里の種

里の種

2009/09/12
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カテゴリ: ひとりごと
外が薄ぼんやりと白み始めた頃、雀が鳴き始める。虫の音は、まだ絶えず続いていて、ちょうど夜と朝とが一緒に訪れるかのようだ。目を閉じたまま、寝起きの、まだぼんやりした頭で、虫の音と雀の鳴き声を同時に聞いていると、時間が逆さに進んでゆくような錯覚に陥る。きっと、雀はまもなく鳴くのをやめて、虫の音ばかりが耳に残る。その虫の音ばかりが世界から取り残されて、永遠に鳴き続けるかのようだ。そうやって、虫の声ばかりに気を取られていると、いつの間にか、しきりに雀が鳴き交わし、囀りの声は大きくなっている。時間はやっぱり順序通りに流れていて、世界は何ごともなく、いつもの朝を迎える。そのことに少し違和感を覚えながら、寝床の中で、僕はまだ、ぐずぐずしている。

永遠の始まり覗く心地して虫の鳴くのを聞き入る夜明け





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最終更新日  2009/09/12 08:32:02 PM
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