GOAL通信

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2009.04.09
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カテゴリ: 学習方法




 多くの個別塾や家庭教師が語られている言葉だと思うが、

 私はこういう言い回しは意識してしないようにしている。



 解らないことだらけで悩んでいる生徒に、

 できる所からやれと指示(あるいはアドバイス)しても、

 「やるべきこと」 の全体量は変わらない。


 とりあえずできそうなものを物色し、トライしても、

 解らない全体が100あれば、残り99にまた同じ試練が待っている。


 発展のない不安が、

 やがて 「もういいよ」 という諦めに繋がっていく。




 「これをやってみなさい」と、

 本人に選ばせるのではなく、教える側が示してあげる。


 まずこれをやり、次にこれを攻めていこう。

 そうやって、師が舵を取り牽引していく指導には、

 生徒は必ず安心感を覚える。



 「お前はまずこれをやるべきだ」

 こう指摘された生徒は、そこに大きな切っ掛けがあり、

 頑張ることで効率のいい展開が後に待っていそうだという期待を持ち始める。


 私はこの指導を、《マップ指導》 と勝手に呼んでいる。



 山登りをする人に地図を与え、ルートを示してあげる。

 そのイメージを生徒指導にあてがい、語っている。


 地図のない登山は不安だ。

 頂上を極め下山してくるまでの道を具体的に描いてあげることで、

 登山者は一歩ごとの安心と、実感が得られる。


 嫌いなものばかり並んだ食事で、

 食べられる物から食べてみなと言うのではなく、

 まずこいつを食べてみなと、理由を添えて指示する。



 学習においても、攻めていく切り口やルートを明確にすることは、

 達成感を積み上げていく上で大切なことだ。


 どうしたらいいか分からない。

 ならば、こうしたらいいと方策を示してあげる。

 ルートを与えられた生徒は、

 自分が好き勝手に選んだものとは違う重みを感じながら取り組む。


 指示されたのだから、きっと大事なものに違いない。


 そのまず一歩の踏み込みが、如何に能動的に残せるかは、

 意外と心の状態で決まるものなのである。



 マップ指導は、手順を示せる。

 マップ指導は、重点を示せる。


 君はこういう手順で積み上げなさいと、

 段階を追った達成を目標にすることができる。



 できるものを探していくやり方は、終わりのない旅のようなものだ。

 お前はまずこれをやれ、そしてこれを覚え、こいつを何度も反復しろ。

 外してはいけないものが何で、

 どういう優先順位で組み立てていくべきかをしっかり伝えていく。


 生徒に委ね、不安をこねくり回すのではなく、

 師が舵を取り、手順を鮮明に伝え、

 効率よく「実感」を積み上げていくこと。



 指導する上で、

 大切なポイントであると思っている。





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最終更新日  2009.04.10 02:02:48
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