ヒジャイ        日々の詩

     ヒジャイ        日々の詩

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2015/01/12
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嘘と隠蔽のジャーナリスト金平茂紀

 皆さま。お久しぶりです。沖縄タイムスに帰ってまいりましたよ! またまた、沖縄をめぐるワジワジーした状況をぶっ飛ばしましょうねえ。というわけで、初回はスペシャル版です。ある方への公開書簡です。

 金平茂紀氏の新・ワジワジー通信が始まった。最初のコラムは「沖縄の現実こそ非人道 ケネディ大使に正義期待」という題名である。

金平茂紀(かねひらしげのり)
TBS報道記者、キャスター、ディレクター
1953年北海道生まれ。TBS報道記者、キャスター、ディレクター。2004年ボーン・上田記念国際記者賞受賞。著書に「ホワイトハウスから徒歩5分」ほか。

 「沖縄の現実こそ非人道 ケネディ大使に正義期待」の題名には嘘臭さがある。金平氏は「ケネディ大使に正義期待」と書いているが本気でケネディ大使に正義を期待しているのだろうか。どうもうさんくさい。。
 情報が豊富なジャーナリストであればケネディ大使がどのような人生を送り、政治についてどのくらい精通しているかを知っているはずである。ケネディ大使に正義を期待するということはケネディ大使の政治的実力に期待するということになる。本当にケネディ大使に政治的な実力があるだろうか。
 ケネディ大使は政治家ではない。外交の専門家でもない。政治や外交に素人である。素人であるケネディ大使にベテランジャーナリストが期待するなんておかしい。


拝啓

 多くの敬愛を集めてやまないキャロライン・ブービエ・ケネディ米国駐日大使閣下。大使としてご就任以来のめざましいご活躍ぶりを拝見している日本人の一人として、ここに新年の無事到来のお喜びを申し上げるとともに、失礼ながら是非とも申し上げたいことがございまして筆をとらせていただきます。
「新・ワジワジー通信」
 沖縄タイムスに掲載した新・ワジワジー通信」を日本語を読めないであろうケネディ大使が読むだろうか。ケネディ大使に申し上げたいのなら、直接ケネダィ大使に送ればいい。
 これはケネダィ大使に申し上げる風を装って沖縄県民に向けた文章である。

 私は日本のジャーナリズムの世界でたかだか30数年仕事をしてきた者の一人にすぎません。長年取材をしてきたなかの重要テーマのひとつに、沖縄にある貴国の軍事基地をめぐる諸問題があります。長きにわたる日米関係の歴史のなかで、私たち日本国民は、多くの価値を貴国の人々と共有するに至りました。なかでも民主主義の実現を保障する諸価値(言論、出版、報道、表現の自由)や、少数者、弱者の人権が保護されなければならないこと、差別をなくしていくことの必然性は、私たち日本の国民も、大いに貴国の建国の歴史から学ばせていただきました。独立戦争は、貴女の祖先たちが、イギリス本国の植民地主義から自由を求めて展開した偉大な闘いでした。正義が遂行されなければならない。人々はそのように考え闘いに加わったのでしょう。
      「新・ワジワジー通信」
 褒めあげてから落とす。それが見え見えの書き出しである。

 2013年の映画『ザ・バトラー』(邦題は『大統領の執事の涙』)はご覧になったでしょうか。日本でも公開されて評判を呼びました。1952年から86年まで8代の大統領に仕えたホワイトハウスの黒人執事のストーリーです。貴女のお父上も勿論(もちろん)登場します。まだ幼かった頃のあなたも映画のなかで描かれていましたね。貴女のお父上=J・F・ケネディ大統領の正義を求めて差別を憎む姿(公民権運動への深い共感など)に日本の観客たちも心を動かされました。ですから、私たちは2014年に貴国のミシシッピ州ファーガソンで起きた出来事を着目していました。貴国において正義はどのように遂行されるのかと。
     「新・ワジワジー通信」
正義を求めて差別を憎むのは米国の歴代大統領の姿勢であり、ケネディ大統領もその一人でしかない。他の大統領と違わない姿勢なのにあたかもケネデイ大統領だけが差別を憎んだ大統領であるように書いている。それには次の文章に展開するためである。

 それにしても沖縄で現在起きていることを考える時、(沖縄の言葉では「ワジワジー」というのですが)、不正義が放置されていることに怒りと悲しみがあふれるのを禁じ得ません。沖縄の人々の民意が踏みにじられる根拠に貴国の軍事基地がなっているという冷徹な現実を看過するわけにはいきません。去年の2月に沖縄を訪れた貴女は、公式予定にはなかった稲嶺進・名護市長との会談を行いました。私はその場で取材をしていたのですが本当に驚きました。圧倒的多数で新しく選ばれた翁長雄志県知事があいさつのために上京した際、首相官邸が足を踏み入れさせなかった対応とは全く対照的です。わずか1年前に、官邸をあげてあの仲井真弘多・前知事を歓待した政府がやったことがこれです。
     「新・ワジワジー通信」
 沖縄の不正義しかもそれが米国のせいであるということを書くために、ケネディ大使の父親ケネディ大統領の正義を書いたのである。
 ケネディ大統領と沖縄の関係は深い。兼平氏のいううわべの軽い正義不正義のこととはかなりかけ離れた、東西対立という深刻な政治問題でケネディ大統領と沖縄の関係は深い。
沖縄の米軍基地を重視し強化したのはケネディ大統領だった。 
ソ連がキューバに核ミサイルを設置しようした時、ケネディ大統領はソ連との核戦争も辞さない強い態度でソ連と対峙した。戦後の歴史で最初に起こった核戦争の危機であった。それをキューバ危機という。
 ケネディ大統領は核戦争が起こった時の被害者を試算させ、30万人の犠牲者が出ることを認識した上で、ソ連とは戦争を辞さない強い態度で臨んだ。キューバ危機はそれほどに緊縛した状態だった。ケネディ大統領の強い態度にソ連のフルシチョフ首相はキューバからミサイルを引き上げた。だから核戦争は回避された。
 キューバ危機に懲りたケネディ大統領は大国同士が直接対立するのを避けるために、米国圏と社会主義圏の前線で対立し社会主義圏の拡大を抑止する戦略に転じた。そのために局地戦争が繰り返された。
ベトナム戦争はケネディ大統領の局地戦争戦略によって起こった戦争である。ケネディ大統領は社会主義圏の拡大をベトナムで食い止めるためにベトナム戦争に米軍を投入したのだ。ベトナム戦争の根拠地が沖縄である。
嘉手納飛行場からB52重爆撃機がベトナムに飛び立ち、米兵は沖縄を中継してベトナムに移動し、休暇を沖縄で過ごした。
ケネディ大統領が核戦争を避けるために局地戦争に戦略を転換したことは有名な話である。ジャーナリストでもない私が知っているのだからベテランの金平氏が知らないはずはない。

ケネディ大使に沖縄について語るならば父親のケネディ大統領と沖縄の米軍基地との関係を語るのは外すことはできない歴史的な事実である。ところが金平氏は肝心な事実を外したのである。
正義を求めて差別を憎むのはケネディ大統領に限ったことではないのにケネディ大統領だけを取り上げ、ケネディ大統領の「正義」を持ち上げた。一方、政治的には非常に重要なケネディ大統領が行った局地戦略を隠蔽した。
なぜ金平氏は局地戦略によるベトナム戦争を隠蔽したか。隠蔽しないとケネディ大統領を「正義」で持ち上げることができないからである。持ち上げないと沖縄の不正義で米国を落とすことができないからである。金平氏は沖縄の不正義が米国のせいであることをタイムス読者に強調するために、ケネディ大統領の「正義」持ち上げたのだ。

金平氏が展開している沖縄の不正義の論は嘘である。隠蔽した後に嘘をつく。
それが金平氏の得意とする論法のようだ。

金平氏は沖縄には不正義があり、その不正義が放置されているという。金平氏は不正義が放置されていることに怒りと悲しみがあふれてくるという。
金平氏のいう不正義とは米国の軍事基地が沖縄にあること、それに翁長知事に安倍首相や閣僚が会わなかったことだという。それくらいのことで金平氏は「悲しみ」があふれるという。61歳にもなるというのにだ。考えられないことである。もしかすると年を取り涙もろくなったのであろうか。そういうことも考えられない。多分、嘘なきだろう。
米軍基地は沖縄・日本の社会主義圏による侵略を抑止している。それに韓国、台湾をはじめアジアの民主主義国家の平和を守っている。なぜ米軍基地があるだけで怒ったり悲しんだりするのだろうか。理解できない。


1960年代の社会主義圏である。ソ連のスターリンは武力で周囲の国に侵略して社会主義国家に変えていった。中国の人民解放軍はチベット、ウイグルに侵略して支配下に置いた。
北朝鮮の予告なき侵略によって南朝鮮の95%は北朝鮮に支配された。北朝鮮+人民解放軍を押し返して南朝鮮を守ったのが米軍であった。中国の台湾侵略を防いだのも米軍である。もし、沖縄・日本に米軍が駐留していなかったら中国に侵略されていただろう。それが嘘でないのは1951年に共産党は警官殺害など交番所や役所などを襲撃して暴力革命を起こそうとしたことがあった。米軍が駐留していなければ共産党の応援に人民解放軍が日本に侵略して日本が共産党支配になっていた可能性は高い。
社会主義国でなかったのは韓国、日本、台湾、フィリピンのわずかな国であるが、米軍が守っていたから4国は社会主義国家に侵略されなかったのである。

金平氏は「なかでも民主主義の実現を保障する諸価値(言論、出版、報道、表現の自由)や、少数者、弱者の人権が保護されなければならないこと、差別をなくしていくことの必然性は、私たち日本の国民も、大いに貴国の建国の歴史から学ばせていただきました」と米国に感謝を述べ、独立戦争は植民地主義から自由を求めて展開した偉大な闘いであり、米国民は正義を遂行するために闘いに加わったと米国民を褒めあげている。
金平氏の言う通り米国は自由と民主主義は闘いで獲得するものと考えている。だから、ケネディ大統領はキューバ危機の時、数十万人の命が失われても米国の自由と民主主義を守るために核戦争も辞さない決意をしたのだ。
イスラム原理主義のイスラム国に誘拐されて、身代金を要求されてもフランスなどのヨーロッパの国々は身代金を払ったが、米国は身代金を払わなかった。そのために誘拐者は殺された。自由、民主主義を守るためには犠牲者が出ることを覚悟しているのが米国である。
米国の実力主義を理解しない金平氏の米国理解は薄っぺらである。

金平氏は翁長知事が安倍政権に冷遇されたことを批判しているが、翁長知事は安倍政権とは比較にならないほど安倍政権を冷遇している。
県外移設は過去に自民党政権、民主党政権がやろうとしたができなかった。だから安倍政権は辺野古移設を選択したのだ。安倍首相、菅官房長官、中谷防衛庁長官は辺野古移設が唯一の方法だと繰り返し述べている。それなのに翁長知事は無視している。それどころか、沖縄が望んで普天間基地を造ったのではないから普天間移設場所は政府が探すべきだと主張している。まるで安倍政権は翁長知事の子分のようである。翁長知事こそ安倍政権を馬鹿にしている。

仲井間知事が埋め立て申請を承認したが、審査したのは仲井間知事ではなく県の土木課である。土木の専門家が審査した結果瑕疵がないことを確認したのだ。土木の専門家の瑕疵がないという報告があったから仲井間知事は埋め立て申請を承認したのである。辺野古埋め立て問題は政治問題ではなく公有水面埋法という法律段階の問題である。






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Last updated  2015/01/12 03:56:29 PM
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