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2018.06.30
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カテゴリ: 邦画
1183 少年モン、本当の名前は知らない


※オモテ面

【スタッフ】
・脚本・監督 加治屋彰人
・プロデューサー 津田 智
・ラインプロデューサー 田中洋崇
・撮  影  花村也寸志
・照  明  福田裕佐
・録  音  島津未来介
・美  術  永野桃子
       最上勝治
・衣装・ヘアメイク 佐々木ゆう
・助 監 督  坂下雄一郎
・整  音  解良和徳
・アシスタントプロデューサー 島田憲和
・制作進行  堀 哲朗
       上田由利奈
・製  作  SDP
・制作プロダクション Chelsea works : Film
・制作協力  株式会社フロムノート

【キャスト】
・小室ゆら
・西野実見
・辻元 舞
・田中楽翔
・赤間麻里子
・村田一朗
・鈴木将一朗
・田代ひかり
・三田美吹
・三枝ちえ子
・星野邦二
・鈴木卓爾
・新井晴み(友情出演)


※ウラ面

【仕  様】
・型  番  SDPR-1132
・製作年度  2015年
・製 作 国  日本
・原  題  ----
・発 売 元  SDP
・販 売 元  SDP
・提  供  ----
・価  格  3,800円(税別)
・字幕翻訳  ----
・吹替翻訳  ----
・吹替監修  ----
・吹替演出  ----
・日本公開  ----
・リリース  2016.10.28.
・収  録  本編 85分
・サ イ ズ  16: 9 LB ビスタ・サイズ
・音  声  1.オリジナル (日本語) ステレオ
・字  幕  ----
・そ の 他  片面 1層、MPEG-2、COLOR、DVD、
       DOLBY DIGITAL、NTSC 日本市場向、
       セル専用
・映像特典  ----


※ピクチャディスク

【ジャケット】
・オモテ面:夏休み、子どもを拾った
・ウラ面 :この子、捨てられたんじゃないのかな?
        誰もが目を背けてきた、
        知らないふりをしてきた。

いいジャケットだ。
女の子ふたりと男の子のスナップ写真のよだが、本作品の内容を端的に物語っている。鑑賞後だと、さらにその思いは強くなる。それに、「夏休み、子どもを拾った」というコピーが、いい。
ウラ面は一転して、子どもを挟んで話をする女の子二人の画像。子どもも嬉しそうな顔をしている。本作品のテーマが、よま現れている。「誰もが~」というコピーに怒りが込められている。
本編も誠実な内容だったが、ジャケットもまた、誠実な出来映えだと思う。
今年一番のジャケットだ。

【感  想】
「怒りをこめて振り返れ」

初めて高畑勲監督の『火垂の墓』を観た時と同じような憤りを感じた。(怒)

育児放棄をテーマにしたインディーズ映画。でも、かなりシッカリと撮られていて、好感が持てる作品だった。テーマとの距離感もいいし、センスとスキルのある監督さんなのだろう。(今後に期待したい)
頭の悪そうなタレントやアイドルを使った大手映画会社の配給作品では、描けない内容だった。

――地方の町。夏休みも間近の或る日、女子高生の楓は、友人に意地悪をされ、大切にしていた筆箱を廃屋の敷地に投げられてしまう。取りに行こうとしたところ、突然、扉が開き、怖くなって逃げ出してしまった。
後日、その筆箱を拾った梓弓が届けてくれるが、温和しい楓は満足にお礼の言葉も返せなかった。
ところが、町で梓弓と再会したことから、楓の夏はいつもとは違うものになって行く。梓弓は店員から逃げる途中で、万引きした食品を託されてしまったのだ。落ち合う場所は、この間の廃屋だった。
恐る恐る廃屋を訪れた楓に、梓弓は固い口止めをした後、廃屋の中に案内する。そこは悪臭が漂うゴミ屋敷だったが、部屋の暗がりから姿を現したのは、小さな少年だった。
……というお話し。

TVシリーズ『BONES/骨は語る』では、“里子”の問題や児童虐待を扱ったエピソードが度々出て来る。主人公が里子であることが大きな要因だろうが、米国に於ける家庭システムの崩壊がドラマを通して噴出しているようで、胸が苦しくなる。

「米国で起きたことは日本では10年遅れて起きる」と言われる。日本でも児童虐待等が、社会的な問題として表面化しつつあるのかも知れない。(溜息)

実際、採用面接をしていても、学力は高いがキチンと教育されていない学生が増えて来た。椅子の座り方やペンや箸の持ち方も変だし、タメ口なのもいただけない。友だちのような関係でも平気な顔をしている親や教師が悪い。そんな関係で、子がマトモに育つワケがない。
案の定、そうした学生は採用しても上下関係や対外関係を要する会社組織の中では作業員にしかなれない。人間関係が必要なコミュニケーションが取れないからだ。(本作品の少年モンも同じ)

「虐待を受けて育った子は、大人になって自分の子を虐待する」と言う。ちゃんと育てられていないから自分も子供の育て方が解らない。本作品のモンの母親が、それを体現していた。或る意味、置き去りにされるモンの姿は悲しいが、心情を吐露する母親の姿は、ホラー映画よりも恐怖だった。

楓と梓弓は、モンを通して、家族とは何かを学ぶ。“飼育する”ことと“育てる”ことは根本的に異なる。そのことに気づいた楓は、健康な判断をするが、梓弓にはそれが出来ない。梓弓は虐待を受けているわけではないが、やはり何か欠けている部分がある。だから、物語が核心に近づくにつれ、楓は主体性をもって行動し、雄弁になって行く。梓弓は、次第に状況に対して従属するようになる。
脚本と監督さんの演出には、その辺りのことも含めていて、最後のカットに余韻を残す。

子供を育てるのは大変だ。親の思い通りにはならない。叩きたくなることもあるだろうし、泣きたくなる時もあるだろう。悔しい思いに我を失ってしまうことだってあるに違いない。世話をしつつ躾をして、社会で通用するように教育もする。
学校では“読み書き”を教えてくれるが、大事なのは家庭での教育だ。それが全てと言っても過言ではない。

だから、私たちは、親に感謝しなければいけないし、子供を育てるために自分を犠牲にしなければならない。
ベビーカーを押して電車に乗り込んで来た若いお母さんが、スペースを占有した上で、子供そっちのけでラインに興じる姿を見ると、日本に未来はないな、と暗澹たる気持ちになる。日本政府は、母親と子供に便宜をはかり過ぎるのだ。その腕に自分の子供を滅多に抱かない母親が、キチンと育てられるわけがない。子供はロクな大人にならないだろうし、それでも擁護しようとする政府の施策は、明らかに間違いだ。

語るに足る作品だと思いますので、機会があったら観て下さい。(女の子2人、小室ゆらさんと西野実見さんは好演でした)





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Last updated  2018.06.30 05:30:06
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