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2015.05.25
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0051 キング・オブ・バイオレンス

『キング・オブ・バイオレンス』オモテ面

【スタッフ】
・監  督  スチュワート・ゴードン『死霊のしたたり』
・原作・脚本 チャールズ・ヒグソン
・撮  影  マック・アールバーグ『ビバリーヒルズ・コップ3』
・音  楽  ボビー・ジョンソン
・S F X  ジョン・C.ハッチガン『キル・ビル』『ロッキー・ザ・ファイナル』
・製  作  ダフィー・ヘチャット、ディヴィッド・マイケル・ラット
・製作総指揮 ディヴィッド・リマウィー、シェリー・ストレイン

【キャスト】
・クリス・マッケーナ『イン・アンド・アウト』
・カリ・ウーラー『アナコンダ』
・ジョージ・ウェント『ガバリン』
・ヴァーノン・ウェルス
・ダニエル・ボールドウィン『パパラッチ』

『キング・オブ・バイオレンス』ウラ面

【仕  様】
・型  番  AXDR-1172
・製作年度  2003年
・製 作 国  ----
・原  題  KING OF THE ANTS
・収  録  102分
・音  声  1.オリジナル<英語>(ドルビー・デジタル・ステレオ)
・字  幕  1.日本語字幕
・サ イ ズ  16: 9 LB ヴィスタサイズ
・そ の 他  片面1層ディスク、MPEG-2、COLOR、DOLBY DIGITAL、レンタル専用
・発 売 元  株式会社クリエイティブアクザ
・販 売 元  株式会社クリエイティブアクザ
・特典映像  メイキング(約16分)、オリジナル予告編
・R-15

【ジャケット】
・オモテ面:「死霊のしたたり」のスチュワート・ゴードン監督作品
      画面が痛い!
・ウラ面 :全米上映禁止!
       伝説のスプラッター
       「死霊のしたたり」「フロム・ビヨンド」の
       “マスター・オブ・ホラー”=スチュワート・ゴードンが放つ
       壮絶!スーパー・バイオレンス・サディスティック・スリラー!!

オモテ面は、主人公が拷問にあっている場面だが、これは単なるイメージショットだろう。
本編では、砂漠に建っている物置小屋のようなところに監禁されるので、背景が全く異なる。このイメージの違いは大きい。地下室のようなところではないのが、ポイントなのだ。
ウラ面は、取り込み画像のコラージュ。これでは、全く物語が伝わらない。
両面ともに、スチュワート・ゴードン監督の名前がフィーチャーされている。作品の内容よりも監督名で勝負しているところが、腹立たしい。(笑)

【感  想】
「アサイラムの初期の名作」

2003年度の作品。アサイラムの初期の1本である。低予算であることに間違いはないが、やっつけ仕事ではない。(笑)
むしろ、丁寧に撮られており、内包するテーマの文学性を考慮すれば、アサイラム史上屈指の名作かも知れない。(あー、言っちまったぜ)

『死霊のしたたり』『フロム・ビヨンド』のスチュワート・ゴードン監督を担ぎ出したバイオレンス映画。
意外と手堅い作りでビックリした。
「何だよ、マトモじゃん!」
――ってのが、私の感想。
もっとぶっ壊れた作品を期待していたので、ちょっとザンネン。(汗)

“何でも屋”で日銭を稼いでいるショーンは、或る日、知り合ったばかりの男に仕事を紹介される。男からの依頼は、市役所に勤める男の尾行だった。
これが上手くこなせれば、ボスからもっといい仕事が回って来るかも知れない。
ショーンは、実直に仕事をこなす。そして、男がニュース番組のキャスタと会っていることを突き止める。
その報告をした彼にもたらされた次の仕事は、予想外なものだった。
……というお話し。

この後、彼の人生は狂い始める。お決まりの転落パターンだが、原題である“蟻の王”が象徴するように、社会や教育といった日常生活への反発が潜んでいる。ちょっと興味深い。

フリーターの青年ショーンは、いつか良い仕事、良い人生に巡り会うことを夢見ている。けれど、努力しているわけではないので、子供と同じ。幼稚なのだ。
その彼が、社会の底辺で悪事を働く小悪党どもに遣われて、犯罪をおかす。
この短絡さは、彼の教育の欠如や報われない夢への餓えなどから、意外と説得力がある。いい脚本だと思う。

「お前なんか蟻と同じ。虫ケラだ」と脅されたショーンは、監禁されて拷問を受ける。来る日も来る日も、ゴルフクラブで殴られ続ける日々。
昨今は、直接的に肉体を傷めるバイオレンス映画が多いので、少々地味な印象を受ける。
けれど、私には、精神的にも追い詰められて行く本作品の方がコワイ。じんわりと気持ち悪くなる。(汗)

ショーンは、何とか逃げ出し、ホームレスや貧しい人の救済センターに転がりこむ。
そこは、彼が殺した役人の妻が働いている施設だった。
……てなわけで、中盤以降の核心部分へとなだれ込む。

もともと道徳観も社会性もない青年だから、平気で妻の善意を受ける。
もしかしたら、この辺りが一番気持ち悪いかも知れない。

しかし、予想通り再びショーンの世界は破綻する。
彼は、彼を貶めた連中に復讐の一手を執ることになる。
客観的には、自業自得の逆恨みみたいな話しなのだが、一般社会とガラスで仕切られた小さな水槽の中で、彼は見事な手腕で一味を壊滅させてみせる。
そう、彼は、蟻の王となったわけだ。

蟻の王が、水槽を出て、社会に巣を作るのかは知らない。けれど、犯罪者がこうして社会に潜み、はびこって行くんだなぁと妙にリアルだった。

ショーンを演じるのは、クリス・マッケンナ。本作品では熱演だったが、他の出演作品はパッとしない。TVドラマへのゲスト出演ばかりだ。食って行けるのだろうか?(笑)

ショーンが殺した妻役には、カリ・ウーリー。『アナコンダ』『痩せゆく男』などのヒット作にも出演しているので、知名度は高い。でも、分からなかった。

ボス役には、ダニエル・ボールドウィン。この兄弟、みんな同じ目をしているんだな。(笑)

邦題がヒドいが、スチュワート・ゴードン監督の真面目な社会派作品だった。

マニアの方にはオススメ!





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Last updated  2015.05.25 20:31:00
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