2009.04.26
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突然のお手紙で失礼します。あなたとこうしてちゃんと向き合うのは、もしかしたら初めてかもしれませんね。変わらずお元気ですか? この春を迎え、あなたと共に生き始めてから28年近くの月日が流れようとしています。

28年、あっという間な気もしますし、それはそれは長い時間でもありました。特に、あなたが自己主張をし始めた、忘れもしない小学校6年生。たたいてみても、つねってみても、つぶしてみても、どの角度から見ても、僕にくっついているあなたを一度たりとも自分の一部と受け入れることができず、その存在に苦しみました。


年数にすれば28年
日数にすれば10220日
時間にすれば245280時間
分数にすれば14716800分
秒数にすれば883008000秒



僕はあなたの存在が嫌で嫌で、嫌で仕方がありませんでした。そしてその原因は僕の心にある、と長いこと自分を責めてきたように思います。


僕自身がもっと成長すれば、いつかあなたを受け入れられる日がくるのではないか。その可能性にかけて、時にはあなたを隠してみたり、逆にわざと人前にさらしたりしながら、いろいろな道を模索し続けました。


でもダメだったんです。


あの子についているあなたはあんなにも愛しいものなのに、どうして自分についているあなたを受け入れることができないのでしょう。


あなたを殺して生きるくらいなら、いっそ一緒に死んでしまおうか。考えたことがないと言えば嘘になります。一方で、どうやっても死ねない自分の運命も自覚していたつもりです。家族や仲間、自分を裏切ることはできたとしても、彼らを裏切ることだけはできませんでした。


そんな周囲に対し、僕ができること。それは何より、僕が僕を楽しんで生きることなのではないか。


「誰かのために」を言い訳に、自分自身をないがしろにすることは、僕を支えてくれるみなさんに対してもっとも失礼なことであるとも思いますし、あなたを憎みながらお互い無理して共に存在し続けるよりも、あなたに感謝しながら心の中で共に生きたほうが、お互いにとっていいのではないかとも思います。


いいように解釈しているだけだと言われればそれまでですが、僕は本当にそう思ったのです。

そこにたどり着いたとき、僕はとうとうあなたにさよならを言う時がきたことに気づきました。

僕があなたと別れることを応援してくれる人もいるでしょう。逆に悲しみ、失望する人もいるでしょう。そんなに強くない僕ですから、周りの反応が気にならないわけがありません。でもやっぱり僕は周囲に対してはもちろん、自分自身に嘘をつきながら生きることはできないようです。


辛く苦しい道のり、そんな決まり文句では表現しきれないほど、実際の道は簡単なものではありませんでした。それでもあなたの存在が私をここまで強く成長させてくれたことに対しては感謝のキモチでいっぱいです。


今回の選択は、誰のためでもなく、自分のために。


これからどんな道のりが待っているのか、想像もつきません。
自分自身の心境の変化、あるかもしれないし、まったくないかもしれません。

でももう、後悔はありません。


脈絡なく、つらつらと書きました。他にも書きはじめればきりがないのですが、とにかく今日伝えたかったのは、これからもこの選択に恥じぬよう、胸を張ってまっすぐに生きていきます、ということです。


今まで本当にありがとうございました。
落ち着いたころにでもいずれまたお便りします。
あなたも変わらずお元気で。


敬具

フミノ








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Last updated  2009.04.26 19:09:25
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