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2018.10.26
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カテゴリ: 洋画

 007シリーズ等、昔のスパイ映画をシリアスにパロディー化(?)したアクション映画「キングスマン」の続編。
 タロン・エガートンが、主人公エグジーを引き続き演じる。
 また、前作で死んだ筈のコリン・ファース演じるハリーも再登場する。
 原題は「Kingsman: The Golden Circle」。


粗筋

 ヴァレンタインによる世界征服の陰謀を諜報機関キングスマンが打ち砕いてから一年。
 正式にキングスマンの一員となったエグジー(タロン・エガートン)は、かつてのキングスマン候補生チャーリーに襲われるが、辛うじて撃退した。
 チャーリーが犯罪組織ゴールデン・サークルに属している事実が明らかになる。
 ゴールデン・サークルの女ボス・ポピー(ジュリアン・ムーア)は、自身にとって邪魔な存在となったキングスマンの一掃を画策。キングスマンに関する情報を盗み出す事に成功し、その情報を元にキングスマンに対し総攻撃を仕掛ける。
 ゴールデン・サークルによるミサイル攻撃で、ロキシーを含むキングスマンのメンバーがほぼ全員殺されてしまった。
 エグシーは、恋人と食事をしていた為、難を逃れた。
 キングスマンが壊滅した事を知ったエグジーは、攻撃対象から外れていた為生き延びたマーリン(マーク・ストロング)と共に緊急指令「最後の審判の日」を実行する。が、指令の入っている筈の金庫には「ステイツマン」という銘柄のウィスキーしか入っていなかった。
 しかし、「ステイツマン」のラベル裏の「アメリカ・ケンタッキー産」のKがキングスマンのシンボルマークで印字されていた事から、二人は僅かな望みを持ってアメリカ・ケンタッキー州に向かう。
 エグジーとマーリンはステイツマンの醸造所を探索すると、そこが諜報組織ステイツマンの本部である事を知る。また、ヴァレンタインによって射殺されたと思われていたハリー(コリン・ファース)が、ステイツマンに救出され、何とか命を取り留めていた事も知った。
 エグジーは、ハリーとの再会を喜ぶ。が、ハリーは致命傷に近かった傷の治療の後遺症で、記憶を喪失していた。ハリーは自分がキングスマンだった事を全く覚えておらず、エグジーについても何も覚えていなかった。
 エグジーとマーリンは、ステイツマンのリーダー・シャンパン(ジェフ・ブリッジス)と会う。ステイツマンがキングスマンと同じルーツを持つ諜報機関だと聞かされた。二人は、ステイツマンの協力を取り付ける。
 エグジーはチャーリーの恋人クララと接触する為、ステイツマンのウィスキー(ペドロ・パスカル)と共に彼女がいる場所へと向かう。エグジーはクララと接触し、クララの体内に発信器を埋め込む事に成功した。
 ハリーは、エグジーが講じたショック療法で、記憶を回復し、現役に復帰する。
 ポピーは、テレビ放送を通してアメリカ大統領に麻薬の合法化を要求。拒否すれば麻薬に仕込んでいた毒物で数百万人が死ぬ、と脅迫する。放送を聞いた麻薬常用者らはパニックに陥る。一方、大統領は、麻薬常用者らが死んでくれるなら結構だ、麻薬対策の為に莫大な予算を組む必要も無くなる、と考え、ポピーの要求には応じない、と決める。無論、公になったら麻薬中毒者らが暴動を起こすので、要求を受け入れる振りをした。
 大統領令により、毒物の症状が見受けられた数百万の人々は次々「治療の為の隔離」としてある施設に収容され、死を待つだけとなった。
 エグジーはハリー、ウィスキーと共に、麻薬の解毒剤があるイタリアのゴールデン・サークル研究施設に向かう。
 研究施設に乗り込んだエグジーとウィスキーは解毒剤を入手し、集合地点でハリーと合流する。が、ウィスキーの不注意で解毒剤を床に落としてしまう。
 ハリーは、ウィスキーを内通者だと言い張り、阻止しようとするエグジーを振り切って発砲し、ウィスキーに致命傷を与える。
 エグジーは、ウィスキーをステイツマン本部に運び治療を依頼。ハリーは記憶を回復した様だが、最早正常でない、と疑うようになる。
 エグジーは、ハリーとマーリンと共にカンボジア奥地にあるポピーの本拠地に向かう。
 三人は、ポピーのアジト「ポピー・ランド」に乗り込もうとするが、エグジーが地雷を踏んでしまう。マーリンは、エグジーを救う為に身代わりとなり、爆死する。
 残った二人は「ポピー・ランド」に乗り込み、解毒剤のアクセス・コードを奪おうとする。ハリーはポピーのロボット犬に襲われ殺されそうになるが、彼女に拉致されていた歌手のエルトン・ジョンに助けられ、彼と協力してロボット犬を破壊する。
 一方、エグジーはチャーリーと一騎打ちとなり、ロキシーらの仇を討つ。
 二人はポピーに毒物を打ち込み、アクセス・コードを聞き出す。
 ポピーは、毒が身体に回って死亡する。
 エグジーとハリーはアクセス・コードを使って解毒剤を人々に配布しようとするが、そこに治療を終えたウィスキーが現れる。
 加勢してくれるのかと思いきや、配布を阻止しようとする。ウィスキーは恋人が麻薬中毒者に殺された過去を語り、麻薬中毒者らを見殺しにしようとする。が、エグジーとハリーに阻まれて失敗し、二人に殺される。
 事件の解決後、キングスマンはステイツマンの資金援助を受けて再建を目指す事になる。
 麻薬中毒者らを見殺しにしようと画策した大統領は弾劾される。



感想

 第1作は、ハリーがメインだった段階ではテンポが良かったものの、彼が退場し、メインがエグジーに交代した時点でテンポが落ちてしまった。
 本作は、エグジーが最初からメイン。
 最初からテンポが悪い。
 ハリーが奇跡の復活を果たしたので、メインを奪回し、またテンポが良くなるのかと思いきや、ハリーは後遺症で万全でなく、メインはエグジーのまま。
 終始テンポの悪いものとなってしまった。
 エグジーが本作でハリー並のスマートさを見せていれば、充分以上にハリーの代わりを務められただろうが、前作から殆ど成長していない、青臭い餓鬼に留まっている。
 何故エグジーをメインにする事にこだわったのか。

 前作では、キングスマンのリーダーが実は敵に通じていた、という展開になった。
 それだとキングスマンの存在意義が最早無くなってしまうのでは、と思ったが、キングスマンは何とか存続出来たらしい。
 が、本作の前半で、敵による総攻撃を受け、壊滅状態に。前作でエグジーを上回る成績により先にキングスマンのメンバーになっていたロクシーまで死亡。
 ロクシーは、成績優秀とされながらも前作では大して活躍出来ず、本作でも早々と退場。何の為のキャラだったのか、さっぱり分からない。
 情報を盗まれ、ミサイル攻撃を仕掛けられたとはいえ、数百年の歴史があるとされるキングスマンが、一犯罪組織によって壊滅させられる程の脆弱な組織だったとは情けない。これまでよく存続出来たな、と思ってしまう。

 イギリスに本部を置くキングスマンと同じルーツを持ち、アメリカに本部を置くステイツマンが登場する。
 キングスマンに劣らず優秀な組織、という事になっているが……。
 前作の敵ヴァレンタインはアメリカ人で、アメリカ国内で活動していた。
 キングスマンはイギリスの組織でありながら、ヴァレンタインの陰謀に気付き、アメリカへ飛び、ヴァレンタインと対峙。
 そこでは、ステイツマンの姿も影も無かった。
 ステイツマンはヴァレンタインの陰謀について全く察知しておらず、漸く察知した頃(瀕死のハリーを救出)には、キングスマンが全て解決していた事になる。
 ハリーを救出したものの、ハリーが何者か分からず、キングスマンと接触しなかった、というのも奇妙。
 続編を無理矢理制作してしまった矛盾が出ている。

 キングスマンとステイツマンは、世界中の人々を救う為、ポピーの陰謀を打ち砕く。
 ただ、その「世界中の人々」は、麻薬中毒者。
 その中にはエグジーの婚約者や友人も含まれていたとはいえ、世間的に見れば犯罪者を救う為に動くのは異様に映り、共感出来ない。
 寧ろ麻薬中毒者らを一掃しようとした大統領や、ウィスキーの方に共感するし、同情する。
 何故麻薬撲滅を掲げる者を悪者扱いし、麻薬常用を後押しする様な展開にしてしまったのか。

 この様な展開だから、本作のヒロインであるエグジーの婚約者のティルダ王女には全く魅力を感じられず(毒物の症状が現れた為、麻薬常用者であった事が判明)、あと一歩のところで命を取り留め、エグジーと無事結婚できました、という結末にも、特に喜べない。何故王女たるものが麻薬常用者なのか。麻薬常用者のくせに王女という地位にあるだけで上流振っているのはおかしい。
 寧ろ本シリーズで何も活躍の場も与えられないまま退場させられたロクシーを哀れに思う。

 ロクシー以外にも、前作で結構活躍したマーリンが本作で死亡。
 エグジーなんかより頼もしいキャラだったのに、勿体無さしか感じない。

 ステイツマンの対応も、奇妙に映る。
 ステイツマン上層部の指示に背いたとはいえ、一員だったウィスキーがキングスマンのエグジーらに殺されても報復せず、それどころかキングスマン再建に手を貸す。
 エグジーは、自分の恋人を救いたいが為に世界中の麻薬常用者らを救わざるを得なかったが、ステイツマンは、麻薬常用者らを救う義務は無かった。
 そもそも、自国の大統領が「麻薬常用者らを見殺しにしよう」と決めた以上、その方針に従わなければ筈。大統領からすれば、ステイツマン上層部こそ国家の裏切り者で、ステイツマンの裏切り者とされたウィスキーこそ大統領の意向に沿って動いていた事になってしまう。
 大統領の意向に背くステイツマンに、存在意義はあるのか。

 また、よく分からないのが、歌手のエルトン・ジョンが本人役で登場している事。
 暴言を吐き捲る上、エグジーやハリーに劣らぬ破壊力を披露。
 何故こんな映画に、こんな役回りで出演する事を了承したのか。

 本作では、ペドロ・パスカルが組織を裏切る諜報員ウィスキーを演じる。
 奇しくも、本作より後に観たイコライザー2でも、彼は組織を裏切る諜報員を演じていた。
 一度ある映画に出演して成功すると、似た様な役に起用されてしまうらしい。

 前作と同様、気兼ねせず楽しめる映画にはなっているが、前作程のハチャメチャ振りは無く、パワーダウンの感は否めない。
 続編の製作が予定されているそうだが、このパワーダウン振りをどう挽回するつもりなのか。







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Last updated  2018.12.07 12:15:28
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