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Petit Palais, Musée des Beaux-Arts de la Ville de Paris
きらりのわがまま「パリ旅日記」・・・第86回
プティ・パレ・・・とは?
Petit Palais
1900年『パリ万国博覧会』の時に建築されたもの
現在は・・・パリ市の美術館として一般公開されております。
パリ市立=プティ・パレ美術館
Petit Palais, Musée des Beaux-Arts de la Ville de Paris
パリ8区に位置しております
正面玄関
イオニア様式の石柱に
壮大な入口とドーム屋根
プティ・パレ“小さな宮殿”
とは、言われますが・・・立派
この玄関に向かい合う 『グラン・パレ』“大きな宮殿”
に比べて・・・
“小さな宮殿”
Petit Palais
と名付けたのでしょう?
それでは、小さな宮殿に入りましょう
ガラス張りの玄関を入ると・・・「荷物検査」
何しろ高~い天井にフランス人の豊かな心を感じますね
パリ市民は、素敵な宮殿を持っております
1902年、常設展示(無料)と、特別展示(有料)のある
『パリ市立美術館』となりました
それでは・・・常設展を観てまいりましょう
地上階(日本で言う1階の展示室)
ゆったり~と鑑賞できます
プティ・パレ美術館は・・・
展示物保護の為に光線が当たらず
尚且つ、展示室の明るさを保つように改装されました
この開放感に~中央に彫刻が、ゆったり展示されております
おやっ?
左奥に進むと・・・
ブグロー作『聖母子と天使』1900年
La Vierge aux anges(1900)
パリ市「プティ・パレ美術館」常設展示
ウィリアム・アドルフ・ブグロー
William Adolphe Bouguereau
1825年11月30日-1915年8月19日(79歳没)
フランス「アケデミズム絵画」を代表する画家
19世紀以前のフランス画家の典型的な出世コース
エコール・デ・ボザールで学び⇒ローマ賞⇒イタリア留学⇒
官展に毎年の出品⇒美術アケデミー会員になり⇒エコール・デ・ボザール教授に
ブグローは、こうしたエリートコースを進み頂点にまで達するが・・・
19世紀後半に「印象派」「ポスト印象派」「キュビスム」などの台頭で
旧勢力である「アカデミズム」のブグローは、次第に忘れ去られる
1984年、パリ『プティ・パレ美術館』の「ブグロー回顧展』から
ブグローへの評価と感心が高まり・・・
ブグローは、19世紀フランスを代表する画家のひとりに加えられた。
ブグローは、神話、天使、少女を題材とし、官能的な作品も描いた。
ブグロー『ヴィーナスの誕生』オルセー美術館
そしてこの・・・『プティ・パレ美術館』展示作品は、
ブグロー作『聖母子と天使』1900年
La Vierge aux anges(1900)
『聖母子と天使』・・・
中央の聖母マリアは、赤ん坊のキリストを抱いて玉座に座っており
天使は、周りを囲んで、赤ん坊のキリストを褒め湛えて
天使の目は、全て赤ん坊のキリストを見つめております
金のお香を焚く天使は・・・赤ん坊が、この世界の王様で
天使や人間の上に立つ神である事を象徴している。
玉座と、天使たちの下に敷いてある純白のフワフワは、
これが神聖な出来事で・・・
不純なものなど、何ひとつないことを表していて
赤ん坊と、聖母は・・・
いかに神聖で祝福された存在であるかという
ブグローのメッセージが丹念に描かれました
クールベ作『まどろみ』1866年
Le Sommeil(1866)
パリ「プティ・パレ美術館」常設
クールベ・・・とは?
ギュスターヴ・クールベ
Gustave Courbet
1819年6月10日-1877年12月31日(58歳没)
フランス人・写実主義の画家
1819年6月10日、スイス国境に近い「フランシュコンテ地方」の
山の中の村「オルナン」に裕福な地主の子どもとして生まれる。
1831年、オルナンのカトリック系中学校で基本的なデッサンを学ぶ
1837年、王立高等学校に入学。画家「フランジューロ」に学ぶ
1840年(21歳)パリ「ソルボンヌ大学」法学部に入学
父の意図に反し、クールベは、画家を目指し「アケデミー・シュイス」に通う
「ルーヴル美術館」で巨匠たちの作品を模写する。
1844年『黒い犬を連れた自画像』サロンで入選
1845年『ギタレロ』サロンで入選
1846年『革のバンドをした男』サロンで入選
1849年『オルナンの食休み』が、アングルとロラクロワに評価され国家に買い上げられる。
1851年『オルナンの埋葬』を出品するも、批判をうける。
1853年、サロンで批判をうけた『水浴びする女たち』&『眠る糸紡ぎ女』が
美術愛好家「アルフレッド・ブリュイヤス」に購入され、後援者となる。
1855年、パリ万国博覧会の審査に『画家のアトリエ』&『オルナンの埋葬』落選
クールベは、後援者「アルフレッド・ブリュイヤス」に資金を仰ぎ
博覧会の近くで 「ギュスタヴ・クールベ作品展・入場料1フラン」
と言う
看板を立て、1855年6月25日から公開した。
これが・・・ 世界初の画家「個展」
と思われる!
『レアリズム宣言』によりクールベは・・・
「自分は、生きた芸術を作りたいのだ」
と言う!
1858年、ドイツにて『フランクフルトの夫人』制作
1870年「パリ・コミューン」に参加、反乱に加担し逮捕され
1873年、スイスに亡命
1877年12月31日、亡命先で失意のうちに58歳で生涯を閉じる。
クールベ『ピエール・ジョセフ プルードンと息子たち』
Pierre‐Joseph Proudhon et ses enfants en 1853(1865)
パリ「プティ・パレ美術館」常設
ドラクロアの作品も多く展示されておりました
ウジューヌ・ドラクロア
La Paix vient consoler les Hommes et ramene l’abondance(1852)
「プティ・パレ美術館」常設
フェルディナン・ヴィクトール・ウジューヌ・ドラクロワ
Ferdinand Victor Eugène Delacroix
1798年4月2日-1863年8月13日
フランスの19世紀を代表する「ロマン主義」を代表する画家
ドラクロア、ブグローにクールベと素晴らしい作品を鑑賞し見渡せば
広々とした空間には・・・彫刻が、
とっても・・・大きな作品も展示されております
プティ・パレ美術館は・・・画家を知らなくても何となく、立ち止まり
「あ~良い絵だわ私。好きだなぁ~」と身近に感じ
気軽にベビーカーでも鑑賞できる市民の為の美術館です
両親が、美術館を訪れベビーカーの上では・・・子どもから観る世界は自然で
フランスの子どもは、ナント恵まれているのでしょう~
・・・つづく・・・
プティ・パレ
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