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2003.10.21
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カテゴリ: 近代文学

百鬼園随筆(著者:内田百間|出版社:新潮文庫)


 初めて読んだ。
 名前は知っていたし、興味はあったのだが、敷居が高いような気がしていたのだ。
 もっと早いうちに読めばよかったとも思ったが、若い時に理解できたかどうか。
 文章の密度が高く、実際の字数以上の字数があるように感じさせる。
 決して難解なのではない。いずれもユーモアのこもった軽妙なものなのだ。しかし濃密である。
 難しい言葉を使うところもある。
 「戒飭《かいちょく》」(過ちを犯さぬよう戒める)、「加餐」(栄養をとって体を大切にする)、「三十年の一狐裘《いっこきゅう》」「豚肩《とんけん》は豆を掩《おお》わず」(いずれも、非常に倹約すること)など、見慣れぬ言い回しが出てきて、辞書を引かされた。
 表記の上では、冒頭の「琥珀《こはく》」で「萬」を使っているのが目をひいた。
 新潮文庫編集部による「表記について」には、「旧字体で書かれているものは、原則として新字体に改める」とあるのだが。
 「萬」と「万」は本来別の字で、「万」は《ぼく》と読むべき字であったので著者が厳密に区別していたものだろうか。
 ほかに、「一一」「我我」「沸沸」というように、「々」を使わない表記をしているのも理由があってのことなのだろう。





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Last updated  2005.04.01 21:26:39
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