Angel

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全て | 日々の日記 | 小説
January 19, 2007
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カテゴリ: 小説
 「...ああ、どうしようかしら?抜け出せないし、まあ完全にじゃないけどあの方達に迷惑は掛けられないし...。」

悩みながら独り言を呟いていた。

幸いにも、ここにはたくさんの本があったので、退屈しなそうだった。適当に本を手に取り、読んで行くとこの国の隠された歴史が書かれた文献を発見した。




 私が持っている風の宝玉は、かつてこの地を切り開いた者達の宝だったそうだ。




 能力が高くて、体が弱い姫君が愛する者に最後の力を封じ込めて、渡した彼女の命の結晶だそうだ。彼女はこうして考えるとすごい人で、幸せだったことが感じられる。

しかし、誰でも使いこなせる訳ではないようだ。

宝玉が人を選び、力を発揮しているようだ。綺麗な色をしていた宝玉が最近、曇りがちになった。

微かだが、クローザに懐かしさを感じ、心から彼を呼んでいる。

ドアを叩く音が聞こえて、振り返るとドアが開き、か弱いと言う言葉の似合う姉姫様が入って来られた。

「...ごめんなさい、ちょっと良いかしら?」

読んでいた本にしおりを挟み、閉じた。「何でしょうか?」

変に緊張が走る。

「...お父様がこんな目に遭わせてしまって...。本当に継承権放棄するおつもりですか?」

「ええ、そのつもりです。私は家を捨てた人間で、正式な後継者にはなれません。お義兄様が継いでくれれば問題ないでしょう。」

ハッキリ、継ぐ気はないと言った。

「...リック様が好きなんでしょう......?だから、私が嫌いなんでしょう。私は貴女が継ぐべきだと思っています。民は貴女のことを慕っているのです。どうかもう一度、お考え直し下さい。お父様に早く、出して貰えるようにお願いしてみますわ。」

「...好きでした。でも、過去のことです。私は今、好きな人などおりません。貴女こそ、正式な後継者なのですから貴女自身が継ぐことをお考え下さい。」

交わることのない姉妹の思い。後継者の座で複雑に絡み合っていた。





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Last updated  July 28, 2008 09:14:06 AM
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