ＧＯＡＬ通信

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2009.04.28

生徒面談

カテゴリ：生徒たち

　授業中、私が教室を徘徊し、面談する生徒を指名していく。

　結果が芳しくない生徒は顔をそむけ、目を合わせないようにしている。

　私はそういう生徒を指名し、「来い」と言う。

　私が先に戻り、

　時間差で生徒がトボトボと面談席にやって来る。

　何か言われる。

　相当悪いに違いない。

　生徒の脳裏には様々な思いや情景が過ぎっているはずだ。

　「高校、行きたくないの？」

　「いや・・・・行きたいです・・・」

　「なら、どうしてやらん」

　「あ・・・はい・・・・」

　儀式のようになった会話が始まる。

　「家で真剣にやらなきゃ、成績上がるわけないよね」

　「・・・はい」

　「で、やってるの」

　「・・・・いえ・・・」

　「じゃあ、高校やめるか」

　「・・・・・」

　「どうしたらいいか、分かるよね」

　「まあ・・・」

　「じゃ、やろうよ。君が動かなきゃ記録も変わらないだろ」

　「・・・・・」

　成績表を見せ、何をどうすべきか、

　徹底的に指摘し檄を飛ばす。

　そんなやり方じゃダメだ。

　前の学年と状況が違うんだぞ。

　お前、前回も同じこといったよな。

　何も変わってないじゃないか。

　入試まであと何ヶ月だ。

　受かりたかったら死ぬ気で覚えるんだよ。

　何だこの答案は、全然埋められないじゃないか。

　単語の力弱すぎだろ、真剣に書いて覚えろ。

　用語がほとんど書けてないってどういうこと？

　一体どこで勝負しようとしてるんだ。

　こないだ塾でやった問題がどうして出来ない。

　全然見直ししてないだろ。

　ほら、甘く見てるから、どんどん下がってないか。

　このままだと後でもの凄く苦労するぞ。

　誰のための、何のためのテストだよ。

　危険領域なんだよ。

　相手が憔悴しようが、ここぞとばかりにまくし立てる。

　この面談に関しては、私は笑顔で暢気に対峙したりしない。

　徹底して厳しい言葉をぶつけ、

　図星を指摘し、どうすればいいかという処方に沿って奮起を促す。

　毎日３０分も勉強していなければ、

　安定して伸びていくわけがない。

　それは生徒本人も分かっていることだ。

　ここまで騙し騙しやってきた経緯を否定し、

　変えていくべき節目に来たのだということを、徹底して説く。

　ズルズルと目減りしていくパワーに歯止めを掛けること。

　それがこの面談の目的の一つでもある。

　答案をただ返却し、「よく見直しておけよ」と告げても、

　９９％見直すわけがない。

　試験を受けるのは生徒であり、

　そこには「準備」から「結果検証」までの一連のシナリオがある。

　そいつをしっかり感じさせ、本人に記録させなくてはならない。

　試験はその時の状況を診断してくれる、

　大切なデータなのだということを、理解させなくてはならない。

　自覚させなくてはならない。

　好結果であれ、最悪であれ、

　自分の状態に感じるものがあってこそ、次の行為が生まれる。

　だから私は面談を通じて、ダメなものはダメと論破する。

　今から動かないと大変なことになるという危機感。

　しっかり感じて欲しい。

　頭では分かっていても、いざとなると行動が起こせない。

　そういう生徒が大半ではあるが、

　結論として、君がやらねば君は永久に変われないのだ。

　結果を受け止め、意識改革をして欲しいと思う。

　今回は面談の席で、連休期間の課題を通達している。

　新学年に慣れ、しだいに遊び癖がつき、

　なまった、腑抜けのような頭に強烈な波風を立てなくてはならない。

　その意味で、特に受験生にはかなり多くの課題を与えている。

　連休明けに試験を行い、その努力を計る。

　もの凄く差がつくと思う。

　真剣に課題と取り組む者と、ほとんどやらない者。

　埋められない開きが出るだろう。

　それは、自分をどれだけ大切に見ているかの差だ。

　結局やるのだよ。

　いつか、やり遂げなければならないのだよ。

　武器を捨てるか、それとももう一度握り、手入れをしてみるか。

　君たちの選択にかかっている。

　錆び付いた武器。

　いいじゃないか、磨けば。

　捨ててしまっては戦えないのだ。

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