キプロス11-15




あ~すごかった。
さて、近くに何かあったよな。このガイドブックだと、
Kolossi CastleにFasouriがお薦めか。
行ってみよっと。

Kolossi Castleは、13世紀にエルサレムのナイト(騎士)、St. Johnが
建てたのが始まり。いまも15世紀末の姿を残している。
キプロスといえば、甘いコマンダリアっていうワインが有名。
KolossiのあたりはCaneが採れて、砂糖が作られていた。
このお城でも作られてたって。

そして葡萄が獲れる。。。

。。。
キプロス最古のワイン「コマンダリア」は世界最古のワイン
の一つでもあり、その名は十字軍騎士コマンダーに由来します。
遅摘みのブドウを天日干にして、糖分を高めた上で発酵させ、
燃えるような味わいを醸し出す甘口でおいしいデザートワインです。

というのはどこかの会社の宣伝文句。
食前酒かデザート用に少し飲むのには良いかな。
このまま温めてホットワインにしても良いかもしれない。
キプロスといえば、コマンダリア!ってすぐ出るくらいの名産品。

実は昨日、街を歩いていたとき、観光客エリアを外れ、
地元のスーパーに入り込んで、St. Johnっていうコマンダリアを
一本買ってきた。正直に言うと~、今回キプロスのこと調べるまで
知らなかったから、、、慌てて買ってきた。
少しはワインを知ったかぶりするんだ~。

味は知らないけど歴史と名産に敬意。
いつ飲もうかな~。

あ、入り口に跳ね橋扉がついてる~。
やっぱり中世のお城だ~。
KolossiCastle.jpg


さて、Fasouriって何があるの??ここをドライブすると、Cyprus tunnel
を通って、絶対忘れない経験になるってガイドブックに書いてあった。
何があるんだろう~。わくわくo(^。^)o
あ、オレンジの畑、次はレモンかな?こっちはグレープフルーツみたい。
果樹園が続く。。。

あれ、町になってしまったぞ。どう見てもFasouriは通り過ぎた。
え!?まさか、、、ひょっとして、、、Cyprus tunnelを通るって、
果樹園を走り抜けるってことだったの?

やられた。
こういう大規模果樹園って、とっても珍しいのか、、、
まあ英国の人には珍しいかもね。
みかん畑とか子供のころ近所にあったから、、、

そういうこともあるさ。戻ろう、なにかさっき看板があったよな~。
あ、これこれ、この先に修道院みたいなのがあるらしい。
行ってみるか。。。
え!?何?猫のサンクチュアリ!?なにそれ??
なんだ?なんか道一杯に猫がいるぞ、、、

猫をゆっくり通り過ぎると、土剥き出しの無舗装道路。
おまけに水溜りが深い穴ぼこになった悪路。
対向車がないことをいいことに、8mはあろうかっていう道幅を駆使して
穴ぼこを避けて右へ左へ。ゲームでもしてる気分。
<ガックン>
あ~、ちょっと失敗。

やっとのことでついたそこには、なぜかスコットランドの旗。
スコットランドの人が設立したのだろうか?
あら閉まってる。悪路を無理してここまで来たのに、、、
あ、やっぱり猫が一杯。
二人がすれ違えるだけの、この狭い通路にざっとみても30匹以上。
こんなにいるとあんまり好い感じしないな~。

あ、ケンカ始めた。フーーーッ!!フーーーッ!!
威嚇してる威嚇してる、、、ギョワァーン!!勝負は一瞬にしてついた。

戻りますか。
またスラローム。
なんか連続で締まらなかった。
ま、意外なことがあるのが旅。良くも悪くもね~。
それにクリオンだけでも感動ものだったし。

<しかしまだ3日目は終わらない。これから、一体何が、、、
St. Johnの建てた中世の城を見つつ、待て次号。>
KolossiCastle


■■キプロス12(アフロディーテとバシリス[3日目。12月28日])■■


帰り道は、高速やめて海岸走っていこ。
アフロディーテの生まれたところ、見に行こう。

道すがら英国軍のラジオ放送施設を通過する。
やはり、日本にいる米軍みたい。なんだか妙な感じ。。。
これも現実。

だんだん日暮れが迫ってきた。
アフロディーテの神殿に到着。
えっ!?今日もうお終いなの。残念。。。
ふと、あの猫屋敷が思い浮かぶ。。。まあ、いまさら、か。

日没までにアフロディーテが誕生した岩までたどり着けるかな~。
ちょっと間に合わないかな~。

アフロディーテが誕生したとされるところ。
大きな岩が海岸から飛び出してある感じ。
たしか何か言い伝えがあったんだよね~。
岩の周りを反時計周りに泳ぐと、、、で、
それで、時計周りに泳ぐと、、、。

え~っと、なんだっけ!?一糸まとわぬ姿で泳ぐんだったような、、、

あとで調べよっと。
(、、、調べたけどどこにも出てないよ~^^;)
でもなんで”ここ”なんだろう?って訳のわからない疑問が湧いてきた。
泡から生まれたから、岩があって泡立ちやすい?
ここって何か意味がある場所なのかな~。
風水なら何てでるんだろう??なんか頭の中まで泡立ってきた。

夕暮れの海岸を散歩。

釣り人もいる。
時間がゆっくり流れていく感じ。

ふと気づくと、ずいぶん暗くなってしまってた。
さあ、ホテルに戻って夕食だ。
今日は何かな~?
そうだ知ってる人みかけたら、今日の絵を見せてあげようっと。
遠出してる人ばかりじゃないからね。。。

ホテルに戻り、ロビーを抜けてレストランに、、、
あ、例のお兄さんだ。部屋の案内途中に抜けて、
明かりのトラブルのとき来てくれた、ちょっと調子の良さげなお兄さん。

こちらを見つけると、なぜかスタスタ近づいてきた。
<あんた、日本人か?>
[そうだよ。]
(あれ、なんで?、、あ、パスポートか。)
ホテルでは外国からの旅行者の記録を取る。翌日返してくれる。
これは、英国からの人も同じ。

<お~、それはよかったマイフレンド!>
(おいおい、いきなりマイフレンドかい。)
<私の車、日本製ね。ミツビシ。>
[へえ~、そうなんですか。]

<でね、くるまに”コレ”、あるんだけど、私、、、ほら、、、
わかるでしょ?>
コレって言いながら、両手で四角を作るお兄さん。
(説明が読めないってことかな??)
<だからどう使うか,よくわからないんだよね~。日本人が来るの
待ってたんだ。後で教えてくれない?>
(やっぱり、日本語が出てるのか。それに、日本人は
あまり来ないっと。。。)
[いいですよ。]
<それじゃまた後でね~。>

きっと、ナビかオーディオかなんか。
液晶画面モノがついてるんだ。でも、説明が日本語って、、、
日本仕様のまま?

あ、教えるのはいいけど、いつなのか約束してないぞ!?
まあ、まだ先長いから、いいっか。
バシリス(Basilis?)さん。陽気で、調子のいいお兄さん。
まあ、ホテルの人と親しくなるのは悪くない。

<さあ、いよいよ明日はニコシア(レフコシア)。いったい何が起こるのか!?
アフロディーテ誕生の地、そしてバシリス兄さんとご自慢のミツビシ・
キャランを見ながら、楽しみ尽きないキプロスの旅は次号へと続く。>
VenusBirthPlace
ヴィーナスの生誕地

Basilis
バシリス兄さんと愛車の三菱ギャラン・ターボチャージャー付き!


■■キプロス13(グリーンライン1[4日目。12月29日])■■


早起きして一路ニコシアへ

快調に高速を飛ばし、、、って、車、他に一台も無い。
朝早いったって、8時半になるのに、、、

あ、一台に前にいた。。。あ、行っちゃった。また一台旅だ。。。

速度取り締まり用のカメラってあるのかな~。
今まで見てない気がする。それっぽい標識も見てないな~。
100Km制限か。
どこかのホームページにパトロール車両はあるって書いてあったけど、、、
まあこんなところでスピード違反しても何だから、
のんびり行きますか。

それにしても車いないな~。
、、、あらら、いつのまにか1**Kmになってる~^^;

ニコシアに到着。キプロス共和国の首都ニコシア、、、今はレフコシアが正式名称。
もともとイスラム教中心のトルコ移民の多くなっていた島北部。
1974年にギリシア側の内乱に乗じてトルコ軍が侵攻し、内戦勃発。北部占領。
多数の犠牲者を出した。
現在は首都は南側のギリシア側と北側のトルコ占領側に分断され、
壁が設けられ、境界領域には国際連合軍(UN)が駐留している、
進行中の国際紛争地域。

ニコシアは中世からある街によくある、もともと市街を石垣で囲った街。
特徴的な矢印状の突起が11ある、11角形をした街。
その真中を、南北に区切るように境界線が走る。

さて、今日はトルコ側には行かないぞ。

行かない理由をあげてみる。
* 治安の不安がある。
最近のテロとかでトルコ側のイスラム世界とキリスト教側との対立が
あるかもしれない。

* トルコ側に行かなくてもニコシアにはいっぱい楽しむものがある。
別に無理しなくても十分楽しめるのに、なぜ無理するの?

* 自分で責任持って防げない危険を冒さなくてもいい
自分の意志と関係なく、物理的に戻ってこられない可能性は
あげたらきりがないくらいある。
ケガしたり、事故に遭ったり、さらわれたり、、、
国家間の決め事は、自己責任範囲を超えている。

よし、行かない。


さて、最初の目的地はキプロス博物館。
車止めないと、、、
あ、ここなら止められる。駐車場じゃないけど違反はしてないな。
あれ?前の車、、、途中のラルナカ(国際空港のある街)あたりから
見かけた車だ。抜きつ抜かれつだったから覚えてる~。
4人組みだ。

やっぱり、キプロス博物館かな~??
あれ、あっちのほうへ行く、、、
あっちは確か、、、境界線!?

境界線、、、まあ越えなくても良いから、どんなところか見ておこうかな。
のんびり散歩気分でいくと、途中にUNの旗。監視小屋だ。
銃を持った人もいる。。。
にわかにふつふつと湧いてくる緊張感。

しばらく行くとお土産やらしき建物と公衆トイレ。
そして衝立がある。どうやら境界の入り口。
道の脇にはUNの建物が並ぶ。。。

先ほどの4人組みが小屋の前で何かしている。
聞いてみるか。
[英語話せます??] <話せるよ。>
[トルコ側に行くんですか?] <そうだよ。>
[危なくないんですか?] <何も危険は無いと思っていくんだけど?>

あまりにもあっけらかんと、笑顔すら浮かべてすらっと言うのだった。

<果して、この先どうなる? 予定通りこのまま引き返すのか?
それともトルコ側へ?? UN緩衝地帯の入り口(ちょうど車が一台
トルコ側から来るところ。頭が少しだけ見えてるのがわかりますか?)
を見つつ、次号の展開に期待!>
Boarder


■■キプロス14(グリーンライン2[4日目。12月29日])


4人組みはイタリア人だった。
パスポート見せて登録している。UNの係員が、
この紙の番号”3”だから覚えてね。戻ってきたときこの番号言って、って。

どうやら、帰ってきたときの照合を速くするのに、
何枚目のリストだったかを言って欲しいらしい。
と、いうことは、、、今日境界越えのリストが3枚目ってこと??
チラッとだったけど一枚に2-30人くらいだから、
今日既に80人くらいはトルコ側に行ったってこと!?

う~ん、境界越えは思った以上に気軽に、盛んに行われてる。。。
、、、
まだ朝の10時12分。ここまで来たのも何かの縁か。
行ってみますか。
Selimiyeモスク、見てみたかったんだよな。
せっかく今までかけて何とか行かないように自分を説得してたけど、、、
トルコ側に一体何があるのか、自分に何が見えるのかって、
来る前から知りたかったこと。

念のために持ってきたパスポートを取り出して、登録してもらう。
リストは4枚目に突入していた。
さあ、いよいよトルコ側に突入。

緩衝領域にはUNの建物が並ぶ。ここに暮らしている家族もいるのだろうか?
洗濯物が干してあるのが見える。当然ながら写真撮影禁止。
緩衝領域を越えると、ゲートが見える。
トルコ側の入り口だ。

ガイドブックの内容を思いだす。
入国はトルコ側で一日ビザを取得。
17時までに境界線を越えて戻ってこないと、ギリシア側が入れてくれない。
かといって、それ以降はトルコ側にもビザが無い。
トルコ側は、トルコだけが国として独立を承認しているところ。
当然日本大使館なんてない。行方不明になった人も数多くいるのだ。
(後で1974以降1619名が行方不明と知った)

ゲートにいたのはトルコ側の警察官。軍関係ではないんだ。
パスポートを渡す。
<スタンプ押さないでね。>
先に来ていたイタリア人4人組みのひとりが警察官に言う。
そう、ここで入国の印を押されたら、
ギリシャ側には戻れないのだ。

パスポートの登録を終えると、ビザの申請にオフィスに入る。
どこにでもあるツーリスト・インフォーメーションのオフィスと変わらない雰囲気。
係りのお姉さんの足元には、ヒーターが置いてあった。
それほど寒くないけど、冷え性??かな?

簡単に一日ビザを入手。
これでCTP探検準備完了。

街に歩いて入ろうとすると、、、
タクシーのお兄さんたちが話掛けてきた。
40ポンドでとう?有名どころに連れてくよ?
ほらこんなところ、いいでしょ~。

客引きですかい。街を歩きまわるだけなら1時間くらい。
タクシーのあんちゃんが示したのは、何とかって山の頂上と、
ビザンチン様式のお城と港。

怖がりの自分としては、17時に戻るってことが頭にある。
タクシーのお兄さんだって、それくらいは百も承知だろう。
でも地理感覚のないところでは、、、帰りそこなうって危険は冒せない。
タクシーだって事故るかもしれない、パンクするかもしれない。
まだ11時前。

今日はいいから、、、ってお兄さんを振り切る。
40は高い(7000円くらい)し、
山の上ったって今日の天気は不安定そうだし、
トラブルで戻れなくなる可能性が高い。
街を歩くだけでも別に構わないから、って歩き出す。

<果して、トルコ占領側の街はいかに!?一体何が起こるのか
マーケットの入り口を見ながら、緊迫の次号を待て!?>
Market


■■キプロス15(トルコ占領キプロス1[4日目。12月29日])■■

なんてことはない住宅街だよな~。変わった感じはしない。
間もなく、後ろから声をかける人が、、、ベンツだ。
<ちょっと待ってよ。>
先ほどのお兄さんとこにいた親玉みたいなおじさんが声をかけてきた。
あれ?左ハンドル。

左ハンドルって!?
ここはトルコ側と言っても住んでいる人はそれほど変わってない。
社会の習慣までは変えられてないはず。
だからギリシア側と道路関係は一緒のはず。。。興味が湧いてきた。
それに、このおじさんから話が聞けるわけか、、、

。。。

結局20で山を省くことに。もう少し値切れば良かったかな~。
ちょっと反省しつつ、車は走り出した。

キプロス島の東北部を走る山脈を眺める。
山腹には、CTPの旗とトルコの旗の二つが大きく描かれている。
どうやって描いてるんだろう?ペンキかな??
これはパフォスからの道すがら、ニコシアに近づくときから見えていた。
トルコ側の、ギリシア側への自己主張なんだろう。

[なかなかいい車じゃない]
<2.5リッター、ターボチャージャーだ。いいだろう~。>
かなり御満悦。
ベンツのタクシー。
これってやっぱりタクシーの運転手のステイタスみたいな所がある。
でもターボ付きってのは、、、滅多にお目にかからないかな。
このおじさんスピード狂だったりするのかな?

やはりトルコ人。昔は家族もパフォスに住んでいたが、74年を迎える。
それらしい話するから、家族と切り離されてるのか?って聞いたら、、、
家族もすべてこちら側とのこと。
なんだ、心配してしまった。

港町Girneへ。
う~ん、こちらの地名はややこしい。
支配層が変わるたびに、名前を付け替えたりするから。
英語だとキレニア、ギリシア語だとセルニア、トルコ支配後はジルン
なんて言われると、、、
でもこうしたことは世界の至る所で起こっていること。

街にはモスクがあり、教会もある。
ここが宗教でも複雑な歴史を歩んだことを象徴している。

そうこうするうちに、お城に到着。
あれ?写真にあった船着き場って、お城の横のここでは、、、
なんと、三箇所のように説明していた最初のお兄さん。
実質二箇所だったんじゃん。
20はもともと妥当だったかも。

一時間後にピックアップを約束し、お城へ。
入場料は、、、40000なんとか!?
えっ!?しまった、現地通貨無いぞ!
UN緩衝地帯に入るとき、買い物するなって書いてあったし、
タクシーもキプロスポンドだったから、
両替のことすっかり忘れてた~!!間抜けだ~。
銀行寄らなきゃいけなかったのか~。

え?キプロスポンドでいいの?ほっ、、、
2ポンドね、、、
う、不安がよぎる。少額紙幣はポケットに裸で突っ込んでるけど
2ポンドあったかな?やっぱり、、、1ポンドしかない。

まさかキプロスポンドでお釣が出るなんてことは、、、
、、、ないか、やっぱり。そうだよな~。
余計に払うのもしゃくだし、かといって、
お釣にこちらのお金もらってもな~。

おじさん戻るの1時間後だし、、、
あ!そうだ!小銭入れ!!
よかった~、小銭ならあるあるもう1ポンド。
それじゃこれで。

それでは、お城と船着き場、楽しもうっと。

<トルコ側にのこのこ入り込み、お城に入る。果してこの先、
何事もなくいくのか?そしてギリシア側に無事戻れるのか?
緊迫のキプロスの旅は続く!車窓からの山の旗を見つつ、待て次号>
MountainFlag
山に描かれた旗

KeryneiaCastle
Keryneia Castle


© Rakuten Group, Inc.
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: