♪ 逍遥かあるいは彷徨 辻辻を巡りめぐりて日の暮れにけり
逍遥とも言えるし彷徨とも言える。散歩かと聞かれれば散歩とも言えなくもないが、自分の中ではちょっと違う感じがある。
車道を避けて裏の細道を、出来るだけ歩いた事のないところを選んで気の向くままに行く。四つ角があればどちらかへ曲がる。行き止まりだったり、民家の庭への導線だったりで、けっこう遠回りをしている感じ。でも、それが楽しくてそうしているわけなので別に苦にはならない。
結構歩いた感じがして歩数計を見てみると、たったの3kmと出た。えッ、それだけ。やれやれというピアニシモの感嘆詞が、口からこぼれた。細い路地をあっちへこっちへ曲がったりしているので、近景しか見えず距離感がつかめない。
他所者なので、家の近所なのに知らないところが結構ある。どの家も個性が無くて、無国籍のような家ばかりで面白くない。情緒というものが感じれれないのだ。小さいながらも昔の漁港だったところの土地柄というものが有るのかも知れない。皇帝ダリアが咲く家が有ったぐらいで何の変哲もない。
およそ1時間、漸くこの日の目的地の三洋堂に着いて、買いそびれていた「NHK短歌」のテキストを探すも見当たらない。この本は発行部数が少なく、本屋が仕入れる冊数も少ないので、どの本屋でも発売してすぐに無くなってしまう。注文すれば1週間ほど掛るが入ることは分かっているが、そこまでする気はない。
最近の大型書店は幾つかの椅子が用意してあるので、歩き疲れた人にとっては休憩するには持ってこいの文化的道の駅だ。
ちょっと休んで帰路に就く。もう日も暮れて、帰り道は真っ暗だ。出来るだけ明るい道を選んで歩くも、街燈が全くない場所が有ったりして足元が覚束ない。
そういえばミニストップのソフトクリームが美味しいらしいという話をしていたところなので、最近出来たそのコンビニに寄って帰ろう、と。
それでソフトクリームを買った。「持ち帰り」というので透明のプラカップに入れたものを渡された。期間限定の北海道プレミアムソフト(258円)で、11月15日から全国で発売開始されたというもの。
家まで1km程の距離(歩いて10分)を手に提げて帰り、夕飯前だったのでそのまま冷蔵庫へ入れておいた。それで、食事の後に食べようとしたら、ソフトクリームの姿は無く、ただの溶けたカップアイスになっていた。プレミアムだけに味は良かったが、買ったのはソフトクリームで食べたのは溶けたカップアイスでは洒落にならない。
♪ 常識も溶けて消えゆき黄昏は己の身にも訪れにけり
教訓、「ソフトクリームは冷凍庫に入れるべし」。夕暮れに塗れて、頭の方も黄昏れ。当たり前の事に気づかないしょうもない夕べだった。
◆2006年5月8日よりスタートした「日歌」が千首を超えたのを機に、「游歌」とタイトルを変えて、2009年2月中旬より再スタートしました。
◆2011年1月2日からは、楽歌「TNK31」と改題してスタートすることにしました。
★ 「ジグソーパズル」 自作短歌百選(2006年5月~2009年2月)
☆ 短歌集 「ミソヒトモジ症候群」 円居短歌会第四歌集2012年12月発行
● 「手軽で簡単絞り染め」
◆ ジョーク、冗談、ユーモアは生活の調味… 2014.10.22
◆ 消えていってこそ虹 2014.10.21 コメント(2)
◆ 映画っていいね。色々あるから良さも… 2014.10.20
PR
カレンダー
キーワードサーチ
サイド自由欄
コメント新着