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怒涛の5日間が終わりました。男子日本勢は、羽生選手が怒涛の追い上げで金メダル、ショート、フリーをこれ以上ない形でそろえた町田選手が銀メダル、3週間という練習期間ながらここまで仕上げてきた小塚選手が6位入賞。女子は浅田選手がほぼパーフェクトなショート、フリーで3度目の金メダル、引退(確定ではないようですが)のコストナー選手が銅メダル、引退試合となった鈴木選手が6位入賞、村上選手が10位という結果です。さて、他ブログ様を回っていますと「キムヨナ選手のいない大会はすがすがしい」との意見が散見されますが、本当にそうでしょうか?個人的なひいき目もありますが、PCS(とくにSS)については、小塚選手、アボット選手はもっと評価されてしかるべきではないでしょうか?この2選手のスケーティングの滑らかさについては、今回表彰台に上ったどの選手よりも上ではないかと、私には思えます。女子は既に多くの方が同様の考えを持っているようですが、フリーで3回もジャンプが1回転にすっぽ抜けたコストナー選手が、3ルッツが1つ、ダブルになっただけの鈴木選手の得点を上回っているというのは、私には納得できません。キムヨナ選手がいなくても、採点に納得できる試合だったかというと、決してそうではないのです。本来、ジャンプ、スピン、ステップといった技以外の部分を評価するべきPCSは選手の「ISUによる格付け」に利用され、GOE、回転不足判定は得点調整に使われる。基礎点を設けているので公平ですといくら言ったところで、その基礎点を軽く覆すようなGOEやPCSがつき、あげく素人目には非常にわかりづらい回転不足を、各試合、各選手間で基準もばらばらのなかつけられてしまっては、もはや「公平さ」はどこにもありません。そしてこの採点方法で得をするのは誰でしょう?ISU以外の何者でもないのです。つまり、本来の実力をある程度飛び越えた採点が可能であるために、「勝者」を操作できる。今回、テレビ放送でも盛んに言われていましたが、さいたまスーパーアリーナは18,000人の収容で超満員。チケットは、S席などは2-3万もするような値段だったそうです。世界選手権だけでも、試合の観戦料、試合中のグッズ販売、テレビの放映権。更に、他のスポーツではなかなかないのではないかと思うのが「アイスショー」の存在です。「スター選手」を作れば、「アイスショー」の興行収入が上がる。そういったお金の問題が絡んでいるという、そもそものフィギュアスケートの体質を考えたとき、ISUが公平なジャッジをしようと考えるとは、私には思えません。人気ブログランキングへ
2014.03.31
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昨日、佐村河内氏の会見がありました。高橋大輔選手がショートで使用した曲の作曲家ということで、非常に話題になった件ですが、今回の騒動、実に興味深いと思います。今回問題となっているのは、佐村河内氏が「聴覚障害をわずらっている作曲家」として活動をし、その結果「現代のベートーヴェン」と呼ばれるほどの名声を得ていたにも関わらず、実はゴーストがいたという点です。さて、皆様。佐村河内氏が書いていようと、ゴーストが書いていようと、音楽そのものに変わりはない。ではなぜ、作曲家がゴーストだった、聴覚障害ではなかったことで、こんなに騒ぎになっているのでしょうか。それは、「聴覚障害をわずらっている、まさに現代のベートーヴェンが作曲した」という、商品(=音楽そのもの)以外の付加価値のほうを、消費者が評価しているからです。彼の音楽を聴いて「感動した!」「素晴らしい!」と讃えた方が、翻って「騙された」というのは、「商品」よりも「付加価値」を重視しているからです。そしてこの「騙された」という方たち、本当にその「音楽をいい」と思って聴いていたのでしょうか?私は違うと思います。だって、誰が作曲していようと、曲自体は変わらないわけですから。しかしだからといって、「作曲者が違ったからといって音楽そのものは変わらないのに、それで文句をいうのは音楽がわからないからだ」などというつもりはありません。なぜなら、その「音楽」は「商品」であり、「付加価値」も大事な音楽の一部だからです。だからこそ企業は、「付加価値」を高めるためにマーケティングをするのです。ビジネスでは「ブランド価値」の構築は非常に大事な戦略であり、そういう意味では佐村河内氏は、一流のマーケッターなのかもしれません。化粧品、日用品、食品。よく知らない、馴染みのない会社やブランドの商品より、誰もが知っている会社、ブランドの商品のほうが「安全」だとか、「品質がいい」と思う。「商品そのもの」よりも、「ブランド」が購入決定の要因となる。日常にありふれたことですし、この判断軸を一切持たないで「購入する商品はすべて、メーカー、ブランドなど気にせず商品そのもののみを見て判断しています!」という人がいたら、それはよほど見る目のある人だと思いますし、あまり現実的ではないとも思います。しかし、同様のことが本来「商品」そのもののみを評価するべきフィギュアスケートで起きているように思えるのです。「あの選手がミスなく滑れば優勝」、「この選手はミスなく滑っても表彰台には届かない」。実際の演技の内容よりも、「選手名」そのものがブランド化し、「実際の演技」=「商品」が置いてけぼりになっている。本来であれば、そのブランド価値に対する先入観をできるだけ排除するために新採点方式が導入されたのですが、結果としてGOEとPCS重視の採点では、その付加価値は排除されるどころか、旧採点時代よりも大きな「商品価値」と「点数=値段」の乖離を生み出しているように思えます。ソチオリンピックでのキムヨナ選手とソトニコワ選手の騒動にも、この「ブランド価値に対する先入観」が絡んでいるように思います。キムヨナ選手は過去、ミスを(それも大きなミスを)しても常に好成績を残してきました。そして、ノーミスだったバンクーバーオリンピックでは、浅田選手に大差をつけて金メダルを獲得しました。すると、今回もノーミスのキムヨナ選手は、1ミスのソトニコワ選手に勝って当然と考えるのは、心情的には理解ができます。いうなれば、「キムヨナブランド」が確立されているということです。実は、この選手のブランド化については、キムヨナ選手のみに限ったことではないのではないかと、個人的には考えています。プルシェンコ選手、チャン選手、浅田選手、高橋選手。誤解のないように書かせていただきますが、それぞれの選手とも、素晴らしいと思います。プルシェンコ選手はもう文句なしの皇帝だと思いますし、チャン選手は滑っていたら、足元から目が放せません。浅田選手はそれこそフィギュアスケートのトータルパッケージだと思いますし、高橋選手は「ザ・表現力」だと思います。それでも、たまに「点数が出すぎかな」と思うシーンは、正直あります。もちろん、ひいきの選手の点数が出て嬉しいことは嬉しいのですが、同時に「ここまであからさまに上げなくても」とも思います。「ブランド価値」の確立は企業にとっては大事ですが、アマチュアスポーツであるフィギュアスケートで必要なものだとは、私には思えません。人気ブログランキングへ
2014.03.08
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そろそろ忘れられている話題になって恐縮なのですが、森元首相の発言問題について思うことが2つあります。1.発言の真意を無視した報道森元首相の発言を聞いて、怒り心頭という方も多いかと思いますが、全文を読んで「真意が違うのでは?」と思った方は、どの程度いらっしゃるのでしょうか。私も、「森元首相の発言が・・・」というニュースを見て、「え?」と思いましたが、全文を読んで抱いたイメージとは大分異なりました。あの発言の真意は「冷静に考えてメダルの可能性が低い団体戦に、エースを投入して疲弊させることはない」というものですよね。(とはいえ、もちろんあの立場で、公の場で、このような発言をすることに対して是と言っているわけではありません。)しかし、切り取られた報道のみを見ると、まったくその真意が伝わっていないものになります。切り取った報道:森元首相 真央に「あの子、大事なときには必ず転ぶ」全文書き起こし:森喜朗 元総理・東京五輪組織委員会会長の発言 書き起し報道によるニュアンスの差というのは、本当に恐ろしいものがあると、改めて考えさせられた一件になりましたが、改めてフィギュアスケートでは、こういった印象操作(というほど悪意があるかはわかりませんが。)は多いと思います。例えば、先日フジテレビで放送された浅田選手の特番を見ていても、「え?」と思う場面がありました。浅田選手のトリプルアクセルについて、「他の選手はトリプルアクセルを回避し、女子のジャンプ主流が3-3に移っていった」というようなニュアンスのナレーションです。この時、背景に移っていたのは安藤選手、キムヨナ選手、鈴木選手か村上選手だったように記憶しています。私は、この「回避」という表現に違和感を持ちました。少なくともフィギュアスケートで「回避」という言葉は、「プログラムに入れられるレベルだけれども、あえていれない」という意味ですよね?私は、「プログラムに入れられるレベル」でトリプルアクセルを跳べる現役選手を、寡聞にして、浅田選手、大庭選手、タクトミシェワ選手以外に知りませんし、浅田選手ほどの確率で跳んでいるシニアの現役選手は、ひとりも知りません。(もしかしたら、あと少しで入れられるレベルであれば、もう少しいるかもしれませんが。)これについては、このブログを読んでくださっている皆様であれば、私よりも詳しくご存知の方も多いかと思います。けれども、もっとライトなファンであれば、このナレーションを聞いたときに「トリプルアクセルは皆跳べるけれども、あえて跳ばないんだ」という理解をしてしまわないでしょうか?フィギュアスケートについての、歯に衣を着せたような報道や、一部偏向とも思われるような報道については、私たち視聴者側の注意とともに、報道する側にももう少しモラルや知見を持ってもらいたいものです。2.あえて会見で浅田選手に、森元首相の発言へのコメントを求める必要があったのかオリンピックから帰国後、浅田選手の記者会見内容について、下記のような記事があがっていました。(こちらも、有名ですよね。)真央 森発言に「少しは後悔しているのではないかと…」この会見、全部通して見たのですが、25分の会見時間でまともな質問は3つ程度でした。一番必要ないと思ったのは、「日韓の友好関係について」浅田選手にコメントを求めた部分ですが、次点は森元首相の発言についてです。冷静になって考えて見てください。例えばあなたが仕事で失敗をしたときに、隣の部署の偉い人が「あいつはいつも、大事な仕事をミスする。酷使しすぎじゃないのか」と発言したとします。それについて、誰かに「あの人が『あなたはいつも、大事な仕事をミスする』と言っていたけれども、どう思う?」と聞かれたら、どう思いますか?「あなたの足を引っ張りたい」とおでこ油性マジックででかでかと書いた、それでいて本人は仕事ができないような人間の顔しか浮かびません。なんならこちらから「その質問の真意は?」と逆質問をし、金輪際仕事上必要な場面を除いて、関わることはしなくなると思います。ここに来て、真意を曲げた抜粋コメントを使用していること、そして悪意としか思えない質問を浅田選手本人にすること。社会人として、ものすごく恥ずかしいことだと思います。私があの場にいられたのであれば、他に聞きたいことはもっとたくさんありました。例えば、浅田選手はスケートの見直しを開始してジャンプが思うように時期に、子供たちへのメッセージとして、今の自分に「やればできる」と言われたくないかもしれないから、「日進月歩で」と言った事がありましたが、今ならば「やればできる」と声をかけたいですか、とか。閉会式で流れたラフマニノフは、今回浅田選手が完璧に滑ったフリーで、その後流れた仮面舞踏会は、前回のバンクーバーオリンピックでやっぱり完璧に滑ったショートでしたが、それを聞いてどう思いましたか、とか。フリーの振り付けを行ったタチアナ元コーチとは、その後話をする機会がありましたか、とか。ループのあとのガッツポーズは、思わずですか?とか(笑)いろいろ聞きたいことがたくさんあったのに、会見を見ていると、なんという時間の無駄遣いと呆れてしまいますし、それ以上に社会人として当然である「他人に敬意をはらうこと」ができていない態度には、報道そのものへの不信感が募ります。人気ブログランキングへ
2014.03.04
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数日前のニュースになりますが。橋本聖子団長「反省している」…氷上競技不振本当に個人的な意見を言わせてもらいます。フィギュアスケートの結果って、皆さんそんなに期待していましたか?団体戦でメダルが無理だというのは、オリンピックのみの観戦でなければ、わかっていたことですよね?むしろ、フリーに進めただけ選手たちはがんばったと思います。女子シングルだって、ロシア開催、採点傾向を見れば、日本選手に少なくとも金メダルはないってわかってたことですよね?今回のオリンピックでは、ロシアは悲願の女子シングル金メダルがなんとしても欲しかった。始まる前から、金メダルはロシアの選手だというのはわかっていたと思います。団体戦での採点を見れば、なおさら明白ですよね。ソトニコワ選手を批判するつもりはありません。ショート、フリーの演技を見れば、彼女が金メダルにふさわしいと思います。ロシアは、自国開催のオリンピックでどうしても女子シングルの金メダルが欲しかった。そのために、数年も前から、ソチに照準をあわせて女子シングル選手の強化を行ってきたのです。今回の結果は、その努力が予定通りに実っただけです。更に個人的な意見を言わせてもらいます。国の思惑とか、そういったものをすべて忘れて本来の実力を考えたとき、金メダルにもっともふさわしいのは浅田選手です。フリーで証明したように、6種類の3回転ジャンプを入れられるというジャンプの底力、スピン、ステップで確実にレベルを取れる技術と、彼女の右に出るものはいません。そして、浅田選手はジャンプ、スピン、ステップだけの選手ではありません。リリカルなショートの「ノクターン」、重厚なフリーの「ピアノ協奏曲」。音楽が違うだけという人は、一度音を消してその演技を見ていただきたいものです。GOEとPCSのインフレに対して、それでも正面突破できてしまうポテンシャルがあるのは、浅田選手だけでした。この状況を、日本スケート連盟はわかっていなかったのでしょうか?そんなことはありませんよね。今回、日本女子シングルで金メダルの獲得がほぼ不可能だったということも、それでも、浅田選手であれば正面突破できてしまう可能性があるということも、私たち以上に認識していたはずです。そして、スケート連盟はその浅田選手であれば正面突破できてしまう可能性という、とんでもなく低い可能性に甘えきって、まるっきり見当違いの方向にのみ動いていませんでしたか?バンクーバーオリンピックを思い出してください。プレシーズンのロスワールドからのあからさまなキムヨナ選手の加点。シーズンを通して「絶対王者」というイメージを作り、そしてバンクーバーでのあの発狂した点数。バンクーバーで金メダルを取るために、少なくても韓国サイドは1年前から準備を進めていました。翻って、日本はどうでしょうか?ペア、アイスダンスに出場できる選手が1組ずつしかいないのに、はりきって団体戦の導入を行って選手に負荷をかけ、オリンピックに出たかったらグランプリシリーズ、全日本選手権への出場を義務化し、挙句の果てに全日本選手権での目を覆うような採点。そしてオリンピックが終わってから、「氷上競技の成績不振」ですか。本来実力でとれるメダルを、みすみすプレゼントしただけですよ。少なくても女子シングルは。ロシアや韓国のやり方が正しいとはいいません。浅田選手は大好きですが、正直お手盛りをもらって金メダルを取って欲しいとは思いません。けれども、スケート連盟としては、自国選手の有利になるように動くのは当然では?そしてそれは、他の国のようにおかしな点数の加算をもらわなくても、採点の妥当性を訴えるのみでできたことではないでしょうか?人気ブログランキングへ
2014.02.27
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驚くような記事です。フィギュアスケート ルールはどう変わるべきか?中庭さんは「フリーの演技構成点にかけられる加重係数(技術点との差をなくために点数を係数によって増やす)の男女差を、もう少し見直してもらいたいですね。加重係数を女子では1.8倍くらい上げてもいいのでは。数値についての再検討の余地があるのではないでしょうか」とコメントしていますが・・・。これでは、ますますPCSでの操作がたやすくなり、スポーツからかけ離れたものになってしまわないでしょうか。私には、現在の採点が「技術点重視」にはとても思えません。おそらく中庭さんはGOE加算も含めての「技術点」といっているのだとは思いますが、そもそも、そのGOEの妥当性も疑われているのに、さらにPCSの幅を広げようとするのは、ますます見た目と採点のギャップを広げることになると思います。PCSについては、「TESとの連動」、「実績点」など、今でも不明瞭な部分だと思います。私は、採点は公平なものだと思っていませんし、それは今回のオリンピックを見た、普段フィギュアスケートを見ない方でも感じたのではないかと思います。こういった意見が上がり、万が一にも導入されてしまった場合は、よほどISUは順位操作をしたいのだなと勘ぐってしまいます。いずれにせよ、普段フィギュアスケートを見ない層からも疑念の声が上がっているのは事実です。浅田選手がSPで大きく出遅れ、メダル圏外でのフリーだったために、その最高難易度の点数がフリー3位というところに目が行かず、むしろノーミスだったキムヨナ選手が銀、ステップアウトがあったソトニコワ選手が金であることに世界の注目はいっているようですが、これは冷静にプログラム構成の難易度を見れば、むしろ当然だと思っています。ソトニコワ選手は、ステップアウトのあったジャンプでGOE減点もされています。キムヨナ選手はスピン、ステップでのレベルの取りこぼしもありましたし、むしろルッツは回転不足を見逃されています。現行のルールであれば、あのステップアウトよりもこの回転不足のほうが、点数の取りこぼしは大きいはずです。両選手とも、基礎点は浅田選手より7-9点程度下回っているのにも関わらず、最終のフリーの点数がそれぞれ3-7点高いのは、GOEでの加点とPCSによるものです。判断基準が大会、選手によってぶれていると思われるようなエレメンツ判定、そしてGOE加点と、せっかく設けた基礎点を簡単に覆してしまうようなルールが既に破綻寸前だというのに、さらにPCSでより主観を混ぜる方向に考えが行くのは、どうでしょう?ルールの改正をするのであれば、むしろ基礎点を覆すような現行の運用にまずはメスを入れるべきだと思いますが。それができないのであれば、もう旧採点に戻し、「主観です」、「順位点です」と言い切ってしまったほうが、見ている側はストレスが少ないです。人気ブログランキングへ
2014.02.26
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浅田選手のプロトコルを見たとき、今までにない傾向があったと思いました。3F-3Loと2A-3TのGOEです。3F-3Loは、セカンドジャンプがUR判定でした。それでも、GOEはプラス1が3人、マイナス1が3人、ほかは0。そして2A-3Tも、セカンドジャンプがUR判定でしたが、これもプラス1が3名、残りは加点なしの0でした。今までの傾向ですと、足りているように思うジャンプでも、URがとられると判を押したようにマイナスがついていたように思います。特に浅田選手は、URの場合はGOEはプラスでもマイナスでもOKというルールのはずが、見た目にほとんどわからないような不足でも、必ずといっていいほどURはマイナスだったと思います。(プロトコルをさかのぼったわけではありませんので、例外もあるかもしれませんが)今回のジャンプについては、私にはまったく回転が不足しているようには見えませんでした。(というか、このURをとるくらいだったら、むしろ3Aのほうがまだ怪しいのでは?と思います。)それでも、判定はURでしたが、加点を出したジャッジがいることを考えると、少なくとも見た目はそれほど悪くなかったということですよね。2A-3Tは審判席から大分近いところで跳んでいますし。今回のGOEについては、浅田選手がURを取られたのに、マイナスがつかなかったことに驚いています。念のためですが、これはマイナスをつけるべきだと言っているのではなく、普段が厳しすぎて、今回はまだ妥当に加点がついたのではないかと言っています。もちろん、最終グループの選手と比較したときに、PCSは低めに出されたとは思いますが、最終グループの採点は、どちらかというと浅田選手の高得点を受けて、インフレせざるを得なかった印象があります。で、何が言いたいのかというと。浅田選手のフリーは圧巻でした。最終的に他選手比較で正当な評価が得られたか、というのは別として、浅田選手比較では、今までの重箱の隅をつつくような減点ではなく、甘めに採点されたのではないかと思います。繰り返しますが、他選手比較で甘かったわけではなく、あくまでも浅田選手比較の話です。もちろん、最終グループでの調整はあからさまにあったと思います。最終グループから、突然採点に時間がかかるようになりましたよね。(苦笑)採点には政治や各国の思惑が複雑に絡んでいると思います。けれども、ジャッジもフィギュアスケートが好きで、その仕事をしているはずです。あのフリーを見たときに、少しは良心が動いたとか、フィギュアスケートが好きで始めた初心にかえったとか、一瞬でも純粋な採点というものに立ち返れたとか、性善説にかけたいなという思いがあります。人気ブログランキングへ
2014.02.25
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数日経ってしまいましたが、女子シングル上位について感想を。辛口も混ざっています。1位:ソトニコワ選手おめでとう!ソトニコワ選手のプログラム、大好きです。少し不思議な編曲も、ユニークな振り付けも、癖になりそう・・・。シニアに出てきた年のショート「ボレロ」は、衝撃的でした。その後、体の変化などもあり苦労したと聞いていますが、このオリンピックの大舞台で、素晴らしい演技でした。しかし、オリンピックで突然、自己ベストを20点上回る点数でした。大丈夫だとは思いますが、どうか「点数」に流されないよう、これからも素晴らしい演技、進化をみせてください。(浅田選手が憧れの選手といっているので、大丈夫だと信じています。)2位:キム選手お疲れ様でした。結果はともあれ、シニアでSP/FP両方を揃えたのが2回、それが2回ともオリンピックだったというのは、素晴らしいと思います。キム・ヨナ選手については、私個人として思うところはたくさんあります。シニアに出てきたばかりの頃、キム・ヨナ選手は素晴らしかった。その健やかな成長を許さなかった、導けなかった周囲の大人たちの功罪は大きい。3位:コストナー選手本当に、本当に・・・・・・。まさかコストナー選手がオリンピックでSP/FPを揃えてくれるなんて・・・(失礼)ショートの「アヴェマリア」は文句なしに美しかった。フリーの「ボレロ」は、あの難しい曲をよくここまで・・・・・・。そしてなにより、ショートで3T-3Tではなく3F-3Tへの構成変え。攻めのプログラムでした。私の中では、ソトニコワ選手の金メダルと接戦の銀メダルです!4位:ゴールド選手高い難易度のジャンプを組み込んでくる選手です。フリーは曲もあいまって、まるでディズニーのお姫様のようです。そして、音に乗るのは非常に上手いと感じました。個人的には、少しつなぎが薄いように感じますが、フリーでの転倒後も何事もなかったかのように続けられた演技にはタフさを感じました。これからが楽しみな選手です。5位:リプニツカヤ選手リプニツカヤ選手、日本でも大人気ですね。まるでアイドルのよう。シングルでのミスは本当に残念でした。彼女が失敗するイメージが私にはなかったので、それほど団体戦はやはり非常に大きな負担だったのでしょう。普段、15歳とは思えないようなクールな表情の彼女ですが、キス&クライに戻る姿は、こちらも心が痛みました・・・。そして、これからは体の変化もあります。苦しい時期に入るかもしれませんが、これからも楽しみにしています!6位:浅田真央選手もう、言葉はいりません。苦しいSP、そして涙なしでは見れないFP。アナウンサーの言葉をお借りします。「なんという、すごいスケーターでしょう」人気ブログランキングへ
2014.02.24
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キムヨナ選手が銀メダルだったことについて、韓国で抗議を出したようですね。そして、IOCからは採点のやり直しはしないとの声明があったようです。確かに、韓国の方からすれば、キムヨナがパーフェクトに滑れば敵なし!と思うのかもしれません。実際、今までの採点はそのように印象付けるには十分でした。私は、キムヨナ選手の点数が低すぎだとは思いませんし、むしろこれでも(大分)甘くつけられていると思います。抗議をするのならば、そもそもの基礎点が低かったことについてもやはり知ってから抗議をするべきだと思います。ただ、抗議することそのものについては、私は悪いことだとは思いません。バンクーバーの後、プルシェンコ選手が「4回転のない男子オリンピック金メダリストなんて!」と声を上げたことについて、日本では「見苦しい」との意見が一部出ていました。また、採点に疑問を持つことについて、「採点競技は審判が絶対」、「素人が口を出すな」という暴論も展開されているようです。謙虚であること、他責としないこと。これは日本人の美徳です。しかし、国際社会では「声を上げたもの勝ち」であることも事実です。実際、仕事でもそのようなシーン、ありませんか?韓国の場合は、韓国スケート連盟が抗議を出したようです。自国の選手の利益を最大限守ろうとする姿勢については、日本スケート連盟もこうあって欲しいものだと思います。人気ブログランキングへ
2014.02.23
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キムヨナ選手の得点源は、これもいうまでもなくGOEと演技構成点です。演技構成点については、浅田選手のほうが優れていると主張していますが、それではキムヨナ選手が高い演技構成点、さらに圧倒的なGOEを獲得しているのは「八百長」なのでしょうか。私の考えでは、キムヨナ陣営の働きかけによる「八百長」というよりは、もっと大きな政治をともなうものではないかと考えています。なぜ、びっくりするような加点がバンクーバー前シーズンのロスワールドから、誰の目にもわかるほどのあからさまさで顕在化したのか。その答えは、「オリンピック招致」だと思います。韓国は、オリンピック招致に当たってどうしても「顔」が欲しかった。そのために、国力を挙げて「フィギュアクイーン」を作り上げた。ですので、このタイミングで韓国からなんらかの働きかけがあったのはではないかと考えることは至極当然ではないでしょうか。結果は皆様ご存知の通り、バンクーバーでキムヨナ選手は異次元の得点で金メダルを獲得し、そのキムヨナ選手が招致の顔となって、2018年の冬季オリンピックは平昌に決定されました。しかし、そうなるとなぜ、バンクーバー以降から今回のソチまでキムヨナ選手の高得点が続いたのか。私にはこれがわかりませんでしたが、女子シングル開始前日に、嘘か真か、韓国のメディアより「チンクアンタ会長の発言」が飛び出ました。<ソチ五輪>ISU会長「度胸あるヨナが金メダル…賭けますか?」そうなると、やはり韓国とISUがつながっているのか・・・とも疑いました。国際スケート連盟のトップが、まだ競技の行われていないものについて、「金メダルはこの選手」と公言するのは、これが本当だとすれば競技の存在意義がなくなります。特にフィギュアスケートというのは採点競技です。この会長の発言が、採点に与える影響は計り知れません。この発言については、ソース元がソース元ですので、どこまで本当かわかりません。是非とも、日本スケート連盟には真偽を問いただしてもらいたいものです。さて、今回の女子フリーですが、最終グループではほとんどミスがなく、全選手素晴らしい演技をしたと思います。ただ、点数のインフレ、操作されている感覚は明らかだったのではないでしょうか。(まさか、女子最終グループの演技が、浅田選手のフリーを超えていると思う方はいませんよね? 最終グループじゃないから、というのは理由にはなりません。 新採点法に、「最終グループでは演技構成点を高く出す」という項目はありません。)私には、この結果は「世界記録はキムヨナの150.06を残す代わりに、金メダルはロシア」という意図が動いているように見えました。ロシアにとっては、悲願の女子シングル金メダルです。かつてあれほど金メダル確実といわれたスルツカヤ選手が取れなかった金メダル。今大会では、リプニツカヤ選手、ソトニコワ選手二人のうちのどちらかは金メダルというのは規定路線だったと思います。キムヨナ選手の銀メダルについては、正直銅メダルか、4位が妥当だと思いました。ミスなくまとめたのは非常に素晴らしい。けれども、SPではゴールド選手に次ぐ女子トップレベルの構成でしたが、フリーの基礎点は57.49。これは女子選手では9位となります。トップの浅田選手が、URを2つ取られて66.34。これはもう、女子では例外的なスコアなので除外するとしても、ソトニコワ選手は基礎点が61.43、コストナー選手が58.45、フリー5位のゴールド選手が60.64、フリー6位のリプニツカヤ選手が59.57。(コールド選手は転倒がありましたが、回りきってからの転倒との判定でしたので、基礎点はかわらず。 リプニツカヤ選手は3Loがダウングレード判定となっています。)つまり、キムヨナ選手はSPで高得点を獲得できても、フリーで上位争いをするには難しい構成なのです。普通に考えれば。では、何がキムヨナ選手を銀メダルに導いたか。そもそも、キムヨナ選手は今回のオリンピック出場は、自身が望んだことではなかったのではないかと思います。フリーが終わってキス&クライに引き上げていったとき、韓国人のコーチが「すべてが終わったんだよ」と声をかけたと、どこかの記事で読みました。おそらく、周りから無理やり出場させられたのではないでしょうか。なんのため?エキシビジョンを見ていて、「あ、これか」と思う瞬間がありました。フィナーレで、オリンピックが平昌に引き継がれる、という演出がありました。出場したスケーターが、いっせいにキムヨナ選手を指したところです。韓国はここでも、「平昌オリンピックの顔」として、もう一度キムヨナ選手が必要だったのではないかと思います。バンクーバーのときにも、キムヨナ選手の点数は高すぎではないかと意見が上がりました。そして今回は、キムヨナ選手がノーミスだったのに、着氷に乱れのあったソトニコワ選手が金メダルなのは、採点がおかしいのではないか、と韓国で抗議があがっているようです。皮肉な話です。その不思議な採点基準の恩恵を一番受けてきたのはキムヨナ選手だったはずなのですから。人気ブログランキングへ
2014.02.23
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さて、なぜ【表現力の浅田真央、ジャンプのキムヨナ】と主張するのか。前回エントリーの通り、演技構成点は下記の5要素です。1. Skating Skills(スケート技術)2. Transition / Linking Footwork(要素のつなぎ)3. Performance / Execution(動作/身のこなし)4. Choreography / Composition(振り付け/構成)5. Interpretation(曲の解釈)では、実際の2人のこの項目を見たとき、どうでしょう?1. Skating Skills(スケート技術)スケート技術=スピードではありません。エッジを使用しての加速、減速がスキルです。男子の小塚選手、チャン選手のように、エッジが氷に張り付いたような滑らかなスケーティングのことを、スケート技術というのではないでしょうか。チャン選手については「踊りのセンスが」という意見もありますが、正直私は、あのスケーティングのみで見る価値あると思っちゃいます。(点数は別として)では、浅田選手、キムヨナ選手はいかがでしょうか。正直、私にはそれほど二人に差があるように見えません。女子では、コストナー選手は本当に素晴らしいと思うのですが・・・。(素人だからでしょうか?経験者や、元選手などの意見が聞きたいものです。)すくなくとも、バンクーバーまではそれほど差があるようには思いません。バンクーバー以降、浅田選手はスケーティングを一から見直し、以前よりも滑らかになりました。ただ、その間のキムヨナ選手のことはよくわかりません。2. Transition / Linking Footwork(要素のつなぎ)技と技の間に、どの程度つなぎのスケーティングを入れているかですね。スケートというのは、ただ漕ぐだけというのが一番簡単で、スピードが出しやすいですよね。そこに、クロスのみではないスケーティングのつなぎを入れる。するともちろん、要素をこなす難易度は高くなりますが、見ていて飽きない、密度の濃いプログラムとなります。さて、キムヨナ選手のプログラムは、1回目に見るときは美しいです。「流れるように」とはよく言われますが、その通りだと思います。ただ、何回も見たくなるプログラムかといわれると、果たしてどうでしょう。彼女の場合、ジャンプを確実に飛ぶためにスピードが必要で、そのためつなぎは最小限にしている印象です。そのため、プログラムを何回か見ていると、飽きてくる。ここでうまいな、と思うのが「スピードに乗って飛ぶ」ことを評価させること。クロスからトップスピードに乗ったままジャンプに入り、出ること。つなぎが少ないのを、質のいいジャンプとの認めさせたのは、キムヨナ陣営の作戦勝ちではないでしょうか。では、浅田選手はいかがでしょうか。こちらもたまに「真央ちゃんはばたばたしてる!」とワイドショーなどでやっているのを聞きますが・・・。「それ、ばたばたしてるのではなくつなぎです」と言いたい。特にタラソワコーチが振り付けをしたプログラムについては、密度が濃いですよね。ただクロスで滑っているところがほとんどないのではないかと思います。3. Performance / Execution(動作/身のこなし)柔軟性などはここで評価される項目です。もしくは、感情の発現。たとえば、荒川選手のレイバックイナバウアーなどは、それ自身は点数になりませんが、この項目に影響を与えるのだと思います。浅田選手の柔軟性は、リプニツカヤ選手ほどではないですが、高く評価されている部分です。今は要素からなくなってしまった(悲しい・・・)、あの美しいスパイラル、I字?と思うように伸びたY字のポジション、上半身の使い方。バンクーバーのあと、アメリカのエミリー・フランケルさんのお話は有名だったと思います。一方、キムヨナ選手の場合、体が硬いというのはこちらも有名な話です。彼女はその分、腕を大きく使ってカバーしているのではないかと思います。個人的には、「流れるように」いっている分、ひとつひとつの動作が明確ではなく、メリハリがないのではないかとも思いますが・・・。そのかわり、キムヨナ選手はところどころで印象的なポーズを入れます。が、どうしてもこのポーズが・・・。ぱっととまる、動き出す、というメリハリがないように思います。実はキムヨナ選手がSP、FPをそろえたのはバンクーバーだけなんです。※このエントリーを書いたのはソチの女子シングル前でした。 ソチでも、そろえてきましたね。どうしてもミスのあるプログラムは疲れも出るので、そう見えるだけでしょうか。4. Choreography / Composition(振り付け/構成)「振り付け/構成」は本人と関係なく、振り付け師では?という意見もありますね。その通りだとも思うのですが、いくらすばらしい振り付けをしても、こなせなければ意味がないということを鑑みますと、それもひとつの能力ということでしょうか。この項目については、こういう言い方も何なのですが、ほとんどの場合「好み」だと思います。「007」はキムヨナ選手のまさに彼女の個性を活かしたはまりプロだと思います。印象に残っている部分といえば、「スカートのすそをひらり」、「立ち止まって指パッチン」、最後の「バキューン」など。キムヨナ選手のプログラムの特徴として、非常にわかりやすい「静止したポーズ」をプログラムの中に織り込む傾向があると思います。浅田選手の場合は、対極にいます。体全体で表現する。ポーズではなく、滑りながら表現する。決してわかりやすいメッセージ性はなく、見る側の想像にゆだねる部分が大きいです。わかりやすい動きがあったとしても(昨年の「白鳥の湖」、プログラム中盤のイーグルで、湖で羽ばたいている白鳥をイメージしたのは私だけではないと思います。)、それは滑りながらの、体全体を使った表現です。北米風対欧州風というべきでしょうか?ただ、ひとつだけ言いたいのは、フィギュアスケートはショーではなくスポーツであること。その観点で見た場合、キムヨナ選手と浅田選手、どちらの振り付けがより高い点数を得るべきか、差は明確だと思います。5. Interpretation(曲の解釈)どれだけ音楽にあわせた表現ができるか、という部分です。たとえば音符ひとつひとつにあわせてステップを踏むですとか、伸びるようなスケーティングをするとか、音楽の緩急にあわせたスピンだとか。もしくは、音楽の背景をどれだけ取り入れられているか。古い、しかもアイスダンスの話になってしまいますが、ジェーン・トーヴィル選手とクリストファー・ディーン選手「ボレロ」は、これでもかというくらい、音にぴったりとしたステップを踏んでいました。また、キャンデロロ選手の「三銃士」、プルシェンコ選手の「ニジンスキー」。「三銃士」のステップはまさしくダルタニヤンが戦っている姿、「ニジンスキー」はバレエそのものを表現していました。では浅田選手はどうでしょうか。過去のプログラムを振り返ったとき、それぞれのプログラムの特徴がでていると思いませんか?「カルメン」のチャーミングさ、「幻想即効曲」の繊細さ、「鐘」のダイナミックさ、「月の光」の透明感、フリーの「仮面舞踏会」の悲劇性。あげるときりがないのでやめます。キムヨナ選手の場合、「あげひばり」は美しかった。「タンゴ」も素敵でした。また、「007」も上述の通り、彼女の個性にぴったりでした。しかし、これ以外で特徴のあるプログラムはありましたか?2008-2009シーズン以降、「007」を除いて私にはいつも同じように見えます。つまり、キムヨナ選手の場合、「曲を表現する」のではなく、「自分の個性に合った曲」を厳選しています。表現のふり幅は、非常に狭い選手だと重います。そのいい例が「ジゼル」。あえて断言しますが、あの「ジゼル」は、選曲そのものが失敗でした。人気ブログランキングへ
2014.02.22
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バンクーバーオリンピックの時、浅田選手のショートは完璧でした。あのはじけるような笑顔の後に滑ったキムヨナ選手は、3Aを入れた浅田選手のスコア73.78を、およそ5点近く上回る、78.5点でした。フリーの滑走順は逆。キムヨナ選手のパーフェクトなフリーのあと、入れ違いでリンクに入った浅田選手。そのフリーの点数、150.06という点数を聞いていたはずです。150.06。内訳は基礎点:60.9、GOE:17.4、演技構成点:71.76。バンクーバーオリンピック、フリー8位の小塚選手のフリーが151.6、9位のジェレミーアボット選手のフリーが149.56。さらに男子のほうが基礎点、GOEにかかわる要素がひとつ多く、演技構成点の係数は女子1.6に対して男子は2.0。つまに、キムヨナ選手の演技構成点の係数を男子と同じ2.0で計算したときには、トータルスコアは168になります。これは、フリーのみの点数です。(アナウンサーも叫んでいましたね)男子金メダルのライサチェク選手のフリーが167.37、銀メダルプルシェンコ選手のフリーが165.51。基礎点、GOEは男女で同じで、男子のほうが要素が多い分点数が高くなります。つまに、キムヨナ選手はジャンプひとつ少ないプログラムで、男子金メダリストよりも高い点数をたたき出したのです。もちろん、4回転ジャンプは飛んでいません。3Aも飛べません。それでも、この点数が出ました。演技前にこの点数を聞いたとき、浅田選手はどう思ったでしょうか。もしかしたら、自分に集中していて聞こえていなかったかもしれません。しかし、観戦している私たちには、「浅田真央に金メダルは渡さない」という、審判の声が聞こえなかったでしょうか。結果、浅田選手はジャンプミスがあり、フリーの点数が131.72で2位、トータルでも銀メダルとなりました。浅田選手にミスがあったことで、世論も「キムヨナはミスがなかったのだから、金メダルは妥当」となり、反論の声は響きませんでした。忘れてはならないのは、たとえ浅田選手がジャンプをすべて成功していても、届かない点数だったということです。浅田選手がミスをしたジャンプに、18点もの価値はありませんでした。ミスをしたジャンプは3F+2Lo+2Loと3T。実際にはこのジャンプの評価はそれぞれ以下の通りでした。<3F+2Lo+2Loコンビネーション>オリンピック3F
2014.02.21
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浅田選手のフリー、3A着氷で真夜中にもかかわらず「おっしゃっ!」と雄たけびをあげ(ご近所の皆様、夜中に申し訳ありませんでした・・・汗)、その後の3F-3L着氷を見た後から、涙腺決壊が止まりません。正直、3F-3L、3Sが2回転に抜けてしまうのではないか、不安でした。また、最後の3Lも、前日のSPからの悪いイメージをひきづってしまっていないか不安で不安で、観戦している側なのに手が震えていました。けれども、浅田選手は素晴らしかった。あれだけのジャンプを決めた後に踏んだステップは、圧巻でした。ロスワールド以降、フィギュアの採点に一喜一憂するのに疲れて、フィギュアスケートはもう今季限りにしようと思っていました。けれど、こういう演技を見れるから、フィギュアスケートはいいんですよね。昨日の浅田選手を演技を見ていて、私は点数などどうでも良くなりました。点数とか順位とか、それを超えたものが、昨日のフリーにはあったと思います。実況の「これが、浅田真央です。」「なんという、スケーターでしょう」というコメント、万感の思いがこもっていたのではないでしょうか。海外の実況でも"This is Mao Asada"とのコメントがあったようですね。スケーターとして、「これが、浅田真央です。」と名指して言われること。メダルでも、世界最高得点でもなく、これこそが最高の賞賛ではないでしょうか。浅田選手、素晴らしい演技を本当にありがとう。人気ブログランキングへ
2014.02.21
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【トリプルアクセルの浅田真央、表現力のキムヨナ】日本のマスコミが煽りによく使う表現です。さて、果たしてそうでしょうか?キムヨナの採点については、純粋にフィギュアスケートという観点から、またそれ以外の観点からも(少なからずありますよね)、「高すぎるのではないか?」との意見が、試合のたびに噴き出しています。それに対してマスコミは、「キムヨナ選手は完成度が高いから!」、「表現力が!」、あげくの果てには「セクシーだから!」と主張します。セクシーって・・・(苦笑)確かにフィギュアの採点はわかりづらいです。じゃあ私は完璧にルールがわかっているかというと、わかりません。だって、ジャッジの資格、持ってないもの。持っていませんが、「セクシーさ」が加点要素でないことは、知っています。だって、ショーパブじゃないもの。スポーツだもの。ルールブックに「セクシーだと加点」と書いてありますか?ないですよね。個人的には、マスコミのこの煽り方が、ますますキムヨナの高得点への疑惑、それに対する議論を加速させているのではないかと思いますが、それはとりあえず脇におきます。言いたいのは、上記の煽りが実態とは違うということ。私の主張は【表現力の浅田真央、ジャンプのキムヨナ】です。そもそも、【表現力】ってなんでしょう?よく実況でも「表現力をみがいてきました」、「表現力はさすがです」など聞きますが。八木沼さんや荒川さんなど、元スケーターの方がそのように解説しているのであれば、おそらくそれは5コンポーネンツをさしているのかと思いますし、そう解釈して聞いています。ただ、アナウンサーやゲストコメンテーターが「表現力」というとき。果たしてそれはフィギュアスケートの採点を知った上で言っているのか、それとも深く考えずに「表現力」と言っているのか、本人にすらわからないケースが多いのではないかと思っています。なんなら、「まずはあなたのいう【表現力】を定義してください」と、小一時間程度、意見を伺いたい方までいます。こんなブログを読んでくださる皆様なら、フィギュアスケートでひとくくりにされる【表現力】が演技構成点を指しているのはご存知かと思います。今更ですが、以下の5項目です。1. Skating Skills(スケート技術)2. Transition / Linking Footwork(要素のつなぎ)3. Performance / Execution(動作/身のこなし)4. Choreography / Composition(振り付け/構成)5. Interpretation(曲の解釈)ジャンプ、スピン、ステップ以外の要素ですね。では、【表現力】=【演技構成点】と置き換えたとき、どうでしょう?プロトコルの紐解きは次回以降に持ち越しますが、私は浅田選手に軍配を上げたいと思います。
2014.02.20
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フィギュアスケートについていろいろ思うところがあり、ブログを開設しました。書きたいことはたくさんあるのですが・・・。今日はまず、日本人3選手の応援を。マスコミとか、スケート連盟とか、ファンとか。そういうことは一切考えず、自分のためにフリーを滑ってください。
2014.02.20
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