むんくの冒険日記

むんくの冒険日記

第5話【接近】


ジェミンの部屋を訪れたスジョン
緊張しながら、ゆっくりとした足取りでジェミンの部屋へ入って行った。
「座って」と言いジェミンはワインのコルクを開け始めた。「飲むか?」「いいえ」
しかしジェミンはスジョンにもワインを注ぎ「さあ」とスジョンにグラスを渡した。
そして、(スジョンが来る前に座り方を練習したように)ジェミンはソファーに座った。
バリジェミン部屋

スジョンは「夜遅くにすみません」「まだ9時前だ?」「今日うかがったのは。。。」「言えよ!」
スジョンはテーブルにワイングラスを置き「お金貸してください」と言った。
ジェミンは眉をひそめた。スジョンをじっと見つめているだけだった。
「銀行の借り入れも調べたけど資格がないといわれカードも無理だし消費者金融は利子が高すぎて払えない」
知り合いも居ないし。利子は払いますから。3000万ウォンお借りできれば利子は月々払いますから」
「元金は就職したら積み立てをして返しますから断言は出来ないけど5年以内には返せると思います」
ずっとジェミンはスジョンの言う事を黙って聞いていた。「就職する宛てはあるのか?」
「世話してくれれば助かるけど。(1度)断られているのに又おねがいするのは図々しいでしょ?」
「私のお金を持ち逃げした人がいまして。そいつを捕まえたら返済も早まります」
スジョンは必死で話すがジェミンは鼻でフッと笑いワインを飲み干した。
「断ったら?」という予想もつかない返事にスジョンは驚いた表情をした。
「仕方ないです。失礼しました。」といいソファーから立ち上がり
部屋を出て行こうと玄関へ向かった。(※呼び止めてくれると思ったのか?)
スジョンは振り返るが

ジェミンはTVの電源を入れTVを見始めた。
スジョンはまた部屋へ引き返し「さっきの件が気に入らなければ他の方法もあります」
ジェミンはスジョンの顔も見ずTVを見ながら「どんな?」と聞いた。
「バリの夜に、おっしゃったような。。それにキャバレーでおっしったような方法で」
ジェミンはTVをまだ見たまま「正直 お前に興味ないんだ。金は貸そう就職して返せ」
「就職先が無ければ家の会社に来い」
スジョンは「お金はこの口座に振り込んでください」とメモをテーブルに置いた。

「それでわ」といってスジョンはジェミンの部屋を出て行った。
スジョンは泣きながらミヒの家へ向かった。

スジョンは布団に入っても涙が止まらなかった。ミヒは「泣いてる?」
「ううん(泣いてない)」とスジョンは強がった。「演技指導はどう?」とぼけたが
ミヒは「何処に行ったの?」「風にあたりに」というスジョンに
ミヒは「しがない人生ね。人生なんて」と悲しい顔をしながら布団にうずくまった。

その頃イヌクは母親の店へ駆け足で向かっていた。店に入ると机や椅子が散乱し
顔に傷をおった母親が「イヌク」と泣きながら言った。
イヌクは「どこなんだ(あの男は)!」と叫んだ。
母は無くじゃくるだけ、イヌクは男を捜しに(男が出入りするであろう店)
カラオケBOXの扉を次々に開け男を捜した。
男を見つけるとイヌクは思い切り男を足で蹴りつけ何度も何度も殴りつけた。

一方ジェミンは秘書へ「イ・スジョンが来たら就職させろ」
昨日スジョンがおいて行ったメモを渡し「ここへ3000万ウォン振り込め」と指示した。
メモを取り退席しようとした秘書にジェミンは「イヌクは?」と聞き
秘書は「有休みです」と答えた。
秘書が振り込み先のメモを片手に呆れていると
背後からジェミンの兄がメモを取り上げ
「イスジョンというと例のホステスか?」と問い詰めた。
秘書は小さな声で「そうです」と答えた。「それで?」
秘書は耳元でジェミンがスジョンにお金を振り込む事をつげ口した。
それを聞いた兄は「そうか!」と満面の笑みを浮かべたのだった。

スジョンは銀行に向かった。本当に3000万ウォンが口座に振り込まれていた。
スジョンは大きく息を吸い込んだあと、大きくため息を着いた。
スジョンはキャバレーに向かい兄の借金を清算し、
その場で身柄拘束書と借用書の2枚を破り捨てた。

スジョンの兄は自由の身になったと喜び懲りもせずスジョンに事業を始めるから
資金をくれとねだる。スジョンは「チョサンペを探すまでは私の前に現れるな!」と
怒鳴られスジョンの兄は「どうやって探そうか」と困りながらも街を歩き始めた。

スジョンは兄と別れた、その足で就職活動を始めたが何社回っても仕事が見つからない。

その頃イヌクは留置所にいた。そこへヨンジュが面会に現れた。イヌクの顔の傷に
手を当てようとするヨンジュの手をイヌクは払いのけた。
「何故ここに?(何故ここに来た)」
「電話に(携帯電話に)警察が出たわ。弁護士が手を打ったから心配ない」
というヨンジュにイヌクは「お前には世話になりたくない」
「結婚をやめた」というにヨンジュにイヌクは「帰れ」と突き放すが

ヨンジュは「私を逃さないで」とイヌクに言い残す。

一方、ジェミンの母親はヨンジュとイヌクの中を探り始めていた。
イヌクがパクスグループ(P財閥)の社員である事を知ったジェミンの母親は
「つかみどころのない女(ヨンジュ)」とつぶやいた。

イヌクはヨンジュのお陰で留置所から出ることが出来た。
スジョンは一日中歩き回り仕事を探したが見つからなかった。
kegawa

ジェミンは会社に出社すると受付の女性従業員へ
「僕を訪ねてきた女性はいないか?イスジョンという女が来たら俺の部屋へ通せ」
と左目でウインクした。
ジェミンはイヌクが出社している事を確認しながらイヌクを睨みつけ
自分の部屋へ入り秘書に「電話は無かったか?1件も?本当か?」
「金は送金したか?確認したか?名義はイスジョンだったか?」と
何度も確認するのだが秘書からはちゃんと確認したとの返事しか帰って来ない。

携帯電話をとりスジョンへ電話しようとするが辞め
電話に向かい「金を受け取ったら電話位しろよな!」と八つ当たりをした。
そのとき携帯電話がなりジェミンがでるとヨンジュだった。
ジェミンはヨンジュに喫茶店へ呼び出された
ヨンジュは「なんで私が結婚を急がされなければならないの?」
「こっちだって頭が痛いんだよ。プライドか?ヤツを愛しているからか?」
ヨンジュは馬鹿にしたような口ぶりで「愛なんて知らないくせに」と
ジェミンは「ああ 知らないね」ヨンジュは鼻で笑った。
「知らなくても良いって言いそうだな!後悔しないな?
 こう見えても俺けっこう良い男だぞ!」と腕を組んだ。
「最後に聞く。辞めるか?」 「うん」とヨンジュは答えた。
ジェミンは顔に笑みを少し浮かべ「わかった じゃあな」と
軽く答え喫茶店を後にしようとしたが、
振り返りヨンジュの方に軽く手を置き
「後始末は俺に任せろ」と言い残して店を出ていった。

スジョンはミヒの家の台所で食べ物を探すが
米が少しだけしかない少しの米を炊く。最後のお米を。
米が炊き上がりミヒに食べようと声をかける。
ミヒは布団に入ったまま横になっている。
スジョンは一人で食べ始め「米が無いの」「それで?」
「おかずも無いの」「それで?」とミヒはふて腐れて答えた。
スジョンは寝ているミヒの布団を剥ぎ取り
「最近どうしたの?怒りっぽいし」
ミヒは起き上がり「家賃も折半すると言ったのに話が違うじゃないの!」
スジョンは「まずは就職しないと。ご飯がまずくなる」とまたご飯を食べ始めた。
ミヒは「居候の癖に食い意地は人一倍ねヤクザに払う3000万ウォンは有っても
私には一銭もくれないで。男から金を巻き上げて優雅に暮らす女もいれば
カラオケ店のバイトで居候を養う女もいる。酔っ払いの前でタンバリン叩くなんて

私だってごめんよ!だから女優を目指しているの!私達が金持ちになれるのはそれくらいでしょ」
私があんたならタンバリン叩いてでも生活費いれるわ」と
泣きながらスジョンを睨みつけ部屋を出て行った。
スジョンはまた仕事探しに出たが見つからない。

イヌクはヨンジュに呼び出された。
「この店久しぶりだな!」とイヌクは珍しく笑顔だ。
店の壁には昔二人が落書きした「イヌク ハート ヨンジュ」の文字が残っていた。
ヨンジュは酔っていた「留置所から出したから それでここへ来たの?」
「それとも私を逃さないために来たの?」と言い
イヌクは両方だと答え焼酎を飲んだ。
「呼べば来て拒めば引く素直なイヌクが戻ってきたわね」とヨンジュは笑い
「ジェミンとは終わった。完全に手を切ったわ。
 あの男 私が言い出したとは言え私を拒むとは。」と焼酎を飲み干した。
「どうして?」 「恋人が居ると言ったの、あなたのせいよ」
「そうか」とイヌクは優しい目で答えた。
「風に当たりたい」とヨンジュはふら付きながら店を出て行く
車の中でヨンジュはイヌクの首に腕をからませ強くキスをした。
イヌクはそんなヨンジュの腕をほどいた。
それでもキスしようとするヨンジュをイヌクは拒んだ。
「どうしたの?」「おまえこそ」「愛しているのよ」
「俺をもてあそぶな」「駄目なの?」「拒まれたのが悔しいのか?(ジェミンに)」
「私が拒んだのよ」「俺は代わりか?」
「好きだと言ったでしょ」「どこがすきなんだ?」「理由なんかいらない」
「愛してるから結婚でもしようと?」
「結婚ぐらいしてあげるわ。私と結婚したいの?私の事逃したくないでしょ?」
「確かにそうだ。お前を手に入れれば人生を逆転させられる」
「でも結婚は無理よ、事業でも始めない?ジェミンの下に居るのは我慢できない」
【独り言。。。↑ なんて女なのヨンジュ!どっちなんだよーーーー】
「ヨンジュ。。お前 バリで聞いたよな。俺はお前の何かと 今わかった」
イヌクはヨンジュの車から出て行った。
ヨンジュはイヌクを追いかけ「行かないで」と抱きついた。

「あなたへの愛は本物よ。自分でも抑えられないの」
イヌクは遠くを見つめ「それは愛じゃない 所有欲だ」と腕を振りほどき歩き始めた。

スジョンは仕事が見つからなかったがミヒの顔を見ていこうと
ミヒの働くカラオケ店へ向かった。
ミヒはさぼって店に来ていない。店主は困っていた。
そこへスジョンが現れたので店主はミヒの助っ人と勘違いし
お客のところへスジョンを連れて行った

スジョンはバイト代を貰えた
米などを買いミヒの家へと坂道を登っていた。


そこへイヌクがきてお米や荷物を持ってくれる
スジョンはイヌクにキャバレーの仕事を辞めた事を告げる。
そしてパクスグループ(P財閥)の女性社員の仕事内容を尋ねるスジョンに
そっけない返事をするイヌク。
スジョンはミヒの元へ帰り、えり好みできないとカラオケで一緒に働く事を決める。
ミヒの機嫌も直りスジョンに「歌でも歌いにいこう」と言い
2人はイヌクを誘うことにした。

誘いにイヌクはのり3人でカラオケBOXへ行き思い切り歌った。
ミヒは酔いつぶれてしまいイヌクがミヒをおぶって坂道を登ってきた。

ジェミンは酔った勢いもあり秘書に運転させスジョンの元を尋ねていた
ジェミンは車で居眠りしている秘書がジェミンを起すと
「どこだ?何故ここに来た?俺がここにこいと?帰ろう」というジェミンに
秘書は呆れながらも怒りを抑えて「わかりました」と車をUターンさせた
ジェミンは車の中からミヒをおぶるイヌクとスジョンの姿を目にした
少し考えたジェミンだが気に係り秘書に(スジョンの所へ)引き返すように言う。

イヌクはミヒを布団に寝かせた。お礼をいうスジョンにイヌクは
「部屋にビールがあるけど」とスジョンを誘った。
二人がビールを飲んでいるとミヒの部屋を誰かが叩いている。
スジョンがイヌクの部屋から出ると、そこにはジェミンが立っていた。

スジョンの後ろからイヌクも顔をだした。
二人に驚きジェミンがノックする手を止めた。


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