ヘーゼル☆ナッツ・シネマBOOK
1
『フラガール』公式サイト制作データ;2006日本/シネカノン ジャンル;ヒューマン 上映時間;分監督; 李相日 出演;松雪泰子/豊川悦司/蒼井優/山崎静代/ 岸部一徳劇場:10/11(水)シネカノン有楽町◆STORY◆昭和40年、閉鎖に追い込まれた炭坑の村。炭坑で働く人々はツルハシを捨て、北国の村を常夏の楽園に変えようと立ち上がった。村の少女達は、当時誰も見たことがなかったフラダンスを踊りはじめた。彼女たちの人生のために、家族のために、そして村のために。その踊りは一大ムーブメントを巻き起こしてゆく―。**********************************観る予定ではなかったのですが、口コミでかなり評価が上がっているのでどこがどういう風にいいのか観に行ってきました前半は、炭鉱の村に東京からフラダンスの先生がやってきます。「なぜ松竹歌劇団にいた立派な先生がこげな田舎さくるんだっぺ」と誰しも思う疑問。そして案の定の理由。酒に溺れていた先生は、「やりたくなきゃやらなくていいのよ!お互いにね」と強いセリフをはきまくり。でもそうでしょうね。今まで大きな舞台に立っていた自分が、「なぜ?私が、なぜ?」と酒でも飲む気持ち。。。でも、ダンスを習いたいという生徒の気持ちが先生の凍った心を少しずつ溶かしていきます。先生の性格が激しくって、さばさばしていて観ていて気持ちいいくらい。特に、子供に暴力を振るった父親がいる銭湯の男湯へ殴りこむシーンは素晴らしかった前半は、下味付けとでも申しましょうか。お話は終盤にかけて一気に盛り上がっていきます。松雪泰子は、3分のダンスシーンのために1日6H3ヵ月特訓したと言うだけあってキレイしかし、松雪さんよりもダンスシーンが長いのが蒼井優。しかも、うまいんですよ驚きましたフラダンスって緩やかな「アロ~ハ~オエ~♪」というダンスかと思っていましたが、激しいんですねえ!これには、ビックリしました。もう少し、6月頃とかの上映だとハワイアンブームに火がついたかもしれませんね。キャスティングもぴったりで、豊川悦司の先生へのほのかな気持ちも良かったです。これで、好きだとかなんとかなると安っぽくなりますから。うん。でも気持ちは伝わってきましたよ。*********************************<総評>★★★★・40年前という、まだまだ閉鎖的な時代、そして田舎の炭鉱村。今まで何代も続いていた炭鉱夫は解雇へ追いやられ、代わりに女子が肌を露出させ腰を振りステージで踊るダンスが入ってくる。一つの時代は終わりを迎えて、新しい風が吹き込んでこようとしていたんですね。少女の母親は、最初は頑なに反対していたのですが、娘が家をでて踊る場面をみて「新しい時代がきた。生死をかけて暗いところで穴ほるのもええが、笑って楽しくダンスしてもいいんじゃねえが!?」と村人を解き伏すシーンには心を打たれました。泣け泣けという映画はたくさんありますが、人情味が伝わりグッと来る涙をこの作品は与えてくれます。しっかし、静ちゃんが泣くとなぜかこっちまで悲しくなるのはなぜでしょうね(^-^)
2006年10月12日
閲覧総数 12