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2007.01.08
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カテゴリ: 時代劇(テレビ)
 いよいよ会津戦争。第一夜にくらべて、ずっと良くなった。
 脚本がどうあれ、真実の重みがある。
 ただ、会津戦争に関する知識を全く持たない人が見たら、何が何だかわからないのではないか。
 なぜ会津が目の敵にされているのか、会津だけが戦っていたのか、当時の奥州の情勢はどうだったのか、そういう視点が抜けている。
 主人公と母親の話がくどくて、ホームドラマに矮小化されてしまう傾向があったのは残念。
 母から、立派に死ねと言われた者は生き残り、帰ってくるのを待つと言われた者は自刃する。
 ドラマとしてはこういう対比が必要なのだろうか。よけいな小細工のように思えてならない。
 淡い恋などというのも不要で、むしろ、白虎隊士同士の友情とも愛情ともいえる精神的な結びつきを前面に押し出した方が会津らしい。

 ドラマの中で「二本松少年隊」と言っていたが、これは後世つけられた名であって、この時期にそう呼ばれたはずはない。こんなことは調べればわかることだ。

 脚本の内舘牧子は、プロレスファンで、ジャンボ鶴田さんが引退する日の朝、一緒にNHKに出演していたりしたので悪く言いたくないのだが、事実を脚色した部分はよくない。

 クマに救われるところも、前半で、もっとクマとの交流を描いておけば感動的になったはずだ。
 例えば、薬草を採りに行って崖から落ちそうになった場面で、クマが吠えたてたので助けが来た、という話にもできたはず。

 出演者について触れておくと、主役の二人はよくやったと思う。
 おそらく時代劇は初めてではないかと思うが違和感はない。
 東山の松平容保もいい。東山は、浅野内匠頭を二度演じていて、どちらもよかった。
 きまじめな殿様が似合う人だ。

 最後は、予想通り、現代に戻り、ダメな若者だったのが態度を改めるという終わり方。
 「白虎隊の子孫なのだから」と眉を逆立てるような人が、朝からワインを飲んで笑ってていいのかね、と言いたくなる。
 「会津の歴史」とナレーションで言っていたが、降伏の後も、新政府軍による略奪、暴行、斗南に移されてからの苦難がある。
 また、戦死・自刃した会津藩士の遺体は、長い間埋葬が許されず、鳥獣に食い荒らされることとなった。
 そこまで描いて欲しかった。
 略奪、暴行を当然のこととし、敵の遺体の埋葬を許さない、そんな人たちが明治政府を作ったのだ。
 唐突に司馬遼太郎の言葉を持ち出されても、何が言いたいのかわからない。
 会津関係者以外の日本人はダメだということなのだろうか。

 ドラマの最後には、「事実をもとにしたフィクション」だと断りが出たが、そう断れば何をしてもいいのだろうか。
 酒井峰治は実在の人物であり、その手記は、子孫の家で発見された。子孫は今もいるはず。
 ドラマはフィクションだとはいっても、視聴者はその中に現実の影を求める。だからこそ、白虎隊がドラマの素材になるのだ。
 どうしても現代を出したいのなら、軽薄な若者たちの中にあっても、きまじめな若者がおり、周囲から浮いていて、なぜきまじめなのかというと、会津の歴史を知っているからであり、その会津の歴史とはどういうのかというと、という描き方だってできるはずだ。
 白虎隊の子孫でもいい加減なヤツがいる、という描き方は、白虎隊士に対して失礼ではないだろうか。
 ドラマは、実在の酒井峰治や、その子孫をおとしめてしまっている。
 フィクションなら何をしてもいいというわけではあるまい。
 ならぬことはならぬものです。 

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Last updated  2007.01.08 17:56:11
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