全30件 (30件中 1-30件目)
1
富士山は多くの人が頂上を目指し、意外に中腹の魅力が知られていません。中腹には手つかずの自然が残り、ひっそりと様々な生物が息づいています。苔一帯の静寂な世界:イワダレゴケ 岩垂蘚 イワダレゴケ科針葉樹林斜面などに垂れ下がるように自生します。フウセンタケ:風船茸 フウセンタケ科カバノキ類の樹下に発生します。クヌギタケ:櫟茸 キシメジ科冬以外ほぼ1年中生育する一般的なキノコです。モミノキ:樅の木 マツ科大気汚染や煙、暑さに弱いデリケートな樹種です。山地ではシカに樹皮をかじられて、赤く立ち枯れた姿が見られます。精進口登山道は、登山者が少ないので倒木で荒れています。三合目(1,786m):時折、車音が聞こえます。 フジアザミ:富士薊 キク科日本産のアザミの中で最も大きな花を咲かせる種類です。富士山周辺に多いことから名付けられました。 三合目スバルライン合流点:突然、富士スバルライン(車道)が現われます。登山道はこの下を通ります。
2024.09.30
コメント(0)
精進口登山道は、精進湖の赤池を基点に、富士スバルライン五合目へ至る登山道です。途中、青木ヶ原から五合目までほぼ全線が樹林帯内にある登山道です。途中多くの側火山(主火口以外での噴火で作られた地形)を見ることができ、溶岩樹型の風穴やブナ林など、他の登山道と異なる自然が楽しめます。奥庭展望台からの天子山地(毛無山山塊):奥は南アルプス南部、手前は朝霧高原ハナゴケ:花木苔 ハナゴケ科冬のトナカイの餌です!寒さに強くツンドラ地帯にも生えます。奥庭の奥庭:更に深い庭で、溶岩とカラマツ・シラビソ林です。振り返り、富士を仰ぐ奥庭三合目「木漏れ日の まだらの心 生きにけり」高井次郎一面のコケは自然が守られている証拠です。精進口登山道:富士の裾野は広く、長い長い道程です。所々に倒木もありました。
2024.09.29
コメント(0)
富士山の五合目周辺には「奥庭・御庭・御中道」と呼ばれるエリアがあり、富士登山を目的としない一般の人でも歩いて楽しめます。スバルライン五合目駐車場の約2km手前にあり、富士山の裾野側が「奥庭」、登って行く側が「御庭」です。奥庭は、溶岩やコメツガやカラマツが人工的に配したように美しく、「天狗の遊び場」とも呼ばれています。本栖湖からの富士山:富士山の左側のこんもりしたところが大室山です。本栖湖からの富士山「秋風のいふままになる尾花かな」千代尼河口湖駅:富士急行線の終着駅で大きなバスターミナルがあります。乗降客の多くを外国人が占め、国際空港のような雰囲気があります。奥庭:奥庭は「天狗の遊び場」といわれ、天狗が富士山頂から小脇に抱えて持ち帰ったという「天狗岩」が祀られています。奥庭からの富士山:森林限界(2400m~2500m付近)が良くわかります。富士山の森林限界は温暖化により徐々に上昇していると言われています。イタドリ:虎杖 タデ科富士山では火山荒原での代表的なパイオニア植物で、ほかの植物はイタドリに続いて出てきますイグチ:イグチ科イグチ科のキノコは南極大陸以外の世界の全域にあり、毒のある種類もあります。時期になると一斉に、しかも大量に発生するようです。
2024.09.28
コメント(0)
和紙の里として知られる身延町西嶋に、500年以上の歴史を持つ若宮八幡宮があります。この神社の神楽は「西島の神楽」として有名で、山梨県の無形民俗文化財に指定されています。本堂の造りも美しく、本殿と左右に門守神を安置した随神門は町指定文化財(建造物)、また境内の大ケヤキも町指定文化財(天然記念物)に指定されています。若宮八幡神社随神門:お寺の仁王門にあたる門です。本殿・拝殿・鳥居を結ぶ一直線上に立ち、左右に神社を守護する兵仗を帯びた門守神を安置しています。若宮八幡神社随神門:天保14年(1843)頃の建築。八脚門で、切妻作り。本殿を建築した笠井定八郎が監督し、二世定八郎が建築しました。随神門左・左近衛大将像(木像):平安時代以降、左・右近衛府から選ばれて、高官の警護にあたる護衛兵を随身と呼びました。随神門右・右近衛中将像(木像)若宮八幡神社拝殿若宮八幡神社本殿(町指定文化財):地元の笠井定八郎の建築です。美しい装飾が施されています。大ケヤキ(町指定天然記念物):創建当時(文亀2年・1502)に植えられたと伝えられます。目通り幹囲4.2m、樹高20.0m、枝張り15.0m。昭和の時代に氏子達によって奉納された神馬:馬は古代から神の使いとされてきました。県指定無形文化財「西嶋の神楽」は、毎年5月5日の「沢奥(さおき)のまつり」で奉納されます。
2024.09.27
コメント(0)
山梨県北杜市の「平山郁夫シルクロード美術館」は、平山郁夫の絵画とシルクロードの文化と歴史に関る美術品等を展示した美術館です。10月14日(月・祝)まで森薫(もり かおる)「大乙嫁語り展」(だい おとよめがたり てん)を開催しています。森 薫の人気漫画「乙嫁語り」(おとよめがたり)は、19世紀後半の中央アジアを舞台に、イギリス人旅行者スミスが各地で出会った乙嫁(おとよめ=美しいお嫁さん)たちを描いた壮大なスケールの物語です。森薫直筆のカラー、モノクロ原稿を中心に100点以上のボリュームある展示です。物語の第1の乙嫁:アミル・ハルガルアミルが嫁いだエイホン家の人々:遊牧民と定住民の文化の違いなども描かれています。「乙嫁語り」は、英語、フランス語、イタリア語、ドイツ語、インドネシア語、ポーランド語、韓国語、中文、タイ語版が出版されている世界的人気漫画です。民族衣装を着ての撮影コーナーもあります。
2024.09.26
コメント(0)
山梨県北杜市の「平山郁夫シルクロード美術館」は、平山郁夫の絵画とシルクロードの文化と歴史に関る美術品等を展示した美術館です。12月27日まで「中央アジアの染織と文化展」を開催しています。中央アジアとはウズベキスタン・カザフスタン・キルギス・タジキスタントルクメニスタンの旧ソ連5ヶ国です。今回は平山郁夫シルクロード美術館の染織コレクションの中から、ウズベキスタンのものを中心に展示し、合わせて当地の工芸品や装身具なども出品しています。平山郁夫が描いた中央アジアの風景や人々に関する作品とともにお楽しみください。平山郁夫シルクロード美術館ガンダーラ遺跡:シルクロードの中枢でパキスタンのペシャワール周辺にあります。ガンダーラ王国は紀元前6世紀から11世紀に存続し、1世紀から5世紀には仏教を信奉したクシャーナ朝のもとで最盛期を迎えました。ウズベキスタン展示品:ウズベキスタンは中央アジア諸国の中で最大の人口を有します。ウズベキスタンの染織品:古くから絹と綿を多く生産し、染織産業で栄えてきました。 ウズベキスタンの民族衣装:上は男性用上衣(クイラク)、下は女性用コート(ムルサク)。
2024.09.25
コメント(0)
尾白川(おじらがわ)は甲斐駒ヶ岳を源流とし釜無川に注ぎます。かつて白州の山中には尾の白い神馬が住んでいて、善と悪(白と黒)とを明らかにしたと伝えられます。聖なる川は白州・尾白川として、1985年(昭和60年)名水百選のひとつに選定されています。尾白川(白州町)より:左から烏帽子岳・鋸岳・鞍掛山・日向山、尾白川 大武川(白州町)より:左から燕頭山・観音岳・地蔵岳・高嶺・早川尾根・アサヨ峰・栗沢山・甲斐駒ケ岳武川町より:左から兎藪・金ヶ岳・茅ヶ岳春の山高神代桜(じんだいざくら):福島県の三春滝桜・ 岐阜県の淡墨桜と並ぶ日本三大桜の一つです。推定樹齢約2,000年エドヒガンザクラの古木です。大津山実相寺本堂:身延町にある日蓮宗総本山身延山久遠寺の直末の寺院で、開祖は日蓮聖人です。神代桜で有名です。春の実相寺と甲斐駒ヶ岳
2024.09.24
コメント(0)
北杜市は長野県南部と接し、八ヶ岳、南アルプス山脈、奥秩父山塊に囲まれ、南には富士山も眺望できます。おいしい水と日本一の日照時間が育てたおいしい農産物が自慢です。長坂町からの、夕暮れの富士長坂町小荒間の夕暮れ「家にゐて旅のごとしや秋の暮」長谷川櫂JR東日本・小淵沢駅:標高886.7 m。中央本線と小海線の接続駅で、山梨県内最西端の駅です。JR小淵沢駅からの八ヶ岳:昔はここから歩いて八ヶ岳に登山するのが定番でした。小淵沢絵本美術館:富士山と南アルプスを望む、絵本に囲まれた夢と憧れの空間の小さな美術館です。小淵沢絵本美術館(屋外テラス):ペット同伴OKです。小淵沢絵本美術館(館内):ドリンク付き。抱っこやキャリーケースの小型犬や猫は一緒に入館できます。長坂町から、夕暮れの鳳凰三山
2024.09.23
コメント(0)
北杜市は山梨県の最北端にして最大の面積を持つ市で、その広い市域の3分の1を八ヶ岳南麓の山岳高原地が占めています。美しい景観と空気を求めて、多くの観光客が訪れます。大門ダム(清里湖)水神の碑:重力式コンクリートダムです。堤高65m、堤頂長180m、総貯水容量360万m3。北杜市に1日最大13,000立方メートル(0.151立方メートル毎秒)を供給しています。 大門ダム:安定的に水道水を供給するだけでなく、下流の沿岸地域を水害から守る役割も担っている多目的ダムです。 茅ヶ岳とソバ「うちまじるもの一つ無き蕎麦畑」高澤良一鳳凰三山とコスモス「この頃の空コスモスの色似合ふ」後藤比奈夫釜無山と入笠山 ムラサキツメクサ:紫詰草 マメ科牧草として明治時代にヨーロッパから移入され、各地で野生化している多年草です。三分一湧水(さんぶいちゆうすい):江戸時代に農業用水を6つの村・3地域に分けたことからこの名になったといわれます。三分一湧水(水源):八ヶ岳南方にある権現岳水源林の水や八ヶ岳東麓に降り注ぐ雨水が、地下水として火山岩を浸透し湧き出しています。三分一石仏(道祖神):八ヶ岳の火成岩を用いて作られています。
2024.09.22
コメント(0)
バブル期に「高原の原宿」と呼ばれた清里駅周辺。たくさんの個性的な建物が建ち並び多くの若者たちで賑わいました。中でも愛らしい外観でひときわ目を引いた「ミルクポット」が、昨年カフェとして復活しました。駅前の観光案内所では現在の清里の魅力を発信しています。懐かしい清里に、もう1度訪れてみませんか?懐かしいミルクポット清里駅周辺清里駅周辺萌木の村:10月は「萌木の村ハロウィンマンス2024」が開催されます。萌木の村ROCK清里の夏の夜を彩る清里フィールドバレエ。35回記念の今年は、日中から清里を満喫していただこうと「 バレエウィーク八ヶ岳 2024」が同時開催されました。おなじみROCKのカレー♪唯一無二の存在です。
2024.09.21
コメント(0)
清泉寮は1938年「清里開拓の父」ポール・ラッシュ博士により創設されました。当時の司祭が清泉寮キャンプ場のある敷地が当時の清里村と大泉村にまたがっていることから、両方の地名の頭文字から一文字ずつとって「清泉寮」としてはどうかと提案したものの、単純に地名を一文字ずつとったことに最初博士は不満げだったそうです。しかしその意味が「ピュア・スプリング」(清らかな泉)だと知ると大喜びで賛成したと伝えられています。清泉寮本館本館は火災を経て1957(昭和32)年に再建し、落成奉献式には高松宮両殿下もお越しになりました。2009(平成21)年には新館が、本館のイメージを継承した宿泊研修棟として建設されました。清泉寮新館ジャージハット:清泉寮のソフトクリームは清里の代名詞です。ジャージハットからの富士山(3,776m):右は毛無山(1,964m・山梨百名山)、手前は斑山(1,115m)ジャージハットから:左から富士山、櫛形山、千頭星山(2,139m・山梨百名山)、辻山(2,585m)、鳳凰山(2,841m・日本百名山・山梨百名山~薬師岳・観音岳・地蔵岳)、高嶺(2,779m)間ノ岳(3,190m・日本百名山・山梨百名山)、北岳(3,193m・日本百名山・山梨百名山)ジャージハットからの北岳:その右は小太郎山(2,725m・山梨百名山)、アサヨ峰(2,799m・山梨百名山)、摩利支天(2,820m)、甲斐駒ヶ岳(2,967m・日本百名山・山梨百名山)
2024.09.20
コメント(0)
山梨県市川三郷町宮原。中部横断道六郷ICのすぐ近くに、宮原の地名の由来となったお宮があります。景行天皇56年(126)に甲斐国造(かいのくにのみやつこ)の塩海足尼(しおみのすくね)が甲斐入国のさいに幣帛(へいはく=神様への捧げもの)を奉じたと伝えられる、歴史ある宮原浅間神社です。戦国時代に焼失したものの江戸時代に有栖川宮家から正一位の神階を賜り、同家の祈願所となり栄えました。町指定工芸の精緻な神輿と町指定無形文化財の太太神楽が有名で、春と秋に例大祭が行われています。御祭神の木花開耶比売命に長く人里に留まっていただこうと、神輿の行く手を阻む山車と神輿との攻防が見ものです。静かな田園地帯に佇む宮原浅間神社:左手が中部横断道六郷ICです。この神社は岩間庄の総鎮守であり、宮原・岩間・葛篭沢(つづらさわ)の産土神(うぶすながみ)でもあります。堂々とした参道です。流れを巡らし赤い橋を渡って拝殿に至る風雅な造りです。瓦葺入母屋造の拝殿:社殿の中に山梨県の三大神輿の一つ、町指定工芸の神輿があります。下山宿大工棟梁・石川七郎左衛門源重甫により文化13年に建造されました。銅板葺流造の本殿:御祭神は木花開耶比売命(このはなさくやびめのみこと)、邇々藝命(ににぎのみこと)外九柱です。神楽殿:宮原浅間神社の太太神楽は町指定無形文化財となっています。手水舎
2024.09.19
コメント(0)
入笠山は山頂からアルプスや八ヶ岳の大展望が満喫できる人気の山です。ゴンドラでのアクセスが可能なため、登山初心者にも人気があります。花の宝庫としても有名で、最盛期の夏を過ぎても多くの花を観察できました。大沢山(1870m):中腹に入笠山天体観測所サラシナショウマ群落:晒菜升麻、更科升麻 キンポウゲ科花言葉は、「雰囲気のいい人」「助力」です。ウナギツカミ:鰻掴 タデ科こ、こんなにかわいい花なのにひどい名前・・・。茎にウナギがつかめるほど鋭いトゲがあります。アケボノソウ:曙草 リンドウ科こちらは素敵な名前です。花冠の斑点を夜明けの星空に見立てました。入笠湿原 全景オミナエシ:女郎花 オミナエシ科「一様に 風来る中の 女郎花」高野素十ウメバチソウ:梅鉢草 ニシキギ科「梅鉢草ここに残りぬわがために」山口青邨ガクアジサイ:花言葉「謙虚」「控えめ」秋には秋の美しさがあります。
2024.09.18
コメント(0)
花の山・入笠山の山頂からは360度の大パノラマが広がります。晴れた日には日本百名山のうちなんと1/3が見えるといわれ、富士山や八ヶ岳、北アルプス・中央アルプス・南アルプスの山並みが望めます。 入笠山頂(1955m)山頂より南側:左から仙丈ヶ岳・塩見岳・地蔵岳・伊那富士(戸倉山)山頂より西側:中央 守屋山、奥は穂高連峰ニホンジカ出現:姿は愛らしいのですが食害もあり、所々に防鹿柵が施されています。八ヶ岳山麓:山梨県側より長野県側の方が、より裾野が広がっています。ガマズミ:莢蒾 レンプクソウ科春には白い花、初夏からは赤い実、秋には紅葉と、長期間観賞できる花木です。
2024.09.17
コメント(0)
入笠湿原や入笠山は花の宝庫として知られています。富士見パノラマリゾートのHPには入笠植物図鑑というわかりやすいページがあり、花の色でも検索できます。マツムシソウ:松虫草 マツムシソウ科「松虫草 ゆるる蝶々 山をうしろ」 山口青邨アキノキリンソウの群落ゴマナの群落ノコンギク:野紺菊 キク科「ありのまま ここに日のさし 野紺菊」岡井省二オンタデ:御蓼 タデ科木曾の御嶽山で最初に発見されたことからこの名があります。「星よりも星のかたちに咲く桔梗花もめしべも五つに裂けて」俵万智 ヤナギラン:柳蘭 アカバナ科夏の高原の花の代名詞として親しまれてきましたが、現在では希少な花になっています。 ワレモコウの群落
2024.09.16
コメント(0)
秋の七草の始まりは、万葉集の中にある山上憶良の「秋の野の花を詠める歌」だといわれています。憶良はまず「秋の野に咲きたる花を指折りかき数ふれば七種の花」と詠み、その七種を「萩の花尾花葛花なでしこの花をみなへしまた藤袴朝顔の花」と詠んでいます。(この時代の朝顔は桔梗の事です)エゾカワラナデシコ:蝦夷河原撫子 ナデシコ科「撫し子やものなつかしき昔ぶり 」正岡子規「水を出て毛振ふ犬や草の花」岡本癖三酔カゴメの森:長野県富士見町に工場があるカゴメは、工場で使用している井戸水の水源となる入笠山山系の恵みに感謝し、森林保全・整備活動を行っています。ヒュッテ入笠(標高1,800m):食事に定評があり、人気の山小屋です。ワレモコウ:「老いを忘るる菊に、おとろへゆく藤袴、ものげなき吾木香(われもこう)などは・・・」源氏物語にも秋の花の代表格として登場します。
2024.09.15
コメント(0)
入笠湿原は、富士見パノラマリゾートのゴンドラ山頂駅から徒歩20分ほどのところに広がる美しい湿原です。登山者はもちろん、 遊歩道も整備されているので気軽にトレッキングも楽しめます。入笠湿原:標高1734m(1730~1740m)。面積1.93haの湿原です。シシウド:猪独活 セリ科根の部分をイノシシが食べることからこの名があります。ツリフネソウ:釣船草 ツリフネソウ科「山霧に釣船草の航くごとし」米山千代子キツリフネ:黄釣船 ツリフネソウ科「黄をしかと釣りて釣舟草の秋」西本一都ホソバトリカブト:細葉鳥兜 キンポウゲ科時代劇の殺人事件によく登場するおなじみの美しい毒草です。 ムラサキツメクサ:紫詰草 シロツメクサほど一般的ではありません。アカツメクサとも呼ばれます。ヨーロッパから牧草として入ってきました。サルオガセ:猿尾枷 サルオガセ科山の幽霊の正体です。針葉樹から垂れ下がり、霧から水分を吸収して生きています。
2024.09.14
コメント(0)
入笠湿原一帯には、約100万株ものスズランが群生し、「スズラン山」とも呼ばれています。スズラン以外にも四季を通じてさまざまな高山植物が楽しめます。入笠湿原:白樺とエゾリンドウとワレモコウが風に揺れます。エゾリンドウ:蝦夷竜胆 リンドウ科「りんだうは 秋七草の 他のもの」高浜年尾ゴマナと蜜を吸うハチ「黄葉や 白樺樹林 五百本」水見壽男ワレモコウ:吾亦紅 バラ科名前の由来には諸説ありますが、「吾もまた紅なり」と花自身がつぶやいたという話が好まれています「日いづるや月照るや白樺の影ばかり」水原秋櫻子ハナイグチ:花猪口 ヌメリイグチ科カラマツタケなどとも呼ばれ、日本各地でキノコ狩りに人気のキノコです。
2024.09.13
コメント(0)
入笠山は長野県富士見町と伊那市にまたがる山で、南アルプスの最北、八ヶ岳の南西方向に位置します。花の宝庫として知られ、夏ほどではありませんが秋風が立っても多くの花々が楽しませてくれます。ヒョウモンチョウ:豹紋蝶 タテハチョウ科表のハネは、オレンジ色で豹のような紋があります。広大なすそ野が広がる八ヶ岳山麓ゴマナ:胡麻菜 キク科葉が胡麻に似ていて、食べられます。サラシナショウマ:晒菜升麻 キンポウゲ科若葉をゆで、さらしてアクを抜くと食べられることから名があります。アキノキリンソウ:秋の麒麟草 キク科夏に咲くベンケイソウ科の麒麟草に似ることから秋の麒麟草と呼ばれます。入笠山の初秋を彩る花です。ハクサンフウロ:白山風露 フウロソウ科秋には草もみじとして楽しめます。エンビセンノウ:燕尾仙翁 ナデシコ科長野以外では青森と北海道でしか見られない希少な花です。樹林帯とササ:ここにもニホンジカが増え、防鹿柵が多数あります。
2024.09.12
コメント(0)
昨日ご紹介した常葉氏が勧請した若宮八幡宮は、栃代川と常葉川の合流点にあり、天文十九年(1550年)に台風で流されてしまいます。神社は常葉川を流れ下り、なんと下流の波高島(はだかじま)村で、住民に拾われるのです。・・・よかった・・・もう少しで富士川・・・。拾われた神社は穴山氏の家臣・佐野信義によって波高島に祀られました。現在、国道300号波高島トンネルの富士川側に小さいながら端正な姿をみることができます。家内安全、商売繁盛、立身出世、仁徳運、学問等の神様です。国道300号波高島トンネル:醍醐山の3つのピークの1つ・西山のトンネルです。右手に若宮八幡宮波高島の若宮八幡宮:かつて常葉川上流の常葉に常葉氏によって祀られた神社です。波高島の若宮八幡宮:常葉から波高島まで流されたところを拾われ、穴山氏の家臣・佐野信義によって波高島に祀られました。醍醐山には、醍醐山(634m)、西山(487m)、上の山(541m)の3つのピークがあります。波高島トンネルは西山を通っています。右手が中部横断道下部温泉早川ICになります。若宮八幡宮からの中部横断道下部温泉早川IC:正面の山は685mピーク、奥は大垈の911mピーク富山橋からの富士川上流(早川富士川合流地点):右は醍醐山、正面は644mピーク、奥は富士見山富山橋からの富士川下流:篠井山(1,394m・南部町)
2024.09.11
コメント(0)
今、ゆるキャン△の聖地として人気の五条ヶ丘は、甲斐源氏の血を引く常葉氏が居を構え栄えたところです。初代の常葉光季(みつすえ・長兄は秋山氏、次兄は下山氏)は、現在のJR身延線甲斐常葉駅近くの常葉川と栃代川の合流地点に若宮八幡宮を勧請しました。常葉川(左)と栃代川(右)の合流地点:下部小学校の校歌にうたわれた「栃代の流れ常葉川幾千年も変わりなく」の、二つの川が交わる場所です。左奥がJR身延線甲斐常葉駅。八幡神社は戦の神として知られる第15代応神天皇を祭神とし、八幡大神として全国の八幡社に祀られています。若宮はその子・第16代仁徳天皇(大鷦鷯命・おおささぎのみこと)を指します。仁徳天皇は高台から家々の煙を眺めて民の暮らしを思いやったと伝えられ、聖帝とあがめられました。常葉光季ももしかしたら同じように、五条ヶ丘から常葉の家並みを見下ろしていたのかもしれません。若宮八幡宮はその後台風によって流失し、江戸時代に徳川家康公を祀った日光権現社が現存しています。栃代川左岸の参道入口:土手に向かって登り、途切れています。栃代川左岸からの日光権現社:左岸の土手で途切れた参道が、川から石段になって中央に見えます。社側から見下ろした参道:対岸から一旦栃代川に消え、また川から現れたかのよう。かつてはどんな橋があったのでしょうか。ゆるキャン△で常葉を訪れたら、是非お参りしたいパワースポットです。(流された若宮八幡宮の行方はまた明日)大ケヤキ(身延町天然記念物):夫婦ケヤキと呼ばれるケヤキが2対あります。杉の木の道祖神
2024.09.10
コメント(0)
今年は異常な残暑が続きますが、山里には着実に秋が訪れています。稲穂は黄金色に色づき、栗が実り、大豆に花が咲きました。稲と曙大豆:米価の高騰が話題になっていますが、今年も豊作です。後方 醍醐山(左 上ノ山、右 醍醐山)奥 身延山「えにしかな 夫に栗むく六十年」 及川貞「いちじくに実の見えてゐる良夜かな」 森澄雄「芋の露 連山影を正しうす」飯田蛇笏キウイフルーツ:マタタビ科ニュージーランドの国鳥キーウィに因んだ名前です。アケボノダイズの花:曙大豆 身延町特産で、甘く大きな実が稔ります。「柿を食ふ君の音またこりこりと」山口誓子「いくたびも 握る稲穂の重みかな」中川博秋
2024.09.09
コメント(0)
植物はいい匂いで昆虫や動物を惹きつけ、受粉をしてもらおうとします。できるだけ遠くに運んでもらうことで、全滅のリスクを減らそうとがんばっています。一方で、自分に害をなす昆虫や動物は嫌な臭いで撃退しようとします。植物の放つ匂いは、生きる術なのですね。クサギ:臭木 シソ科枝や葉の汁に強い臭気があり、名の通り臭い木です。ホソバメハジキ:ヤクモソウ(益母草) シソ科開花期の地上部に体の血の滞りを治す作用があります。センニンソウ:仙人草 キンポウゲ科涼しげな姿の通り芳香があります。ニラ:韮・韭 ユリ科学名のアリウムは「ニンニク」の古いラテン名で、「匂い」という意味が語源です。ヒマワリ:向日葵 キク科花言葉は「憧れ」「情熱」「あなただけを見つめる」など。 太陽に向かって花が咲く様子に由来します。ハギ:萩 マメ科「かくのみに、ありけるものを、萩の花、咲きてありやと、問ひし君はも」大伴旅人に仕えていた余明軍(よのみょうぐん)が旅人の死を悼んで詠んだ歌です。クズ:葛󠄀 マメ科地名です。大和の国(奈良県)の国栖(くず)というところが葛粉の産地であったところから名があります。タケニグサ:竹煮草 ケシ科崩壊地などに真っ先に生える草をパイオニアプランツ(先駆植物)といいます。その代表格です。
2024.09.08
コメント(0)
醍醐山麓の植物を調べてみると、大半の原産地は国外で、世界各国から伝来し改良されています。人よりも柔軟に国を越え、たくましく根付いています。アサガオガラクサ:朝顔柄草 ヒルガオ科 南アメリカ東南アジアやインドでは生薬として利用されています。 ムクゲ:木槿 アオイ科 中国・東南アジア「けさ秋の 木槿くさむらより咲けり」 及川貞ハナウリグサ:花瓜草 アゼナ科 ベトナム最初の霜が降りるまで咲き続けると言われます。ベコニア:シュウカイドウ科 ブラジル「ホームヘルパー 先づベゴニアに水遣って」 村本畔秀マツバボタン:松葉牡丹 スベリヒユ科 南アメリカ「引き殘す松葉牡丹や秋の風」 正岡子規 ペチュニア:和名 ツクバネアサガオ(衝羽根朝顔) ナス科 南アメリカヨーロッパやアメリカで品種改良が進み、多様な品種があります。ホウセンカ:鳳仙花 ツリフネソウ科 東南アジア「鳳仙花 ちりておつれば 小さき蟹 鋏ささげて 驚き走る」窪田空穂(くぼたうつぼ) ハナトラノオ:花虎の尾 シソ科 北アメリカ下から順に開花して、最後に頂点の花を咲かせることから、「望みの成就」「達成」という花言葉を持ちます。
2024.09.07
コメント(0)
今日も明日も予想最高気温は37度!暦の上では秋でもまだまだ真夏並みの暑さですね。「ありとても たのむべきかは 世の中を しらする物は 朝がほの花」和泉式部いま生きているからといって、明日もそうとは限らない。朝顔の花はそれを教えてくれます。マルバアサガオ:丸葉朝顔 ヒルガオ科エゾミソハギ:蝦夷禊萩 ミソハギ科フヨウ:芙蓉 アオイ科日本へは中国から渡来し、古くから栽培され、温暖な地域で野生化しています。ヒャクニチソウ:百日草 キク科花が美しく、また花弁が丈夫で色あせしにくいのが特徴です。テッポウユリ:鉄砲百合 ユリ科「いろいろの名もおもしろや百合の花」 正岡子規コヒマワリ:小向日葵 キク科「向日葵は 金の油を 身にあびて ゆらりと高し 日の小ささよ」前田夕暮 タマザキクサフジ:玉咲草藤 マメ科ヨーロッパ原産で野生化したものです。
2024.09.06
コメント(0)
醍醐山山麓の小さな生き物たちのスナップです。カラスアゲハ:烏揚羽 アゲハチョウ科青や緑に光る翅が美しいアゲハチョウです。親から離れ迷う小鹿ニホンジカは明治時代に乱獲によって激減したため、 捕獲が規制されてきましたが、今では増えすぎて大きな問題になっています。シオカラトンボ:塩辛蜻蛉ムギワラトンボ(麦藁蜻蛉)とも呼ばれます。バッタ:バッタ科バッタの仲間は、世界に約1万5千種!日本だけでも約390種あります。キアゲハ:黄揚羽 アゲハチョウ科黄色みが強く、前翅の付け根の部分が幅広く三形状に黒くなっていたらキアゲハです。チャバネセセリ:茶羽挵 セセリチョウ科飛び方は速く、セイタカアワダチソウやハギなどの花に群がって蜜を吸います。ニホンアマガエル:日本雨蛙「枝蛙(えだかわず)ねむしくらくら道祖神」加藤秋邨
2024.09.05
コメント(0)
銀河鉄道展望公園(韮崎市)からの醍醐山:醍醐山、身延山、手前は六郷(市川三郷町)の山々。夜になると七里岩を通るJR中央線の電車の灯りが銀河鉄道のように見えます。明野のヒマワリ畑:おわん型の奥の山は、白州町の中山です。肥えた土壌の畑:山は櫛形山、甘利山、奥は鳳凰三山。明野は土もよく、日照時間も日本一です。「忘れなきゃいけないことは何ひとつしてないと咲き誇るひまわり」(まひろ/「めためたドロップス」より)8月25日で明野サンフラワーフェス2024は終了しました。(撮影:8月24日)今年も40万本のヒマワリが夏を明るく彩りました。「ハイジの野菜畑」:左 金ヶ岳、右 茅ヶ岳「ハイジの野菜畑」は休耕農園を活用した桔梗屋の農園です。
2024.09.04
コメント(0)
富士川クラフトパーク内の切り絵の森美術館では、9月22日まで企画展『今井清香・宮北岳人・高跳 三人展~守・破・離~ No Knife, No Life.』を開催中です。「守・破・離」(しゅ・は・り)は日本の「道」がつく武道や芸事に共通の概念です。師の教えを徹底的になぞり守り、やがてそこから自我を芽生えさせて自立していく・・・成熟した師弟関係の過程を表す言葉です。関西を中心に活動する作家たち三者三様の解釈と表現をお楽しみください。守 今井清香:師匠・先達から教わった型を徹底的に守ることから修行が始まります。今井清香ポストカード破 宮北岳人:修行・鍛錬を重ねるうちに基本に自らの工夫を加え、更なる深化を図ることで型を破っていきます。離 高跳(たかぴょん):既存の型から自分が見出したオリジナリティへと離れていきます。★8月31日に開催予定だった高跳(たかぴょん)さんのギャラリートークは9月7日に延期となりました。
2024.09.03
コメント(0)
富士川クラフトパークには切り絵をテーマにした2種類の美術館があります。時計台ギャラリーの常設展では日本の著名な作家による代表作品や、スイスをはじめとする海外の作家による作品、さらには国際切り絵コンクールにおける入賞・入選作品などが楽しめます。時計台ギャラリー(と五老峰)切り絵の森美術館では9月22日まで企画展『今井清香・宮北岳人・高跳 三人展~守・破・離~ No Knife, No Life.』を開催中です。切り絵の森美術館館内
2024.09.02
コメント(0)
夏の富士川クラフトパークは大噴水が人気です。(~10月中旬)125個の穴からランダムに吹きあがる噴水に触って水着で遊べます。噴水は世界中で楽園や富の象徴として愛されていますが、直接水と戯れられることに、子供たちは無邪気に喜んでいます。噴水利用時間:午前9時30分~午後4時両側には、サザンカとキンモクセイの植栽で作られた巨大迷路があります。イベント広場:正面は中部横断道下部温泉・早川IC、左手前が醍醐山、奥は通称・蝙蝠山(五老峰・大ガレの頭・毛無山)醍醐山の3つのピークのうちの左が醍醐山、真ん中が西山。中部横断道は醍醐山の中(醍醐山トンネル)を通っています。フラワーメイズと五老峰:五老峰は標高1,619mで富士川クラフトパークとは1,400mの高度差があります。切り絵の森美術館:9月22日まで企画展『今井清香・宮北岳人・高跳 三人展~守・破・離~ No Knife, No Life.』を開催中です。★8月31日に開催予定だった作家・高跳ギャラリートークは9月7日に延期となりました。五老峰と時計台ギャラリー:切り絵の森美術館の常設展示を見ることができます。
2024.09.01
コメント(0)
全30件 (30件中 1-30件目)
1