アメリカのジョー・バイデン政権はウクライナの敗戦処理ができないままパレスチナでイスラエル軍による住民虐殺を支援、そして東アジアで軍事的な緊張を高めている。そうした中、アメリカの軍事部門を統括する国防総省のトップ、ロイド・オースチン長官が12月22日から姿を消し、問題になっている。
メディアの報道によると、オースチンは12月22日にアメリカ陸軍のウォルター・リード病院で前立腺癌の外科手術を受けている。その際、キャスリーン・ヒックス国防副長官に権限の一部を移譲したものの、バイデン大統領へ手術について報告していない。
その日、オースチンは上級将官、文民参謀長、文民広報部長を含む4人のスタッフに入院が続いていることを伝えたが、そのスタッフは誰もホワイトハウスに伝えなかったという。チャールズ・ブラウン統合参謀本部議長は長官の病状について知らされたが、彼も沈黙していた。
そして1月4日、アメリカ軍の戦闘爆撃機がバグダッドの軍事目標を爆撃している。ヒックスがオースチンの入院を知らされたのはその後で、ジェイク・サリバン国家安全保障顧問らにも報告された。長官が入院していることが記者たちに知らされたのはその翌日。そして1月6日、オースチンは謝罪するが、バイデン大統領はこの件についてコメントしていない。
長官は「国防情報局からブリーフィングを受けた後、統合参謀本部へ行ってブリーフィングを受ける」などスケジュールはタイトなため、ひとりでコーヒーを飲むこともできない という。