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2011年03月18日
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テーマ: 海外生活(7774)
カテゴリ: 初体験
水曜日になり、 我が社の社長から全社員にメールが送信 されました。
今回の日本の大惨事を受けて、できる人は募金してほしい という内容です。
日系企業なのに、ちょっと遅いのでは?と思いましたが、もちろんありがたいことです。
すでに募金した人は金額を知らせてほしいとの事でしたので、返信しておきました。

その翌日の木曜日、今度は 人事部から社内一斉メールが配信 されました。
ちょうど金曜日の夜、我が社がスポンサーをしているサッカーチームの試合があり、そのときに募金活動できるように取り計らってくれたのです。
ブンデスリーガの試合は大体土曜日の午後に行われるのですが、今回はたまたま金曜日のナイターにあたってしまったため、準備期間が特に少ないのに、とても感激しました。

メールによると、募金活動は2種類で行い、1つは社員が直接スタジアムで募金をお願いすると言うもの。
もう1つは、試合中に指定の番号にSMS(携帯メール)を送ると、自動的に5ユーロ(手数料が少しだけ引かれますが)募金できると言うもの。
後者は試合中にスタジアムの広告スペースなどで告知をするそうですが、前者のために 社員のボランティアを50名募集する とありました。
このメールを読んだとき、私は募金活動に参加することを心の中ではすでに決めていました。

が、 当日は義理の妹さんの誕生日 で、私もパーティーに招待されていたのです。
普段の私なら必ず先約を優先するし、ドタキャンは基本的に好きではありません。
が、妹さんの誕生日は来年もまた来るけれど、私がいま被災地のために直接何かできるのは、この機会を逃したらまたあるかどうかは分かりません。

パーティーを欠席したら、義妹が私に腹を立てるのでは、義父がまた非難がましいことを言うのではという心配も正直少しありました。
が、もし欠席の理由を説明しても理解してもらえないようなら、仕方ないとあきらめてもいました。
もう 誰がなんと言おうとも募金活動に行く と決意していたからです。

家に帰って、まずパートナーにこの話をしたところ、渋い顔をされました。
少なくとも彼は賛同してくれると思っていたので意外に思っていると、妹さんのためでなく、私のことを思ってのことだったようです。
つまり、 サッカーファンは裕福な人ばかりではないし、攻撃的な人も中にはいるだろうから、暴言を吐かれたりしてつらい思いをするのでは とのこと。
私がその週ずっと、ドイツの報道やドイツ人同僚の心無い発言などに傷ついていたので、私がもっと落ち込んでしまうのではと心配してくれたのです。

でも、うちの会社はドイツにあるとはいえ、日系企業です。
せっかく会社が日本のために企画してくれたのに、日本人が先に立ってやらずにいられるでしょうか?
それに、会社には300人余りのドイツ人社員がいますが、日本人はたったの9人です。
西日本出身の駐在員さん達や、普段会社の行事に参加しない他の現地採用社員たちは参加するかどうか分かりません。
日本のための募金活動なのに、日本人社員が1人もいないなんていう事態だけは避けたかった のです。


急な話ですし、金曜日の夜と言うことで、一体どれくらいの社員が参加を申し出てくれるのだろうと少し不安でした。
が、当日のメールによるとなんと 42名もの社員がボランティアを希望してくれた とのことです
しかも、 日本人社員もほぼ全員が参加表明 していました。

当日、午後から雨が降り始め、あいにくの天気となってしまいました。
こんな天気で一度家に帰った同僚はちゃんとスタジアムに来てくれるんだろうかとまた心配になりましたが、それも全くの杞憂に終わりました。
渋滞に巻き込まれた人達を除いてほぼ全員時間通りに集合し、会社名の入ったジャケットを着て帽子をかぶり、赤い十字の付いた募金用の缶を持って、それぞれ持ち場に散っていきました。

私は他の日本人3名と現地社員4~5名と一緒に東ゲートを担当しました。
始めはなかなか声をかけられずに戸惑っていると、一緒にいた現地人の社員の一人が声をかける役を引き受けてくれました。
が、募金してもらうのは思っていたほど簡単ではありませんでした。

うちの会社は長い間このサッカーチームもメインスポンサー(今はメインではありませんが)を務めていたので、ファンも快く募金をしてくれるだろうと軽く考えていました。
それに、このチームのファンはとても根強いファンが多いので、シーズンチケットを持っている人が沢山います。
シーズンチケットを購入できるのなら、収入もそれなりにある人達だろうから、1~2ユーロの募金なんてなんともないだろうとも思っていました。

が、よく考えたら、 募金をしたところで彼らに何らかのメリットがあるわけではない のです。
お金を稼ぐと言うのは大変なことなのに、その苦労して稼いだお金をただで出してくださいと言われても、なかなか「はいそうですか」とすぐにお財布の紐を緩める人はいません。
実際、「日本人は自分達でどうにかすべき」とはっきり言う人や、露骨に冷たくにらみつける人もいました。
正直、心が折れそうになり、 日本人社員が来たのは失敗だったかも とすら思っていました。

でも、よくよく考えたらこれも当然の反応です。
いくら会社がチームのスポンサーとはいえ、私はそのチームの選手でもなんでもない、ただの無名の日本人です。
黙ってそこに立っているだけで自動的に募金が集まるなんてことはありえません。
たとえ一部の人に顰蹙を買っても、あきらめずに声に出してお願いして回るしかないのです。

そう開き直ってからはかなり沢山の募金が集まりました。
スタジアムの手前のスペースにいる人達のところに行くと「もう募金した」「別の人に声をかけられたよ」と言う人が増えてきて、かなりイラついているようでした。
それならば到着したばかりの人にお願いしようと思い、敷地内に入ってくる人達にターゲットを絞りました。
そこには屋根がないので、雨を避けて小走りに去ってしまう人もいましたが、立ち止まってくれる人も、時には募金を手に戻ってきてくれる人も沢山いました。

私は ソーセージやビールを買った後のお釣りの小銭を入れてもらえれば十分 と思っていたのですが、以外にもかなりの人がお札を入れてくれたのです。
「これでも全然足りないと思いますけど」と言いながら20ユーロ札を入れてくれる人もいました。
募金してくれた人は「がんばって!」「応援しているよ」と温かい声をかけてくれ、本当に嬉しくて、涙が出ました。
後で聞いたのですが、 別の日本人社員のところには100ユーロ札を入れてくれたご婦人もいた そうです。

すっかり雨に濡れ、体が冷え切ってしまいましたが、充実感と感謝の気持ちで胸がいっぱいになりました。
集まった募金はドイツ赤十字の方々が月曜日に直接数えてくださるそうで、まだいくら集まったのかは不明ですが、きっと少なくない額が集まったと思います。
もちろん、大企業や国が出す義捐金に比べたら微々たる金額でしょうが、それでも私達の応援する気持ち、ドイツ人のやさしさは伝わってほしい…。

これからも私達にできることをこつこつとやっていきますので、被災地の方もどうぞ元気を出してください
がんばれ日本、がんばれ東北





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最終更新日  2011年03月21日 20時25分16秒
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