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2022.03.03
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カテゴリ: 洋画

 マーベルスタジオによるスパイダーマンシリーズ第3弾。
 大人の事情から、マーベル・スタジオ単独の制作ではなく、コロンビア ピクチャーズと共同で制作し、ソニー・ピクチャーズ リリーシングが配給するという、複雑な経緯をたどる。
 主演は引き続きトム・ホランド。
 MCUのキャラであるドクター・ストレンジも登場。演じるのは引き続きベネディクト・カンバーバッチ。
 第2弾直後の出来事を描く。
 原題は「Spider-Man: No Way Home」。


粗筋

 前作(スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム)の直後。
 クエンティン・ベック/ミステリオの策略で、スパイダーマン(トム・ホランド)の正体はピーター・パーカーだと全世界に明かされてしまった。
 ミステリオの真の姿はただの大掛かりな詐欺師だったが、世間では並行世界からの脅威の犠牲となった英雄として見られていた(並行世界もミステリオの戯言だった)。その殺害の容疑を問われたピーターは、ダメージ・コントロール局に拘束される。他に、親友のネッド、恋人のMJ、そして叔母のメイまでもが尋問を受けた。
 弁護士マット・マードック/デアデビル(チャーリー・コックス)の弁護により不起訴となるが、スパイダーマンの評価は世間で二分されてしまう。
 ピーター、MJ、ネッドはマサチューセッツ工科大学(MIT)を受験していたが、この騒動により不合格とされてしまった。
 責任を感じたピーターは、以前(アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー、エンドゲーム)共に戦ったスティーブン・ストレンジ/ドクター・ストレンジ(ベネディクト・カンバーバッチ)に助けを求める。
 ストレンジは魔術を使ってピーターが抱える問題を解決する事には消極的だったが、拒否も出来ず、全ての人々からピーターの正体を忘れさせる呪文を行使する。しかし、呪文の詠唱の途中、ピーターがMJやネッドやメイまでも自分の正体を忘れてしまっては困る、等と言い出して邪魔をしてしまい、呪文は失敗に終わる。
 その時点で、ストレンジはピーターに訊く。この件に関してMITと直接掛け合ってみたのか、と。
 ピーターは、その手もあったか、と今更の様に気付く。
 ストレンジは、魔術に頼るのではなく直接MITに掛け合って来い、とピーターを追い出す。
 ピーターは、車中のMIT副学長を探し出して、説得を試みる。
 が、その最中に機械仕掛けのアームを装備した謎の男の襲撃を受ける。
 オットー・オクタビアス/ドック・オック(アルフレッド・モリーナ)だった。
 ピーターは、スパイダーマンに変身して、ドック・オックと対峙する。
 ピーターからすると、初めて戦う相手だったが、ドック・オックはスパイダーマンをピーターと知りながら攻撃に打って出た。
 ドック・オックは、アイアンスパイダースーツからナノマシンを奪って自身のアームと結合させ、ピーターを追い詰める。しかしナノマシンを奪った事が仇となり、アームの主導権を奪われてしまう。
 ピーターが素顔を見せると、ドック・オックは戸惑いの表情を見せる。お前は俺が知っているピーター・パーカーではない、と。
 ピーターも、ドック・オックの発言に対し、戸惑うしかなかった。
 その直後、グライダーに乗った緑色の怪人ノーマン・オズボーン/グリーンゴブリン(ウィレム・デフォー)が姿を現す。彼も、スパイダーマンを見るや否や攻撃に打って出るが、ピーターからすると何故初対面の相手に執拗に攻撃されなければならないのか、さっぱり分からなかった。
 その直後、ストレンジの魔術でサンクタムに転移する。
 ストレンジは、ピーターに説明する。
 魔術の失敗によって、他の並行世界から、ピーターがスパイダーマンだと知る者を呼び寄せてしまった、と。
 ミステリオが詐欺の一環として創作しただけの筈の並行世界が実在すると知って、ピーターは驚くしかなかった。
 ピーターは、MJとネッドと共に、並行世界から呼び寄せられた他の訪問者らを探し出して元の世界に帰す為の作業を開始。
 電気を自在に操るマックス・ディロン/エレクトロ(ジェイミー・フォックス)を発見し、同時に全身が砂で出来たフリント・マルコ/サンドマン(トーマス・ヘイデン・チャーチ)と、カート・コナーズ / リザード(リス・エヴァンス)の捕縛にも成功する。
 残りはグリーンゴブリンだけとなった。
 グリーンゴブリンから本来の人格を取り戻していたノーマンが、メイを通じてピーターに接触する。ノーマンは、元の世界では一大企業オズコープの経営者だったのに、この世界ではオズコープという会社が存在していない事に驚いていた。彼も、サンクタムへと移送される。
 全員が揃ったと満足したストレンジは、呪文を逆転させ、彼らをそれぞれの世界に戻す準備をする。
 しかし、ピーターは、訪問者ら同士の会話から、全員がそれぞれの世界のスパイダーマンと戦って死亡する直前に転送された事に気付く。帰還させて直ぐ死なせるより、善人に戻して人生を何とかやり直させる機会を与えるべきだ、とストレンジに急遽提案する。
 ストレンジは今更そんな事は出来ない、と拒否する。全員を元の世界にさっさと戻すのが正しい、戻った瞬間に死ぬのもそれが彼らの運命だ、と。
 反発するピーターは、ストレンジの阻止を試みて、戦いを挑む。
 ストレンジは、ミラー・ディメンションを展開して戦闘を有利に進めるも、ピーターの策略によりミラー・ディメンション内のグランドキャニオンに閉じ込められ、更にスリング・リングも奪われてしまう。
 ストレンジとの戦いに勝利したピーターは、訪問者らを治療する為に、メイと共にハッピーのアパートを訪れる。
 ノーマンの助力もあって、オクタビアスのアームの制御チップを作り直して彼の狂気を取り払う事に成功する。が、ディロンの治療の途中で、ノーマンの中のグリーンゴブリンの人格が再び覚醒してしまう。
 グリーンゴブリンの発言で反旗を翻したディロン、フリント、コナーズは逃走してしまった。
 ピーターは、メイを危険から逃がそうとしたが、ノーマンが彼女に致命傷を与えてしまう。
 一方、MJとネッドは、偶然にもスリング・リングを用いてポータルを開く事に成功していた。
 ピーターを呼び寄せようとするものの、現れたのはオクタビアスらの世界(『スパイダーマン』三部作)から来たピーター(ピーター2、トビー・マグワイヤ)と、ディロンらの世界(『アメイジング・スパイダーマン』シリーズ)から来たピーター(ピーター3、アンドリュー・ガーフィールド)であった。
 ピーター2とピーター3は、並行世界が実在し、それぞれに異なるピーター/スパイダーマンが存在する事に驚くが、その事実をあっさりと受け入れる。
 2人のピーターの助言によって、行方をくらましたピーター(ピーター1)を発見。メイを亡くし、戦意を失っていたピーター1だったが、別の世界を生きるピーターらとそれぞれが愛する者と離別した事について語り合う事で、訪問者らを治療して元の世界に帰そうと決意する。
 3人のピーターと、MJとネッドは、改装中の自由の女神にディロン、フリント、コナーズを誘い込んだ。
 オクタビアスが現れてピーター側に加勢した事で、ディロン、フリント、コナーズを元の姿に戻す事に成功した。残るのはノーマンだけとなった。
 その時点でネッドがポータルを開き、ストレンジがミラー・ディメンションから帰還するが、同時に様々な並行世界から「ピーターを知る者」が現れ始める。
 ストレンジは、並行世界の扉を閉じる呪文を開始した。
 ピーター1は挑発してくるノーマンを攻撃し、殺害しようとするが、それを止めたのはかつてノーマンと戦ったピーター2であった。ピーター2はノーマンに刺されながらも彼をかばい、その姿を見たピーター1はピーター3が投げた治療薬を受け取ってノーマンに注射し、正気を取り戻させる事に成功する。
 ピーター1は、制御不能に陥った並行世界の侵蝕を止める為、自身に関する記憶を全ての人々から消し去ってほしい、とストレンジに伝える。最初からそうしていれば、一連の問題は起きていなかっただろうに、と今更悔みながら。
 共に戦ったピーターたち、そしてMJとネッドに別れを告げ、再び出会おうと約束した直後、ストレンジの魔術が行使される。
 訪問者らは各々の並行世界へと帰還し、そしてあらゆる人がピーターに関する記憶を失った。

 2週間後のクリスマス。
 ピーターは、MJとネッドの元を訪れる。
 二人はピーターの記憶を完全に失っていた。
 ピーターは、二人に何とか自分の事を思い出させようとしたが、戦いで負った傷が残るMJを見て、断念する。これ以上二人を危険に晒したくない、と。
 ピーターは、新しく借りたアパートの一室に越し、スパイダーマンとしての自警活動を再開する。

 一方、ひっそりとこの世界に呼び寄せられていたエディ・ブロック/ヴェノム。
 ストレンジの魔術によってエディは元の世界に戻っていくが、彼がいた場所には、ヴェノムのシンビオートの一部が残っていた。



感想

 本作は、トム・ホランド版スパイダーマンシリーズの集大成であるが、それと同時にこれまでの劇場版(トビー・マグワイヤ版、アンドリュー・ガーフィールド版)の集大成にもなっている。
 公開前の情報で、ドック・オックが再び登場する事は知らされており、トビー・マグワイヤ版の敵役がどうやって絡んでくるんだろう、と思っていたが、ドック・オックだけでなく、過去シリーズの敵役全てが再登場。
 物凄い事になっているなと思っていたら、過去シリーズのスパイダーマンまで登場。
 こんな事が出来るのか、と驚かされた。
 トビー・マグワイヤ版、アンドリュー・ガーフィールド版はマーベルスタジオではなく、マーベルから映像権を取得していたソニーが制作したもので、映像権がマーベルスタジオに戻った後に制作されたトム・ホランド版とは全く別の物扱いだった(トム・ホランド版第1弾の副題が「ホームカミング=帰還」だったのも、マーベルコミックスの人気キャラが親元に戻って来たという意味合いも込めていた)。
 しかし、どういう訳か映像権がまたソニーに渡る事になってしまい、マーベルとソニーが揉め、トム・ホランド版は2作で打ち切りになってしまうとの報道が。危機感を抱いたトム・ホランド自身がマーベルとソニーと直接掛け合った結果、トム・ホランド版第3弾は共同制作という流れに。
 共同制作という事で、これまでの劇場版全てが一堂に介せる、という思わぬ効果が得られる運びとなった。
 MCUには、以前のシリーズ作を「並行世界」として扱って登場させられる下地を、意図せず作り上げていた事になる。

 以前の作品では、スパイダーマン1人が1作品1敵役を相手に死闘を繰り広げていたが、本作では前半で1人のスパイダーマンが何人もの敵役を相手にする。
 ピーター1のスパイダーマンが意外と万能で、しかも魔術の助けもあり、敵役を次々捕縛出来てしまうのは、拍子抜けする。
 最強の敵と思われたグリーンゴブリンも、あっさりと捕縛出来てしまった。
 これでもう終わりか、やけに簡単に進んだな、上映時間の残りはどうするのか、と思っていたらピーター自身が横槍を入れて事を複雑にし、折角捕縛した敵役を逃走させ、ピーター2とピーター3を招く事に。
 ピーター1は、年齢設定(18歳前後)の割には言動が小学生レベル。にも拘わらずMITを志望校に出来る程頭脳明晰という事になっている。結局ピーター1は優秀なのか、馬鹿なのか。

 これまでのシリーズ作が登場した敵役がガンガン登場するが、どれも根っからの悪人というより、事情により悪と見なされる方へと歩まざるを得なかった普通の人間ばかり。
 悪である事を自認した上で悪行に手を染める敵と戦うバットマンと比較すると、迫力不足の感は否めない。
 これも、主人公がまだ未成年、という事が関係しているのか。

 トビー・マグワイヤ版が公開されたのは20年近く前になるが、本作で登場した姿が3部作とあまり変わっていない事に驚く。
 アンドリュー・ガーフィールドも、年を食った印象はあるが、老け込んではいない。
 若さの秘訣は何か。

 ウィレム・デフォーがグリーンゴブリンを再演したのは興味深かった。
 デフォーはアクアマンにも出演しているので、マーベル/DCの2大アメコミ実写映画に出演している事になる。
 昔は娯楽映画に出演する俳優のイメージがあまり無かったが、今では欠かせない存在に。
 本人は自身の俳優人生をどう思っているのか。

 ドクター・ストレンジは、魔術を扱える優秀な人物と思いきや、意外と間の抜けた部分がある事を証明。
 ドクター・ストレンジの続編も制作される予定なので、本作はその下地作り、という側面もあった様である。

 ベノムも、エンドクレジットで登場。
 既に2作公開されているが、本作でどういう流れになっていくのか、知りたい様な、知りたくない様な。

 どちらかというとシリアスでダークな作品が多いMCUの中で、スパイダーマンシリーズだけは軽いノリで、底抜けに明るい雰囲気だったが、トビー・マグワイヤ版、アンドリュー・ガーフィールド版が絡んできた事でダークな方向へ。
 シリーズのレギュラーキャラだったメイが死んでしまう。
 トビー・マグワイヤ版の共通テーマである「大いなる力には大いなる責任が伴う」が本作で適用される事に。
 何故ここまでダークな方向へ持っていったのか、分からない。
 このまま続編が制作されると、ひたすらダークな方へと転落するだけの気がするので、トム・ホランド版は本作で打ち止めにするのが適切と思われる。

 マグワイヤもそうだが、他の過去シリーズ出演者からの了解をどうやって得たんだろう、と不思議に思う。
 この手のロングランのシリーズになると、「自分はお子様映画からは足を洗った。もう歳だし、関わりたくない」として、1人くらい拒否する者がいても不思議ではないと思うのだが。
 いずれにせよ、制作会社が異なるヒーローとヴィランが1作で集結出来たのは、凄い事。
 スパイダーマンは今後も制作され続けると思われるが、過去シリーズを集結させるのはほぼ不可能と思われる。流石に出演者らも歳を取っていくし。







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Last updated  2022.05.06 20:07:40
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