全8件 (8件中 1-8件目)
1
以前から見たいと思っていた映画「作戦」を観ました。『作戦-THE SCAM-』日本オフィシャルサイト「作戦」2009年 韓国監督:イ・ホジェ出演:パク・ヨンハ/キム・ミンジョン/パク・ヒスン/キム・ムヨル/チョ・トクヒョン~あらすじ~5年前、一発逆転人生を狙って手を出した株取引に失敗し、あっという間に全財産を失ったカン・ヒョンス。死んだつもりで再び株を学び直した彼は、デイトレーダーとして腕を磨き、ある株の取引で大金を手にする。しかし、それは暴力団あがりの投資会社代表ファン・ジョングが仕掛けた仕手株だった。仕手戦に失敗したジョングはヒョンスの居場所を突き止め身柄を拘束するが、彼の実力を知って600億ウォン級の仕手戦のメンバーとしてスカウト。テサン土建の大株主パク・チャンジュ、証券会社のエリート社員チョ・ミニョン、在米韓国人のファンドマネージャー、ブライアン・チョイ、そして、資金源であるユ・ソヨンらと共に前代未聞の“作戦”が始まる。Copyright(c)2008 USEN GROUP All Rights Reserved. 画像・説明などをコピーさせていただきました。いや~、面白かったです。ソウル大演劇学科卒業の役者志望、でも訳あって、自称「個人投資家」として暮らしているちょっとおマヌケだけど頭はキレる男、カン・ヒョンス。パクちゃん、この役ハマっていました。まわりの投資家達との、株価と売買をめぐっての掛け合いがすごくテンポがよくて観ていて飽きませんでした。私も新卒で入った会社が証券会社だったので株価ボードに囲まれて働いていたことがありました。株価を逐一チェックして暮らす人々、わかりますよ~。ある意味バクチのような世界。同僚が「ヤクザな商売だ~」と言っていたのを思い出します。人の欲が見え隠れしたりもしますし、知り得た財テクの知識も一つ間違えれば悪いことに使ってしまうことだってできるのです。この映画でもそんなシーンが多々出てきました。あ、私は第一線で働いていたわけでもないのでろくな知識はありませんけどね。。映画の中でのパクちゃんの株式知識は見ものでしたよ「作戦」のプロモーションで来日したときのパク・ヨンハさん。パク・ヨンハさん最後の出演映画となってしまったこの作品。悲しい恋愛ものだったら、泣けて仕方がなかったと思いますが純粋にストーリーを楽しめることができました。最後の終わり方も、爽やかで気持ちが良かったです。これから観る方も多いでしょうから詳しく書きませんでしたが是非、ご覧になってみてくださいね~。ランキングに参加中です。応援のクリックをいただけるととっても嬉しいです。にほんブログ村お役立ち韓国旅ブログが満載ですカムサハムニダ~この『作戦-THE SCAM-』の追悼上映が決まったようですね。7月31日(土)~8月6日(金)1週間限定公開。劇場は、東京・シネマート六本木&大阪・シネマート心斎橋。料金は1,000円。上映時間などの詳細は、各劇場及び公式サイトで。
2010.07.12
コメント(16)
スカーレットレター(朱紅文字) 2004年 韓国 昨年2月、24歳でこの世を去ってしまったイ・ウンジュの遺作。この映画のポスターを見たのはおととし2004年の秋頃。ハン・ソッキュを中心に綺麗で悩ましげな女性が3人取り囲むようにそれぞれの個性を出して写っていた。まず一番に目に付いたのがイ・ウンジュだった。ちょうどドラマ「火の鳥」を見終えた後だったので、一段ときれいになったな~と思いながら、この映画も見てみたいという気になっていた。そんな中、ウンジュさんの自殺…。しかも、見た人はみんな後味が悪いとか、重い…という。疲れているときではなくて、時間があるときにゆっくり見ようと思っているうちに今になってしまった。ハン・ソッキュがちょっと茶髪でメガネも取り不精ヒゲの刑事役。妊娠中の奥さん(オム・ジウォン)がいるのに、その友達のカヒ(イ・ウンジュ)とも不倫関係にある。会うたびにカヒと激しい肉体関係を繰り返し、「この男、ただの好き者じゃない??」とあきれて見ていたが、実は心が満たされない寂しい男だった。ハン・ソッキュはやはり実力派のいい俳優さんだ。今回は自信に満ちた振る舞いの裏にある弱くてずるくて、ちょっとクレージーな部分も持ち合わせた男を演じ切っていた。そんなベテランのハン・ソッキュに全く見劣りしないほどイ・ウンジュもいい味を出していた。ジャズシンガーでクラブで歌っている姿もほどよくセクシーでよかった。彼女が自殺する前に悩んでいたという体の露出も確かにあったが、肉体美というかきれいだったので、それほどいやらしい感じはしなかった。それより、ハン・ソッキュのおしりがかなりの頻度で映ってそっちの方が気になった。妊娠したのに祝福されなかったとき、独特のあのハスキーな声で泣きながらハン・ソッキュ演じるキフンに抱きついて怒りをぶつけるシーンでは、愛人の悲しさや寂しさをすごくリアルに演じていた。奥さん役のオム・ジウォン。ドラマ「マジック」では寂しいお嬢様の役だったような…??他にもドラマでちょこちょこ見ているんだけど、なんか、地味目の顔で私には印象が薄い女優さんだ。役が悪いのかな?韓国で公開される「美しき野獣」でクォン・サンウと共演しているんだね。これから注目してみよう。そして、3人の女のうちのもうひとり。殺人事件の被害者の男の妻・ギョンヒ役のソン・ヒョナ。やはり、なじみの薄い女優さんだけど、何ともいえない悩ましさがある。ちょっと調べてみたら、ミステリー物に出演したり、ヌード写真集なんかも出していた。なるほど。この映画は、ハン・ソッキュはもちろんだが、3人の女性の熱演が結構見ものだった。最後の30分。キフンとカヒがあっという間に車のトランクの中に入ってしまってからのシーンがたまらなく壮絶だった。もっと違う終わり方はできないものかとも思うが、人の愛はまっすぐに届く幸せなものばかりじゃない不条理な感じがたまらなく醜く描かれていた。あの血まみれの最後は…キツイわ~。しかも、生き残ったキフンのコメントもキツかった。「カヒの血の匂いを感じながら2日間、カヒの死体と一緒にトランクで過ごした」とか何とか…。無残な死に方か生き地獄か…。どっちも絶対嫌だな~。(というか、私には無縁だ。)奥が深いんだろうけれど、あまり追求したくない。イ・ウンジュ。よく演じていたのに…。この映画を見てあらためて魅力的な女優さんだなと思った。
2006.01.10
コメント(8)
英語完全征服 2003年 韓国外国語学習に悪戦苦闘しているのはどこの国でも同じ。英語がニガテで平凡な公務員ヨンジュ(イ・ナヨン)が英会話学校で知り合ったムンス(チャン・ヒョク)に恋をして、ドタバタ劇を繰り広げながらちょっとずつ上達していく様子を描いたラブ・コメディ。イ・ナヨン。きれいな女優さんだけど、なんか個性的なんだよね。(口がちょっと曲がってるのがいつも気になる)彼女が出演する映画でいちばん最初に見た作品はなんと日本映画。もう5年位前になると思うけど、長淵剛(実はちょっとファンっだったりもする…)主演の「英二」というヤクザ映画に中国人女性・梅花(残念ながら殺され役)で登場したのがイ・ナヨンだった。同じ頃、「title」という雑誌でソウルのおいしい店特集をしていて(もちろん、まだ韓流の「は」の字もない頃だけど…)その表紙も彼女が飾っている。(保存版で今も家にあるよ~!)キムパプをかぶりついているアップ写真でかわいい!そう!「愛の群像」では、ペ・ヨンジュンの幼くかわいい妹だったけど、実はヨン様よりも、韓流ブームよりも前から、イ・ナヨンは日本進出してたのよね。話がそれたけど、今回の役どころはメガネかけて、おさげ髪でサエな~い公務員。しかも、すごい天然でキョーレツなキャラ。ドラマ「アイルランド」で彼女が演じたちょっと影があるショートヘアの女らしい役とは正反対で、はじけまくっていた。映画の中で自分のことを「ノーマル、ノーマル」と言ってるんだけど、…どこが?…と、つっこみを入れてしまいたくなるくらいおかしい。チャン・ヒョクは「僕の彼女を紹介します」や「火山高」でおなじみね。いい男…というかんじではないんだけど、味がある俳優さん。英語を勉強するのには、深刻な事情があるんだけど…。内容がどうのこうのというより、笑えるコメディ映画です。7歳になる息子も一緒に見てたけど、転がって笑ってました。最近、コメディ物ばかり立て続けに見ている気がする…。そろそろ、しっとり大人の恋愛ものでも見ようかしらと思う今日このごろです。 愛の群像 アイルランド
2005.10.12
コメント(4)
大変な結婚(家門の栄光) 2002年・韓国「ルル姫」のチョン・ジュノとキム・ジョンウンのコンビが繰り広げるラブコメディ。はっきり言って、あまり内容がある映画ではなかった。主人公2人が出会ってから結婚するまでのいきさつと、2人をなんとか結婚させようとその裏で走り回るキム・ジョンウンの兄貴3人組のドタバタぶりをコメディタッチで書いている。韓国の題名「家門の栄光」というより、日本の「大変な結婚」というタイトルがまさにピッタリ!キム・ジョンウンはいろんな作品でウエディングドレスを着ているな~。今回のドレス姿もきれいだったけど、「イヴのすべて」のアナウンサーの先輩役でウエディングドレス着てたときに「うわっ。きれい☆」と思ったのを覚えている。私はなにげに「イヴのすべて」のあのショートカットのジョンウンssiはかっこよくて好きだった。(最初の方はチャン・ドンゴンの元カノで性格悪くていやな役だったけど)チョン・ジュノはエリートで小心者の男の役。ヤクザなんて無縁で嫌がっていたのに、あれよあれよといううちに巻き込まれ、最後のシーンではヤクザ家族のすっかり一員になっていたっけ。他にも、キム・ジョンウンの兄3人がいろんなドラマの脇役で出てくる人たちで、お父さんやお母さん(冬ソナのユジンオンマ)も見覚えがあり、そんなのを見ていても飽きなかった。韓国語のヒアリングがてらサラッと流しながら見るのにはちょうどよい映画だったかな。家門の栄光(英語字幕)/家門の栄光
2005.10.01
コメント(8)
私の頭の中の消しゴム(ネ モリソゲ チウケ・2004年韓国)日本では10月下旬に公開予定。最近は試写会も始まっているようだけど、私はお友達に2ヶ月くらい前から借りっぱなしだったDVDでやっと見た。8月に主演のチョン・ウソンとイ・ジェハン監督がプロモーションのため来日したし、もうひとりの主演女優、ソン・イェジンは先日、「4月の雪」の方で来日。24時間テレビにもでてましたね~。映画の内容は、以前日本で放送されたドラマ「Pure Soul~君が僕を忘れても~」(2001年読売テレビ・永作博美、緒方直人主演)が原作ということだ。愛する人の記憶がなくなり、2人で過ごした時間も自分のことも、全て記憶から抹消されてしまったら…。肉体的死より精神的死が先に来ると映画の中でも説明されていた「若年性アルツハイマー」にかかる主人公の女性の苦悩と影で支える夫の愛のお話。…だと思ったが、2人のラブストーリーの部分が色濃くて難病とたたかう壮絶な部分は比較的少なく、映像もきれいでさわやかな仕上がりだった。そのせいなのか、涙、涙…というかんじは私は無かった。この映画の一番最初に出てくるソン・イェジン。いつもより化粧が濃くて、おっ!と思った。(化粧が濃いのはこの部分だけ。)記憶がなくなるだけでなく、徘徊したり、排泄もコントロールできなくなるという難しい病気を演じたが、最初から最後までさわやかでかわいらしい彼女の魅力満載だった。この映画を撮影していた頃、セクションTVで撮影現場が紹介されていて、チョン・ウソンとソン・イェジンのインタビューなんかもやっていた。キスシーンを撮る前で2人が緊張気味だったときかな。チョン・ウソンは虫歯があって口が臭いかも~。なんて自分で心配していて、ソン・イェジンが「やだ!虫歯ってうつるんでうよね…。」と冗談で流していたのを思い出し、キスシーンの場面ではふきだしそうになってしまった。最近、健忘症の疑いがもたれる自分(決して映画の中の病気と一緒にしてはいけないが。。)は、もし、こんな風に頭の中に消しゴムができて、大切な記憶が消されていったら…。…と、結構ひとごとではなく考えた。病気はいつ、どんな風にやってきて幸せを蝕んでいくかわからない。しかし、大切なものや大切な人はどんなことがあっても変わることはない。ラストシーンも絶望感漂う終わり方ではなかったので、いろいろなメッセージが映画の中にこめられているのでしょう。(これから公開の作品なので具体的な内容は控えました。)(DVD)私の頭の中の消しゴム※リージョンコード3です。私の頭の中の消しゴム (OST)~原作のドラマ~Pure Soul~君が僕を忘れても~DVD-BOX
2005.09.13
コメント(10)
B型のボーイフレンド(2005年韓国)「ランラン18歳」の仲良しカップル、イ・ドンゴンとハン・ジヘちゃんが共演するラブコメディ。自由奔放でわがままなB型男に小心者のA型女が振り回されて笑いあり、ホロリとする場面ありのかわいいラブストーリーだった。血液型の分析っておもしろい。初対面の人とでも血液型の話題とかって、盛り上がったりする。映画の中で出てくる分析によると…。「B型の長所は正直で開放的。 ユーモアあふれる会話で相手を楽しませる。」「短所は自己主張が強く周囲に対して無神経。 好きなことに没頭するあまり周囲が見えなくなる。 干渉されることがいちばん嫌い。」一方でイ・ドンゴンが演じたB型の男ヨンビンがジヘちゃん演じるA型彼女のハミを傷つけ怒らせたときに読んでいた血液型の本によると…。「A型の女性は根に持つタイプ。 過去のことをなかなか許しません。」A型とB型って相性よくないと言われているけど、この映画見ていると極端なくらい典型的A型と典型的B型のカップルのやりとりがおもしろかった。お互い好き同士だけど、気分屋で自分のことしか頭にないB型男が一途で従順なA型女を振り回しているようにしか見えない。でも、ヨンビンはきまぐれだけど優しいときはすっごく優しくて、デートするとむちゃくちゃ楽しませてくれたりもする。だから、ハミもつい許してしまうんだろうね。色々と問題もあるんだけれどラストのシーンは、最初の頃のヨンビン中心だった2人の関係とはちょっとだけ違った2人になっていた。結局、血液型はあくまでも血液型。性格が全く違う相手とうまくやっていくには押したり引いたりしながら、溶け込んでいくこともできるんだな…。ひとつ壁を乗り越えた、羨ましいくらいお似合いのカップルを見ながらそんなことを感じさせる終わり方だった。B型の男役のイ・ドンゴンくん★わたしは「ガラスの華」のユウイチの役より今回みたいなちょっと豪快な男を演じるドンゴンくんが好きだわ~。パリ恋のスヒョクもよかったけど。でも、この映画のヨンビンはほんとに極端だわ。私、こんな男とつきあったらどんなに好きでも10分に1回はケンカしそう…。という位、自己中なんだもの。遊び相手だったら楽しいんだろうなというかんじでした。A型の女の子役のジヘちゃん。とっても女の子らしくてしおらしい。私が男だったら、こんな子がいいよ!と思う。脇役を見ていてもおもしろかった。「バリでの出来事」のミヒ役(ハ・ジウォンの同居人の変わった女の子)のシニさんが、ハミのいとこのオンニ役で登場!血液型にやたら執着して、男選びも大変なクセのある役で今回も笑わせてくれる。「私の名前はキム・サムスン」のヒジン役のあのきれいな子、チョン・リョウォンもハミのお友達で少しだけ出ている。ヘアスタイルもヒジンとは違って、ちょっと垢抜けない雰囲気で「あれ?」と思ってしまった。この子、シャクラのメンバーだったんだね。シャクラの歌、カラオケで一時期よく歌ってたのに気がつかなかった。あとは、「屋根部屋のネコ」の室長・イ・ヒョヌもヨンビンの先輩役で出ていた。日本の公開はもうちょっと先なのかな。早く公開すればいいのにね。そう思って、映画の具体的内容は控えめにしておきました。(OST)B型ボーイフレンド「B型の彼氏」特別盤DVDBOX 2枚組 韓国盤 B型のボーイフレンド VCD
2005.09.02
コメント(8)
マラソン(2005年韓国)7月2日公開からずっと気になって見に行きたかった映画。やっと観に行ってきました。*ネタばれありです*自閉症という障害をもちながら、19歳でチュンチョン国際マラソン大会の42.195kmを2時間47分という最年少の記録で完走したペ・ヒョンジンさんという実在の方がモデルとなった映画だ。身体は20歳だが、精神年齢は5歳のチョウォン。障害ゆえに、外出をしてもなにかとトラブルが絶えないが、なかなか障害をもっていることを周囲から理解されず、世間の風当たりは冷たい。そんな中でチョウォンの母・キョンスクは、この障害をもつわが息子を守れるのは自分以外他にいないという強い気持ちで、チョウォンを育ててきた。「チョウォンより1日長く生きること」これが彼女の願いだ。そんな母に口答え1つせず、素直で純真なチョウォン。他の誰にも入り込めないほどの母と息子の関係。チョウォンの父は居場所のない家庭が原因か、障害児をもつ親という立場に耐えられなかったのか、家にほとんど帰らない父親だった。また、高校生のチョウォンの弟は、母と兄の関係に孤独感を感じ、心を閉ざしてしまっていた。チョウォンでいっぱいいっぱいのキョンスクには、夫やもうひとりの息子が何を考えているかなんて、考える余裕がなかったようだ。障害児をもつ家庭の家族1人1人の苦悩や葛藤がよく描かれていた。障害を持っているけれど、チョウォンには優れているところもある。好きなことには、並外れた記憶力を発揮する。そして、走ることが好き。走っているときは、他の青年と変わらない。喜怒哀楽の感情を表すことさえままならないチョウォンだけど、母だから、わが子が走っているときの目を見ればわかると、キョンスクは言う。そして、マラソンを始め、メダルをもらう喜びや達成感を味わわせてあげたいと奮闘することとなる。キョンスクは元ボストンマラソンの優勝走者・チョンウクにコーチを依頼する。チョンウクは過去の栄光はみじんもない、飲んだくれの怠惰な男で、コーチの件も報酬目当てに嫌々引き受けた。しかし、一緒に時を過ごしていくにつれ、純粋に走り続けるチョウォンのことを気にかけるようになり、男同士のつきあいをするようになる。本格的にマラソンを教えるだけでなく、一緒に酒を飲んだりもした。コーチとチョウォンの息があってきた頃、キョンスクはコーチを解任したいと言い出す。自分の知らないところで、チョウォンが自分の知らない世界を覚えてくることが、たまらなくなったのだ。しかし、せっかくやる気になっていたコーチは、チョウォンにマラソンをさせるのは親のエゴだ。彼は楽しくて走ってるわけじゃない!と、強くキョンスクに言う。チョウォンの育て方に急に自信がなくなるキョンスク。さらに、次男にも、兄のことばかりで自分をこれまでぞんざいに扱ってきたことに対して攻撃される。そして、かつて、チョウォンが幼かった頃、育てる自身がなく動物園で彼を捨てようとした、その遠い記憶をチョウォンが覚えていたことにもショックを受け、胃に穴が開いて倒れてしまう。病床でのキョンスクの言葉も忘れられない。最初はチョウォンのために…と、必死だったことが、いつのまにか自分の夢となり、生きがいとなっていた。もうマラソンはさせない。それからというもの、チョウォンとキョンスク親子の生活から「マラソン」という言葉は消えた。しかし、チョウォンは忘れていなかった。走るということ。そして、10月10日、チュンチョンマラソンの日を…。コーチからプレゼントされた靴を履いて、誰にも知らせずひとり、マラソン会場行きのバスに乗った。チョウォンがいないことに気づいた家族とコーチはマラソン会場へ向かった。キョンスクはチョウォンに走ることを激しく止めたが、やがてスタートを知らせるピストルの音が鳴る。チョウォンははじめて母に反抗し、自分の「走りたい」という意志で母の手を離し、走り始めた。そこからはもう、家族、コーチ…。どこかゆがんでしまっていたみんなの心が、ひたすら走るチョウォンと一緒にまっすぐゴールへとひとつになっていく感じがして、ひたすら涙、涙だった。もちろん、42.195kmの距離はハンパなものではなかった。途中ヘタばってリタイア寸前の危機にもなった。でも、チョウォンが子供の頃から母に教えこまれてきた1つ1つの経験。コーチにつきあってもらったマラソンの練習で体で感じたこと。すべてが彼の支えとなり、チョウォンは立ち上がりまた走り出す。最後に雨が降り、雨の中を嬉しそうに走りすぎるシーンがとても美しかった。そして、ゴール!完走した後、「笑う」ということばの意味がわからなかったチョウォンが、はじめて最高の微笑を浮かべた。チョウォン役のチョ・スンウ、最高でした。最後のカットの笑顔がさわやかすぎて、しかしながら意味のこもったスマイル…。本当に演技派の俳優さんです。この役のために、実話の自閉症の青年とも親しくなり、マラソン大会では一緒に走ったとのこと。チョ・スンウ作品、実は色々見ている。「ラブ・ストーリー」、「フーアーユー」、「ワニ&ジュナ」・・・チョ・スンウの名前をレンタル屋で見つけるとなんだか気になって、その作品を借りてしまっているという不思議な魅力を持っている。母親のキョンスクはキム・ミスクが演じた。ドラマ「サラン」で年下の男、チャン・ドンゴンと恋に落ちるがやがて不治の病にかかる、子持ちのキャリアウーマン役だった。今回の役は母一徹。家庭に対して逃げ腰で全く支えになってくれない夫を諦め、1人でチョウォンの問題を抱え込んで生きているたくましさと、時々抱えきれなくなってしまう痛々しさ、それでも一生懸命に生きている姿が迫真の演技だった。障害児を抱えるお母さんの気持ちや苦労は私には測り知れないものがある。しかし、私はこの映画を見ながら、すっかり母の気持ちになってチョウォンを見ていた。障害あるなしは関係なく、母として、6歳のわが息子を片隅に思いながら見ることもできた。 だから、もう、なんでもないシーンでも泣きっぱなしで…。 特に母の手を少しだけ離れて、コーチと一緒にいる中で、また走ることを通して、ゆるやかではあるが、ちょっとずつ成長していくチョウォンの姿から目が離せなかった。あっ!こんなことができるようになった!こんな新しいことも…!がんばれ!!と、物陰からこっそり我が子を見守る母のような思いだった。誰よりも我が子を思っていても、どんなに一生懸命でも、それが空回りして、子供の心を傷つけてしまうこともある。母だって完璧な人間はいないから仕方がない。でも、キョンスクがずっとチョウォンを支え続けてきた気持ちが、チョウォンにもなんとなく届いたからこそ、彼は自分の意志で走り、完走することができたのだろうと思う。やりたいと思っているのにできないこと。または大好きなこと。何かを理由にして、何かのせいにしてやらないよりは、やれるだけやってみようよ。そんな気持ちになります。また、奇跡と思っているようなことも現実に変えられることがあるんだなと希望や夢を与えてくれる映画でした。
2005.07.15
コメント(29)
恋風恋歌(1999年韓国)ずいぶん前に1度見た映画。メガネをかけたちょっとサエない感じの(…という雰囲気を出しているが、サマになってる)ソウルの大企業のサラリーマン・テヒ(チャン・ドンゴン)は日常の生活に行き詰まり、心の整理をするために済州島へ一人旅に出かける。そこで、済州島で生まれ育ち、観光ガイド歴5年、恋人募集中のヨンソ(コ・ソヨン)と出会い、2人は恋に落ちていく…ごくごく普通のラブストーリーで話の内容自体は特にインパクトがあるものではない。しかし、済州島の美しい風景の中を2人で旅しながらお互いがゆっくり歩み寄っていく様子が心癒される音楽とともに繰り広げられ、自分も旅している気分になったのを覚えていた。前に見たのにもう1度見ることにしたのは、もうすぐ済州島へ行く予定なので、コ・ソヨンにガイドしてもらって、テンションをあげようかな~ …というのがねらいです。今回はこの映画をラブストーリー中心にではなく、観光者になったつもりで鑑賞します。 ガイドはコ・ソヨン(役名はなんとコ・ヨンソ)映画のしょっぱなから、ゆったりしたメロディに乗って済州島の美しい風景がたくさん映る。もうここから気分は済州…。この映画では季節が晩秋のようで私が行く時期とはちょっとずれますね…ヨンソはガイドにものってるお決まりコース・民族村や天地淵瀑布も案内してくれてます。突然の雨に打たれて歩いているテヒを助けたときは、「ここは天気が変わりやすい。傘は必需品。」と助言した。本当なのかな…?!そして、テヒが1日専属ガイドをヨンソに頼んだ!! トッケビ道路長さは200mほど。下り坂にもかかわらず空き缶などを転がしてみると逆行し、坂で乗り物のエンジンをとめてもゆっくりと坂を上っていくように見える。映画の中では「おばけ道路」と呼んでいた。この映画の中では、ヨンソの父がこの場で亡くなったことをヨンソがテヒに話している。「観光客がここで缶を転がして逆に転がっていくのは、父のイタズラみたい。」…だとしたら、こわい。テヒが「城山日出峰」の写真をヨンソに見せる。南済州の東端に突出した溶岩石でできた地続きの岩塊の島。飛び降り自殺の名所でもあり、風も強いようだ。楸子島(チュジャド)をかなりオススメしていたヨンソ。だが、事情あって、2人は韓国最南端の島・馬羅島(マラド)へ来てしまう。ここはカモメ釣りが有名(?)必ず実際に映画を見てから確かめて下さい!!!チャン・ドンゴンは劇中でカモメつり用の竿を買ったそうです(笑) 美しい馬羅島の日の出ここで語り合いながら一夜を明かした2人。夜空の星も、海も全て美しい島でした。都会の暮らしでいつも何かに追われ、こんないい所があることも忘れていたとこぼすテヒ。一方、たくさんの観光客が島で休息し、帰っていくのを見送ってきたヨンソは複雑…。でも、こんなきれいな島でゆったりとした時が過ごせて、すてきな人にガイドしてもらったら、恋に落ちてもおかしくないよなぁ。これから観光するのにはちっとも参考にはならないけど、済州島に行った気分になれる、行きたくなるような映画です。私はソウルには何回も行ったことがあるけど、済州島は初めて☆映画「シュリ」やドラマ「オールイン」など済州はよくロケでも使われているけど、全くわからない。どこへ行こうか、何を食べようか只今思案中。子連れなので、当日まで本当に行けるのか確かではないかんじだけど、楽しみ~!【恋風恋歌】チャン・ドンゴン
2005.07.05
コメント(4)
全8件 (8件中 1-8件目)
1