ウチューのトチュー～池田モノリス

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2011年06月03日

（２０５３）ジェーン・バーキンのジュ・テームって、トロッグズのワイルド・シングのカバーかと思った

カテゴリ：第2章-1968～スカスカでおセンチな三日月

（２０５３）
ジェーン・バーキンのジュ・テームって
トロッグズのワイルド・シングのカバーかと思った

台風ウズマキ荘-1

セカイの端っこで、ずっと穴を掘ってて」

ロックのこととかイギリスのバンドのこと
私、良く分からないよ。

「で、ストーンズのチャーリーみたいな
でっかい口に生まれ変わって
ドスンドスンてバスドラを踏むんだ」

だから、モノリスの耳の中の景色を
時々ノゾイてみるけど、いつだって雲の中みたい。

「ねぇ、ブライアンっていう人。
ストーンズのメンバーだったの？」

「うん、ずっとリーダーだった」

パラパラ。

♪Je t'aime je t'aime Oh oui je t'aime!
　愛してる　愛してる　あぁ　愛してるの

♪Moi non plus.
　僕は違うよ

雨のスキマから途切れ途切れに溜息が漏れてくる。
この頃ラジオでよく聞く、風みたいな知らない言葉。

「フランスの歌かしら？」

「ジュ・テームっていう曲。
ジェーン・バーキンって女のコが
悪いオジサンにだまされて
多分…ベッドの上で歌ってる」

台風ウズマキ荘-2

♪Tu es la vague, moi l'ie nue
　あなたは波　わたしは裸の島

「人間の中身って水なんでしょ。
だから、あふれたり、こぼれたり」

「ソラだったらステキなのにって、僕は思うけど」

♪Tu vas tu vas et tu viens
　あなたは行って行っては戻る

「僕は最初聴いたとき
トロッグズのワイルド・シングのカバーかと思った。
コード進行とか全然違うけど同じ曲に聴こえる」

「耳に波風を立てる音？」

「ジェーン・バーキンって不良だよ。
高校の時に観た欲望って映画じゃ
ジェフ・ベックもギターをぶっ壊すし
パリのベッドじゃ大の大人も溺れちゃうし」

「ねぇ、モノリス。
きっと雨がザァザァ降ったのかもしれないわ。
ブライアンのプールに」

「ワニさんの採掘場に降ったのも
隕石の雨だったんだ」

風も結構強くって
雨ツブが窓にぶつかるから
私もブルって震えてしまう。

「ウサギの耳の中じゃ
ロックも、ビショ濡れになっちゃうよ」

くるくる。

モノリスが私の耳の中をくすぐるから

ざぁざぁ。

私は、こぼれていく。

第２章・１９６９

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（２０５２）ハイドパークでストーンズがブライアンの追悼コンサート
～雨音はショパンの調べ・小林麻美。

＊このページは第２章
（２０５３）ジェーン・バーキンのジュ・テームって
トロッグズのワイルド・シングのカバーかと思った

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　第２章ダイジェスト
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Part-1
耳の中ナビ１～出口はどっち？入口はあっちっちこっち！

Part-2
耳の中ナビ２～耳の中ナビ２～ゆるんだネジみたいに、
ケガした景色がポタポタ吹っ飛んで。

第２章・総目次
INDEX ～迷子用地図

第５章・２０１１

＊この第２章とパラレルに第５章を連載中です。

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この世を塞いだり、こじ開けたりする。

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