歌 と こころ と 心 の さんぽ

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2024.07.16
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カテゴリ: ちょっといい話

♪ 生きものにうんこはみんなごちそうで野糞にむれるいのちの歓喜



 若い頃に、ワゴン車で北海道から帰って来る途中、山中で車で寝た朝、野糞をしたことがあった。面白いのは、すぐに金蠅らしきものが飛んできて何匹かの幼虫を産み付けていった。あっという間に幼虫に占拠され、わが “落し物” は幼虫の餌になった。
 これには驚いた。幼虫を直接産み付けるというそのすごさ。胎生というのは知っているが、まさか幼虫という形の胎生があるとは。

 自然界には微生物を始めさまざまなものたちが、分解し再有効利用する循環システムが出来上がっている。こういう記事を読むと嬉しくなる。野糞を奨励している人がいるなんて思っても見なかった。


中日新聞

 糞土師、伊沢正名さんは稲田石の産地である茨城県桜川市で、「糞土塾」を開いている。彼にいわせればSDGsなんて綺麗ごとで、本物の共生とはお互いに生かし合うこと。お互いに食べ物を与え合うことだと。

 人間は他の生き物の命を奪って生きている。だったら人間も他の生き物に食べ物を与えなくちゃいけない。その最良の方法が野糞だと。そして、地球上の全ての生き物にとって、「うんこ」はごちそうだという。
「野糞をしてうんこを自然の中に置けば、いろんな虫や獣がそれを食べ、さらに菌類が食べて分解して土の養分に変えて、その養分で植物が育つんですよ。つまり人間のうんこが多くの生き物の食べ物になり、ひいては命になるんです。」

「食は権利、うんこは責任、野糞は命の返しかた。」とおっしゃっている。
 ほとんどの人は野糞の経験など無いでしょう。登山やワンダーフォーゲルとかでキャンプをしたりしない限りそんなチャンスもない。トイレが整備されていないところは野蛮な場所という認識しか持てない。汚いもの不浄なものという固定観念を払拭することなど不可能かもしれない。
 大橋巨泉は、“トイレで自分のウンチを絶対に見ない” と聞いたことがある。

 私は野糞を何度か体験していますが、一度、体験することをお勧めします。“その気になれば” できないことはないでしょう。山の中が一番気持ちがいいですが、里や野原でだって人気のないのを確かめてやれば大丈夫、できないことはないでしょう。

 ただ、草むらで 「草におしりが触れないように」 、用心してください。 野生のダニに刺されたりすると大変 ですから。

 いつもと違う非日常の体験は、特別なことをしなくてもいつだってできる。どんな発見があるかも分からない。“常識的な生活をちょっとだけ疑ってみる” というのも悪くないんじゃないかな。






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最終更新日  2024.09.09 16:46:40
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◆2006年5月8日よりスタートした「日歌」が千首を超えたのを機に、「游歌」とタイトルを変えて、2009年2月中旬より再スタートしました。
◆2011年1月2日からは、楽歌「TNK31」と改題しました。
◆2014年10月23日から「一日一首」と改題しました。
◆2016年5月8日より「気まぐれ短歌」と改題しました。
◆2017年10月10日より つれずれにつづる「みそひともじ」と心のさんぽに改題しました。
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