その音声は3月1日、RTによって公開された が、ディルク・ポールマンとトビアス・アウゲンブラウンの分析によると、 ゲルハルツらは昨年10月の時点で計画の内容を太平洋空軍司令官だったケネス・ウイルスバックに伝えている という。
ウイルスバックは2023年5月、航空戦闘軍団司令官に指名され、今年2月に就任した。ウイルスバックの後任としてケビン・シュナイダーが太平洋空軍司令官になったのは今年2月9日。問題のリモート会談が行われる10日前のことだ。その時点でシュナイダーはウクライナでの攻撃計画について知らなかったようだ。グレーフェによると、シュナイダーは彼が何を話しているのか理解できていなかったという。
ウクライナにおけるロシア軍との戦闘に太平洋空軍司令官が積極的な理由は中国を抑制するためだとも言われているが、そうなると、アメリカ軍の下部機関と化している自衛隊は勿論、日本政府も無関係ではなくなるだろう。
ネオコンなどアメリカの好戦派は自分たちの力を過大評価、ロシアや中国を過小評価し、攻撃をエスカレートさせていけばロシアや中国は屈服すると信じているのだろうが、これは1990年代から続く彼らの「信仰」にすぎない。その信仰を危険だと考える勢力がアメリカの軍や情報機関の中にもいるはずだが、ドイツ空軍幹部の会談を盗聴したのはアメリカの電子情報機関だとする情報がある。欧米の好戦派は「窮鼠猫を噛む」状態になっているのかもしれない。