12月25日にロシア軍がドネツクの南西にあるマリーインカを完全に解放したとロシアのセルゲイ・ショイグ国防相は発表した。ここにはドンバスの住民を攻撃する長距離砲やMLRS(多連装ロケットシステム)が設置されていた。また鉄道と高速道路の要衝だったことから、ウクライナ軍は補給路が断たれることになる。
マリーインカは2014年8月にアゾフ特殊作戦分遣隊(アゾフ大隊)やウクライナ軍が制圧、地下要塞を建設してドンバスに対する攻撃の拠点にしてきた。
すでにマリウポリやソレダルはロシア軍が制圧、そして今回のマリーインカだ。アメリカ/NATOがミンスク合意で時間を稼ぎながらドンバス周辺に築いた要塞線は崩壊したと言えるだろう。
プーチン大統領はウクライナ南部が常にロシア領だったと主張。クリミアも黒海もウクライナと何の関係もなく、オデッサはロシアの都市だとしている。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領はイギリスの対外情報機関MI6にコントロールされていると言われてきたが、そのイギリスはすでにゼレンスキーに見切りをつけ、ヴァレリー・ザルジニー軍総司令官へ切り替えようとしている。ザルジニーは部隊を市の郊外へ後退させ、新たな防衛線を確立したと発表した。
ゼレンスキーを支えているのはジョー・バイデン政権のネオコンくらいだろう。バイデンは大統領に就任した直後に「ルビコン」を渡った。勝たなければならないのだが、ロシアはドニエプル川の東側を支配、オデッサもロシア領にするつもりだと考えられている。そうなると、ウクライナは海へ出られなくなる。
この見通しが正しいかどうかは数カ月後にわかるだろう。