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2003.11.14
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カテゴリ: 近代文学

続百鬼園随筆(著者:内田百間|出版社:新潮文庫)


 書名通り、「百鬼園随筆」の続集。
 こちらの方が、屈折が多い。大学をやめるあたり、諧謔味を入れようとはしているのだが、それを上回る、奥底にわだかまった怒りがある。
 一番驚いたのは「文章世界入選文」。何となく、文筆で生活をするようなってからの思い出話なのかと思って読んでいたが、そうではなかった。解説を読んで初めて知ったが、十代後半に書いた文章なのだ。それを知って読み返すと、なるほど、若々しさが感じられる面もある。しかし「大晦日の床屋」なんて、中年男の見た風景としても全く違和感がない。若いときからこういう文章を書く人だったのだ。
 子どもの時に、素読の先生のところに通わされたことと無縁ではあるまい。
 文章の屈折は少なく、前集よりすんなり読めた。

 気になった点。
 「六菖十菊」(p71)に「りくしょうじゅうきく」とルビがついている。「じゅうきく」ではなく「じっきく」の方が自然だと思うのだが。著者がルビを振ったのか、編集部でつけたのか気になる。
 「什麼《どう》も御有り難う様で御座います」《p98》「什麼《どう》も」は、禅から入った言葉だろうか。

 解説は、若合《わかい》春侑《すう》という人が書いている。
 いろいろなことが書いてあって珍しく役に立つ解説なのだが、「若干十七歳」(p258)には驚いた。せめて「弱冠十七歳」ならよかったのに。 





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Last updated  2005.04.01 21:25:13
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