FROM  NEW  YORK

Mar 21, 2008
XML
カテゴリ: NY発信
  母が2月中旬にニューヨークを去ってから、目まぐるしい毎日を送っている。そしてあっという間に3月も終わろうとしている。すでにサマータイムは始まり帰宅する午後5時過ぎでもまだ明るい。そして長い裾のダウンジャケットもクローゼットにかかったまま。春分の日を過ぎて、あとは肌で感じる春を待つだけとなった。

  ボランティア平和活動の一環で昨年から始めたニューヨーク平和映画祭。今年の開催に向けて少しずつ動いている。残念なことに仲間が多忙の為にひとり欠け、残った2人で分担しながらアレコレ決めている。仕事の片手間に行っているせいか、頭の中は平和活動のこと、仕事のこと、プライベートのことでいつも一杯。休まる暇が無い。

また今年も4月に2週間程日本に一時帰国するけれど、日本行きの飛行機に乗った時にやっと落ち着くことが出来るのではないかと思うほど。でもきっとその飛行機の中でも旅行に行く沖縄の資料をきっと読んでるに違いない。と、するとトータル・リラックス・タイムは南の島のビーチまでお預け。母は「脳を使っていた方がボケないよ」と私のひとり暮らしを心配してか滞在中よくそう口にしていた。

  でもひとり暮らしの良いところは気ままなところ。今夜も金曜日の夜中だというのに日本テレビ開局55年記念ドラマ 『 東京大空襲 』を続けざまに第一夜、第二夜と見てしまった。63年経ってようやく3月10日の東京大空襲が思い出され始めたように感じた。年老いたおじいちゃん、おばあちゃんが今の世を嘆いて誰にも見せず押入れの奥にしまっていたものを出して見せてくれるようになったというような感覚。そんな切実さが伝わってきた。

  そんな意味ではヒロシマ、ナガサキの原爆投下は世界中に市民権を持っている。この2月、3月にかけてニューヨークではこのテーマのお芝居が2本上演された。意外だったので驚いたけれど、その2本ともノン・ジャパニーズ。1つはイスラエルの演劇集団の英語字幕で上演された『黒い雨』というお芝居、もう1つは原爆開発したアメリカ側の視点からのお芝居だった。

  『黒い雨』はアメリカという国がよく反映させていて、ストーリーは過去を忘れた人たちがまた過ちを犯してしまうという未来の話でもあり新鋭劇団。若い男性がお風呂に入るシーンがあるのだがフル・ヌードとなった。芝居の内容より他のことに気が散ってしまった。

でも嬉しかった。周りを見渡しても日本人観客は私ひとり。イスラエル・ノン・ストップ・アート・フェスティバル2008という中での上演だったのできっと殆どがユダヤ人だったのだと思う。彼らには彼らの歴史があるのに、そうやってヒロシマに目を向けて世界中で公演しているということが日本人の私にとってはとても嬉しく、ありがたく思えた。もちろん、今のご時世、他人事ではない。人、ひとりに歴史あり。そして命の尊さは変わらない。

  最近知り合いになった若い禅僧の座禅会で平和活動について話して欲しいと依頼があった。そのような場は初めてのこと。参加者と禅僧の4人相手に私の経緯を話し、吉永小百合さん編集の詩集から詩を2編読んだ。人はどんな話が聞きたいのか、そして私は何を伝えたいのか。詩はそれだけで腹の底から衝き動かされる力を持っている。  

  任運騰騰。

そう生きている昨今。「忙しくて」というのは言い訳ですが、日記放置状態でした。ごめんなさい。頑張って書きます!

BlackRain

『黒い雨』演出:Ofira Henig
Herzliya Theater Ensemble and Haifa Theater






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  Mar 23, 2008 12:12:21 AM
[NY発信] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

Keyword Search

▼キーワード検索

Comments

コメントに書き込みはありません。

Favorite Blog

充実した人生を送る… New! いたる34さん

オラクル冬支度、ア… MihoKosmicさん

仙人?いいえポー先… 气さん

心の健康 ulalan@さん
Skytrainの香港「起… skytrainさん
NY STREET ニューヨークストリートさん
★ハワイで暮らす日々… ジャスミンHAWAIIさん
人生をもっと楽しむ… 技術屋さん
とみぃのパープルニ… とみぃNYさん
マンハッタンで考え… ひまわり娘!さん

© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: