ前皇太子、前皇太子の弟であるナワフ・ビン・ナーイフも逮捕されている。モハメド・ビン・サルマン皇太子によると、逮捕された人びとはアメリカと共謀してクーデターを目論んだからだという。
ナーイフ前皇太子がヒラリー・クリントンを担いでた勢力、つまりアメリカの巨大資本やネオコンと結びついていたことは事実だが、ビン・サルマン皇太子もアメリカやイスラエルの支配層の影響下にあることも事実。そうした背景が皇太子を交代させることになった。
つまり、ムハンマド・ビン・ナーイフは2015年4月、ヒラリー・クリントンがアメリカの大統領になるという前提でサウジアラビアの皇太子に就任したのだが、16年の選挙でドナルド・トランプが勝利したため、17年6月にビン・サルマンへ交代したのである。
ビン・サルマンは好戦的な政策を打ち出しているが、ビン・ナーイフも平和的な人物とは言えない。ダーイッシュ(イラクとレバントのイスラム首長国。イスラム国、IS、ISIS、ISIL、IEILとも表記)が売り出された2014年、総合情報庁の長官としてジハード傭兵を動かしていたバンダル・ビン・スルタンが爆弾攻撃で重傷を負うが、そのバンダルに替わって傭兵をビン・ナーイフは指揮するようになっている。
皇太子になったモハメド・ビン・サルマンは2017年9月にイスラエルを極秘訪問、10月にはドナルド・トランプ大統領の義理の息子にあたるジャレッド・クシュナーがサウジアラビアを極秘訪問、そして11月に王族の粛清を実行した。そのときにバンダル・ビン・スルタンとムハンマド・ビン・ナーイフは拘束されたと伝えられている。
クシュナーはイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相と親しく、ネタニヤフに対する影響力を持つカジノ経営者のシェルドン・アデルソンは義理の父親、つまりドナルド・トランプのスポンサーだ。
サウジアラビアの権力抗争はアメリカやイスラエルの権力抗争とつながっていると言えるだろう。