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先日、久しぶりにフットサルをやったら、日頃の運動不足が祟ってか、肩と胸の筋肉を傷めた。骨に異常がないか気になって整形外科に行き、レントゲンを撮ってもらったら医療費がなんと6000円! さらに驚いたことに、看護士がシップを張るだけで、医療行為の対価として700円以上請求された。シップくらい自分で張れるゾ。皮膚病を持つ友人は、看護士が塗り薬の塗り方を説明しようとするといつも「いいです」と断るそうだ。塗り方なんて園児でも分かる。医者や看護士は、こういうことをして稼ぐことになぜ疑問を持たないのだろう。きょう、「サウスバウンド」(奥田英朗著)を読んだ。主人公・上原二郎のお父さんが変わっていておもしろい。世の中おかしいと思ったことに黙ってはおられない。国民年金の督促に来た女性に「なにが国民の義務だ。じゃあ国民はやめた。人を勝手に国民に仕立てて税をむしり取る。ならば人は生まれながらにして被支配層ということか」と言い張る。家庭訪問に来た先生に「学校の式典で、うちの息子が君が代を歌わないって言ったらどうする」と迫る。警察官には「国家のイヌどもめ、そこで三ベン回ってワンと行って見ろ」と食ってかかる。おもしろい。二郎の家は貧乏だ。お父さんは自称作家で、家でゴロゴロしているだけ。二郎は父のことが大嫌いだったが、本当に父が本を出版すると聞き、友人に自慢して回る。喫茶店を経営する母親が有名な呉服屋のお嬢さんだったと聞き、四谷にある8階ビルをわざわざ見上げにいく。このあたり、子供の虚栄心がうまく表現されていておもしろい。しかも、父が学生のころ、亜細亜革命共産主義者同盟(革共同)の伝説の闘士で、右翼学生も道をよけて通ったくらい琉球空手の達人だったことを二郎が知らされる。母も運動家のひとりで、お茶の水のジャンヌ・ダルクだと呼ばれていたらしい。そして、一家は本当に理想社会をめざして、西表島に渡る。このあたりからストーリーは急展開する。ここから先は読んでのお楽しみ。ハラハラドキドキ。痛快なエンターテインメントだ。奥田英朗の文章力にはいつもうならされる。西表島へ旅立つ日、東京の友人との別れのシーンで二郎がこうつぶやくシーンがある。「あっさりとした別れだった。でも悪くなかった。センチになるのは、いつも大人たちだ。子供には、過去より未来の方が遙かに大きい。センチになる暇はない」。実にいい。【DEERS百貨店】 本・雑誌 ◇ パソコン・家電・AV ◇ 生活・インテリア ◇ スポーツ・アウトドア ◇ ファッション・ブランド ◇ ダイエット・健康 ◇ トラベル ◇ 趣味・ペット ◇ フード・ドリンク・ワイン ◇ 出品30日間無料 ◇ 人気blogランキング ◇ 大感謝祭セール蓮4044
September 27, 2005
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なぜこの本が売れるのか。きょう「あなたが私を好きだった頃」(井形慶子著)を読んだ。新聞広告で大きく宣伝され、売り上げは15万部を突破したという。純愛の韓流ブームに乗ろうとしたのか、著者のホームページで、韓国ドラマ「美しき日々」の主題歌を歌っているZeroのコメントが紹介されている。「韓流ブームをしのぐ最高の物語。歌のように美しい忘れられない愛が書き込んであった!」と。これがそんなに美しいストーリーだろうか。この本は、20代後半の著者が、仕事で知り合った40代の人と実際に恋に落ち、その後互いにすれ違い、不安に駆られ、別れていくまでの心の浮き沈みを描いたもの。ただどう読んでも、ありきたりの失恋ストーリーで全然深みがない。読んでいる最中ずっと不思議だったのは、なぜ、この日記みたいな文章を出版する必要があったのかということだ。この本を出版することで、どれだけ愛していたかを別れた彼に伝え、もう一度振り向いてもらおうと思ったのだろうか。著者の文章からは、彼への未練がぷんぷんする。著者は、自分のことと彼のことを決して悪く描かない。彼の人となりが伝わってくるのは、「仲良くなると結構身勝手なタイプ」と語った友人の女性デザイナーの言葉くらい。そのくせ、友人の助教授の恋愛については、相手が資産家だからコンプレックスを抱いていたとか、彼女には嫉妬深い気質がある、だとか話が具体的である。彼の姿が一向に伝わらないから、読者は全然共感できない。また、文章表現にファクトが足りないのも気になった。「長く暗いトンネルを、どこに出口があるかわからないまま一人歩き続けてきた」「彼を失って両手両脚をもぎ取られ、五感の全てを喪失したような打撃を受けた」みたいなふわふわした表現ばかり。シーンとシーンをつなぐときは決まって風が吹く。「緑の風が私達を追いかけるようにそよぎ」「その声は風の音にかき消されてしまいそうでした」「風の匂いを吸い込むべく深呼吸をしました」。Zeroに聞きたい。こういう文章を、歌のように美しい忘れられない愛というのだろうか。【DEERS百貨店】 本・雑誌 ◇ パソコン・家電・AV ◇ 生活・インテリア ◇ スポーツ・アウトドア ◇ ファッション・ブランド ◇ ダイエット・健康 ◇ トラベル ◇ 趣味・ペット ◇ フード・ドリンク・ワイン ◇ 出品30日間無料 ◇ 人気blogランキング ◇ 大感謝祭セール蓮4044
September 26, 2005
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日刊新聞の第1号といわれるのは、明治3年、神奈川県令によって創刊された横浜毎日新聞だ。洋紙1枚の表裏に活字印刷した。明治5年には司法卿江藤新平らが東京日日新聞を、また同年、郵便事業の生みの親といわれる前島密が郵便報知新聞を創刊している。これらはいわば官製の新聞だった。これに対し、明治7年、市井の出来事をおもしろおかしく取り上げたタブロイド版の読売新聞が発行された。記事を書いたのは、幕末以来、人情本や草双紙で活躍した戯作者たちだった。朝日新聞が大阪で創刊されたのは、もう少し下って、明治12年のことである。きょう「新聞記者夏目漱石」(牧村健一郎著)を読んだ。漱石が朝日新聞に入社したのは明治40年である。当時の朝日新聞社内の顔ぶれには驚く。明治の大ジャーナリスト池辺三山が主幹をつとめ、日本の近代文学の基礎を築いた二葉亭四迷、小説記者で日本初の海外特派員をつとめた半井桃水がいる。さらに、校閲係にいたのが石川啄木である。在職中に歌集「一握の砂」を出版している。漱石入社のエピソードがおもしろい。「我が輩は猫である」や「草枕」で文壇デビューした漱石を獲得しようと、各新聞社が競っている。当時漱石が勤めていた大学専任講師の年収が800円。漱石は、同額800円を提示してきた読売新聞を「報酬が少ない」と蹴り、月給200円を用意した朝日新聞になびいた。当時は電撃入社だったらしい。池辺三山は、漱石入社が決まると、その名前は伏せ、「近々我が国文学上の一明星がその本来の軌道を廻転し来たりていよいよ本社の分野に宿り候事」と誇らしげに紙面に社告を打った。漱石は入社後、「新聞屋が商売ならば、大学屋も商売である。新聞が下卑た商売ならば、大学も下卑た商売である。只個人として影響しているのと、御上で御営業しているのとの差だけである」と紙面に書き、帝国大学の権威主義をバサッと切った。当時、東京帝国大学の卒業生はほとんどが高級官吏になる時代で、新聞社は、羽織ゴロと呼ばれて社会的地位が低かった。漱石の人柄と覚悟が忍ばれる。漱石は、紙面に文芸欄をつくったり、編集者として力量を発揮する一方、自ら「三四郎」やら「明暗」やらを連載した。以下余談。朝日新聞の名前は、相談を受けた大阪新報の主筆津田貞が決めた。「女子供でも口にしやすいのは3文字。新聞は暗がりから扉を排してさんさんたる東天紅を望む気持ちで開かれるものだ。そうだ、朝日がいい」と言ったらしい。朝日が明治21年に東京進出を果たしたとき、買収したのが、自由党の星亨が運営していた「めさまし新聞」だったのもおもしろい。朝日とめさまし。最後に、朝日新聞が大阪で新聞発行申請したとき添えた趣旨を書き写しておく。「勧善懲悪の趣旨をもって専ら俗人婦女子を教化に導く者にして、紙面に挿し絵を加え、傍訓を付し、児童といえども一見してその意を了解しやすからしむ」。朝日初心忘れるべからず。【DEERS百貨店】 本・雑誌 ◇ パソコン・家電・AV ◇ 生活・インテリア ◇ スポーツ・アウトドア ◇ ファッション・ブランド ◇ ダイエット・健康 ◇ トラベル ◇ 趣味・ペット ◇ フード・ドリンク・ワイン ◇ 出品30日間無料 ◇ 人気blogランキング ◇ 大感謝祭セール蓮4044
September 23, 2005
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先日、日テレのお笑い番組「躍るさんま御殿」を見ていたら、若手お笑い芸人が「さんまさんがいつまでも元気だからぼくらの出番がない」とボヤいていた。いまお笑いブームだといわれ、若いタレントが次々登場してきているが、どれも小粒で冠番組を持つまでにはなかなか至らない。テレビ番組表を見ていると、「タモリ倶楽部」(テレ朝)やら「爆笑問題の大バク天」(TBS)やら「さんまのまんま」(フジ)やら「たけしの誰でもピカソ」(テレ東)やら、10年前から全然変わっていない印象を受ける。とくに若い芸人たちが遠く及ばないのは、さんまや笑福亭鶴瓶らがみせる話術だ。この二人は、相手の言葉に素早くリアクションを示し、その話題を大きく育て、笑いの要素をうまく引き出す能力に長けている。よく「さんまに芸がない」と指摘する人がいるが、「躍るさんま御殿」などのバラエティ番組でみせる司会スタイルは、まさに、明石家さんまが作り出したものだろう。NHK「鶴瓶の家族に乾杯」も鶴瓶だから成り立つ番組だ。本来一般人の話なんか聞いても全然おもしろくないのに、そこに人間模様あふれるストーリーが紡ぎ出される。最近、この番組が月1回から毎週に格上げになったと聞いて、さもありなん、と思った。さて、若手芸人たちはどうか。きょう「お笑い芸人就職読本」(増田晶文著)を読んだ。著者が若手で勝ち組として紹介していたのが、くりぃむしちゅーのコンビ。彼らは非常に勉強熱心だとか。まだ海砂利水魚と名乗っていた時に出演していた「明石家マンション物語」(フジ)で、さんまが「次お前を指名するぞ」と合図を送ったら、ほかの芸人たちなら目をそらすのに、彼らは絶対視線をそらさなかったらしい。収録後も、さんまに「飲みに連れていって」とせがみ、ダメ出ししてもらって研究したとか。この9月に限って調べると、20日間テレビに出ている。これはすごい。彼らに続くのは、さまぁーず、南海キャンディーズ、千鳥、陣内智則、友近あたりか。いま、芸人をめざす若者たちには「お笑い学校」というのがある。82年に大阪で開講した吉本総合芸能学院(NSC)が、第1期生としてダウンタウンを生みだしたことで一気にブレイク。人力舎はスクールJCA、ワタナベエンターテインメントはコメディスクール、ホリプロは目黒笑売塾をそれぞれ立ち上げた。この学校制は、吉本によれば、入学金・授業料ともに完全一括前納制で、第二のダウンタウンが出れば会社は儲かるし、もしダメでも損はしない、究極の商売だとか。生徒にとっても相方を探しやすいメリットがある。POIISON GIRL BANDなんか、NSC時代に二人とも別のコンビを試したうえで、お互い「再婚」した。学校制度ならではだろう。この業界には「申年周期説」がある。68年のコント55号、80年の漫才ブーム、現在は02年からのコントブーム。次は2014年。いまの小学生たちがどんなブームをつくってくれるのか楽しみだ。【DEERS百貨店】 本・雑誌 ◇ パソコン・家電・AV ◇ 生活・インテリア ◇ スポーツ・アウトドア ◇ ファッション・ブランド ◇ ダイエット・健康 ◇ トラベル ◇ 趣味・ペット ◇ フード・ドリンク・ワイン ◇ 出品30日間無料 ◇ 人気blogランキング ◇ 大感謝祭セール蓮4044
September 22, 2005
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「このまま、ほおっておくと大変なことになりますよ」などと言って視聴者を脅す番組がある。テレ朝系の「たけしの本当は怖い家庭の医学」。咳や湿疹といった体の小さな変化が、実は大病の予兆だと警告する。ただ、いちいち体の変化を心配していたらそもそも日常生活が成り立たないだろう。以前も書いたが、定期検診で脳に動脈瘤が見つかり、高齢のため手術で取り除くこともできなかった高齢者が、結局、「いつ破裂するか」という恐怖におののいて自殺してしまったことがあった。知らぬが仏、ということもある。きょう「経皮毒」(竹内久米司・稲津教久共著)を読んだ。副タイトルが「皮膚から、あなたの体は冒されている!」。現代人はみんな、化粧品や合成洗剤、シャンプー、歯磨き粉などを通じ、皮膚から有害な石油化学物質を体内に取り込んでいるという指摘である。それが、アトピーやら癌やらの病原になるらしい。人間の体は本来、解毒作用を持っていて、栄養分と一緒に口から入った毒は90%以上肝臓で分解され、排泄される。ところが、皮膚から吸収されると、肝臓を経由しないため10%しか排出されず、体中をぐるぐる回って骨や臓器に蓄積されるそうだ。虫さされの薬を塗れば、その化学物質の0.5%が体内に蓄積される。なんと怖いこと!さらに恐ろしいことに、皮膚温度が10度から37度に上がると、吸収力が10倍跳ね上がるらしい。だから、入浴時に、化学物質の固まりであるシャンプー、リンス、入浴剤を使うと害はてきめんである。肌荒れがひどい人は、本来バリアの役割を果たす角質層が壊されているわけだから影響は計り知れない。ただ、冷静になって考えると、それらは一方的な見方だ。それらの効能を全く無視している。手を洗わずばい菌におかされてもいいのか。頭にふけがたまっていても平気か。どんなものでも一長一短があるということだろう。一例でいえば、山芋は食べると口の周りがかゆくなるくらい毒素を含んでいるが、同時に、豊富な食物繊維、カリウムを含み、大腸ガンや高血圧予防、便秘解消、糖尿病にも効果があるからおススメの食材なのではないだろうか。この本が目の敵としている石油化学製品の開発は、1920年代、石油精製の際の廃ガスからイソプロピルアルコールという物質の製造が始まったことに端を発する。その後、合成ゴム、合成繊維、合成界面活性剤などが次々開発されてきた。ところが、ここにきて突然原油価格が急騰し、合成化学メーカーがプラスチック製品などの原料となる石油化学製品の値上げを発表し、生産調整を余儀なくされている。これは、合成化学製品万能社会に対し、「このまま、ほおっておくと大変なことになりますよ」という最終警告なのだろうか。【DEERS百貨店】 本・雑誌 ◇ パソコン・家電・AV ◇ 生活・インテリア ◇ スポーツ・アウトドア ◇ ファッション・ブランド ◇ ダイエット・健康 ◇ トラベル ◇ 趣味・ペット ◇ フード・ドリンク・ワイン ◇ 出品30日間無料 ◇ 人気blogランキング ◇ 大感謝祭セール蓮4044
September 19, 2005
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人の死とは何だろう。かつて心理学者フロイトは「球の軌道が目標で終わるように、人生は死で終わる。死は人生の目標なのだ」と言った。同じことをモーツァルトも父への手紙の中に書いている。「死はぼくらの生の本当の最終目標なのですから、ぼくはこの数年来、この人間の真実で最上の友人ととても仲良しになってしまったので、死の姿を少しも恐ろしいと思わないどころか、むしろ大いに心を安め慰めてくれるものと考えているくらいです」(「言葉の力、生きる力」柳田邦男著)ただ、だれもが最終目標にたどり着けるわけではない。きょう、昨今ベストセラーとなっている「死神の精度」(伊坂幸太郎著)を読んだ。突然ふりかかった災害・事件で死んでしまう8日前、突然死神が現れ、その人がさらに生き続けるに値する人間かどうか7日間で判定し、8日目に死を見届けるという設定。小説は六つの物語で構成されている。すべて推理小説仕立てになっているのが読者に受けた理由だろう。死神は電機メーカーの苦情処理担当の女性や、やくざ、人殺し、恋人などの前に現れ、彼女らが「もう本当に死にたいですよ。いいことなしですから」「明日にでも死んじゃいたい」などと相談してくるのを聞く。死神たちは実はサラリーマンみたいな組織で、上部機関である情報部からそれぞれ「あなたはAさん担当」「あなたは次はBさん担当」といった具合に割り振られ、人間の姿で当人に接触して「可」「不可」を報告する。たいていの死神は「可」と報告して一丁終わりなのだが、この主人公の死神は「私は真面目に仕事をこなすタイプだ」と自ら語っているように、人間の世界に首をつっこみ、すったもんだを引き起こすところがおもしろい。ただ、死神の設定が、ブラッド・ピッドが好演した映画「ジョーブラックによろしく」に似ているのが気になった。こちらの映画は65歳の誕生日を数日後に控えた富豪がある日突然、死神の訪問を受け、寿命を延ばす見返りに、死神に人間界を楽ませるというストーリー。二人の友情、人間の心や恋を知った死神の切なさを見事に描いていた。今回の「死神の精度」は二番煎じのそしりを免れない。そうか、死神のイメージというのは洋の東西を問わないのだろうか。ただ、ブラッド・ピッドファンにとっては、ブラッド・ピットみたいな格好いい死神になら一度は会ってみたいか。いやいやそんなことを軽く言ってはいけない。「仕事がきつくて死にたいくらいだ」などと言ったら8日後には命がないかもしれないのだから。【DEERS百貨店】 本・雑誌 ◇ パソコン・家電・AV ◇ 生活・インテリア ◇ スポーツ・アウトドア ◇ ファッション・ブランド ◇ ダイエット・健康 ◇ トラベル ◇ 趣味・ペット ◇ フード・ドリンク・ワイン ◇ 出品30日間無料 ◇ 人気blogランキング ◇ 大感謝祭セール蓮4044
September 18, 2005
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犠牲者が1万人に達するとされる大型ハリケーン「カトリーナ」の救援活動の失態は、米国の威信は完全に墜としたと言っていい。ニューオーリンズの堤防が決壊した翌日、国防総省報道官は軍の追加投入について「現段階ではわからない」と、まるで他人事のように話していたのには驚くばかり。地元の警察は、全1600人のうち500人の警察官が職場放棄し、レイプや強盗が横行。一部で銃撃事件まで発生した。ルイジアナ州の知事が「ほしかったのは兵士やヘリ、食料、水なのに、国は救援組織の活動の調整の話ばかりして、すぐ送ってくれなかった」といえば、大統領側は「退避を命令する責任と権限、権力は州と地方都市にある」と反論し、責任のなすり合いを始める始末。 世界のメディアはここぞとばかり米国叩きに必死だ。3日付のロシア紙プラウダは「富裕層は自家用機で、中産階級は自家用車で脱出したが、最も貧しい人たちはバスが足りず、家畜のように見捨てられた」と批判。イランの保守系有力紙も「米国流『民主主義』は略奪やレイプも生み出した」と断じた。有力タイ字紙は「被災者救出の迅速さや人々の親切さはタイの方が上だったのではないか。たとえ装備で米国に劣っていても」。米国にとって痛かったのは、救援活動の手足となる州兵部隊のうち4400人をイラクに派遣していて救助が手薄だったことだ。フランスの左派系紙リベラシオンは「現地公共機関のひどい働きぶりは、連帯をも民営化することの帰結だ。メソポタミアの泥沼でもがくネオコン十字軍は、ルイジアナの濁流にもはまった」と手厳しい。「火事と喧嘩は江戸の華」と言われ、災害がひっきりなしだった日本では、江戸時代から救援活動組織がしっかり根付いていた。地元若衆が中心になって町火消しが作られたのは8代将軍吉宗のとき。墨田川の西に、いろは47組、東に一から十六まで16組の火消し集団ができ、壊す建物の見切りをし、住民たちによる桶リレーや鍋リレーを指図した。幕府は災害のたびに三仕法という施しをしたそうだ。三仕法とは、お炊き出し、お救い小屋、お救い米のこと。大名も寺社も屋敷内で炊き出しをし、大店も蔵を開放した。湯屋も無料となり、髪結いサービスもあったとか。お炊き出しは即日、被災者一人につき一日三合が基準だったという。安政の大地震のときは、それが3カ月間も続いたからすごい。仮設避難所づくりもお手のもの。組み上げるだけで家が建つ加工資材が常時ストックされていて、千坪もの仮設避難場所が広小路に数日でつくりあげられたらしい。域内にすむ建設のプロ集団たちと常時契約を交わしていたとか。役人は災害状況を伝えるかわら版を発行し、人々の不安を和らげ、与力同心が地域をくまなく回って流言飛語を戒めた。被災後にどさくさにまぎれて物価が上がらないよう、幕府は適正価格を設定して監視をしていたという(「お江戸風流さんぽ道」杉浦日向子著)。米国には見習ってほしいものだ。【DEERS百貨店】 本・雑誌 ◇ パソコン・家電・AV ◇ 生活・インテリア ◇ スポーツ・アウトドア ◇ ファッション・ブランド ◇ ダイエット・健康 ◇ トラベル ◇ 趣味・ペット ◇ フード・ドリンク・ワイン ◇ 出品30日間無料 ◇ 人気blogランキング ◇ 大感謝祭セール蓮4044
September 11, 2005
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最近読んだ本から。横山秀夫は相変わらず小気味いい。近著の「震度0(ゼロ)」は某警察本部の権力闘争を描いた作品。警察組織の要である警務課長が突然失踪して物語の幕が開けるのだが、その捜査が一向に進まない。本部長、警務部長、刑事部長、生活安全部長、交通部長、警備部長らがそれぞれ、不倫やら交通違反もみ消しやら賄賂受け取りやら、やましい過去を持っていて、情報を隠してしまうからだ。大騒ぎした挙げ句、警務課長が最後、なんと自宅の寝室で死んでいるのが見つかるという結末に笑ってしまう。大山鳴動してなんとやら、みたいな話。一方、彼のデビュー作「ルパンの消息」も読んだ。少々荒削りで気負いが感じられる作品だった。宮部みゆきの近著「孤宿の人」は長~い。全部で上下巻830ページくらいある。2日間かかりきりで読んだ。これも、横山秀夫の「震度0」と同じ権力争いを描いたもので、舞台は架空の丸海藩。この藩は、幕府の犯罪人・加賀殿を預かることになったのだが、加賀殿は鬼だ、と信じた人々が無用に恐怖を抱き、冷静さを失い、次々と起きる大火や殺人、落雷をその祟りと信じて大騒ぎする話。それらはすべて権力争いと絡んでいるのがミソ。ただ、話が仰々しいわりに淡々とした筆致で展開力に少々難ありか。あとがきによれば、モデルは丸亀藩で、妖怪と呼ばれた幕臣鳥居耀蔵が罰を受けて讃岐丸亀藩に永年預かりになり、明治元年に大赦を受けるまでそこで流人生活を送った事実をもとにしたとか。今年直木賞を取った「花まんま」(朱川湊人著)も読んだ。主人公の妹・フミ子が繁田喜代美という彦根のエレベーターガールの生まれ代わりで、その親らに会いに行くお話。その親につつじの花がいっぱい入った弁当箱を渡すシーンがいい。エレベーターガールは昔よくそういうおままごとをしていたらしい。朱川湊人の作品は初めて読んだ。直木賞の授賞式で選考委員の宮城谷昌光が、「言語が人やものに触っていく感じの手つきがいい。『花まんま』は熱い郷愁ではなく、適度に冷えた郷愁がある。郷愁におぼれるだけでなく、社会問題意識が立ち上がってくる。作家は頭が良くなくても目と耳が良くなければならず、特に目の良さがすみずみまで発揮されている」と絶賛していたらしい。「フルスウィング」(須藤靖貴著)もなかなかおもしろかった。野球を舞台に恋愛ありミステリーあり人殺しあり。それでいて全体に郷愁の匂いが漂う。全部で6つの作品が収容されているが、おすすめは一番手の「ビリケン打撃投手」。8年間所属したパリーグのチームを解雇された謙太郎がバッティング投手となって、再び野球に打ち込むというストーリー。最後の作品「さよならのチャンス」もいい。戦力外通告を受けた健吾が、中学生時代に好きだった女性と再会し、再びやる気を取り戻して台湾のプロ野球を目指すという話。人生には真っ直ぐだけでなく、カーブやシュートもあるということが言いたかったのだろう。最後に「Speed」(金城一紀著)。なぜ売れているのか。つまらん。【DEERS百貨店】 本・雑誌 ◇ パソコン・家電・AV ◇ 生活・インテリア ◇ スポーツ・アウトドア ◇ ファッション・ブランド ◇ ダイエット・健康 ◇ トラベル ◇ 趣味・ペット ◇ フード・ドリンク・ワイン ◇ 出品30日間無料 ◇ 人気blogランキング ◇ 大感謝祭セール蓮4044
September 10, 2005
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