銀河鈍行鉄道イダテン号

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2011年12月09日

201112091115　ヘレニコン・パーク

テーマ：ニュース関連（Journal） (11047)

カテゴリ：引用したＭＥＭＯ

Yahoo！ニュース［アテネ五輪会場跡を払い下げへ＝50億ユーロ以上希望―ギリシャ　時事通信 12月9日（金）11時15分配信］（URL: http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111209-00000059-jij-int ）より引用しました。（２０１１年１２月９日のニュースです）

（以下、引用部分）
―――――――

【パリ時事】ギリシャの国有資産売却のため設立された国有資産開発基金は8日、2004年のアテネ夏季五輪で競技会場として使われた複合スポーツ施設「ヘレニコン・パーク」を払い下げる方針を明らかにした。AFP通信が報じた。
　首都アテネ南方8キロの旧国際空港の跡地に整備されたヘレニコン・パークは、広さ約620ヘクタールで、払い下げ対象の国有資産で最大の目玉と目されていた。約3．5キロの海岸に377カ所の船舶係留施設があり、〔中略〕期待されている。
　基金は施設運営事業体の株式の過半を取得して払い下げる計画で、12年3月までに購入希望者募集など第1段階の手続きに着手する。地元メディアによると、ギリシャ政府は50億ユーロ（約5190億円）以上での売却を望んでいる。　

―――――――
（以上、引用部分）

　「ギリシャ神話」串田孫一著　旺文社文庫の８３ページに掲載されている「悪智慧を持つ男たち」を読みました。

　あらすじはというと・・・。

（以下、あらすじ）
―――――――

　悪智慧に長けるシシュポスは、アトラスの娘で七つの星プレイアデスの一つである、メロペが妻である（虫除けとして「妻はお星様だ」と悪智慧を働かせていたのだろう）。

　シシュポスが死去する前に、メロペへ「自分が死んでも死者のまつりはしないように」と告げる。

　シシュポスは死去し、メロペがシシュポスの述べた通りに「死者のまつり」を行わなかったため、冥府（死者の世界）特有の贈り物も、シシュポスへ届かない事態を疑問に感じた冥府の神ハデスは、シシュポスを地上に一日だけ戻すことを許す。

　悪智慧に長けるシシュポスは、一日という期限を守らず、更には、冥府へ戻ってこないシシュポスに憤慨して、地上へ降りたハデスを鉄の鎖で縛り、身動きを取れないようにした。

ハデスは、この仕打ちに腹を立て叫ぶ。その叫びを耳にした、使いの神ヘルメスがハデスの鎖を解く。ハデスは冥府に戻る。

　オリュンポスの使いの神であるヘルメスの子である、アウトリュコスは、シシュポスに負けず劣らずの悪智慧の持ち主だった。彼が悪智慧を持った原因は「父であるヘルメスが生まれて間もない時期に、アポロンの牛を盗んだ」という盗みの名人であったので、アウトリュコスも父のヘルメスから、盗みの方法を伝授されていたのだろう。

　アウトリュコスは、盗んできた牛の形や色を変化させる術を習得していたので、牛を盗まれた被害者らは「アウトリュコスが犯人ではないか」と疑うけれども、牛の形や色も変わってしまっていることにより、証拠となる盗まれた牛が見つからないので泣き寝入りをした。

　アウトリュコスは、シシュポスがもうすでに死んでいると思い、または、どうせ死ぬのだからと思い、シシュポスの牛を盗みだす。シシュポスは牛を盗まれたことを悩み考えた挙句、盗まれる前に牛の蹄の間へ「アウトリュコスがこの牛を盗む」と刻んだ鉛板を貼り付けて、牛を盗まれやすい草原に放っていた。

　アウトリュコスは、シシュポスの策略に下ったことを悟って、その後シシュポスと仲良くした。

―――――――
（以上、あらすじ）

　私は、この「ギリシャ神話」－悪智慧を持った男たち－を読んで思った。

　この話に記述される「牛」とは「債権」や「担保」等のことなのではないだろうか。

　もし「債権」に譬えるならば････

　アポロンから盗んだというより、授かった「債権」をヘルメスは自分の「債権」と公言せず、その債権をアポロンの「債権」だったことを知った者等へは「債務者への長期に至る返済猶予」を認めていた。

　しかし、地上において「死者のまつり」を行わない者らが増加したため、冥府へ贈り物も届けられず、冥府は貧しくなってしまった。ヘルメスは「債権」を子である「アウトリュコス」に権利行使をさせていたのだけれども、債務者の死去後の債務の相続人らにしてみると、「債権の権利行使」が「盗み」に思えてしまう。

　悪智慧に長けるシシュポスはアウトリュスコに「債権の権利行使」をされたくないばっかりに、「公正証書遺言書」において「アポロンから遺贈された、ヘルメスの債権をアウトリュコスが権利行使してもよいのだろうか」と公証人へ記載してもらう。及び、「公正証書遺言書」には義理の父であるアトラスの金で契約した、多くの保険の保険金受取人とする上、親族以外の第三者の名前を記名してもらうつもりなので、「受取人になりたい者は名乗り出なさい」と公募するのだ。

　アウトリュコスは、シシュポスの策略のため「債権の権利行使」ができなくなるかもしれないのに、どうしてシシュポスと仲良くなったか。という疑問も生まれてくる。

　それは、シシュポスが「公正証書遺言書」等の話を周囲へ喧伝することにより、ヘルメスの子であるアウトリュコスへ「債権」を譲渡した（または、譲渡予定である）という事実をまだ知らない者等に、認識してもらえるからである。

注：たとえ話です。ギリシャ神話はノンフィクションだと断言できません。時効、時効利益の放棄、時効援用などもあるじゃないか･･･という話は、他のサイト（ブログ）をご覧下さい。

　私は、多数あるギリシャ神話の中で「悪智慧を持った男たち」を最初に読みました。ギリシャ神話に興味を抱いている今日この頃である、２０１１年１２月９日［ギリシャの国有資産開発基金が、２００４年の「アテネ夏季五輪」の競技会場として使用された、複合スポーツ施設「ヘレニコン・パーク」を払い下げる方針である。ギリシャ政府は、５０億ユーロ（約５１９０億円）以上での売却を希望している］という旨のニュース報道がありました（詳細は、上記ニュース記事引用部分を参照して下さい）。