カツラの葉っぱ 大好き!

カツラの葉っぱ 大好き!

韓国あれこれ15

<韓国あれこれ15>
出張で韓国に出かけて以来、韓国にはまっています。
定年再雇用の見た韓国とでも言いましょうか。
(H22年9月30日に完全リタイアしました)

・李良枝セレクション
・『中国に吞み込まれていく韓国』
・なぜ、日本は韓国よりも貧しくなったのか
・文芸春秋4月特別号
・岡本太郎が愛した韓国
・「中国傾斜論」に対する認識の差
・朴大統領罷免:米中日の反応
・勇気ある発言
・中国を恐れる韓国
・韓国の外交感覚
・韓国の低成長予測

民族博物館

R15:『李良枝セレクション』を追加
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韓国あれこれ10 >目次
・投票行動を規定する「地域主義」
・日韓痛み分けが拡大か?
・ハンギョレ新聞は右傾化したのか
・サムスン頼りの韓国経済
・戦略的な韓中関係
・弱体化する朝鮮総連
・反日シーン
・李朝残影 : 梶山季之朝鮮小説集
・排日の元大統領

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韓国あれこれ9 >目次
・戦略的な韓中関係
・韓国の品格
・小中華は壮大な勘違い
・韓国旅行の落ち込み
・韓国は米国に大きな借りがきた
・韓国アニメの動向
・儒教の国の行動様式
・日経記者が描く近未来の朝鮮半島

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韓国あれこれ8 >目次
・日本極右に完敗した韓国極右
・不通(プルトン)の朴大統領
・韓国の戸惑い
・明治日本の植民地支配

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韓国あれこれ7 >目次
・韓国の司法
・韓国人の自覚
・釜山1泊ツアー計画
・韓国関連のインデックス
・李朝の美
・日韓関係の悪化
・政府機関もマスコミも親日を許さない国

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韓国あれこれ6 >目次
・サムスンはどんなかな?
・仮想敵は日本なのか?
・サムスンは凋落する♪?
・橋下発言の波紋
・円安が韓国に与える影響
・呉善花さんはどんなかな?1
・呉善花さんはどんなかな?2
・自称「愛国者」の対馬仏像窃盗犯
・韓国のプライド

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韓国あれこれ5 >目次
・韓国でパン屋といえばパリバゲット
・より中国寄りになる韓国は見たくもない
・韓国ポスコのダンピング
・七夕といえば朝鮮のカササギ伝説が・・・
・サムスンの真実
・韓国の政権末期は・・・・
・韓国のスピード感
・韓国から見たTPP
・ハンギョレ新聞の米韓FTA論調より
・米韓FTA発効に際して

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韓国あれこれ4 >目次
・韓国海洋警官殺傷に対する中韓の報道を見て
・米韓FTAの活用(工事中)
・スカートの風
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韓国あれこれ3 >目次
・久しぶりの鶴橋
・韓国の爆弾酒講義
・「韓のくに紀行」
・大阪のシャーマン

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韓国あれこれ2 >目次
・韓国マンガ事情
・日本に逆転許した半導体微細化競争
・「釜山港へ帰れ」
・関西弁の通訳
・鶴橋のコリアタウン
・初等学校漢字教育反対汎国民委員会
・韓国料理で美味しい思い出といえば
・韓国併合(工事中)
・愛憎あい半ばする思い
・独立運動記念日には日本人はおとなしく?
・慰労の飲み会
・国立中央博物館
・涙は美しいか?
・1万Wで20皿ほど出てきます
・大雑把に見える庭園には
・また来た韓国

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韓国あれこれ1 >目次
・韓国の民芸
・ハングルへの旅
・高句麗の弥勒菩薩
・韓国トロットを巡ってみます
・お薦め韓国料理
・韓国つながり
・倭城を巡る
・ガイド無しの格安観光
・親子2代の朝鮮体験
・日式のマグロ屋
・釜山新港
・韓国人の英語力
・釜山港へ
・コバウおじさん
・釜山の仕事がスタート
・今度は釜山へ
・悲しい酒?
・また韓国出張があるので
・カラオケナイトが実現し
・ビミョーな違和感
・韓国レポート
・とっさの韓国パソコン
・開店休業か?A'REX
・えっへへ・・・韓国
・マグリット展で埋合わせ
・チャングムにはまいった!
・今日も料理ネタ
・さよなら ソウル
・坂の途中で一回だけ転んで
・韓国民族村1
・韓国民族村2
・たどり着くのが問題



【李良枝セレクション】

温又柔×李良枝著、白水社、2022年刊

<出版社>より
日本と韓国ー二つの「母国」の間で揺れ惑う個人の苦悩と葛藤を文学に昇華した作家が未来に託した小説とエッセイ。巻末に年譜を収録。

<読む前の大使寸評>
本の表紙に著者・李良枝、解説者・温又柔という名前が見られるが・・・韓国、台湾にルーツを持つお二人に、大使のツボが疼くわけです。

<図書館予約:(12/01予約、副本1、予約1)>

rakuten 李良枝セレクション

『李良枝セレクション』3 :言葉の杖を求めて
『李良枝セレクション』2 :「由熙」の冒頭の語り口
『李良枝セレクション』1 :編・解説者でもある温又柔さんが李良枝を語る。




【中国に吞み込まれていく韓国】


山本晧一著、飛鳥新社、2021年刊

<「BOOK」データベース>より
朝鮮族85万人が、韓国を根底から変える。中国系移民で多文化社会になった現地の内情を知りつくす専門家、今までにないインサイドレポート!
【目次】
米中対決の狭間で/チャイナゲート/韓国で暮らす朝鮮族/朝鮮族のイメージと映画で描かれた姿/同胞社会のたくましい女性指導者、朴玉善/「外交惨事」を引き起こした韓中の厳しい現実/最前線であばれまわる中国人留学生たち/〓海明駐韓中国大使は「現代の袁世凱」か?/渦巻く愛憎、朝鮮族と脱北者/文在寅、中国の「協力」を得て総選挙で圧勝/左派長期独裁体制へ、新たな特権階級の誕生/結局、韓国は米中のどちらにつくのか?

<読む前の大使寸評>
この本は単なる嫌中本ではなくて、中国の少数民族政策や韓国の地政学的状況に着目したインサイドレポートになっているようです。

rakuten 中国に吞み込まれていく韓国

『中国に吞み込まれていく韓国』2 :韓国は遠からず多文化社会になる
『中国に吞み込まれていく韓国』1 :中国で暮らす朝鮮族


<なぜ、日本は韓国よりも貧しくなったのか>
ネットに「なぜ、日本は韓国よりも貧しくなったのか」という刺激的な記事が出ていたので、見てみましょう。

日本の生産性の低さもさることながら・・・厚生労働省の怠慢もひどいようです。

2021/04/10 なぜ、日本は韓国よりも貧しくなったのか より

 日本の生産性が先進国の中で低いということは知られるようになった。生産性が低いということは実質所得が低いということであり、貧しいことである。

 世界で広く使われている豊かさの指標は一人当たり実質購買力平価GDPである。日本は、この豊かさの指標で、韓国よりも貧しくなった。

 まず事実を確認し、なぜそうなってしまったのかを考える。日本が遅れた理由として、多くの人が主張する、「日本はキャッチアップを終えて先進国になったのだから、もはやキャッチアップ型の成長はできない。これからの成長を支えるのは独自性と独創性だ」という言説にあると考える。しょうもない独自性と独創性にこだわるうちに、日本は豊かさにおいて、アメリカにキャッチアップするどころか、キャッチダウンし、シンガポール、香港、台湾、韓国に次々と抜かれることとなった。

実質購買力平価GDP

■コロナ禍でも見える日本の遅れ
 産業だけでなく、政府の機能においても、遅れている。コロナショックの中で、日本の政府も世界の水準に追いついていないことが多々あると分かった。

 世界中の先進国が、国民の所得を把握し、コロナショックで経済的に傷ついた人々に素早く給付金を配布することができたが、日本はそれができなかった。

 世界は感染者をスマホの位置情報などで把握しているのに、日本は電話で感染経路を洗い出そうとしていた。結局、人手不足とプライバシーの壁に阻まれ、それもできなくなっている。

 日本は世界一の医療供給体制を維持していると言われていたが、欧米の10分の1の感染者で医療崩壊の危機を招いている。

 ワクチンを作れず、その接種体制でも世界に遅れている。せっかく購入したワクチンを、世界では1瓶で6回接種できるのに日本では5回しか接種できない。日本の報道機関は、厚生労働種の説明に従って、6回接種できる「特殊な注射器」と伝えているが、日本の5回が特殊で、6回接種できる注射器が世界標準なのだ。貴重な薬剤を無駄にしない方が良いに決まっている。日本は世界標準に遅れている。遅れていることを認めない厚労省の言語操作に追随してしまっている。

 日本は遅れていることを素直に認めなければならない。豊かに楽しくするためには、世界を豊かに楽しくしているものを学び真似て貪欲に取り入れ、新しい試みをする人の邪魔をしないことだ。その後で、日本の独自性と独創性を考えても遅くはない。


厚生労働省の怠慢と言えば・・・COCOAアプリの不具合もひどかったようです。
政府はデジタル庁を新設するようだが、同じ陣容(官僚組織)ならあまり期待できないのかも?
COCOA不具合、業者任せだった厚労省担当者…アプリ知識不足が原因と総括

厚生労働省の怠慢と言えば・・・コロナの重症患者対応の病院の看護士の給料が下がっているそうです。これには厚生労働省の怠慢が絡んでいないはずはないと思うのだが。



本屋の店頭で『文芸春秋4月特別号』を、手にしたのです。
ぱらぱらとめくってみると、特集に「日韓断交」完全シミュレーション、「平成31年を作った31人」があり、つい衝動買いをしてしまったのです。
手もと不如意の大使は雑誌類は図書館で読むことにしているが、それだけ衝動が強かったわけでおます。


【文芸春秋4月特別号】


雑誌、文藝春秋、2019年刊

<商品の説明>より
もはやパートナーや友人にはなりえない
「日韓断交」完全シミュレーション
陛下の謝罪まで要求する、厄介きわまる隣人といかに対峙ずべきか。5人のプロフェッショナルが徹底討論
寺田輝介(元駐韓大使)×高杉暢也(韓国富士ゼロックス元会長)×福山隆(元陸将)×浅羽祐樹(新潟県立大学教授)×黒田勝弘(産経新聞ソウル駐在客員論説委員)

<読む前の大使寸評>
ぱらぱらとめくってみると、特集に「日韓断交」完全シミュレーション、「平成31年を作った31人」があり、つい衝動買いをしてしまったのです。
手もと不如意の大使は雑誌類は図書館で読むことにしているが、それだけ衝動が強かったわけでおます。

amazon 文芸春秋4月特別号

『文芸春秋4月特別号』1 :「日韓断交」完全シミュレーション


<岡本太郎が愛した韓国>
図書館で『岡本太郎が愛した韓国』という本を、手にしたのです。
ぱらぱらとめくると…思いのほか取材写真が多いのです。それも1964年と1977年の訪韓時のもののようです。

トラ大使の発見

この本で岡本太郎の発見を、見てみましょう。
p33~35
<韓国発見:岡本太郎>
 1964年、はじめて韓国を訪れたとき、ここの天地が想像していたよりもはるかに明るく、すき透っているのに驚いた。戦争、そして南北分裂の悲劇はまだそれほど遠い事件ではなかった。軍事政権の戒厳令下、深夜は外出禁止というようなけわしい空気で、ソウルの町はやや緊張した表情だった。

 しかし民衆の生活は、貧しいが明朗にひらいていた。中世を思わせる賑やかにごったがえした市場に群がる人々。その屈託なさと豊かな彩りに感動した。またさらに農村のやわらかく静まった気配は印象的だった。

 道ばたで、白衣に古典的な黒い帽子カーツをかぶったお爺さんが長い煙管をくわえて悠々とあたりを眺めている。秋の空、晴れわたった澄んだ青空に、そのまま溶けて消えて行ってしまい、白い髭とカーツだけが残るんじゃないか…ほほ笑ましく、ふっとそんな幻想が浮かぶくらい透明感がある。

 ふと私には北アジアの草原の方から透明な冷たい風が流れてきて、心の中を抜けとおるように思われた。

 韓国は今でこそ日本人にとって気楽な観光コースの一つになっているが、その頃はまだいささか断ち切られていた感じで、旅行社で聞いても、観光客向けの適切な施設もないし、用事以外に韓国なんかに行く人はいないですよ、などと言われたくらいだ。戦後という時代ではなかったのだが、しかし政治的雰囲気は緊張下にあり、対日感情もまだけわしいと聞かされていた。

 そんな状況なのに、私がどうしても行ってみたいと思ったのは、日本文化を考え、その根源をとことんまでつきつめて行くと、何かその奥に大陸とのつながり、いのちの続き、というようなものがひそんでいると感じられてならないからだ。とにかく国単位でものを考える習慣がついている、日本がとざされた島国であるためか、また明治以来、近代国家主義の観念がすべてに優先してしまったためかは知らないが、「日本」という枠をあまりにも意識しすぎ、文化までを、その枠内に限定して疑わない。

 しかし、そうだろうか。私にはひらめえきのように、何かユーラシア大陸とつながっている自分自身の根っこがあるような気がしている。そのいわば忘れ去られた生命感をつかみとらなければ、日本文化の実体、そして自分自身を判断することはできない。一つの臍の緒は何といっても朝鮮半島だ。自分の目で、じかに見たい、そういう切実な思いがあったのだ。

 日本は久しい間朝鮮を植民地にしていた。にもかかわらず文化に関してのインフォーメーションはまことに乏しい。今までの日本の政治・経済が如何に文化・人間を疎外していたかの証拠である。だから一般はこの文化を漠然と、中国の影響下にある一つの辺境文化、ヴァリエーションぐらいにしか考えていない。いわば見下す態度があったようだ。しかし、そこに別な何かがあるはずだ。期待と直感。

 直接この目ではじめて見た民族芸術の魅力は私を強烈に惹きつけた。
 無邪気で、ふくらみきっている。そればかりでなく、言いようのない生活感がある。
 色も形も、決して固定していない。いつでも爽やかに流れている。それは中国文化のがっちり動かない、完結した表情の古典性とも違うし、また日本の伝統芸術に見られる、技巧的な渋い形式美とも違う。こだわりのない、つきぬけて行く軽やかさがあるのだ。

 たとえば農祭の仮面。素朴だが、だからかえって生活感がナマのままふき出した表情だ。守護神や石偶のとぼけた顔つき。天下大将軍、地下女将軍などと、いかめしい名でよばれる木彫りの柱も、呪力というよりは大地のひろがりのおおらかさをそのまま浮き上がらせている。民画の楽しさも格別だ。ほほ笑ましい動物や人間。何の気どりもなしに、平気で、それが逆にアッと思うほど濃厚な気配でひらいている。




<「中国傾斜論」に対する認識の差>
「中国傾斜論」に対して日韓で次のような認識の差があったそうです。
日ごろの朝鮮日報の論調とは違っていて、驚きました。

2017.3.25 韓国の「中国傾斜」、日本の批判は正しかった より
 このあまりにも露骨で生々しい経済論理が10年以上にわたりこの商業地を支配した。その結果、かつての粋な雰囲気も伝統も完全に失われてしまった。これがまさに今の明洞の姿だ。世界のどの国にもショッピングの代名詞となる商業地区はあるが、明洞のようにある意味退化してしまったようなケースはそうないはずだ。

 ただこれは明洞に限った話ではない。韓国と中国の交流が経済から政治にまで及び、徐々に関係が緊密化すると、韓国人と中国人は同じ酒の席で「われわれは心を一つにして力を合わせ、日本人の野郎を打倒しよう」と叫びながら乾杯した。これは一時両国の酒の席でよく使われた乾杯の音頭だそうだ。この話を冗談のように日本人の知人に伝えた。酒の席でのちょっと大げさな冗談だが、この知人は「同じ民主主義の国なのにそんなことがあり得るのか」と非常に驚いた様子だった。この日本人は「韓国と日本はどちらも米国の同盟国だから、韓国と日本は友好国ではないのか」とも言った。そのあまりの純粋な驚きにかえって記者の方が驚いた。

 10年ほど前までなら日本にこのような人は多かっただろう。「日本と北朝鮮がサッカーの試合をすると、韓国人はほとんどが北朝鮮を応援する」と話すと「失望した」と言う日本人もいた。「民族とイデオロギーに対して韓国人には二重の考え方があり、そしてその根源にはかつての日本による支配というつらい歴史がある」と説明しても、日本人には理解できないようだった。韓国政府が「東北アジアのバランサー論」を掲げると、日本人は「米中のバランサー? 韓国は米国の同盟国じゃなかったのか」と言って驚く。日本も米国の同盟国だ。同盟を維持する以上、日本はそんな夢物語など考えもしない。今振り返ってみると、このように原則を重視する日本の考え方の方がわれわれよりも正しかったようだ。

 ここ数年、日本は韓国が話題になると必ず「中国傾斜論」を指摘した。韓国の立ち位置が少しずつ中国側に寄り始めているという意味だ。韓国の大統領が一昨年、中国・北京の天安門に上がった時がおそらくその絶頂だったのではないだろうか。日本は同盟の原則を重視するが、われわれは日本こそ韓米関係に亀裂を生じさせていると考えた。両国の識者が席を共にして議論する場を取材すると、日本側は必ず韓国の中国傾斜を指摘したが、そのたびに記者は「少しばかりの経済的な利益を手にするためではない。統一のためだ」と反論した。

 しかしこのような訴えは誰にも響かなかった。米国人や日本人はもちろん、中国人もこの主張には耳を傾けなかった。統一について真剣に考えるのは韓国だけだった。孤独だった。韓国の言い分は「強大国のゲームに巻き込むな」という叫びでもあった。一昨年、われわれが「統一を実現するため大統領が天安門の上に立った」と主張した時、その後ろで中国は腹を抱えて笑っていただろう。それを考えると今でも恥ずかしい。ところが中国はわれわれに対するとき、表向きはこちらの言うことなら何でも聞いてくれそうな雰囲気だったのは確かだ。




<朴大統領罷免:米中日の反応>

2017年03月11日 朴大統領罷免:米中日の反応 より
 米国務省のマーク・トナー報道官代行は10日、朴槿恵大統領罷免と関連して、「韓国の国民と民主的機関が自国の将来を決定したもので、その決定を尊重する。米国は韓国の国民が次期大統領に誰を選ぶにしても、生産的な関係に期待する。米国は韓国の変わらぬ同盟国であると同時に友人でありパートナーでもある。韓米同盟は今後も地域の安全保障の中核だ。我々は北朝鮮の脅威からの防衛を含め、同盟国の責任に引き続き果たしていく」と述べた。

 また、日本の岸田文雄外相はこの日、「韓国は戦略的利益を共有する重要な隣国で、日本と韓国の協力と連携は地域の平和と安定に不可欠だ。内政についてはコメントを控えたいが、新政権との間でも、さまざまな分野で協力を進めていかなければならない」と述べた。また、次期政権が韓日慰安婦合意を否定するかもしれないと懸念してか、「誠実な履行をこれからも求めていきたい」と語った。

 中国外務省の耿爽報道官は定例記者会見で「韓国が一日も早く安定を取り戻すことを願う。朴前大統領は韓中関係のため多くのことをしたが、終末高高度防衛ミサイル(THAAD)配備決定で両国関係の発展に影響を及ぼした」と、THAAD配備に対し不満を表明した。

 海外メディアは同日、朴大統領罷免のニュースを緊急速報などで報道した。西側メディアは韓国史上初の現職大統領罷免を「あ然とする没落(stunning fall)」と伝え、今後の対北朝鮮政策の行方を占った。CNNは「Park Out(朴大統領罷免)」という見出しで弾劾決定のニュースをホームページのトップに上げた。「韓国政治姫の没落」という記事では、「朴前大統領は人生のほとんどを大統領府周辺で過ごしたが、今回再びそこを離れなければならない。そして今度は永遠に離れることになった」と書いた。AFP通信は「戦争で廃虚になった国を貧困から救った父の支持者たちは朴前大統領に『姫(princess)』というニックネームを付け、それが数十年間にわたりついて回った。自分の家同然だった『権力の回廊(corridors of power)』から不正腐敗スキャンダルにより離れることになった」と報じた。




<勇気ある発言>
民族主義的新聞として知られる朝鮮日報のコラムに、勇気ある発言が載っていました。

2017.1.21 韓国の歴史上、日本を軽視した時に何が起きたか より
 日本による植民地時代では、「知日」は日本に寄生する「親日」と同じ意味になり、植民地支配からの解放後、この言葉は「社会的に葬られる」ことを意味するようになった。程度の差こそあれ、今でもそれは変わらない。こうしたタブーに踏み込み、歴史を客観化しようするのは、地雷原に身を投じるのと同じくらい無謀なことだ。そうして私たちの認識はますます日本の実体から遠ざかっていくのを感じる。

 日本を現場で7年近く経験した。日本は強い国だ。経済の強国、文化の強国だ。憲法を改正すれば、すぐに軍事強国にもなる。国際的に尊敬も集めている。私たちはそんな国の大使館前に、70年ほど前の過ちを執拗に追及する造形物を設置した。「適切に解決されるよう努力する」と国として約束したにもかかわらず、総領事館前に新たに設置した。かつて日本は過ちを犯した。だが、私たちと同じような苦難を経験したほかのどの国も、相手にこんな風にはしていない。韓国はそうしても構わない国なのだろうか。今、日本が落ち着こうとしている理由は、私が知る限りただ一つだ。怖いからではなく、韓国が米国の同盟だからだ。だが、同盟までが揺らいでいる気配もある。

 あちこちを訪ねてあれこれ書物を読み、勉強したが、依然として日本の実体を正確に理解できていない。だが、無視することのできる国ではないというのははっきり分かる。日本を無視するたびにつらい目に遭った歴史を知っているためだ。彼らの遺伝子には「刃」が潜んでいる。愚かな国は憤怒するために歴史を利用する。賢い国は強くなるために歴史を利用する。今、私たちはどちらだろうか。




<中国を恐れる韓国>
中国を恐れる韓国について、ネット記事を見てみましょう。

2017.1.13 中国大使館前の「脱北者少女像」設置運動はダメ? より
■あまりにも対照的な中国大使館前の「少女像」対応
 日本大使館、領事館前の少女像設置は黙認しておきながら、中国大使館前の少女像設置に対しては厳格な措置をとる。この韓国の対応が示唆しているのは以下の二点である。

 一点目、中国に対する怯え。同じ行動をしたとしても日本は我慢するだろう、あるいはすべきだという意識があるが、中国にはそんな甘えが通用しないことを知っているのだ。韓国がサード(米国の高高度ミサイル防衛システム/THAAD)配置を決定すると、中国は直ちに韓流コンテンツの制限に踏み切ったように、中国が具体的「報復」行為に踏み切ることを恐れているのだ。

 二点目、現在進行形の深刻な人権問題にも関わらず、韓国マスコミが無関心であるために、あるいは無関心を装っているために、ほとんど話題になっていないという点である。この問題が話題になれば、中国も北朝鮮も国際的非難を浴びることになるのは間違いない。それなのに韓国の主要マスコミはこの運動にほとんど触れずにいる。同じ市民運動でも日本ではなく、中国や北朝鮮を批判する活動は韓国マスコミの支持を得ることができない「ジャンル」であるということだ。

■第3の公館 済州日本総領事館、既に少女像設置運動が進行中
 今、韓国政府は釜山に建てられた慰安婦少女像のために、にっちもさっちも行かない状況に陥っている。去年9月の世論調査によると国民の76%がソウル日本大使館前の少女像撤去に反対しており、前野党代表であり、次期大統領選挙支持率1位を走っている文在寅氏は「少女像撤去は親日行為だ」とまで明言した。「撤去=親日」という社会的雰囲気が確立してしまった中で、大統領不在の「代行体制」が撤去に踏み切るというのは簡単なことではない。

 だからといって、今の状況を放置すれば通貨スワップ交渉の中断という損失は免れず、もたもたしているうちに、もう一つ残っている日本公館である済州日本総領事館前にも少女像が設置される惧れがある。これはもはや杞憂などではない。2015年には既に「済州大学生が建てる平和碑建立推進委員会」が結成され、幾度にもわたり少女像の設置を要求するデモが済州で行われるなど、活動が続けられているのだ。

 大統領不在中に起きた日韓の葛藤。韓国側がこれまで時間稼ぎをしてきたのが裏目に出たのだ。韓国側の選択肢は二つに一つだ。「法」と「外交」を重視し銅像を撤去するのか、あるいは、「民意」と「情」に従い銅像を放置するのか。ただ、結果の責任は誰が取るのか問題だ。




<韓国の外交感覚>
政局に過敏な彼の地の民であるが・・・
釜山の少女像設置といい、ザード(THAAD)配備の見直しといい…
外交・安保より政権交代を重視する感覚には、日米政府ともにシビレが切れ掛かっているのではないか?

2017.1.11 釜山の少女像設置、日本の厳しい世論を知らない韓国 より
■日本側の対抗措置に韓国メディアが驚いた理由
 日本側の対抗措置は、大使らの一時帰国だけではない。日本政府は、金融危機時に通貨を融通しあう「通貨スワップ協定」再開に向けた協議の中断など、経済面での措置にも踏み込んだ。経済協力にまで影響を及ぼすことが適切かどうかは議論の分かれるところだが、韓国側に「日本の本気度」を伝える効果はあったように見える。

 私見では、ソウルの少女像に対する日本国内の反感の強さは韓国側にきちんと認識されていない。私は昨年秋、来日した韓国メディアの記者たちとの意見交換会で、日本の世論は少女像問題に極めて強い関心を持っていることを認識しておいた方がいいと伝えたのだが、韓国人記者たちはピンとこないようだった。

 日本側の対抗措置に韓国メディアが驚いた理由の一端は、ここにありそうだ。日本側の関心をきちんとフォローしていないから、「なんでこんなに激しい反発が出るんだ?」と驚いた。だから、「(対露外交など)安倍首相の相次ぐ外交失敗に失望した右翼保守層を結集させ、国内の支持基盤を固めようという意図が見える」(聯合ニュース)、「トランプ政権の発足前に韓国が外交合意に違反しているという主張をして、韓米関係を引き離そうとする動き」(ニュース専門テレビ・YTN)、「韓国の国政空白と米国の政権交代という時期をにらんだ日本の奇襲」(朝鮮日報)などという解釈が堂々と語られるのである。
 もちろん安倍政権の支持層に向けたアピールという面はあるだろう。だが、それは最初から日韓合意に不満を持っている人たちに「韓国のやりたい放題にさせるわけではない」というポーズを見せるためと考える方が自然だ。

 いたいけな少女をモチーフにした像は感情に強く訴える力を持つ。それは韓国世論に対してだけではない。日本世論を考えても、全く逆のベクトルではあるものの極めて強いインパクトを持つようになっている。韓国側がそのことをもっときちんと認識していれば別の展開があったろうと思われるが、現実はそうならなかった。非常に強い日本の対抗措置が、そのことを韓国側に考えてもらう契機になってくれればと思う。




<韓国の低成長予測>
日経ジャーナルが「韓国の低成長予測」を報じているので見てみましょう。
最も近い隣国どうしであり、お互いを他山の石として見るのは、必用なことでしょうね。

2017.1.6 韓国、通貨危機以来の低成長予測:趙章恩 より
 2017年、韓国は「人口オーナス」元年を迎えた。人口オーナスとは、15~64歳までの生産年齢人口が減少する一方、扶養すべき高年齢人口が増加して経済的負担が大きくなることをいう。韓国は2017年からついに生産人口が減少する。

 複数の韓国メディアが、人口オーナスの先輩と言える日本の事例を新年特集として紹介。シャッター街と化した地方都市や、高齢化にビジネスチャンスを見出したコンビニの食材配達サービスなどを取り上げた。韓国はどうすればいいのか日本から学ぼうという動きが出ている。

 韓国では、生産人口が減少すれば消費が落ち込み、長期不況に陥るとみられている。韓国の企画財政部は、2017年韓国の実質経済成長率を2.6%と展望した。同部が経済成長率を2%台と展望したのは、1999年に外貨危機が起きて以来のこと。従来は経済成長を楽観視し3%台の数字を出す傾向があったが、2017年度については「不確実性」を理由に低い数値を打ち出した。ちなみにOECDは2.6%、韓国の民間研究所は2.3%前後と予想している。

■米国の保護主義と利上げを不安視
 企画財政部は、米国の動きが波乱要因になるとみている。トランプ政権が保護貿易主義を強めて韓米FTAに影響を与え、関税を厳しくする事態などが発生すれば、輸出に大きく依存する韓国経済は大きな打撃を受けるしかない、というわけだ。

 企画財政部は米国の利上げが及ぼす影響も懸念している。米国が金利を上げれば韓国銀行(中央銀行)も追随する。金利が上がれば韓国の自営業者は大きな打撃を受ける。韓国の自営業者は平均して、年間所得の3.5倍に達する借金を抱えている(韓国銀行調べ、2016年9月時点)。OECDの統計によると韓国の自営業者は全勤労者の27.4%を占める。この値は世界4位(2013年調べ)で、OECD平均の15.8%よりかなり高い。

 不確実性に備える措置として通貨スワップがある。地上波放送KBSニュースは1月2日、韓日通貨スワップ協定を再締結する交渉が中断することなく続いていると報道した。ユ・イルホ経済副総理は、「通貨スワップとは不確実性を減らすために締結するもの。韓国政府として色々な国と締結したい」と発言した。

■経営の壁は「政治・社会の不安」との回答が最多
 しかし何よりも大きな不確実性は国内の政治だろう。朴槿恵大統領の友人チェ・スンシル氏の国政介入と朴大統領の収賄疑惑について、特別検事による捜査が続いている。憲法裁判所が弾劾を認めれば、2017年に大統領選挙が実施される。大統領が変われば、すべての政策が切り替わる。

 韓国経営者総会が259社の代表取締役を対象にアンケート調査を実施したところ、経営の壁になるのは「政治・社会の不安」との回答が24.6%と最も多かった。これに以下の回答が続いた――「民間の消費不振」21.1%、「企業の投資心理萎縮」14.6%、「世界の保護貿易強化」12.9%、「中国の経済成長鈍化」12.3%、「米国の金利引き上げ」4.7%、「過度な規制」3.5%、「労使関係の不安」2.3%。経済成長率は、企画財政部より厳しく2.3%と展望している。


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