発達障害児が伸び伸びと育つために~保健師の目で見た子育て~

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Akiko0314

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ホームページを開設したのは・・・


診断を受けるのを迷っている方へ


障害受容へ向けて


注意信号!


年齢相応なのか、障害なのか?


あなたのせいじゃないんだよ。


診断されることを躊躇する人へ


発達障害児の心をつかむコツ!


愛情をどんどん言葉で表現しよう。


褒めるために1「時間を区切って」


褒めるために2「ありがとう」でいいんです


褒めるために3「褒めるって楽しい」


褒めるために4「褒めるのは恥ずかしい?」


褒めるために5「言葉の使い方のルール」


褒めるために6「発する思いに注目しよう」


褒めるために7「僕は役に立っている」


学校と仲良くなる方法


理解を得るための「言葉」を考え抜くこと。


恐れから、いいものは生み出されない。


「逃げ腰・泣き虫・遠慮虫の自分」と戦う


自己保身の心を捨てると協力者が現れる。


まずは、具体的な作戦を立てよう。


最初の順風:校長先生の理解を得る


先生も責められるのを恐れていた?


学校中に「支援の雰囲気」を作っていただく


親の自己変革(心を見つめて・・・)


傷つきにくい自分になろう!


心に毒を食らわないで生きる。


過去は教訓を得るためだけにある。


陥りやすい心境


発達障害児の才能を伸ばす方法


施錠した人が開錠する(笑)


楽しいアスペっ子


ひとぺろ


がんばっているお友達は?


「ハイと言いなさい」と迫られた時・・・


切ないでしょ?!


珊瑚の気持ちになっていたんだ。


発達障害児いろいろ


学校の先生へ


親と一緒に歩んでくださいね。


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2008年03月11日
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なんとなく、講師の話は右から左へ聞き流していたのですが、
ふと気がつくと、講師がなにやら「情」のこもった、しっとりとした話をしています。
時計を見ると、あと15分でこの2日間の研修も終わりになるという時間でした。

講師は、穏やかな優しい口調で、ご自分のことを語っていました。

「自分は、若い頃は、頭ごなしに叱りつけ、相手を納得させるために一生懸命説き伏せ、力で押さえつける上司だったんですよ。相手の気持ちを聞いてやろうなどと、思いもよらなかった。自分の主張を通すためにはどうしたらいいかをいつも考えているような、そんな人間だったんです。」

「それが、カウンセリングマインドを学んで、びっくりした。相手の気持ちを聞いて、相手の弱いところも認めてあげて、褒めてあげることが大事だということを知り、それを実行するようになったら、目からうろこが落ちたんです。

そうしたらね、それまで反抗的で、ちゃんと就職もせずにフリーターになっていた息子が
「親父、変わったな」って言ったんですよ。今は、ちゃんと就職して、一人前にやっています。
相手の「情」に耳を傾けるっていうことはとても大事なことなんですよ。

だから、今回の研修でも、私は決してみなさんを否定せず、気持ちを聞きながら進めてきました。」

(・・・と、胸を張って言いました!!)

・・・・ここまできて、みんないっせいに「えっ??」っと、声には出さずに、驚いて、
顔を上げました。


・・・マジ?!本気で言ってるの?
ええー?この講師は、これだけバッサリ人のことを否定しながら、本人としては否定していないつもりだったんだ!!講師は、自分が他人を否定しているとは、気づいていないんだ。

驚きでした。

親っていうのは、こういうものかもしれません。自分は子どもにとって良かれと思うことを勧めているだけで、子どもを否定した覚えはない、子どもの力になろうと協力したことはあっても、足を引っ張ったり、嫌がるようなことをしたつもりは一切ない。

子どもは「親に否定された」と悔しく思っていても、親は露もそんなことは思っていないかもしれない・・・ということを驚きとともに、知りました。


・・・それに、この講師は、こんなレベルでも、過去に比べたらかなり人の気持ちを受け入れられるようになったってこと?

そうか・・・

このオヤジさん、成長したんだな・・・カウンセリングマインドを学んだら、こんなにも自分も部下も子どもも変わって、本当にうれしかったんだな・・・。

オヤジさん、がんばってきたんだな・・・。

色々な答えがあって良いのに、一つの答えにこだわったのは、
自分と同じような間違いを犯さないで欲しい という親心だったんですね。


その時湧いてきた感情は、
40代ぐらいになった子どもが、親の老いた背中を見て、
「親父、反抗ばっかりして悪かったな」・・・とつぶやくような
「別に父さんのこと、嫌っていたわけじゃないのよ」・・・と慰めるような

そんな気持ちでした。
「オヤジさん、ごめんね、それから良かったね」と心の中で、つぶやいていました。

根本に、研修に対する(子育てに対する)熱意と愛情があるのは感じていました。
だからこそ、この講師のことを嫌ってはいないのです・・・
好きじゃないけど(笑)、嫌ってはいない・・・

でも、講師(親)を信頼できず、心を開けず、もちろん尊敬もできず、距離は離れていくばかり・・・。

私たちから信頼されていないと感じるからこそ、講師(親)は、努力に比して、達成感がなく、さみしさを背負っているのではないのかな・・・。

そうか・・・。ふー。


でも、できれば・・・、
もしも私が、講師の(親の)立場になってこの状況を一から見直すとしたら、
やはり、研修生(子ども)の気持ちに気づいて、避けられる反抗は避けてあげたい、
もっと有効に学ばせてあげられる講師(親)でありたい、と思います。

講師は、愛情に満ちていたと思うけれども、
方法・スキルが間違っていただけなのだと思うのです。
動機は良かったのに、方法を間違ってしまった。それから、いい反応がなくて、ちょっとむきになってしまった・・・これはお互い様ですが。

親子関係でも、良くあるすれ違いですね。
子どものためを思ってのことなのに、裏目に出てしまう・・・。


もうひとつ、教訓を得ました。
成功体験や自信は、その人の強みに見えますが、そこにこだわってしまうと、
その強みこそが弱点となってしまう、発展のボトルネックとなってしまう、
ということです。

カウンセリングマインドを学んだことによって、
自分を変えて愛情関係を取り戻せたという成功体験こそが、この講師の幸福感であり、強みです。この成功体験を他人にも味合わせてあげたい、という親心です。
研修開催の熱意になっています。

でも、その熱意ゆえに、それ以外の発言を否定し、色々な考えがあるということを認められなくなっている。

成功体験というのは、ある意味恐いものなのだ、と自戒しました。
成功体験にこだわってはいけない・・・
気づかないうちに、成功体験が自分の成長を妨げているかもしれない・・・気をつけよう。
そんな教訓をもらいました。

今回は全部、反面教師でしたが、いい学びを提供してくれました。
この年齢で「反抗したい!」という、健全な心の揺さぶりを経験させてもらえたのは、
とてもラッキーだったなぁと、講師には感謝しています。

もう一点付け加えると、私たちが反抗したくなったのは、この講師がいい人(いい親)だったという証拠だと思うんです。

そう思いませんか?・・・え?なぜそう思うのかって?

それは、明日のお楽しみ。明日が最終号です。

Akiko





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最終更新日  2008年03月11日 22時54分18秒
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