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2011.03.19

嘘つき…

(3)

カテゴリ：カテゴリ未分類

3月15日午後12時37分
母方の祖母永眠享年87歳であった。

去年の10月上旬に
新しく完成したばかりの施設(老人ホーム)に入所し生活してた。
足が物凄くむくんで倍以上に膨れ上がってて
以前からずっと気がかりであった。
心臓を悪くして2度の手術を行ってて
足のむくみは、心臓のポンプの機能が弱く
足まで血液が廻らぬせいと推測されてた。
足腰も弱まり、基本的にベットで寝たきりの状態だったので
なおの事血液の循環が滞っていたのであろう。

最近になり、足のむくみに加えて
足の指の色が紫色のようになってて
そのうちひび割れてしまうほどになった。
足どころか手の指先までむくんで
水が溜まっていた状態だった。

大きな病院で診察して入院し治療に専念する事に決め
7日に施設の近くにある大きな病院に
診察･検査に祖母を連れて行った。

車の乗り降りも祖母自身の力で出来なくなってたので
施設の人に車に乗せてもらい
病院では、看護士に降ろしてもらった。

レントゲンや血液検査など済まして
この日は、ベットの空きがなく
翌日に入院することとなった。
車の乗り降りがやはり大変で疲れたと
祖母はこのとき話してた。

病院で診察の待ち時間に母が
亡き愛犬の明日香のフォトブックを祖母に見せ
自分も写真の説明など少し簡単に話してた。

翌日8日の午後
また祖母を施設から病院へ
4人部屋の大部屋に入院
前日は疲れててぐっすり眠れてたのかと思いきや
翌日の入院の不安などでか
ほとんど眠れなかったそうだ

ここの病院は、昔からの知り合いで
子供の頃に世話もした事がある者が看護士をしてて、
祖母の事を実の祖母のように慕っているので
入院中祖母も不安はほとんど無く
安心できるだろうと思ってた。
実際に、とても親身に祖母を看てくれていた
夜勤明けや非番の時でも祖母についていてくれてたし

9日にも母と見舞いに行った。
手足が物凄く水が溜まってむくんでて
血圧や脈搏が機械じゃ測りにくいらしい
点滴も手の甲(左手?)から針を刺してしてた
「土曜日にはあんちゃん(兄)も連れてまた来るしね」
と言って別れた。

約束どおり12日の土曜日の午前中
母･兄・自分とで祖母の見舞いに
特に変化も無くて普通に会話もしたと思う。

買い物済ませて家に帰って昼食中に
叔母から電話があり
祖母の容態が急変して
個室に移って酸素マスクつけてる状態だから
すぐに来てくれと言われてまたすぐに病院へ
午前中と違って顔もげっそりとしてて
物凄い変化に別人のように感じられた…
点滴は右首筋にしてた。
点滴は2種類

嘔吐したショックからか
血圧が一時期最高で40ぐらいにまで落ちた。
脈が機械で測りにくいので手で測定
血圧は何とか最高が100ぐらいまで回復。

会話はろくに出来ないけど
うなずいたり首を振ったりして意思の疎通は可能
心配だけど励まして翌日にまた見舞いに

13日午前中
前日よりも顔色も良くなってた
昨夜、尿の出がとても悪くて
一晩で20ml程度しか出なかったらしい
この日は、薬の影響もあってか
少ないながらに尿は出た。
腰やお尻などが痛くなり
頻繁に体の向きなどを変えてもらう必要があった
向きを変えると少し楽になるようで
けど暫くするとまた痛くなってた…
お腹も痛いようだった

手を撫でたりしつつ
祖母に話しかけて励ました。
「また明日来るよ」と言ったら
祖母は「有難う」って

14日午後
この日は、尿の出が前日よりも良くて
体調も楽な様子で
「痛いところはない?」とたずねるとうなずいてたし、
腰もお尻もお腹も痛くなかったようだ。
祖母が入所してた施設の方が見舞いに来たらしく
その時は、顔もにっこりして
「有難う」と言ってとても嬉しそうだったらしい
いつもは滅多に声を出すことなく
ほとんどぼんやりしてて、話しかけると反応する程度なのに

遠い親戚にあたるおばあさんとおばさんが見舞いに来て
その時も祖母に「見舞いに来てくれたよ。解かる?」
と聞いたらうなずいてたが
半分解かっていないような感じだったが
そのうち意識がはっきりしたのか
少し顔を上げて「有難う」と言った。

この日は、本当に体調良かったようで
酸素マスクも何度も外そうとするし
自分で少し頭の向きも変えたり
己の左手が気になってか
手を少し上げてまじまじ見てたりしてた。

前日までとは大違いで
これは良い傾向だと安心してた。

「また明日来るから元気出していてね」
と言ったら祖母はうなずいてくれた。

だが･･･
運命の15日の午前中
この日も午後から祖母の見舞いに母と行く予定してたが
11時過ぎに叔母が泣きながら電話かけてきて
「至急、病院に来い」と言われて
早めに昼食を済ませて急いで病院へ
どれだけ急いでも家からはかなり距離があるので
1時間近く時間がかかる
こんな急ぐ時に限ってノロノロ運転している車に会い
かなり時間をとられてしまった…

病室に着いてたら
ちょうど心電図の機械など片付けてて
すぐさま担当医が来て
脈・瞳孔・心音確認の上
「12時37分、ご臨終です」
死亡通告の時間的には間に合った事になるが
実際には、ほんの一足遅くて間に合わなかった…

前日、あんなにも元気だったのに…
「また明日来るから元気でいて」と言ったら
はっきりとうなずいてくれていたのに…
ばあちゃんの嘘つき…

この日は、朝10時前に叔母が見舞いに来たら
いつもと違い、いくら話しかけても全く反応しなくて
呼吸も肩で大きくしてて
その呼吸も徐々に小さくなって･･･

亡くなった後、病院で母や叔母が
祖母の体を拭いてあげて
看護士が白装束を着せて軽く化粧も行った。
開けていた目も口もだいぶ閉じられてた

祖母が亡くなり叔父も叔母も母も号泣してたが
自分は涙が出なかった…
冷たくて薄情な人間だよ…

今、息を引き取ったばかりだと言うのに
叔父は、亡き祖父の葬式で赤字だったから
祖母の場合は、葬式をあげずに家族葬にしようと言い出し
叔母が「(祖母が)亡くなった時の為に
自身で葬式代だけは準備してたから普通どおりすればいい」
と言って、祖父と同じプランの葬儀を行う事となった。

夕方
家族だけの仮通夜が行われた

16日の午後3時ごろ
祖母の納棺の儀を行われた
祖母は口紅もかるく引いてあり柔らかな印象に感じられた
棺に入る前に身内で祖母の手などを拭いて清めた

午後7時からお通夜
親父と叔父が泊まった

16日朝11時から葬儀
棺には、叔母が祖母が食べたいと言ってた
握り寿司をパックで入れた

棺は、白いリムジンタイプの霊柩車で火葬場に
母・叔母・叔父夫婦が同乗

それ以外は、バスで火葬場に移動
お参りの後、最後の対面してお別れ･･･

火葬の間は、ホテルで昼食をとりつつ待機
火葬場から連絡があって再びそちらへ
体が悪かったわりには、骨はかなり残っていたそうだ
祖父の時と比べたら少なかったけど
以前、入院中に目まいを起こして転んで
足を骨折してボルトで固定してたのが
右足の大腿骨あたりに金属が骨にしっかりと残ってた

お骨拾いで自分は足の指辺りを拾って入れた…
その後、お寺に移動して納骨の儀をした

2年前の3月29日に祖父が他界し
三回忌が終ったばかり
まるで祖父の後を追うように祖母が…
仲が良い夫婦だったから

亡き祖父は、周りの迷惑など顧みず(周りが見えない)
自分のやりたい事をやる人で
祖母が祖父と一緒に旅行など行くと
祖父の面倒みるのに大変だった

祖母は、とても優しい人で
とても思いやりがある人だった
自分の事よりも他人を労わる人だった。
同居している我が家の父方の祖母と違い
人の話はきちんと聞いてくれるし
馬鹿にして貶めるような事も言ったりしたことなかった
我が家の祖母は、人がいないところで
己の孫なのに、もうボロクソに親父と会話している

我が家は、基本的に家族で写真撮ることがないので
残念ながら母方の祖母や祖父と一緒に写した写真がない…
赤ちゃんの頃のなら残っているようだけど
一緒に写真撮らなかったのが
今になってとても悔いが残る…
あと何も祖母にしてあげられなかったのが残念…

祖母が亡くなったばかりなのに
もう祖母の遺産の話ばかり親父達が…
形見分けとして施設で使用してた
祖母のテレビを貰おうとしたら
叔母が「3万円払え」って母に…
そのテレビは、実際には3万円切る価格で
母・叔父・叔母の3兄弟で割り勘で購入した物
なのに販売価格よりも高い金をせびる叔母

叔父は、祖父の葬式の時赤字だったから
その赤字分を祖母の遺産から支払うように言っている
赤字分の一部は祖母が支払ったし
母・叔母も出しているのに
「100万の赤字だった」と言っている叔父

祖母の残された遺産がどれだけあるのか
まだ不明だというのに…
祖母が亡くなったとたんに
「金・金・金」って…
施設の料金と病院の入院費など
必要経費だけ遺産から支払い
いっそうの事、残った金額は全て
地震で被害にあわれた方々への義援金にすれば
兄弟間で金のことで揉める事もなくて済むだろうに
そのほうが、きっと祖母も喜んでくれると思う

皮算用でお金を期待してもめている現状
はっきりと遺産が解かれば
それはそれでまた大もめ事になるのだろう
こんな状況を見て、祖母もうかばれずに泣いていると思う
こんな醜い親族から縁を切りたい…

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