んどるぁしの茶店

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グリランチBOX



「ホラッ。もう寝なさい。私のかわいいランカングリンガム・トムちゃんや。」と言って、血のつながらない母、グルージー・グルータムは血のつながらない息子、ランカングリンガム・トムを寝かせた。
 息子はそのまま、息を引き取るように眠った。
 グルージー・グルータムは、母ながら、いい年しながら、宇宙飛行士を目指している。今日も、宇宙飛行士教育センターで、宇宙のあれこれを学んだ。もう18年も、通っているが、一向に宇宙に行ける気配が無い。月謝168万も払っているのに、行けない。
 そんなある日、グルージーに一通の手紙が来た。内容は、「宇宙に138億で行ってみないか?」と言うものであった。日にちは10年後。グルージーは飛び上がって喜んだ。 
 それからというもの、グルージーは、教育センターのコースを「ムッキムキ強化コース」という今のコースから、「ニッコニコムキムキ最強強化コース」にワンランクアップしたコースに変えた。月謝も68万アップしたが仕方がない。
 そして迎えた10年目。うきうきしながら、熱海の宇宙ステーションに行く。本部らしい建物の中に入っていくと、背の低めのおじさんがいた。
 「すみません。グルージーです。10年前に手紙を頂いた、グルージーです。」と意気込んで言うと、
 「エッ。何ですかそれ。あぁーそうか、そんなハガキ出したっけ。すっかり忘れていたよ。でももう面倒くさいや。中止中止!」とおじさんが言う。
 グルージーは目の前が真っ暗になった。信じていたのに、10年間は何だったのだろう?
 その時、一つの重大な事に、気がついた。
 「大変だ!勉強に必死で、トムを寝かしたまま、起こしてないわ!しもうた!」と言い急いで家に帰ると、トムはぴちぴちの小さい寝間着に、かわいい寝顔でスースー眠っていた。


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