2005年12月11日
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カテゴリ: 日記
今回は本当にI脚本かと思えるほど、食い入るように見ていました。
突っ込みどころ数多あれど、こういう切迫感と悲壮感ある物語だと、
本当に上手いなと再評価。
終始目を潤ませて見ていました。



1「変れぬ身」

いきなりOPで現場から手術室へ直行の轟鬼。
そんな時でも、息も絶え絶えに響鬼を案じる轟鬼と
心配そうな複雑な表情で一言

「ああ」

と安心させる斬鬼さん。
この演技の深さが泣かせます。

そして慌てて駆けつける立花親子。
ここでも各々の演技が輝いています。
じっと黙って祈るような斬鬼さんに状態を問う三人

「大丈夫なんですか? 大丈夫ですよね?!」

「ああ、今手術が終わったところだ。
 …会いに行ってやってくれ」

……仕事柄、見慣れた光景なのですが
それだけに日菜佳ちゃんと斬鬼さんの様子に
胸が締め付けられます。

そして一人、威吹鬼を止めて、
じっと目を合わせる斬鬼さん。

おそらくこの時点で「再起不能」のことを
彼だけに告げたのでしょう。

共に戦う「鬼」の仲間として。

この時点でおやっさんにも報告すべきだったんでしょうが
取り乱している、娘の日菜佳のことを考えてか、
あえて告げないところが斬鬼さんの懐の深さを感じさせます。

そしてICUの窓際で取り乱し、泣き崩れる日菜佳ちゃんと
それを必死で慰める姉と父。

日菜佳ちゃんの心情を慮ると涙が出てきました。

そして夜が明けて、轟鬼君の傍らで眠る日菜佳ちゃん。
その指には誕生日のプレゼントにと贈った指輪が…

斬鬼さんは、二人を思って病室の外で仮眠中。
おそらく芯から眠る事は出来なかったでしょうが。

それでも日菜佳ちゃんの声に慌てて病室に。
この後のやり取りがまた泣かせます。

「すんません…斬鬼さん
 俺、またドジっちゃったみたいで…」

その台詞に何も答えず、ただうなずく。
それだけなのに、その斬鬼さんの心情が
痛いほど伝わってくるシーンでした。

なんという演技力か。

松田さんでなければ、このシーンは
ここまで情感溢れたシーンにならなかったでしょう。

そして…

体だけがとりえ、と日菜佳を逆に励ます轟鬼に
斬鬼さんが伝える言葉。
このとき日菜佳ちゃんに
「お茶を買ってきてくれ」
とフォローしたシーンがこの後の悲壮感を更なるものにします。

「…お前は、もう『鬼』にはなれない。
 無理なんだよ…『鬼』になるのは…っ」

体に力が入らない。
病名は明らかにされていませんが、状態を見る限り
おそらく脊髄に損傷を負ってしまったのでしょう。

受け入れられず、無理に体を動かして倒れてしまう轟鬼。
自身と重ね合わせてか、轟鬼の心情に

静かに

悲壮感を湛えた表情でじっと立つ斬鬼さん。

そして…

「…
 ……
 残念…?

 そんな言葉で、済まさないでください。

 奴は……轟鬼は根っからの鬼なんです。
 鬼であることが…奴の全てなんです」

泣けました。そんな陳腐な表現しか出来ないほどに。

そして絶望して、食事も取らず
最期は師匠の手で殺してくれと懇願する轟鬼に

「俺は今…心の中でお前を殴った…

 言った筈だよな?
『鬼』と言うのは、一つの生き方だと。
 常に自分に勝つ
 …そういう…生き方だと」

「鬼」にはなれずとも、「鬼」の生き方は出来る。

そんな、自分の体験から出た斬鬼さんの
想いのこもった言葉は、果たして轟鬼に伝わるのでしょうか…


2「届かぬ声」
轟鬼の状態を知らされていない響鬼さんは
今回も弟子の教育に余念がありません。

むしろ、京介にスポットを当てている様子。
なんだかんだ言って、しっかり京介のことを
見ていてくれています。

「父親に前に、越えなきゃならないものが
 あるんじゃないのか?

 運動神経が鈍かったり、体力が無いのは恥じゃない。
 でもな、
 今の自分を越えていくのが、大事なんじゃないのか?」

どうやらこの言葉、明日夢君の心にも届いた様子。
京介にフォーカスがかかっているので
優等生的に見られがちですが、響鬼に憧れて
京介に引きずられるように修行を始めた自分。

自分は何故「鬼」になろうとしたのか。
響鬼の背中を見続けてきて、「鬼」を目指した自分。

でも

自分と言うものが、まだカッコいいものに憧れる
「少年」であることに気がついたのではないのでしょうか…
どうにも京介だけではないようですな。
明日夢にも伝えたい事があるようです。

「自分が『自分』であることにまず気がつけ。
 自分自身を見つめなおせ」


さて

一方の京介にはそんな響鬼さんの言葉も通じていない。
「弟子は一人に絞る」

その言葉に呪縛され、あらゆる手を使ってきます。

ランニングではタクシー使ってサボり。
その罰当番で便所掃除(定番

水泳のトレーニングでもビート板を使うことを
拒否してチャレンジするのは立派。

そして溺れる京介を助けようとして
響鬼に厳しい目で修行を続けるように言われて
戸惑いがちの明日夢君。


「これで溺れる、って経験をしたんだ。
 経験は修行になる。

 少年」


少年
それは今まで明日夢君が呼ばれ続けてきた言葉。

不安そうに二人の姿を見たことも
どこかで「響鬼さんは自分のもの」という意識があったことを
実感してしまったのではないでしょうか。
「鬼」の弟子としては、京介と同じ扱いなのだと。
そう、認識してしまったように思えます。

そしてクライマックス(?)の崖のぼり

落ちても、落ちても。やり遂げた京介は立派。

でもその後がいけない。

山のようにトロフィーを出して「自分は優れた人間だ」と
自分を持ち上げ、明日夢をこき下ろす京介を見て

「過去は全部忘れろ」

と冷たく突き放す響鬼さん。

「虚飾を捨てて、自分を見つめなおせ」
そう言いたかったんでしょうが…
「弟子は一人」との言葉に呪縛された京介は逆切れ。
届かぬ思いに、苦悩するかのような響鬼さんが印象的でした。


3「乾かぬ涙」
「鬼」となれなくなって「死」を望む轟鬼
だが「自分に勝とう」と必死になる轟鬼。

轟鬼を献身的に介護し、轟鬼の想いに涙する日菜佳ちゃん

弟子の苦悩を慮って、優しくさとし
轟鬼の苦しみを自分の苦しみとして懊悩する斬鬼さん。

日菜佳から轟鬼のことを知り

「がんばり屋だな…トドはいつも」

「…ありがとな
 でもお前充分がんばったじゃないか。
 また元気になったら…一緒に人助けしてくれよ。

 今度は俺ががんばる

 …お前を待ってるから」
と響鬼さんらしい優しさで励まし

そして戦場では

「遅いぞお前、何やってたんだ」
「力をもらったんですよ」

と、闘志を燃やす響鬼さん。


これだけ泣かせる話は後半戦では久しぶり。

来週は斬鬼復活ですが…
嗚呼。どうなるんだろう(滂沱

今回は珍しく何度も見直してしまいました。


今日の見所
モッチーの歩む道
自分の道を見つけ出し(女優かボランテイアかな?)つつある彼女。
明日夢君には彼女の姿はどう見えたのか。
すっかり険もとれて晴れやかなあきらちゃんの姿を見て一安心。

斬鬼さん迫真の演技。
この人が居なかったら、ここまでテンション上がらなかったでしょうな。

一見スパルタンだけど、少年達に何を伝えようとする響鬼さん。
トドとの会話は泣かせてくれました。
久しぶりに「響鬼さんらしい響鬼さん」を見た感じ♪

前回のラーメン屋のシーンで思ったんですが
「あきらはいい人の背中をみて育った」発言で
後半のI脚本では視点が「少年」から「等身大の響鬼さん」に
変っていると感じました。

まぁ脚本家が違うんで、視点が変るのが無理も無い事。
是非もあるかと思いますが…
今までは拒絶反応が強かったんでしたが、先週と今週をみて
少し見直しました。

明日夢瞬間移動(先週)
キリーに影響されてか、ついには明日夢君も瞬間移動を獲得(爆
ちゃんと走ってくるあたりで良しとしますか(笑

洋館の男女
なんだか朱鬼さんと似たような術を使う二人、
「封」の技も聞かなくて、ヌリカベをビーム(?)で瞬殺。

「鬼ばかりに頼れない」

……キリーインスタント鬼誕生フラグ?
それ以前に二人の目的は??


響鬼もあと残りわずか。
各々がどんなラストを迎えるのか、興味は付きません。

嗚呼、来週が楽しみ♪





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最終更新日  2005年12月11日 19時36分18秒
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