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不要不急の男 (文春文庫) [ 土屋 賢二 ]
価格:715円(税込、送料無料)
(2024/5/3時点)
本書は、お茶の水女子大学で長年哲学の教鞭をとられて、現在は名誉教授である土屋賢二さんのエッセイ集である。まえがきによれば、「週刊文春」に連載された「ツチヤの口車」に手直しを加えた文章をまとめたものだということだ。
私はあまり哲学というものは信用していない(放送大学で少し学んで益々そう思うようになった。そもそも昔はなんでも哲学に含まれていただろうが、根拠のあるようなものは次々に哲学から分離してそれぞれの学問分野を気づいている。要するに哲学とは根拠レスなものを延々と考えるようなものだろう。)ので殆ど読むことはないのだが、土屋さんの著作は別である。なにしろあの自虐的なところが、なんとも抱腹絶倒なのだ。
ただギャグがあまりにもくどいところがあるので、次に読むときは少し間を空けることをお勧めしたいというのは以前書いた通りである。内容もきれいさっぱり忘れている(ずっと覚えているようなことは一言一句ない(笑))ので、何度も笑えて、ものすごくお得である。いくら本が高くなったといえ、あの値段で長く楽しめることを考えればまだまだ安いといえるのではないだろうか。
ひとつ大笑いしたことがある。土屋さんの提唱する新競技のひとつなのだが、ボクシングの殴りあいをしながら暗算し、休憩時間にわんこそばの大食い競争をする複合競技というものだ(p34)。本当にやればまさに文武両道(笑)(いや「武」はともかく「文」は少し大げさか?でも暗算でなく大学入試レベルの数学をやらせれば間違いなく文武両道になれるかも?)。他にも土屋さんの提唱する新競技があるので本書を読んで確かめて欲しい。
☆☆☆☆
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