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中原の虹(第4巻)著者:浅田次郎価格:1,680円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る長かったこのシリーズもついに最終巻です。やっと終わる~♪ 苦労してつかんだ中華帝国皇帝の座も、あまりの不人気に長くは続かず「袁世凱」は失意のうちに退位してしまいます。 一方、力を蓄えていた「張作霖」は長城を越えて、武力を背景に北京政府の一翼を担うようになります。 しかし、その人気と強大な力を嫌う日本政府は、彼を排除することに成功し、満州へ帰る汽車に彼を乗せました。 そして、「張作霖」はその汽車と一緒に運命を共にすることになってしまったのです。 本当に長かった。 「西太后」「張作霖」「袁世凱」を中心にして書かれているようですが、登場人物が多すぎて、誰のための物語なのか忘れてしまいます。 史実にもとずく人物のほか、架空の人物も登場し、各人入り乱れての展開です。 人物への感情移入が得意な僕としては、つらかった。 こんなの浅田次郎じゃない!!って言いたいですが最近のものは、皆こんな感じで少し寂しい。 100円本に栄光あれ!!
Aug 7, 2012
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中原の虹(第3巻)著者:浅田次郎価格:1,680円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見るまだまだ続く、浅田次郎渾身のシリーズ第3弾!! 幼き皇帝「宣統帝溥儀」の治世はうまくゆくはずもなく、程なくして辛亥革命が勃発しました。 その鎮圧のために、「宣統帝」は「袁世凱」の武力に頼らざるを得ず、「袁世凱」はみごと政界に復帰しました。 さらに「袁世凱」は「宣統帝」を退位させ「中華帝国」を建て自ら皇帝として即位しました。 そのころ、中国北東部満州では義賊の大親分「張作霖」は力を蓄え、長城を越える機会を虎視眈々とうかがっていました。 とにかく長い。 さすがにここまで読むと少々飽きてくるというものです。もともと浅田次郎は人情作家ですので、本格的な歴史物にはなり様がなく、物語りの重さ感じられず、ちょっと中途半端な作品になってしまっているようです。 あと1巻!! がんばれ俺!!!100円本に栄光あれ!!
Jul 31, 2012
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中原の虹(第2巻)著者:浅田次郎価格:1,680円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る浅田次郎、趣味と実益を兼ねた中国シリーズ第2弾!!その思いは読者に届くか!? 「西太后」が死に近づいていたそのとき、彼女によって蟄居させられていた、「光緒帝」も自死を遂げた。 それに続くように清の偉大な母「西太后」も死んでしまった。 その混乱の中、幼い「溥儀」が「宣統帝」として即位しが、多くの敵を作りすぎた「袁世凱」は命からがら北京を逃げ出した。 幼い皇帝「宣統帝」と中国北東部の覇者「張作霖」。 この2人は果たして、この混沌とした中国を纏め上げることが出来るのか....。 世間一般に言われている「西太后」のイメージを覆し良人として描き、また、暗殺された「光緒帝」をも自殺としてしまうくらいの熱烈中国愛。 これこそが物語作家というものでしょう。 歴史家が読んだら卒倒するんじゃないかと思うと笑いが止まりません。 さてさて、第3巻はどのような展開になるのか楽しみです。100円本に栄光あれ!!
Jul 24, 2012
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中原の虹(第1巻)著者:浅田次郎価格:1,680円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る蒼穹の昴シリーズ第3弾、全4巻の壮大なストーリーの幕開けです。中国、清朝末期。権勢を誇った「西太后」も心と体の衰えを感じていたそのとき、中国北東部の満州では、一介の馬賊であった「張作霖」がその力を蓄え、一大勢力になりつつあった。しかし、清朝には頼るべき人材も「袁世凱」のような凡庸な人物よりほかにいない。諸外国の中国植民地かも加速しているさなか、日本軍部も満州支配と「張作霖」情報収集のため「吉永少尉」を満州に送り込んだ。長いシリーズの第一巻。とりあえずは序章というところですがいささか長い気がします。浅田次郎の中国への思い入れは半端がありません。期待と不安の第一歩です。100円本に栄光あれ!!
Jul 17, 2012
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自動起床装置著者:辺見庸価格:1,020円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る 「自動起床装置」というタイトルに、ずいぶん前から興味を惹かれBOOKOFFを駆けずり回って探し、とうとう阿佐ヶ谷店で見つけました。 長かった~♪さー読もうっと♪・「自動起床装置」 「水田満」は一風変わったアルバイト「お越し屋」をやっている。 その仕事は、宿泊センターに泊まっている客を指定時間に起こすというものだ。 同僚の「小野寺聡」は「起こし名人」と呼ばれている。どんな人間であっても、一切不快にさせず起こすことができるのだ。 その宿泊センターは経費削減のため「自動起床装置」という機械を導入しようとし、センターの宿泊常連達にモニターとして使ってもらうことになった。・「迷い旅」 記者は、ある国の内戦の取材のために1人の運転手と契約をし、戦場となっている町に連れて行ってもらうことになった。 だんだんと激戦地に近づくにつれて悲惨な光景が記者の目に飛び込んできます。 何度となく恐怖体験をした記者は、運転手に元の町に戻ってくれと懇願しますが聞いてくれません。 うーん......。 ストーリーが普通なんです。 両作品ともテーマ、主張がはっきりしていて、それを意識して読むとそれなりに、ああなるほどとなるのですが、物語が普通なんですよねぇ。 困った困った。 なんとも困った小説でした。 でははははは。 100円本に栄光あれ!!
Jul 11, 2012
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リセット著者:北村薫価格:1,890円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る さー、いよいよ3部作の最終章「リセット」です。 がんばれ!俺! 太平洋戦争末期、父親の仕事の都合で神戸に引っ越してきた「水原真澄」は、同級生のいとこの「結城修一」に淡い恋心を抱きます。 しかし、神戸の空襲で「修一」は死んでしまいます。 年は流れ昭和30年代、小学生の「村上和彦」は近所で本を貸してくれるおばさんの「水原真澄」と知り合います。 そして、「和彦」は自分が経験したことのない記憶がどんどんよみがえってきて、「修一」の生まれ変わりであると思い出します。 さらに時を経て物語りは完結するのですが、時代を3つに区切ることによって場面が細分化されて、いつものだらだら感が目立たず、最後まで飽きずに読むことができました。 また、使い古された設定の普通のストーリーですが、書き方が丁寧なのでそれも許せてしまいました。 3部作の最後にやっと面白いと思えるものに出会えました。 100円本に栄光あれ!!
Jul 7, 2012
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水滴著者:目取真俊価格:1,050円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る 沖縄出身の作家です。 沖縄作家は以前、又吉栄喜の「豚の報い」を読んだことがあり、なかなかおおらかなユルイストーリーで印象に残っています。 期待して読み始めます。・「水滴」 「徳正」の右足の膝下が突然瓜のように膨れ始め、起きていられないほどになってしまった。 妻の「ウシ」が心配して看病するが、さらにその足の親指の先から水滴が滴り落ちてくるようになってしまった。 そして「徳正」と沖縄戦で一緒に戦った戦友の亡霊達が、その指先から溢れてくる水滴を飲みに夜毎やってくるようになった。・「風音」 ある村を流れる川の河口の断崖の上には風葬場があり、戦前まで使われていた。 その風葬場には、頭に銃口の開いたしゃれこうべがあり、風の具合によりそこから不思議な音を響かせていた。・「オキナワン・ブック・レビュー」 オキナワにある地方新聞で連載されている、沖縄に関する書物の批評。新聞も書物も仮想のものです。 「水滴」、「風音」両方とも沖縄戦を取り入れて書かれています。 「水滴」はどちらかというと、沖縄作家らしくおおらかな文体で書かれていて、「風音」は真正面から突きつけるように書かれています。 芥川賞の「水滴」よりも「風音」のほうが心に直接訴えかえるものがあり、出来がよく感じました。 沖縄作家は、たまに読むと面白い。これからも期待しま~す。 100円本に栄光あれ!!
Jul 2, 2012
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ジーン・ワルツ著者:海堂尊価格:1,575円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る 菅野美穂主演で映画化されたみたいですが、見たことも聞いたこともありません。 売れなかったんだろうなぁ。 帝華大学の女医で講師の「曾根崎理恵」は、週1回、産科医院のマリアクリニックで不妊治療、特に体外受精を手伝っていた。 マリアクリニックは、半年前までは妊婦であふれかえるほどの人気病院であったが、院長「三枝茉莉亜」の息子がいわれなき医療事故で逮捕されたことで、自然と妊婦が減っていった。 そして「茉莉亜」は末期がんで余命半年を宣告されており、最後の5人の妊婦をもってマリアクリニックは閉院することが決まっていた。 そんな中、「曾根崎理恵」はある考えを持ってこの5人の妊婦に接していた...。 不妊治療の最先端技術や堕胎、胎児の奇形、病気などをあちこちにちりばめて、物語に厚みが出ています。 読後、少しこの日本の産科医療に対する問題や、不妊治療という神の領域に接する行為がもやもやと心の底にたまってきて、なんともいえない感じになりました。 結構、読み応えがあるなかなかタフな1冊でした。 100円本に栄光あれ!!
Jun 29, 2012
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王妃の館(下)著者:浅田次郎価格:1,680円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る浅田次郎、快心のコメディ!下巻。 「ネガツアー」のツアコンは小心者で、「こんな嘘はよくない!正直に話そう!」と決意して「ネガツアー」参加者にツアーのからくりを話して、協力を要請しました。 どうにかこうにか「ネガツアー」参加者に説得はできたものの、嘘のほころびが徐々に大きくなり、だんだんと「ポジツアー」客も不自然さを感じるようになってきます。 そして、とうとう....。 いやー、最後の奇想天外な終わり方は予想がつきませんでした。 まぁ、全員が善人なのでこうでもしなければ収まりがつかなかったのでしょう。 可もなく不可もなく普通のお笑い小説でした。 次回に期待!でははははは。100円本に栄光あれ!!
Jun 25, 2012
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王妃の館(上)著者:浅田次郎価格:1,680円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る浅田次郎、お得意のコメディーです。 パリのヴォージュ広場にあるホテル「王妃の館」は、世界中のツーリストがあこがれる歴史ある名門ホテルです。 倒産寸前の日本の旅行代理店が起死回生策として、このホテルに泊まる10日間のツアーを2本企画します。 その名も149万円の「ポジ(光)ツアー」と19.8万円の「ネガ(影)ツアー」! 同日程のこの2つのツアーの客たちは、「ネガツアー」客は、「ポジツアー」客の部屋を昼間に使用して、夜はワイン倉庫に寝泊りします。 絶対にそれぞれのツアー客を会わせてはいけない、無理なスケジュールのツアーに何か起こらないはずはない、どたばたコメディーの始まりです。 登場人物は皆個性的で、どこかに悲しみを抱えている善人たちの集まりです。 内容的にはたいしたことがないけれども、登場人物の多さで上下2巻になったのでしょうか。 ツアー参加者が全員が幸せになれる結末はあるのでしょうか。 果たして!果たして!以下、下巻へのお楽しみ~♪100円本に栄光あれ!!
Jun 20, 2012
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続氷点(上)著者:三浦綾子価格:540円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る続氷点(下)著者:三浦綾子価格:540円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る「続氷点」。名作の続編です。 「陽子」は、自分が本当は殺人者「左石」の娘でないことを知るが、実は不倫の結果生まれた子供であると知らされ、「陽子」は実の母を許せない思いと、そういう自分を嫌悪する心との葛藤で思い悩みます。 兄の「徹」は「陽子」の実の母親「三井恵子」と偶然に葬式で会い、つい「陽子」のことを告げてしまいます。 その結果、車を運転中に「恵子」は事故を起こしてしまい入院をしてしまいました。 出てくる人、すべてが確信犯的な純粋な心を持ち合わせているようです。 そのなかでも「陽子」は完璧な女性として描かれていて、どの時代の人が読んでも好感を持つでしょう。 最後の終わり方は、また続編があるかもしれないという思わせぶりなものでしたが、どうやらこの後は書かれていないようです。 名作と呼ばれる小説は、なぜ名作なのかがわかる一冊です。 100円本に栄光あれ!!
Jun 15, 2012
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魔王著者:伊坂幸太郎価格:1,300円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る 伊坂幸太郎は「ゴールデンスランバー」を読んで以来ファンになってしまった作家です。 テンポのいい文章とこ気味のよい展開とあっと驚く伏線がボクチンを虜にしてしまいました。 「魔王」は中篇が2つ構成です。・「魔王」 事故で両親を失った「安藤」は弟と2人暮らしです。 ある日、電車の中で席を譲ってもらえない老人が、老人の目の前で大股開きで座っている若者に対して、暴言とも言える口調で文句を言いました。 周りの乗客は驚きましたが、「安藤」自身はもっと驚愕しました。 老人が言った言葉は、「安藤」がそのとき強く思った言葉と一字一句違わぬものだったのです。・「呼吸」 「安藤」の弟「潤也」はあの事件の後、恋人「詩織」とともに仙台に移り住みました。 彼ら2人は普段の生活でじゃんけんをして物事を決めていたのですが、「詩織」は「潤也」に一度も勝ったことがない事に気づきました。 なかなか面白かったのですが、この本1冊で序章という感じです。 この次の話からいよいよ本筋に入っていくというような...。 これから絡み合おうとしているかのような登場人物が複数出てくるのですが、それが捨て置かれてしまっている気がしました。なんとももったいない物語です。100円本に栄光あれ!!
May 29, 2012
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タ-ン著者:北村薫価格:1,785円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る北村薫の「スキップ」「ターン」「リセット」の3部作の2作目です。前作でコテンパンに打ちのめされてしまった僕は、まったく期待せずに、いや、恐怖さえ覚えつつ読み始めます。 売れない版画家の「森真希」は、自動車を運転中に前方の車を避けようとして対向のトラックと正面衝突をしてしまいます。 気がつくとそこは自分の家でした。自分は事故にあったはずなのに...。 しかし、よく見ると家の中は昨日の状態のままです。 彼女は前日の事故の起こった時刻まで戻ってきてしまっていました。 外を見ても人っ子一人いませんし、電話も通じません。 とりあえず身の回りのものを片付けましたが、次の日の同時刻になるとまた昨日の状態に戻ってしまいます。 彼女はこの、誰一人としていない永遠にループする世界に閉じ込められてしまったのです。 うーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん。 発想はいいんですが、とにかく展開が遅いし、文章が軽く読んでいてドキドキ感がない。 文章に重みがないのならば、せめてこういうSFチックな小説では、疾走感とドラマティックな展開がないと飽きてしまいます。 北村薫は恋愛小説を書いたらまぁまぁではないでしょうか。 まだ、あと1冊残ってるんだよなぁ。100円本に栄光あれ!!
May 26, 2012
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降霊会の夜著者:浅田次郎価格:1,575円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る なんともラッキーなことに出たばかりの「降霊会の夜」が100円コーナーにありました。 ちょっと汚いが気にしません。買って早速読みました。 すでに仕事をリタイアしている主人公は、山の中の別荘地で一人暮らしをしていました。 ある激しい雷雨の午後、一人の女が雷におびえ別荘の庭に迷い込んで、うずくまっていました。 主人公が部屋の中へ彼女を入れてやりその顔を見ると、毎晩見る奇妙な夢に出てくる女でした。 女は雨宿りのお礼として、降霊術を行うというイギリス女性を紹介してくれました。 次の日、イギリス人の別荘向かった男は、そこで過去に捨ててきた様々な人々に降霊を通して出会いました。 主人公は二晩、イギリス女性の降霊師の所へ向かうのですが、最初の晩の話はさすがに浅田次郎!ここで泣かずばどこで泣く!浅田節炸裂!会心の出来でした。 ここでやめときゃいいものを、次の晩のグダグダはどうしようもなかった。こんな終わりでいいの? 浅田次郎の最高と最悪を合わせて読める一作です。 でははははは。100円本に栄光あれ!!
May 21, 2012
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氷点(上)著者:三浦綾子価格:660円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る氷点(下)著者:三浦綾子価格:660円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る※実際に読んだのは下の単行本です。 今年4月、出向先の中野坂上でのお昼休み。 ぶらりとよったBookOffの100円コーナーに「氷点」と「続氷点」が並んでいました。 「ずいぶん古い本だなぁ。そういえばドラマもやってたよな。」と最初はそのくらいに思ってスルーしていました。 また1週間位して寄るとまだあります。 「買って~♪買って~♪私たちを買って~♪」「よーし買っちゃる!」 終戦間もない北海道旭川。 ある日、夫不在時に、病院長の「辻口啓造」の妻「夏枝」は、夫の病院に勤める「村井」の訪問を受けます。 見た目のいい「村井」に心を奪われた「夏枝」は、3歳になる娘の「ルリ子」を追い払うように1人で外へと遊びに行かせます。 夜遅くなっても「ルリ子」は帰らず、翌朝、近くの川のほとりで絞殺体となって発見されました。 犯人の「佐石」は程なく捕まりましたが拘置所内で自殺してしまい、生まれて間もない娘が残されました。 妻が「村井」と密会したせいで「ルリ子」を失ったと考えた「啓造」は、妻への復讐のため「佐石」の娘を幼女にして「夏枝」に育てさせようと決意します。 文中の会話は、少し古臭い昭和のお嬢様お坊ちゃまの言い回しですが、執筆から50年たった今読んでも、その面白さは色あせていません。 何回も映像化されているのもうなずけます。 幼女にした「陽子」という女性の成長に伴って、「夏枝」や「啓造」、兄の「徹」の心も大きな変化に揺り動かされます。 今でも出版され続けるベストセラーの底力が、どれほどのものかを見せ付けられ、読み終わったあとの高揚感は味わったことのないようなものでした。 素ん晴らしい~!100円本に栄光あれ!!
May 17, 2012
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図書館戦争著者:有川浩価格:1,680円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る このごろ、BookOffの100円コーナーに退去して並ぶようになった「図書館戦争」シリーズです。 シリーズ物大好きなボクチンは早速読んでみることにしました。 パラレルワールドの20XX年、「メディア良化法」という図書検閲制度が設けられると、その反対勢力として「図書館」がその法律のたてとなります。 「メディア良化法」側の武装組織「メディア良化隊」VS言論の自由を守る図書館の武装組織「図書隊」との武力抗争の物語。 うーん......。 この物語の前提というか、世界設定についていけませんでした。 この世界観を維持するために、物語の随所に説明的な挿話や会話が頻繁に出てきます。 戦争とタイトルにはついていますが、その場面もなんだか軽~く書かれていて、現実感がまるで沸きません。 一言で言うと「面倒クセー!」につきました。100円本に栄光あれ!!
May 11, 2012
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ホルモー六景著者:万城目学価格:1,365円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見るホルモーに関して書かれた6編の短編集です。・「鴨川(小)ホルモー」 京産大の「二人静」、「彰子」と「定子」の恋と友情と戦いの物語。・「ローマ風の休日」 京大の「楠木ふみ」とバイト先の高校生「聡司」が、2人乗り自転車で京都のホルモーゆかりの地を巡ります。・「もっちゃん」 「四条烏丸交差点の会」で使われる古めかしい懐中時計の歴史を追った1作。・「同志社大学黄龍陣」 かつてホルモーが行われていた「同志社大学」。「黄龍陣」の復活を描いた偶然と奇跡の物語。・「丸の内サミット」 京産大玄武組「榊原康」と龍大フェニックス「井伊直子」は、大学時代ホルモーの指揮をとっていた会長同士で、今は東京で働いている。 偶然、コンパで出会った二人が、ふと夜空を見上げると、何百匹というの「オニ」が丸の内の夜空を漂っていた。・「長持の恋」 立命館白虎隊の「細川珠実」は、貧乏からアルバイトを決意し料亭で仲居としてアルバイトを始める。 蔵へ行く用事を言い付かった「珠実」は、「織田信長」の物とされる長持を見つけ、その中に「なべ丸」と書かれた板を見つける。 時空を超えた恋物語。 どれもここれも、発想がよく、それを膨らまし、伏線を張り、それらを精密につなぎ合わせて書かれています。 歴史上の人物を登場させて見たり、短編同士で話の一部をリンクさせて見たり。 展開がよく、テンポもいい、大傑作の短編集です。 「鴨川ホルモー」を読んだあとは是非これも読んでほしい。 「万城目学」恐るべし!!次回策も大いに期待したいです。100円本に栄光あれ!!
May 7, 2012
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秘密著者:東野圭吾価格:2,000円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る 東野圭吾はガリレオシリーズの3作目「容疑者Xの献身」で「直木賞」をとりました。 例によって、1作目から読まないときがすまないオイラは、1、2作目を探しますが見つかりません。 そのつなぎとして買ったのが「秘密」です。 小林薫+広末涼子で映画化されました。 東野圭吾を読むのは今回が初めてです。 「杉田直子」は娘の「藻奈美」と2人で、スキーバスを利用して実家のある長野に向かっていました。 真夜中を過ぎたあたり、彼女たちの乗ったバスは転落事故を起こしてしまいました。 事故の連絡を受けた夫の「杉田平介」は現地に到着するが、既に「直子」は死亡しており、娘の「藻奈美」も重傷をおっていた。 娘を見舞った「平介」は「藻奈美」からある重大な秘密を打ち明けられます。 自分は「藻奈美」ではなく「直子」だというのだ。 精神入れ替わりものです。 男にとって、父として夫として試練の連続の展開です。 前評判としては「すごーく、切ない」などと書かれていましたが、僕チンが思うには、「女のズルさ」がいやらしく際立ったトンデモ小説にしか思えなかった。 女性が読むとまた違った印象なのでしょうか。 男のボクチンとしてはとしてやり切れないモヤモヤが、濃霧のように残ってしまいました。100円本に栄光あれ!!
Apr 26, 2012
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悪人著者:吉田修一価格:1,890円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見るおととしくらいに「妻夫木聡」と「深津絵里」で映画化されました。「映画化されたんだから絶対に面白いに違いない!!予告編も出来がよかったぞー!!」という安直な思いから買って読みました。作者は何年か前の「芥川賞」です。 保険外交員の「石橋佳乃」の絞殺死体が福岡と佐賀の間の旧道で発見された。 警察は同僚などの証言により、大学生の「増尾圭吾」を犯人として捜査を開始した。 事件は単純でストーリーにひねりがなく、ドストライクのストレートな展開でした。 犯人の「妻夫木聡」が登場するのもページがずいぶん進んでからで、その恋人の「深津絵里」にいたっては、もう話の2/3は終わったあたりからです。 登場人物が多く、それぞれ深い描写がなされているのはさすが芥川賞作家です。 ただ、このようなサスペンス系の小説では、もう少しあっという展開を加えないときついかなぁ。 確かに人物描写はうまいけれども、もやもやした物が残った1冊でした。 「ホント、ほしいなぁ。後ちょっとだったのに....。」100円本に栄光あれ!!
Apr 20, 2012
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夕映え天使著者:浅田次郎価格:1,470円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る「夕映え天使」「切符」「特別な一日」「琥珀」「丘の上の白い家」「樹海の人」の6編からなる短編集。・「夕映え天使」 中年真っ盛りの主人公とその父親は小さな中華料理店を細々と営んでいました。 ほんの少し前まで、女房然としていた純子が突然消えてしまってからは火が消えたような暮らしぶりです。 そこへ軽井沢の警察から身元不明の女性の死体が、店のマッチを持っていたので確認に来てくれるよう要請がありました。・「切符」 東京オリンピック直前、両親が離婚し祖父の下で育てられた少年は、祖父の家で2人でクラスしていました。 その家の2階に暮らす夫婦と、小学校の同級生の少女との交流を描いた作品。・「特別な一日」 ある中年の退職の一日。 部下へ小言をしたり、かつて不倫関係にあった女性に誘われたり、行きつけの焼き鳥屋の親父が最後だからと串をサービスしてくれたり。 このような一日の最後に待っていたのは....。・「琥珀」 定年まであと少しの警察官が休暇で東北の寂れた町にやってきます。 手持ち無沙汰で「琥珀」という喫茶店にはいると、もうすぐ時候になる殺人事件の犯人に似ている男がマスターとしていました。・「丘の上の白い家」 日本がまだ貧乏が残っていたころの話。 奨学金をもらって学校に通う少年と、同じく奨学金で学校に通う優等生、そして、丘の上の白い家に住むお金持ちの少女。 3人のなんともいえないやりきれないお話。・「樹海の人」 かつて作者が自衛隊員だったころ、富士の樹海でのサバイバル訓練での出来事。 今回の短編集は、今までの浅田次郎とは違った一面を見せる小説がいくつ書かれていました。 読者を突き放し、不安にさせるような、または、SFチックな要素を取り入れてみたりしています。 本人にとっては実験的な試みであったかもしれない。 ほんの少し次郎節に飽きていたので割りと楽しく読めました。100円本に栄光あれ!!
Apr 12, 2012
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ブラックペアン1988著者:海堂尊価格:1,680円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る海堂尊は「チームバチスタの栄光」を読んでからのファンです。しかし、各小説の面白さに山があり、駄作とまではいえないけれども読んでいて、説教がましく面白くない作品も多いのが玉に瑕。今回はどうでしょうか。「世良雅志」は東城医大付属病院の「佐伯教授」のもとで、医師国家試験の合格発表までの間、研修医として働きはじめました。 そこで、帝華大から講師としてやってきた、後にここの病院長になる「高階権太」と出会います。「高階」は当時最高技術を要するとした食道がんの外科手術を、誰にでも可能とする術具「スナイプAZ1988」を広めようとしていました。 また、「渡海征司郎」という過去になにやら「佐伯教授」と因縁のあった外科医とも親しくなります。 今回は、「医者とは、医療とはこうあるべきナノだぁ。」的な主張は鳴りを潜め、単純に医療サスペンスとして楽しめる内容でした。 医者としての使命感に燃えるのは結構ですが、小説として楽しみたい僕はこれくらいの温度感がぴったりです。「海堂ちゃん!次回も頼むぞ!」100円本に栄光あれ!!
Apr 6, 2012
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スキップ著者:北村薫価格:2,205円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る直木賞作「鷺と雪」をBOOKOFFの100円コーナーで手に入れたので早速読もうと思ったら、なんと「鷺と雪」は三部作の3番目。最初から読まないと気がすまないおいらは、前2作を求めてBOOKOFFを探し回りますが、なかなか見つかりません。そのかわりに「スキップ」「ターン」「リセット」の3部作がいつも目に入ります。「しかたなーい!こっち先に読もうっと!」時は昭和30年代。女子高生の一ノ瀬真理子は、高校2年の文化祭が終わった日に帰宅後、疲れのためか睡魔に襲われ眠り込んでしまいます。目覚めた後、周りを見ると自分の部屋とはまったく違う場所にいることがわかりました。なんと25年のときを越えて42歳の自分の中に迷い込んでしまったのです。記憶は17歳、体は42歳で夫と子供もち。発想はよかったが、物語のスピードが、すごーく、とてつもなーーーーくゆっくりで、途中でダレてしまった。睡魔に襲われるまでが長い!最初はただの昔女子高生文化祭話です。物語の最後も、書きかけで放置されてしまったような終わり方でした。久しぶりに読むのに疲労してしまい、何度挫折しそうになったかわからない。読み終わった自分をほめてあげたい。50ページくらいの短編のほうがよかったんじゃないかな。100円本に栄光あれ!!
Mar 30, 2012
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帰郷著者:海老沢泰久価格:1,529円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る「帰郷」「静かな生活」「夏の終りの風」「鳥は飛ぶ」「イヴニング・ライズ」「虚栗」の6編からなる短編集です。直木賞なので期待して読んだのですが.....。・「帰郷」 主人公の勤める自動車工場でF1のメカニックを募集があり、応募した主人公は見事その任につくことができました。 工場の仕事とは違い、世界各地を転戦するその仕事は激務ではあったが彼に不思議な高揚感をもたらしていました。 そのメカニックの仕事から工場に復帰した彼は、次第に喪失感に被い尽くされます。・「静かな生活」 何の不自由のない暮らしをしていた画家の妻は、ある日一人旅をします。 そして旅先で会った工房の男に心を奪われ、彼の妻を欺きながら逢瀬を重ねるようになります。・「夏の終りの風」 プロ野球の2軍練習場の近くのスナックのママは、昼間は練習場に出向き、これぞと思う選手の応援をしています。 彼女と付き合った選手は皆1軍に上がりスター選手となるジンクスがあります。 そして、彼女はまたある選手に注目します。・「鳥は飛ぶ」 あるサッカー選手を現役時代から追い続けた記者が、サッカー選手の引退を期に彼の記事を書こうとして、2人で高原のホテルに宿泊します。 そこへ、プライベートで泊まりに来ていた、記者の知り合いの女優と出会い、3人で夕食を共にすることになりました。・「イヴニング・ライズ」 釣りを何よりも愛する女嫌いの男が、山に入り野営をしながら川釣りをしていると、ある夫婦と出会い、その妻に対して屈折した感情を抱きます。・「虚栗」 主人公は友人のことが嫌いだったが、よく会っていた。彼の恋人に惹かれていたからだ。んーーーーーん。何一つ印象に残らなかったよ。よくある、普通の人間同士の物語。「帰郷」に関して言えば、多分事実を基にして書かれているのだろうが、それを意識しすぎてか、まるで伝記のような体裁になってしまっていて、物語としてちっとも面白くなかった。まるで学校の副読本のようです。文章も読者に訴えかける力がまるで感じらず、光るものもない。なんで、直木賞が取れたのか不明です。残念な1冊でした。100円本に栄光あれ!!
Mar 23, 2012
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狼花著者:大沢在昌価格:1,680円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見るナント1年ぶりに読んだ「新宿鮫」シリーズ!!期待は否が応でも膨らみます。萌え萌え。今回の新宿鮫は、本当に気合が入っていた。アフリカ人の麻薬取引事件を発端にして、次々と試練が鮫島に訪れます。鮫島の宿敵「仙田」からの攻撃。そして友人「藪」の負傷。同期で上司の「香田」の不自然な動き。彼の部下の「石崎」からの魔の手。行き着く暇もなく襲い掛かる試練に、鮫島は不撓不屈の精神で立ち向かっていきます。さすがに9作目、作者もこの僕が何を望んでいるのかわかっています。「大沢君!今回は100点だ!!だっはっはっはーーー。」100円本に栄光あれ!!
Mar 17, 2012
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日輪の遺産著者:浅田 次郎価格:1,840円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る浅田次郎の初期の作品です。倒産寸前の地上げ屋「丹羽」は、一発逆転を狙い有馬記念に会社の残金をつぎ込むことを決意します。府中競馬場で馬券を買おうとしていると、前に並ぶ老人と話すようになり、ついつい馬券の買い方をレクチャーしてしまいます。老人は「丹羽」が教えたとおりの馬券を変えましたが、「丹羽」は時間切れで買いそびれてしまいました。馬券は見事的中!。老人はせめてもと、帰りに「丹羽」を誘って飲み屋に連れて行きますが、そこで老人は発作を起こして死んでしまいました。今わの際に「丹羽」が老人から受け取った1冊の手帳に書かれていた信じられないような話とは。。。。これが浅田次郎の作品なのかと疑うような作品です。文体は、昨今の浅田節も見られず真面目で非常に力を込めて書かれた一作です。この本が売れていたら、今の浅田節はなくまた別の面白さを備えた作家になっていたかもしれません。そのようなことを考えてしまうような力作でした。100円本に栄光あれ!!
Mar 3, 2012
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向日葵の咲かない夏著者:道尾秀介価格:704円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る「月と蟹」で直木賞作家になった道尾秀介。「月と蟹」はいまいちだったので、もうひとつ別のものを読んでみることにしました。 一学期の終業式の日、「ミチオ」は担任の「岩村」先生に、休んでいる「S君」へ夏休みの宿題を届けるように頼まれます。 S君の家へ行く途中、廃棄された自動車から何か腐ったような臭いがし、中をのぞくと猫の死体がありました。 最近この近辺では、両足を折られ口に石鹸を詰め込まれた犬猫の死体が多数発見されていて、その死体も同じような格好で放置されていました。 驚きながらも「S君」の家にたどり着き、呼び鈴を鳴らすけれども返事がありません。 びくびくしながらも中に入ると「S君」の首吊り死体を発見するのでした。 主人公を含め、得体の知れない登場人物が多数登場します。 読んでいて気持ちのいいものではありませんが、道尾秀介の読ませるチカラは相当なもので、ストーリーにグイグイ引きこまれていきます。 手に汗握る展開と、「えーーーーーっ!」っと驚く最後などは、もうどうしていいかわかりません。 物語は破綻寸前だったけれども結構面白かったので、どうにかこうにか自分を納得させて読み終えることが出来ました。この作家、次を読むことがあるでしょうか。本当に変な本でした。でははははは。100円本に栄光あれ!!
Feb 25, 2012
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鴨川ホルモー著者:万城目学価格:1,260円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見るホルモン鍋が大好きな僕は必ず押さえておかなければならない1冊です。鴨川の縁でいただくホルモン鍋の物語。なんちゃって♪万城目学、笑撃のデビュー作です。京都大学の新入生の「安倍」は葵祭のエキストラのバイト帰り、同じバイトで出会った「高村」と偶然一緒に帰ることになりました。その時、京都大学のサークルで、活動内容が曖昧模糊とした「京大青竜会」の勧誘を受け、その新歓コンパに出席することにしました。そこで出会った同じ新入生の「早良京子」の鼻筋に一目惚れし、そのサークルに参加することを決意したのでした。文章はコムヅカシイところは一切ないストレートなものですが、そのストーリーは誰も考え付かないような奇想天外なものです。読者がこの設定に乗ることができななければ、ただのバカ話になってしまいます。そこがこの本を「面白い!」と感じるか、「あほかこれは!」と思うかの分かれ道です。結構面白かったのですが、もう少し「ホルモー」のくだりを細かく長めにして欲しかった。面白い感のぎりぎりの淵をたどったようなそんな物語でした。100円本に栄光あれ!!
Feb 21, 2012
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由煕著者:李良枝価格:1,366円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る韓流好きって訳ではないんですが、ちょっと読んでみました。ずいぶん前の芥川賞受賞作です。・由煕 在日韓国人の「由煕」は日本の大学を中退して、韓国ソウルのS大学に留学しました。 韓国の生活になじめず、下宿先を転々と変えて最後にたどり着いたのは大学から程遠いソウル郊外にある下宿でした。 そこには心優しい叔母と姪が住んでおり、しばらくは何とか暮らすことができました。 しかし結局、韓国の人たちになじめず「由煕」は大学を中退し、日本へと帰国してしまいました。・来意 画家になることをあきらめた主人公が、2人の女性への揺れ動く心と思いを綴ったもの。・青色の風 小学生「高子」と家族とのどうしようも行き詰まった暮らしと、唯一の理解者で隣人の同級生との物語。以上3篇でしたが、芥川賞にしては長すぎです。そして、霧をつかむようなぼんやりして、まどろっこしいストーリー。「来意」などは何がなんだかわからない。何が言いたいのか全くわからないスカした本でした。久しぶりに読むのが苦痛になった。100円本に栄光あれ!!
Feb 20, 2012
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邂逅の森著者:熊谷達也価格:2,100円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る「邂逅の森」という重々しいタイトルが僕をこの本から遠ざけ、早1年半!もうこれ以上、積読わけにはいかーーーん!!震える手で引っつかみ読み始めました。明治から昭和初期にかけてのマタギ、「松橋富治」の波乱万丈の人生が描かれています。マタギの仕事、代々続く掟、伝統、信仰。特に冬山でのマタギたちの仕事には敬服せざるを得ません。そして、獲物となる動物たちを通しての山の神々への畏敬の念。東北の寒村での生活、風習、文化、風俗。はたまた、第一次世界大戦、世界恐慌など世界情勢が日本経済を揺るがし、東北で暮らす人々の日々の暮らしへも影響してきます。主人公「富治」の物語もすばらしい。初恋の人「文枝」との燃えるような禁じられた恋から始まる流浪の人生。そして、生涯を共にする「イク」との出会い。また、生涯続いての関係となる人々との出会いも「富治」を成長させます。最初は若者らしく意地を見せながらも逃げますが、経験を積み立派な大人になっていきます。こんなに当時の東北地方の生活、特にマタギを描いた作品は読んだことがありませんでした。読後も、しばらく静かな深い興奮でボーっとしてしまいました。2012年度のこの1冊のひとつに間違いなく入るでしょう!!100円本に栄光あれ!!
Feb 14, 2012
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お腹召しませ著者:浅田次郎価格:1,575円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る浅田次郎の江戸末期から明治初期の御家人のお話です。お腹召しませ/大手三之御門御与力様失踪事件之顛末/安藝守様御難事/女敵討/江戸残念考/御鷹狩の全6編です。浅田次郎の祖先は幕府の御家人だったらしく、祖父が浅田に対して語った数々の当時の物語に数々の脚色を用いて仕上げた小説です。江戸末期から明治にかけての幕府方の侍の、どうしようもないやりきれなさがうまく書けています。さすが泣きの浅田次郎らしく人情味たっぷりな話に、ぐんぐん引き込まれ苦もなく読めました。やはりこの時代の物語は日本人の心にしみます。中国ものだけではなく侍ものもどんどん書いて欲しいなぁ。100円本に栄光あれ!!
Feb 10, 2012
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蒼い記憶著者:高橋克彦価格:1,600円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る高橋克彦、期待の記憶シリーズ第3弾!!今回は1編を短くした超短編12話です。夏の記憶/幽かな記憶/記憶の窓/棄てた記憶/水の記憶/鏡の記憶/夢の記憶/愛の記憶/嘘の記憶/炎の記憶/欠けたの記憶/蒼い記憶はっきりいって短い!短すぎです。どれも面白い話ではあるのですが、オチが曖昧で途中で切れてしまっている様な、内容が薄い様な感じを受けました。もう少し腰を落ち着けて書いたら、素晴らしいものになったであろう話も多数あるのに....。あんなに面白かった記憶シリーズも、この「蒼い記憶」で最後になったのも仕方のないことと思わざるを得ません。あー、勿体無い、勿体無い!モヤモヤ感一杯の1冊でした。100円本に栄光あれ!!
Feb 3, 2012
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【送料無料】吉原十二月価格:1,680円(税込、送料別)江戸吉原の風俗を描いた直木賞受賞作「吉原手引草」の第2弾です。遊郭「舞鶴屋」の主人が、「胡蝶」と「小夜衣」という2人の花魁を中心に、彼女たち傾城の思い出深い出来事を全12話で語ります。前作はミステリー調な筋書きでしたが、今回は睦月から師走まで十二月に区切り、それぞれの月の吉原での花魁の暮らし、祭りや行事、廓での作法などが細かく判りやすく書かれています。話もどちらかというと色恋ものになっていて、こういったものに興味のない読者でも、この小説に割りと入り込みやすくなっています。また、遊郭で働く花魁にありがちな不幸な終わり方かと思いきや、最後もハッピーエンドに描かれていて、読んだあとも割りとすっきり読み終わることが出来ました。あまり期待しないで読んだのですが、その分満足感は大きかった♪100円本に栄光あれ!!
Jan 27, 2012
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ノルウェイの森(下)著者:村上春樹価格:1,365円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る読むのがもったいない位の面白さ!夢中になって読みました!「ワタナベ」が「直子」の20才の誕生日を祝った翌日、「直子」は東京のアパートを引き払い、「ワタナベ」の前から失踪してしまいます。その後、「直子」が京都の山深い療養所に入院していることを知った「ワタナベ」は「直子」をたずねます。また、東京では同級生の「緑」と親しくなり特別な存在になりつつあります。友達が少ないという主人公「ワタナベ」の周りには、しかし、いつも誰かしらが寄ってきて、彼を放って置いてはくれません。しかし、「ワタナベ」は彼らを自分なりにうまく対処し、それぞれ適当な距離を作って、自身を保ちながら生活しています。そして「直子」と「緑」という性格の正反対の女性達とも、不器用ながら正直に、各々との関係を保っています。他人に流されっぱなしの自分からすると、彼の精神力と生き方はすごく羨ましい。こんな人間になりたかった。そして僕のこの村上春樹好きの原点は、やはりこの小説だったのだと再確認できました。また、20年後読んでみたいなぁ。100円本に栄光あれ!!
Jan 20, 2012
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ノルウェイの森(上)著者:村上春樹価格:1,365円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る20年前の若かりし頃(今でも若いけど。)、この本で村上春樹を知りファンになりました。あのときの感動と喜びを再び味わえるでしょうか。フランクフルト空港に着陸した機内でかかっていたビートルズの「ノルウェイの森」に、主人公「ワタナベ」はめまいと共に、若い頃の「直子」との思い出が甦りました。「直子」は、高校時代の自分の唯一の友人「キヅキ」の恋人で、3人はいつも一緒に行動していました。ある日、「ワタナベ」は「キヅキ」と2人で授業をサボり、ビリヤードで遊びましたが、その日の夜、遺書もなく「キヅキ」は自殺をしてしまいました。そういえば、こんなだったなぁ。しかし、やっぱり今読むとちょっと物足りない気がします。あの時、感動で頭が一杯になり、ページをめくるのも惜しいような思いは甦ってはきませんでした。再読とはこんなものなのでしょうか。でも、やはりイイものはイイ。早く(下)読もうっと♪100円本に栄光あれ!!
Jan 17, 2012
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生きる著者:乙川優三郎価格:1,350円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る楽天BLOGがどんどんしょぼくなって来ましたね。どうなるのでしょう。最後はABCのみしか打てなくなるような気がしますね。でははっは。さて今回は、他の歴史物とは違う、江戸時代の戦いを忘れた武士の物語です。・生きる 「又右衛門」の父は関ヶ原の戦いで西軍として参加し、後に浪人となりましたが、「又右衛門」が子供の頃、現在の藩主に認められ藩に仕官することができました。 その後、父が死に家督を継ぎ、妻を娶り、子をもうけて「又右衛門」は不自由なく暮らして来れたのも、父を拾ってくれた藩主のおかげでした。 その藩主も年老いて病気になり、明日をも知れぬ身だという話しを聞き、「又右衛門」は感謝の印として追腹を切ることを決意します。 しかし、筆頭家老から腹を切らないでくれと懇願され、誓紙を書かされてしまいました。・安穏河原 江戸生まれの浪人「織之助」は、同じく浪人で、地方の藩で郡奉行をしていた「素平」と日雇い仕事で知り合います。 「素平」は蓄えはあったものの、なれない江戸暮らしと妻の病気で、一人娘を遊郭へ売らなくてはならないほど困窮してしまいました。 「素平」は娘を心配し、度々「織之助」に金を渡し、娘のいる遊郭へ様子を見に行ってもらっていました。・早梅記 「喜蔵」は、藩の軽輩から家老まで上り詰め、今は家督を子供に譲り、悠々自適の隠居生活を送っていました。 今は亡き妻の「とも」は、明るくよく気の付く妻女で、彼女と結婚したからこそ家老にまでなれたといっても過言ではありません。 隠居生活で朝の散歩をするようになって、「喜蔵」は、結婚するまで親身になって身の回りの世話をしてくれた下女の「しょうぶ」のことを思い出しました。江戸時代の侍、浪人の質素でやりきれない暮らしが描かれています。戦国時代のような手柄による出世などは夢のまた夢。家柄だけが重んじられ、出世も結婚もままならない武士の閉塞感がうまく描かれています。それなりに面白かったのですがスカッと感がありませんでした。でもやっぱり時代物はチャンチャンバラバラがいいなぁ。イマイチ!100円本に栄光あれ!!
Jan 11, 2012
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夜市著者:恒川光太郎価格:1,260円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る3日夜のこと。「さー、明日からいよいよ仕事だー。電車で読む本は何にしよーかなー♪」と積読(つんどく)スペースを見てみると、一番上に買った覚えのない本が。「んー?なんだこれ!ホラー!?さてはホラー好きの女房殿からの挑戦状だなぁ!!読んでやろうじゃないの!」ということで読み始めました。・「夜市」 大学生のいずみは高校の同級生の裕司から、岬で行われる夜市に誘われます。 夜2人で岬へ行ってみるとそこは闇に包まれており、とても夜市がもよされているとは思えません。 騙されたと思いつつも岬の奥のほうへ進んでいくと、その先に仄かな灯りが見えてきました。・「風の古道」 幼い頃、小金井公園へ花見にやってきた「主人公」は父親とはぐれ、迷子になってしまいます。 そこへ老婆が現れ、この古道をまっすぐいけば家のある武蔵野市へいけると教えられます。 その道はまっすぐ続いていて両側には家が並んでいますが、不思議なことにどの家も塀があり後ろを向いており、道に向かって入り口がありません。 しばらく歩くと見覚えのある風景に出くわし、藪を掻き分け進むと近所の神社に出ることができました。 それから時は経ち、12歳になった主人公は親友の「カズキ」と探検をしようと、再びその古道に足を踏み入れます。ホラーというよりファンタジーといったほうがいいでしょう。どこか懐かしさを感じるような背景、ありえない世界を違和感なく読ませる叙情的な書き方、人物の描写も必要な設定だけを簡潔に描いていて判りやすい。サラサラと読める割には心に残る物語でした。とても処女作とは思えない出来栄えです。ホラー大賞受賞もうなづけます。もしかすると直木賞候補にも挙がってくるかもしれないという印象も受けました。この作品を推してくれた女房殿に完敗です。ではははは。100円本に栄光あれ!!
Jan 5, 2012
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愚か者死すべし著者:原寮価格:1,680円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る皆様、明けましておめでとうござります。今年もよろしゅうね。新年一発目は、時間のあるときにゆっくり読もうと思い、神棚にとってあった「原りょう」の探偵沢崎シリーズ最新刊「愚か者死すべし」です。年末、西新宿の「沢崎」の探偵事務所に一人の若い女性が訪れました。沢崎の元パートナーで、死んでしまった「渡辺」に助けを求め訪ねてきたのです。女性の父親が神奈川で起きた殺人事件の犯人として逮捕され、新宿署に留置されているというのです。女性の父親は「渡辺」が警察官だったころ頃に世話になり恩を感じ、何か困ったことがあった場合、家族に「渡辺」訪ねるように言っていたのでした。しかし、「沢崎」は「渡辺」が既に死んでしまっていることを彼女に伝え、探偵では既に逮捕されてしまっている人間の助けにならないことを話します。そこへ父親の弁護士から電話が入り女性を新宿署に送ることになり、「沢崎」は事件へと深く関ることになります。計算された筋書き、小気味のよい会話、緊張感がありダイナミックな展開、最後に用意された結末。全てが探偵「沢崎」を光輝かせます。なんてかっこよくて、ダンディーなんでしょう!!今回もたっぷり堪能しました。しかし、残念ながら今出版されている「沢崎」シリーズはこの「愚か者死すべし」で最後です。続きは読めるのでしょうか!?読み終わったあとこの事実が僕を絶望の淵に追い詰めるのであった。でははははは。100円本に栄光あれ!!
Jan 3, 2012
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オ-・マイ・ガアッ!著者:浅田次郎価格:1,785円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る2012年最後の本は、大好きな浅田次郎を読むことにしました。日本でビジネスパートナーに裏切られ、多額の借金を背負わされた「大前剛(オオマエゴウ)」は、人生の最期にと思い、全財産の500万円を持ってラスベガスにやってきました。日本でOLをしていた梶野理沙はラスベガスに旅行に来ていたが、いつの間にかこの街に飲み込まれ、ストリートガールにまで身をやつしてしまいました。ベトナム戦争の英雄ジョン・キングスレーは、家族と縁を切るつもりで大切なシルバースターを質に入れ、ラスベガスにやってきました。ひょんなことから3人は、隣同士でスロットマシンを行い、5400万ドルというジャックポットを引き当てました。3人は自分こそが、5400万ドルの正当な受取人であると主張し一歩も譲りません。浅田次郎お得意のどたばたコメディーです。作者自身、ラスベガスは大好きらしく、年に何回も訪れるそうです。物語とは別にエッセイらしき章も存在していて、ラスベガスを熱く語っています。そして、最後はやっぱり人間の情け、善意あふれた終わり方です。さすが浅田次郎と言いたいところですがそろそろ飽きてしまいました。今度は違った次郎ちゃんを読みたい!2012年最後の本でした。100円本に栄光あれ!!
Jan 1, 2012
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アサッテの人著者:諏訪哲史価格:1,575円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る不思議小説です。実在するかどうかはわかりませんが、自分の叔父について書かれています。しかーし、その書き方が、「俺は6年前にこの小説を書き始めたんだが、6年前とはちょっと状況が変わって、本当にこれでいいのかと思うようになったんだ。」「まぁ、最初にこれを6年前に最初に書いた、これを見てくれ。」「どうだ、この文章は死んでしまったおば視点から書かれているのさ。」「そして、この叔父の3冊の日記を見てくれ。叔父の失踪後の荷物整理で出てきたものなんだが。。。」というような調子です。小説を書くにあったっての裏話の小説です。よく、ドラマでTV局が舞台のものがありますが、そんな感じです。物書きの内輪受け小説です。きっと、芥川賞の選考委員も「うわっ、そうなんだよなぁ。わかるわかる。」なんて、いいながら選んじゃったんでしょう。つまらなくはないのですが、面白くないヘンテコ小説でした。100円本に栄光あれ!!
Dec 20, 2011
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前世の記憶著者:高橋克彦価格:1,427円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る前作があまりのも面白くはまってしまったので、すぐに100円コーナーで探してきました。今回も面白いぞ~♪「前世の記憶」 主人公は父の死んだ年齢に近づいた頃から、頭痛に悩まされます。 友人の医者から精神科を紹介してもらい、治療を続けると経験したことのない記憶が次々とよみがえります。このほか、「針の記憶」、「傷の記憶」、「熱い記憶」、「匂いの記憶」、「知らない記憶」、「凍った記憶」、「昨日の記憶」の全8編が収録されています。直木賞を取った前作よりもさらにパワーアップされた本作は読む価値があります。さて次はいよいよ3作目「蒼い記憶」です。これから、ブックオフに探しに行くぞ~!100円本に栄光あれ!!
Dec 14, 2011
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吉原手引草著者:松井今朝子価格:1,680円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る江戸時代、吉原で花魁「葛城」が忽然と姿を消します。主人公は「葛城」関係者を一人一人訪ね歩き、失踪した理由、状況を少しずつ解明していきます。この小説の最大特徴は、文章が関係者が主人公に語って聞かせる口語形式になっていることです。当時の江戸の廓言葉や、侍、町人、大店の店主などそれぞれの階級の庶民の言葉、口調で書かれていて面白い。ただ、「葛城」本人が直接登場してこないので、彼女に対する思い入れや興味が湧かず、失踪理由を知りたいという欲求が生まれてこなかったのが残念。最後も「なーんだ」と思うくらいのもので、読んでいて苦痛だった。こんな直木賞もあるのねぇ。100円本に栄光あれ!!
Dec 8, 2011
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きんぴか著者:浅田次郎価格:2,039円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る浅田次郎の出世作「きんぴか」。ノベルズで出版された3冊を1冊の単行本にしました。・坂口健太-通称ピスケン。 敵対するヤクザの親分を殺害し懲役13年の刑に服すも、所属する組からは無視される元ヤクザ。・大河原 勲-通称軍曹。 湾岸戦争への自衛隊派兵を不服し、上官に直訴。拳銃自殺を図るも運悪く助かってしまった元自衛官。・広橋 秀彦-通称ヒデさん。 大物政治家の収賄事件の無実の罪をかぶった元秘書。このなんとも不器用な彼ら3人が世間に跋扈する悪党どもに立ち向かいます。浅田次郎、初期の作品だけあって勢いがあっていいのですが、ちょっと熱さがあって厚さがない、なんとも不思議な物語です。500ページを超える大作なのですが、元がNOVELS作品なのでサラサラと読むことができました。100円本に栄光あれ!!
Dec 1, 2011
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乳と卵著者:川上未映子価格:1,200円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る芥川賞受賞のとき、「女性ミュージシャンが芥川賞を受賞!」と報道されていました。大阪出身の主人公「私」のところに夏休みの3日間、姉の「巻子」と小学生の娘「緑子」が遊びに来ました。姉は自分の胸を大きくする豊胸手術を受けるために相談をしにやってきたのです。また、「緑子」はここ半年母親の「巻子」と口をきかずに、ノートに筆談をしてコミュニケーションをしています。文章の書き方が強烈です。主人公「私」が思っていることを整理せずにそのまま書いています。句点を多用し改行もほとんどせず、どんどん書いていきます。最初は読みにくいのですが、主人公の精神状態とリンクさせることができたので、疲れもせずに割りと面白く読めました。なんとなく歌の歌詞を読んでいるようなそんな感じの小説でした。内容は「まぁこんなのもあるだろうな。」というものなのですが、それにしてもこの書き方は最高に面白かった。100円本に栄光あれ!!
Nov 21, 2011
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緋い記憶著者:高橋克彦価格:570円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る※実際に読んだのは右の単行本です。探したけれどありませんでした。 左は文庫本です。人間の記憶にまつわるホラー短編集、7編です。・「緋い記憶」 主人公は少年時代を盛岡で過ごし、その後上京し仙台には帰っていませんでした。 それは自分が犯してしまった秘密の罪により帰郷できなかったのです。 ある時、同窓生に彼の趣味の盛岡の古地図を見せられた主人公は、自分の罪を犯した現場の家が、ただの空き地であることを見つけます。 「ねじれた記憶」 仕事である古い絵画を見せられた主人公は、長年捜し求めていた母との思い出の場所であることを確信します。 それは、幼少の頃母と二人で最後に行った旅館の絵でした。 すぐに、その場所へ主人公は行ってみることにしました。 「言えない記憶」 自分の出身地で公演を開いた主人公は、懐かしさに自分の子供時代の話をし始めました。 今まで忘れていた思い出が次々とよみがえり公演に花を添えます。 その晩の慰労会で、遊び仲間で行方不明になった少女の話が出てきました。 「遠い記憶」 物書きの仕事の主人公は、郵便物の整理中に差出人不明の3通の、故郷の盛岡の新聞を見つけます。 ちょうどその時、盛岡に取材予定だった主人公はその3紙に目を通すと、3紙に共通する料理屋の公告を見つけ、時間が空いたら行ってみる気になりました。 その店で、オーナーの女性と知り合いますが、なぜかその女性は彼を知っているようなそぶりを見せます。 「膚の記憶」 ある居酒屋に通い始めた頃から主人公はひどいアレルギーに悩まされるようになります。 その原因を水と突き止め、その水を調べてみると自分の母親の出身地であるとわかりました。 「霧の記憶」 20年以上前の若い頃、ロンドンへの長期旅行で安宿にいた主人公は、その当時同じ境遇で過ごしていて、後に作家になった人物から会いたいと連絡を受けました。 かれはその頃の思い出を雑誌に小説として発表していたのです。 主人公はその小説を読み、ある不審な点を見つけます。 「冥い記憶」 18歳の主人公は足の怪我も治り、若い叔母と彼女の恋人の刑事の3人で東北ミステリーツアーに行くことにします。 不思議なことに1度も行ったことのない場所のはずなのに、なぜか来たことがあるような感じにとらわれます。 そして、意識のそこからある女性の名前が湧いて出てきます。すんごい怖いです。あやふやな自分の記憶が少しずつ、1枚1枚はがされていき、なぜ自分がそれを忘れていたか、忘れなければならなかったのかが最後に明らかにされ、主人公を打ちのめします。いきなりハット判ってしまうのではなくて、思い出してはいけないんだけれども好奇心に打ち勝てずに調べてしまう。うずめた記憶を掘り起こす怖さを、目一杯思い知らしてくれる絶品ホラーです。続きもあるようなので、是非読みたい。最高の一冊です。100円本に栄光あれ!!
Nov 18, 2011
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中国行きのスロウ・ボート改版著者:村上春樹価格:600円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る※実際に読んだのは右の単行本です。探したけれどありませんでした。 左は文庫本です。村上春樹の初の短編集、全7編です。前半4編は「これが、あの村上春樹!?」というくらいの、おかしなものです。ちょっとすかしていて、「さあさあ、わかるかなぁ?ついてこれるかぁ?」と言われてるようで、少し腹立たしい。でも、文章は村上春樹のあの独特の言い回しです。後半3篇は丁寧な文章で落ち着きがあり、話に隠された何かがありそうな、いつもの村上春樹になっていました。この本は、村上春樹の若い頃の成長の過程を楽しめる本です。1編1編、だんだんと皮が向けていき、後半3篇で脱皮し、蝶となり、羽を広げて飛び立っていく。村上春樹ファン必読の1冊です。100円本に栄光あれ!!
Nov 13, 2011
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少女著者:湊かなえ価格:1,470円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る処女作「告白」は、2009本屋大賞1位で、松たか子主演で映画にもなりました。アイデアにあふれる湊かなえの2作目です。幼馴染の「由紀」と「敦子」は、桜宮高に通う高校2年生で親友です。しかし、「由紀」が「敦子」をモデルとして書いた小説が原因でちょっとした不和が生じてしまいました。そこへ、黎明館高校から「紫織」が転校してきて、2人は不和を解消しようと彼女と積極的に話をするようになります。ある時、「紫織」は前の学校で友人が自殺をしてしまったと2人に打ち明けました。その話は「由紀」と「敦子」にそれぞれ影響を与え夏休みに入りました。夏休み中「由紀」は病院、「敦子」は老人ホームで各々ボランティアを始めました。彼女たちはそれぞれの場所で「死」を意識する出来事に接し、親友との不和もあって、次第におかしくなっていきます。高校生という、不安定な時期の精神状態を上手に描けており、物語は「由紀」と「敦子」交互に一人称で語られることで、読者に彼女たちとの一体感と不安感を抱かせます。また、病院、老人ホームでは彼女たちは人間関係を広げていきますが、だんだんそれらの登場人物が重なり始め、最後にはジグゾーパズルの最後の1ピースが嵌るように、ぴたっと収まります。その、話の展開の仕方にも精密な設計があって感心してしまいました。話の内容は高校生のちょっとおかしな話なのですが、物語の書き方に独自性があり、話の拡散と収束が楽しめる物語でした。100円本に栄光あれ!!
Nov 11, 2011
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ほかならぬ人へ著者:白石一文価格:1,680円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る表紙が乙女チックで、電車の中で読むにはちょっと恥ずかしい本です。内容もきっとそうだろうなぁと、1年以上放っぱらかしになっていました。でも今回、勇気を振り絞って読みました。全2編。・ほかならぬ人へ 超一流企業の創始者の血を引く明夫は何不自由なく育ってきましたが、大学教授の父、できのいい他の兄弟たちを持つ一流の家庭になじめないで過ごしてきましたが、就職を機に家を出る今年にしました。 職場の接待で使用したキャバクラに勤める「なずな」を見初め、親の決めた許婚を拒否し、「なずな」と結婚することにしました。 しかし、「なずな」には忘れられない男「真一」がおり、最初はうまくいっていた結婚生活も「真一」が離婚したことを知ると「なずな」は明夫に対してそっけない態度をとってきました。・かけがえのない人へ もうすぐ「聖司」と結婚をする「みはる」は、婚約を受けた2週間後から、「黒木」との不倫関係を復活させてしまいます。 2編とも、間違った結婚をテーマに書かれています。「ほかならぬ人へ」はこの人だと思ってみても、相手がそうでない。 そして、別の人が出す、この人なんだというそのシルシに気づかない。「かけがえのない人へ」はそもそも、自分の気持ちではなく、相手の見栄えがいい、他人が見て納得してくれる相手だ、という人と結婚しようとしてしまいます。「自分もあの時あの女と結婚していたら、最悪な人生になったな」と思いながら読み進て、なんだか納得、共感するものが多々あります。文章はさらっとして読みやすく、出てくる人物は軽めなのですが、なんだか考えさせられる一冊でした。100円本に栄光あれ!!
Nov 6, 2011
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死神の精度著者:伊坂幸太郎価格:1,500円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る2006本屋大賞3位。全6編の短編です。死神の調査部に所属する「千葉」さんは、情報部から調査対象人物を指示され、1週間調査をして、「可」または「見送り」を決定する仕事をする死神です。対象人物に近づき「可」「見送り」を判断するのですが、これといって基準はないみたいで、「可」の場合、対象は調査開始から8日目に事故、事件で命を落とします。死神の調査員にはある特徴があります。1.ありとあらゆるミュージックが好きで、調査の空き時間にはCDショップに入り浸っている。2.苗字に町や市の名前が使われている。3.感情がないため比喩表現に弱く、会話が食い違うことが多い。4.素手で人に触ると、触られた人は気絶して1年寿命が縮む。そのためいつも手袋をしている。5.「千葉」さんは人間界ではいつも天気は「雨」か「雪」。太陽を見たことがない。こんな設定よく考えた。エライ!各編よく考えて作られていて、小さなエピソードが結末へ向かって積み重なりエンディングはその集大成といった終わり方です。伏線の張り方がうまい。それぞれの物語にはつながりはないのですが、最終話だけはちょっとした仕掛けがしてあり、それにはちょっと感動してしまいました。伊坂幸太郎を読んだのはゴールデンスランバーに続き2作目です。この作家はアイデアに満ち、それを計算して物語にできる類まれなる力量を持った人だと、感心してしまいました。これからちょくちょく読んでいこうっと。100円本に栄光あれ!!
Nov 3, 2011
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浅田次郎著者:浅田次郎価格:1,300円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る浅田次郎の自選短編集です。新作本と思い買ったのですが、全部読んだことのある全5編の短編でした。ふくちゃんのジャック・ナイフ/かくれんぼ/夕暮れ隧道/ひなまつり/シェの5編シェ以外は昭和期のお話で、あの時代の人情味があふれていて感動できます。さすが自選した短編集、浅田次郎を始めて読む人にはピッタリの内容です。活字が大きく老眼でも読みやすい。ナナメ飛ばし読みにはうってつけ。さらさらと読んで終わりにしました。今度からは注意して買おうっと。100円本に栄光あれ!!
Oct 31, 2011
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あかね空著者:山本一力価格:1,850円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る江戸時代中期、江戸にあるお豆腐やさんが表通りに店を構えるまでになる物語。「永吉」は京都の老舗豆腐屋で修行をして一念発起、江戸で豆腐屋の「京や」を始めることにしました。細い伝を頼って、最初に住んだのは深川蛤町の新兵衛店。同じ長屋の「おみつ」と結婚し、子供を3人もうけます。最初は売れなかった京風豆腐も、寺社を始めに料理屋でも使われ、次第に店は繁盛するようになって来ました。最初は「永吉」を中心に話しは進みますが、「永吉」が死んだとたんに「おみつ」が中心になり、「おみつ」が死ぬと3人の子供たちの話になります。時系列も昔に戻ったり、今に帰ったり。最初に出てきた恩人などもすぐに忘れ去られて、中心人物が変わるたびにうまく話が絡まない。後半、話はなんだかぐだぐだになってしまってます。物語の腰が人物にないため、「京や」社史といったお話になってしまいました。「永吉」を主人公にして、もう少し丁寧に話をつなげていけば、格段に面白かったのではないでしょうか。立身出世物語は好きな方なので、つくづく残念です。100円本に栄光あれ!!
Oct 30, 2011
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