やさぐれ同盟

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Oct 29, 2004
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カテゴリ: 書評
だいぶ前に買ったんだけど、ようやく読んだ戸梶圭太の新作。
「日本国民は満十五歳以上になれば何人も自由意思によって、国が定めたところの施設において適切な方法により自殺することを許される。但し、服役者、裁判継続中の者、判断力のない者は除外される。」という自殺自由法が制定された社会に生きる人達の物語をモザイク的に羅列した作品です。
まあ目新しい発想ではないとは思う。昔、オーウェルだかディックだかバラードだかル・グインだかのSFで、こういう自殺施設の話を読んだような記憶があるし、『完全自殺マニュアル』をリアルタイムで通過した世代にとっては、何もいまさら…という気がしなくもない。しかし、この作品自体は、別に「自殺」云々に思想や主張を込めてはいない。とても即物的な印象を受ける。
戸梶圭太の発明したレッテルに「激安人間」というのがある。新聞の三面記事を彩るような、あまりに無意味で無価値で無節操な出来事の当事者たち、生きていても何の役にも立たず、いてもいなくても同じような馬鹿ども。「激安人間」によって作られる「激安文化」に毒された「激安国家」日本の現状…まったく正鵠を射る表現だと思う。そして、この『自殺自由法』という作品は、そういう「激安人間」は死んじまえ。目障りだから死ね死ね死ね死ねボケが! ということのみを吐き捨てただけの小説なのだ…と思いました。最高です。今一番読み応えのある小説家だと思います。





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Last updated  Oct 30, 2004 01:22:22 AM
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